私が尊敬する呑み手の倉嶋編集長のブログは、相当な時間差があり、ようやく最新のブログでクリスマスあたりの「まるます家」の壮絶な吞み会がレポートされていたりします。これが妙にいい感じです。これをまねているわけではないのですが、だいぶ書けずに残っているものがあり、少しずつ追いつきたいと思います。
ということで、先月28日の金曜日のお話です。 企業研究会が主催するシェアードサービス経営者交流会議、こちらでお話をさせていただきました。私は非常勤で特例子会社の代表をしていますが、そちらにシェアードサービス的な要素をもっと入れていくのは課題であり、自分にとってもタイミングの良い機会でした。 講演のタイトルは「シェアードサービスの光と影 ~私的シェアードサービス論~」、とても情緒的なタイトルです。 メニューは以下のようにしました。なんだかわかりませんね。 ①.シェアードサービスと私~自己紹介にかえて ②.シェアードサービス、愛と追憶の日々 ③.シェアードサービスの浸透と拡散 ④.外から感じるシェアードサービス ⑤.おしまいに で最初の自己紹介だけでスライドが13枚あります。私のシェアードサービスとの出会いは2000年7月です。当時所属していた会社が持株分社をすることになり、そのプロジェクトの人事パートの事務局を担当することとなりました。分社後各社の賃金制度を考えたりする仕事の傍らで、分社後の人事機能をどのような体制で担うかが検討課題にありました。そこでみつけたのが、シェアードサービスというマネジメント手法です。何はともあれ、これだと思い、当時分社経営をしていた数少ない企業を訪問したりするのにつれて、この思いは確信に変わりました。しかし、シェアードサービス化のネガティブな局面なども感じたりした結果、持株会社内に人事シェアードサービス機能を置くという結論に至りました。いまでも当時の判断は良かったんだと思います。 そして、1年後の2011年7月に分社施策は実行され、人事シェアードサービスができます。設立前に強く意識したのは、ミッションの明確化とブランディングです。正式組織名が人事給与事務センターというやる気も何も出ない名前になってしまったため、正式名称を使うのはやめ、J-centerという愛称を前面に打ち出すことにしました。実はこのブログのタイトルもそこからとっています。 当時、基本思想を整理するのに使用していたキーワードはだいたい下記のようなものです。 ・品質管理、コスト管理、モチベーション管理がSSCの命 ・最小限の内部人材と外部リソースの徹底活用 ・取材大歓迎 ・意識的なブランド戦略 ・ローテーションと多能工化 ・詳細の契約&請求書 ・ミスは返金、提出遅延は追加料金 ・毎週全員面談 ・仕事はお祭り騒ぎ、打ち上げは文化 ・外との交流を徹底推奨 ・面白い仕事を持ってくる 次の仕事はシステムの入れ替えです。当時はまだホストで給与計算をまわしていたので、分社後に各社の給与体系が変わっていくのに対応するのは厳しいだろうとの想定で、パッケージを入れることとし、R/3とジェネラリストとの最終コンペの末でCOMPANYの導入を決めました。会社全体はR/3のビックバン導入を決めたときだったので、R/3にせよとの圧力を強く受けましたが、何とかはねのけました。当時のCOMPANYは人事担当者でパラメーター管理や諸設定が可能でした(よい時代でしたね)。システム部門にはネットワークとサーバなどの面で頼るだけでよかったのです。今では、COMPANYの給与もシステム担当者抜きではまわせないようですが…。 何となく昔話が長くなりそうです。明日に続きますね。 ![]() ※J-centerビールです。ホッピービバレッジ社にお願いして同社の地ビールで創っていただきました。 |
本日は給与アウトソーサーである株式会社ペイロールが年に1度開催する「ご契約企業様向けセミナー」でした。当社は今年2月の給与計算から同社に委託をしています。
今日講演は藤原和博氏。「仕事力を高めるコミュニケーションとは」とのタイトルでしたが、ここでは簡単にまとめられないような実にすばらしい内容でした(遅刻して最初の1/3は聞けていないのです、流れが完全に把握できておらず、ちょっとまとめるのはやめておきます)。それに引き続き、導入会社1社から導入事例の説明。なんと先日のキャリアインテグレート研究会でお会いした方がプレゼンテーターでした。 で、ここまでが第Ⅰ部。終了後は第Ⅱ部という名の懇親会です。 今回は諸先輩会社様のいる中で、なぜか乾杯の挨拶と音頭を担当いたしました。前に立つととても大勢の方が集まっているのが改めてわかります。アウトソーサーにはあれこれといいたいこともたくさんあり、私に制御のつかない場面でマイクを持たせるリスクをとるこの会社はすごいなと思い、発言ではもちろんですが個別の案件は自重しました。 ただ、ひとつだけペイロール社にお願いと期待を伝えました。 給与担当者というのは難しい存在です。それ自体、企業に利益をもたらすことはありません。仕事的にも地味です。多くの社員は、水道のじゃぐちをひねれば水が出るのと同じように、給与支給日になると自動的に給与が出ると勘違いしています。給与業務の詳細などしるよしもありません。さらには、直属の上司や人事部長すら、わかっていない組織もたくさんあります。ちゃんと計算が終えられて当たり前、誤支給などしたら、たるんでると切り捨てられます。でも、毎月、勤怠を〆て、給与を支払うというのは大変なことなのです。でも、この苦労を本当に理解できるのは、実際に給与業務をやった人だけでしょう。 給与をアウトソーシングに出しても、一般的には担当者はゼロにはなりません。インターフェース的業務は何にしても必ず残ります。でも、担当者の数は当然ですが大幅に減らすことになります。ただでも、理解者が少ない給与担当者はますます社内の理解者を減らすことになります。 給与アウトソーサーには給与担当者を孤独にはして欲しくないのです。 ペイロール社の担当には、同じ会社の仲間のような意識で給与担当者と日々、接していただきたいですし、切磋琢磨もして欲しいと思います。時には建設的なギスギスした議論もありです。 そして、お願いしたいのはそれだけではありません。ペイロール社という給与アウトソーサーを通じて、日本中の企業の給与担当者とつながる機会も作っていただきたいのです。そして、今日はまさにそんな機会でした。他社のベストプラクティスを学ぶ、他社の担当からやる気・元気をもらう、そんな絆をつくるのも、給与アウトソーサーの役割だと、私は期待させていただきます。 |