スキー人口が減ったから少子化になった ~音楽座ミュージカル「とってもゴースト」を添えて
音楽座ミュージカルの「とってもゴースト」を観ました。

新入社員研修でお世話になった新入社員も一緒に。彼らにも良い時間になったようです。全員が次も行きたいといっていました。どんなに説明をしても言葉では、ホンモノは伝わりません。ここが難しいところ。だから、早くホンモノに触れることは一生の財産になる可能性があります。今回は残念ながら、そのあとに大阪に行かなきゃいけなくなったので、リフレクション馬肉はできませんでしたが、いろいろほんとは振り返りを一緒にしたかったです。

で、大阪に向かう新幹線で開いた本は、平田オリザさんの「下り坂をそろそろと下りる」。畳一畳くらい積まれている積読の中から何気にカバンに入れた本です。よくよく考えると演劇つながり……。冒頭からいきなり「スキー人口はなぜ減ったのか」というお話が…。世のしたり顔の識者が指摘する理由は、趣味の多様化、インドア指向化、若年層の貧困化、などなど多様ですが、一番指摘されているのは、やはり少子化、誰しもが最大の理由を若者人口の減少に求めるそうです。

で、「とってもゴースト」。
前半の場面で、男子3名、女子2名という微妙な人数の大学卒業間際の学生が登場します。美大生でしょうか、卒業制作の話などがあった中で、今年の冬はスキーに行こうという提案が出ます。舞台はまだ昭和です。そう、確かにスキーは男女が合理的にかつ自然、そして健全に宿泊を伴う遊びに誘う最適な手段でした。

平田オリザさんは指摘します。
「日本中の観光学者たちが口を揃えて『少子化だからスキー人口が減った』という。しかし、劇作家はそうは考えない。『スキー人口が減ったから少子化になったのだ』」。
なるほど!!!!!!!!!

さらに引用します。
「街中に、映画館もジャズ喫茶もライブハウスも古本屋もなくし、のっぺりしたつまらない街、男女の出会いのない街を創っておいて、行政が慣れない婚活パーティなどをやっている、本末転倒ではないか」
「大学の教員を15年やっていて『地方には雇用がないから帰らない』という学生にはほとんど会ったことがない。彼らは口を揃えて『地方はつまらない。だかり帰らない』という。それならば、つまらなくない街を創ればいい。(略)だが政治家は、(略)あいかわらず、工業団地を建て、公営住宅を整備すれば若者たちは戻ってきてくれるという幻想を追っている」

やっぱり広い意味での文化が大切なんだと感じます。そして学びの場が大切なんだと思います。でも、文化も学びの場も、都会と地方の偏在が強まっています(一部の秀逸な努力をしている地方を除いては)。これこそ最大の日本の危機かもしれません。音楽座ミュージカルの皆さんが、丹念に地方をまわり、ホンモノを若い世代に伝えていることは、うまく言葉になりませんが、とってもとっても大事なことなんだと思います。私たちの経営学習研究所も、今年は地方に出ないといけないと…、なんとなく志を持ちました。

とってもゴースト 


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【2017/06/26 21:35】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
発達障がい = 発達凸凹 + 不適応
昨日は千葉県特例子会社連絡会。千葉県の障がい者特例子会社の皆さんと、ナカポツセンター、行政の方らが一堂に集まり、語り、学び、吞む会です。千葉、素敵です。

毎回、第一部としていろいろな方の講演が勉強会的に入るのですが、今回のテーマは「発達障がいのコミュニケーション特性」。いろいろと感じることろがありました。

で、児童精神科医の杉山先生による発達障がいの公式を知りました。

    発達障がい = 発達凸凹 + 不適応

なるほど。納得感があります。
一般の職場にいる発達障がいの方が顕在化するのは、仕事の中でうまくいかなくなるときです。つまり、不適応が起こるときです。この発見が遅ければ、うつなどの二次障がいに陥る可能性もあります。陥ったことにより顕在化することもあります。この公式から考えると、私たちは多かれ少なかれ発達凸凹を持っているものです。いってみれば、それは個性の延長上かもしれません。でも、その凸凹を抱えながら、たまたまうまくいっていればよいですが、うまくいかないと発達障がいを疑われるかもしれません。もちろん、凸凹の度合いが大きい人の方が苦労をします。でも、凸凹をよく理解すれば、よい仕事をしてもらうことは可能なわけです。

世の中、だんだん生きていくのがしんどくなってきている傾向があります。そうすると、凸凹ある人が不適応を起こさざるを得ない場面が増えてきます。これは21世紀の現実です。いままでだったら、不適応を起こさずに発達障がいとはいわれなかった人も、発達障がいに分類されてしまう時代なのかもしれません。そう考えると、発達障がいの問題は、障がい者雇用の問題ではなく、職場においては人事マネジメントそのものの問題だともいえます。また、誰しもが自分事で考えなければいけないのかもしれません。自分もいつか、組織に不適応を起こすリスクは誰にもあるのですから。障がいとはいつの時代も相対的な区分なんだと感じます。

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【2017/06/20 23:50】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
キャリアデザインライブでLGBTの話を聞きました
ちょっと前にキャリアデザイン学会のキャリアデザインライブで、LGBTのテーマを扱いました。
ホームページに記載した会の趣旨は、こんな感じです。

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「性の多様性」について考えてみたことがありますか。 LGBTという言葉は、ここ数年でだいぶ普及してきていますが、その意味を明快に語れる人はどれくらいいるでしょうか。まして企業社会の中で、あるいは教育現場でLGBTにどのように向き合うべきか、向き合っているのかを語れる人は、まだそんなに多くないでしょう。私たちは無意識のバイアスをもって「性」を捉えているかもしれません。 今回は、どこよりも早くLGBTのテーマに向き合ってきた企業日本IBMの取り組みをゲスト講師から紹介してもらうとともに、次世代LGBTが希望を持てる社会をどのようにつくるのかを参加者みんなで考えていく時間をつくります。
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もともと理解が浅いのですが、とても印象に残る話がたくさんありました。その中の1つだけを書き残しておきます。
ある調査によると、LGBTをカミングアウトすることによって、15%業務の生産性が高まったという事実があるそうです(たしか、そういった話だと思います)。これ、すさまじい数字だと思います。たとえば、LGBTを隠すために、ほんとうは好きでもないし興味なんかもまったくないけど、表面上だけ好きだということにしている「男性」アイドルの話を友達に合わせてする、その話の辻褄があうように、日々相当な努力をする、そんなことがあるそうです。もちろん、そんな話だけではないでしょうが、相当な気をつかって生活をすることになるそうです。この労力は大変なものがあるのは想像できます。日常生活でも、ちょっとした嘘を守るための辻褄合わせに追い込まれた経験はたいていの人はあると思いますが、あまりいいものではありませんよね。それを日常的に徹底的にやることを強いられると、それは仕事の生産性は犠牲になるかもしれません。
でも、LGBTをカミングアウトしやすい世界をつくり生産性を高めるのが素敵なダイバーシティの世界だというように簡単な話ではありません。カミングアウトは非可逆性です。つまり、一度いうともとには戻れない…。

なんとなく異なるものを排除しようとする世の中に戻りつつあります。何かが異なっても安心して居場所を得られる世界でありたいです。ダイバーシティというのは、女性活躍推進+αではなく、何かか異なるもの同士が安心して一緒に働ける場づくりにつながってほしいものです。そうでないと、女性は活躍しているけど、中途入社の社員を活かせないなんて組織になりかねません。若手はいきいき活躍しているけど、高齢者を活かせない組織になりかねません。
「働き方改革」、こういう視点も入れていきませんか(あれ、テーマが昨日に戻った…)。

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【2017/06/05 22:41】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新入社員研修の振り返り③ ~習慣化する
新入社員研修の振り返り、3日目です。

今年から、研修全体のメッセージを3つに絞ったのですが、
それが
「カラをやぶる」
「本気になる」
「習慣化する」  です。

カラをやぶる」「本気になる」について、昨日、一昨日は取り扱ってきたので、
「習慣化する」についても語りましょう。

新入社員の初期成長の3段階とでもいうべきものがあります。
最初のステップは、「我武者羅にやる」。
エントリー期には大切な精神です。少なくとも周囲には好感をもたれます。
でも、「我武者羅にやる」で高い成果を仕事で出すことはなかなかできません。
そんなにお仕事、甘くないのです。
で、次に求められるのは「原理原則を知る」。
例えば、ビジネスマナーなんかもこれに含まれます。
こういうときはこうやった方がいいんだよ、ということとか
様々な業務知識とか、フレームワークとか。
私たちは「原理原則」を学ぶことにより、業務の生産性を圧倒的に高めています。
新入社員研修では、たくさんの「原理原則」を学ぶことになります。

でも、学んだ「原理原則」はそのままで使えません。
「知っている」と「できる」の間には大海原があるのです。

なので、3番目のステップとして「習慣化する」が必要になります。
我武者羅にやり、原理原則を学び、それを習慣化して、再現性のあるものにして
はじめて配属後の現場で戦える武器になります。

当社の新入社員研修、というか若手研修のすべてのベースにおかれている思想は
「経験学習理論」です。

この経験学習のサイクルを回すことが習慣化できれば、成長はもうすぐそこです。
経験学習サイクルを意識してまわすことを理解し、実践できるようにすることに
新入社員研修では相当な手間と時間をかけています。

このあたり、「月間人材教育」の4月号の特集記事の中でも少し語っていますので、
ご興味があれば、ご覧いただければと思います。

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【2017/05/23 23:50】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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