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図書紹介:『死神の精度』伊坂幸太郎著(文春文庫)
いわゆる作家読みというのでしょうか。作家が気に入るとその作家の作品を深く読むことがあります。そんな中で必ず単行本が発刊されると購入する作家が出てきます。以前はそれこそ大勢いましたが、今は4名です。その次のランクとして、文庫になれば必ず買う、単行本もこれというのは買う、ブックオフでそこそこの価格だったら即買う、という2番手グループの作家がいます。伊坂幸太郎はまさにそんな作家、とにかく面白いです。

一番最初に読んだのは「オーデュボンの祈り」。妙にシュールでそれでも妙な現実感はあるし、引き込まれるプロットがきっちり構築されており、語り口はクールでありつつほどよく脱力系、非常に映像的でもあり、素晴らしい世界でした。その後、新書・文庫化されている作品はすべて(といってもそんなに滅茶苦茶はまだありませんが)読みましたが、いずれも面白いです。登場人物が微妙に作品間を行き来するあたりの遊びも楽しいです。

この「死神の精度」は単行本出版から2年半を経て文庫化されたものですが、映画が来月公開されるのにあわせた出版ですね。主人公は死神。この死神はまるで会社のような組織の「調査部」という部署に所属しており、人間社会に派遣されます。そして、死すべき運命の人間を1週間、観察(?)し、その死を「可」とするか「見送り」とするか判断し、「可」の場合は8日目にその死を見届けます。病死と自殺は死神の管轄外になります。でもこの死神、クールなようでとてもゆるくてズレています。音楽好きでCDショップで視聴をするのが楽しみだったりします。映画では金城武が演じるようですね。伊坂作品の映画化は、「陽気なギャングが地球を回す」「アヒルと鴨のコインロッカー」が既にあり、「重力ピエロ」も来年計画されているようです。おそらく作者自体も映画が好きなのでしょう、時折、作中で登場人物が語ります。そうそう、よく登場人物が語るんです、伊坂作品では。語るのっていいですね。

週末に1冊くらいは気軽な図書紹介を…。というのを先週は忘れていました。

死神の精度 (文春文庫 (い70-1))死神の精度 (文春文庫 (い70-1))
(2008/02/08)
伊坂 幸太郎

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※ 《2008年2月23日》 すさまじい春一番でした。ちょっと外、歩けませんでしたね。東西線も京葉線も止まってました。ところで、サッカー2008年東アジア選手権での岡田監督のインタビューは素敵でしたね。最終の韓国戦で引き分けて優勝を逃した直後のインタビューの一節です。
インタビュアー:「選手たちをどう評価しますか」
岡田監督:「評価っていったって、我々は一緒に戦ってますから」 


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【2008/02/23 22:05】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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