コミュニケーション能力の低下ではなく、コミュニケーションに対する意欲の低下
若者のコミュニケーション能力の低下を嘆く声をよく聞きます。
明らかに二極化的に感じるようなこともあります。

でも、これに対して、低下しているのは、コミュニケーション能力ではなく、コミュニケーションに対する意欲だという話を聞きました。典型的なのが「一人っ子で、両親の寵愛を一身に集め、セキュリティの厳しいマンションで育った中高一貫男子進学校の"恵まれない子供たち"」だといいます。

競争社会に生きていないとコミュニケーションに対する必要性は低下し、ひいては欲求が低下するというのです。例えば、「単語でしゃべる子供たち」。単語でしか喋らない小学生、中学生が増えているといいます。単語でしか喋れないのではなく、喋らないのです。もともと、赤ちゃんは単語でしか喋りません。でも、成長するにつれて、他者と出会うことにより、単語だけでは通じないという経験を繰り返し、文を手に入れるのだといいます。この言語習得のプロセスが弱体化しているわけです。兄弟がいれば「ケーキ!」と叫んだだけでは望みはかないませんが、一人っ子で優しいお母さんという組み合わせがあると「ケーキ!」というだけで、ケーキが出てきてしまいます。もっと優しいお母さんだと、いう前に察してケーキを出してしまうかもしれません。言語は「言わなくてもすむものは、言わないように変化していく」という特徴を持つそうです。ケーキをどうしたいのかを聞かずにケーキを出すような行為が、単語でしか喋らない子供をつくるわけです。

これは家庭だけでなく、学校も含めた社会全体が、衝突を回避して気の合った小さな集団だけでしか喋らないですむような流れが強まり、わかりあう、察しあう、温室のようなコミュニケーションに慣れてしまっては、コミュニケーションの意欲が低下するのは無理もないでしょう。表現をするには、他者が必要なのですが、他者との接点がなければ、表現のスキルも磨かれませんし、表現への意欲も沸き立ちません。

このような世界で生きてきて社会に出で、企業に入るとどうなるでしょうか。「どうしてみんな僕のことをわかってくれないの」と真剣に思うでしょう。大かれ少なかれ、この傾向はないとはいえません。ちゃんと説明しなきゃわかってもらえるわけないじゃんという当たり前のことをちゃんと学習してこれてきていないわけです。

………「わかりあえないことから~コミュニケーション能力とは何か」(平田オリザ著)より

酒場探訪シリーズ039 ロックフィッシュ 
※酒場探訪シリーズ038 ロックフィッシュ@銀座 ~いわずと知れた世界一のハイボールの店。いい空間なんです。
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【2016/12/27 22:41】 | コミュニケーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
相手の目をみて話すことができないんです
「相手の目をみて話すことができないんです」
     ↓
「無理に目をみなくてもいい。鼻の上くらいをみるといいよ。
 相手は、目をみているみたいに感じてくれるよ」

「いつも表情が硬いんです」
     ↓
「身振り手振りをすると、表情が硬いのをカバーできるよ。それは意識してできるよね」


できないものを精神論的にやらせることが不適切な人について、
こういう実用的な方法を教えてあげるのって、結構、素敵ですよね。
こういった解決法もあるわけです。とても勉強になりますね。

酒場探訪シリーズ041 鳥樹 
※酒場探訪シリーズ038 鳥樹@旗の台 ~カウンターの目の前で魚をさばくのは普通ですが、ここの店は丸鶏をさばきます。凄い! そしてマスタのインバウンド客への対応が凄い。コミュニケーションに流ちょうな語学力は不要ということを学ばせてくれます。



【2016/12/26 22:20】 | コミュニケーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
思考停止を招くカタカナ言葉
耳障りのよいカタカナ言葉、外来語は疑った方がよいことが少なくありません。
私はかねてから、職場の3大思考停止ワード(もしくは、HR界の3大思考停止ワード)というものを主張していますが、それは「マネジメント」「リーダーシップ」「モチベーション」の3つです。これらは頻繁に用いられます。例えば、「それはマネジメントの問題だね」「この組織にはリーダーシップが足りない」「そもそもモチベーションに問題があるね」などといって放置!というのがよく見られます。これらの耳障りのよい言葉を使うと、もうそれ以上掘り下げなくてもなんとなく許されるような雰囲気があります。でも、何一つ、解決には近づいていないんですよね。

そして、もう1つ怪しい言葉があります。「コミュニケーション」です。
これも頻繁に職場で使われますね。

「コミュニケーション」の語源をご存知でしょうか。
「コミュニケーション」の語源は、ラテン語の「コムニカチオ」だといいます。元の意味は「分かち合うこと、共有すること」なのだそうです。ですので、良いコミュニケーションとは、「円滑な分ち合い」なのです。しかし、一部の人は一方通行の「伝達すること」がコミュニケーションだととらえていたりします。これは大きなすれ違いです。カタカナ言葉の怖いところの1つは、個々人によって厳密な定義が違うままで会話されているところです。「コミュニケーションの悪い職場」という一言でも、上司と部下はまったく異なる問題意識を抱えているかもしれません。

小倉広さんの「アドラーに学ぶ職場コミュニケーションの心理学」を読んで、思い出したお話です。

酒場探訪シリーズ033 山ちゃん 
※酒場探訪シリーズ033 「山ちゃん」@蘇我。どこの駅にも素敵なコの字カウンター酒場ってあるんだと感動した乗換駅の蘇我。写真のメニューは東部の酒場では見かけるメニューの「重ネ」ですが、ここの「重ネ」はなかなかすごいです。




【2016/11/27 23:55】 | コミュニケーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
させていただきます症候群
フェイスブックではいろいろな人がいろいろな引用をしてくださるので、マイ・キュレーターが何人もいるような感じで、とても助かります。今回、山口さんの引用で「させていただきます症候群」の話があり、これ私も日頃から気になっていた話で、なるほどなぁと思いましたので、書き残しておきます。

引用元は「NHK解説委員室 視点・論点 させていただきます症候群」です。

私も日常、「させていただきます」という言葉を頻発する人が結構、周囲にもいろいろといて、かなり気になっていました。これを上手に整理してくれています。

「させていただきます」とは、明鏡国語辞典には「自分の行為が相手の許容の範囲にあるという、へりくだった遠慮がちな気持ちを表す。しばしば相手に配慮しながら、自分の一方的な行動や意向を伝えるのに使われる」とあるそうです。たぶん、気になるのは、意識的・無意識には別として「一方的な行動や意向を伝える」という使われ方にあるのかなと思います。

で、ここでは5つの「させいてただきます症候群」に整理されています。

1.すっり話そうよ型
2.誰を立てているの?型、
3.だれに許可をもらったの?型
4.自分勝手すぎるよ型、
5.「さ」はいらないよ型

それぞれ、せっかくなので引用します。NHKのサイトも時間とともになくなるといけないので。

《1.すっり話そうよ型》
「お送りさせていただきます」「報告させていただきます」「意見を言わせていただきます」はそれぞれ、「お送りいたします」「報告いたします」「意見を申し上げます」と言い換えればすっきりします。長くする意味がありません。

《2.誰を立てているの?型》
自分の上司であっても、社外の人に対して話すときには、上司を立てては話しません。これは敬語の常識です。「させていただく」は、「させてくれる人」を立てる敬語ですから、次のような表現をすると、社外の人の前で自分の上司を立ててしまうことになります。
社外の人に対して言うときには、
「経理を担当させていただいています」ではなく、「経理を担当しております」
「○○は、休ませていただいています」ではなく、「○○は休んでおります」
「課長をさせていただいています○○です」ではなく「課長の○○と申します」
と言えばいいわけです。シンプルです。

《3.だれに許可をもらったの?型》
「させていただく」は、だれかの許可を得て行動するときに使う言葉ですから、次のような言い方は違和感を与えます。
「公園で走らせていただいています」「合格のために努力させていただきました」「土曜日は高原でくつろがせていただきました」。
これらは、「走っております」「努力いたしました」「くつろいでまいりました」とシンプルに言い換えれば、違和感を与えません。

《4.自分勝手すぎるよ型》
相手に迷惑をかける行為と「させていただきます」という言葉は本当でしたら合いません。自分勝手で一方的な印象を与えます。次の用例は、飲食店の店長から聞いた例だそうです。
「突然ですが、今日でバイトを辞めさせていただきます」
「店長、バイトの時間を変更させていただきます」
「用ができたので、帰らせていただきます」
突然、きっぱり宣言するように言われ、大変驚き、困まったということでした。この例は、言葉の問題と同時に仕事に対する姿勢や態度、一緒に働く人への配慮に問題があることはいうまでもありません。日数の上でも十分な余裕をもって、理由や事情を述べたあとに、「よろしいでしょうか」「お願いできますでしょうか」と許可を求める姿勢がほしいところです。「させていただきます症候群」の中でも、もっともイラツとするやつかもしれません。

《5.「さ」はいらないよ型》
文化庁の調査にあった例です。「あしたは休まさせていただきます」という表現について気になるかどうか質問したところ、「気になる」人が54.5%で、「気にならない」人が39.8%でした。
「休まさせていただきます」という表現は、不要な「さ」が入った「さ入れ言葉」とも呼ばれています。
よく使われているのは、「休まさせていただきます」のほか、「読まさせていただきます」「歌わさせていただきます」「作らさせていただきます」などです。

さて、いかがでしょうか。
私の自分の経験からいえば、ストレートな表現を使えないときというのは、自分の考えがまとまっていないとき、自分に自信がないときです。

GCDFのロープレなんかやっていると、カウンセラー役がついついだらだらと意味のないことを話し続けてしまうときがありますが、そういうときなんかが典型的です。場をマネジメントできていれば、短い言葉で流れをつくることができます。

会議で突然、指名されて、だらだらと話してしまうのも同様です。報告の最中に想定外の質問があって、だらだらと語るのも同様です。そんなとにき「させていただきます」なんてフレーズは出がちです。

日本語は実に深いです……。

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【2014/11/23 23:37】 | コミュニケーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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