仕事が変わると「引継書」というのを書きます。
仕事人生で私たちは何度、「引継書」を書くのでしょうか。
組織によって「引継書」のレベル感は大きく変わってきます。
まったく書かないで平気な人もいます。
私は新入社員から6年半、営業エリアが増えるだけで
引継はまったく行わずにきたので、30歳近くなって営業に異動が決まり、
生まれて初めて「引継書」を書きました。
人生であのときの「引継書」を超えるものはかけていないなぁと思うほど
自画自賛的には素敵な「引継書」だったと自負しています。
個々の顧客情報や商談歴を体系的に整理しただげてなく、
エリアの将来像的なことまで考察していました。
それにしても「引継書」をみると、その人のその仕事への愛情がわかりますね。
と、昔話の自慢はさておいて、良い「引継書」の作り方ですが、
実は、引き継ぐ方がつくるのには限界があります。
何せ長らく自分がやってきた仕事です。
すべてがわかっているので、新たな人が何がわかっていて、
何がわからないか、どこで苦労するだろうかということがイメージできません。
要は、なかなか役に立つ、急所をついた引継書が作成できない宿命にあるのです。
何でもそうですが、ニーズを明確に持っている人がやるといい仕事ができます。
「引継書」も教えてもらいながら、引継を受ける人がつくるといい「引継書」が
できるはずです。困っているときが一番、必死になるのです。
そういった観点からみると、
引継ぎを前任者が一生懸命にしているのに
メモもとらずに聞いている後任者をみると不安になりますね。
