今月も先月に続いて、毎日更新しています。でも、意地にはならずに気楽に長く続けたいと思います。さて、今月後半の内容の振り返りです。毎回、こういう整理をしないと、何を書いたかすぐに忘れてしまいます。
3月16日 マネージャーとプロフェッショナル 3月17日 「質問力」の重要性 3月18日 人事シェアード・サービス・センターの仕事観 ~SSC談話009~ 3月19日 リーダーにはユーモアのセンスが大事 3月20日 「日本の世帯数の将来推計」に考える 3月21日 「プロービング」と定義の重要性 3月22日 「定義」を大切にしよう 3月23日 女性活躍推進検討会、素敵な実践コミュニティです 3月24日 ワークライフ・インテグレーションという発想 3月25日 「カウンセリング・スキル」の定義 3月26日 3日間、本を読んでいない人間とは友達になるな 3月27日 「チームの力」は挨拶から? 3月28日 「節目」は自分で作るもの 3月29日 今年の新入社員はカーリング型 3月30日 ねんきん特別便 ~SSC談話010~ 今月の後半は何となく気持ち的にのりがよくない時期でした。4月からは割り切るところは割り切って、ちょっと気持ちをリセットして取り組もうかなぁと思っているところです。何せ新年度ですからね。仕事上、期待してくれている人達もいますし。 さて、今回もとりあげた名言を整理しました。 ①3月17日「正確な質問をすれば、正確な答えが返ってくる。あいまいな質問からは、あいまいな答えしか返ってこない」 ……カルロス・ゴーン(前日産自動車社長) ②3月23日「日本をみくびってはいけない。日本はカードをまだ半分しか切っていないのだから。しかも、できる方を取ってあるのだ」 ……伊藤元重(東京大学教授)~アメリカのビジネスマンに対しての講演の中で ③3月26日「三日間、本を読んでいない人間とは友達になるな」 ……秋山仁(ある中国の図書館の張り紙からの引用) ④3月27日「大きい声を出して、いつも元気にニコニコしていれば、たいていのことはうまくいきます」 ……樋口廣太郎 アサヒビール元会長 では、よい新年度をお迎えください(3月決算でない組織の方、ごめんなさい)。 ※《2008年3月31日》 年度末、旅立って去っていく人もいますし、これから迎える人もいますね。どちらも桜が似合いますね。 ![]() ![]() スポンサーサイト
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給与シェアードサービスセンターでは、今、「ねんきん特別便」への対応がホットな話題です。「ねんきん特別便」は、社会保険庁が個人に年金記録を郵送し、誤りや記入漏れがないかの確認を求めるもので、2008年10月までに全員に送付をする前提で、これまで記入漏れの可能性の高いとされる1030万人への送付が終わった段階です。もともと、企業の給与担当者に直接、関係のある話とは思っていませんでしたが、以下のような話になってきているので、ここのところ話題となっているわけです。
『事業主に対し「ねんきん特別便」の配付・回答の回収の協力を依頼(社会保険庁) (2008.3.27)』 社会保険庁では現在、年金記録漏れに関し、年金加入者に年金記録の確認のための「ねんきん特別便」の送付を進めている。加入記録の「漏れ」や「間違い」の有無について確実に回答を得るため、企業に勤めている第2号被保険者については、関係閣僚会議の決定を受け、原則として事業主経由にて配付することになった。事業主への特別便の発送は6月から10月を予定している。 送付に先立ち、3月中旬より、保険料納入告知書とともに、従業員への配付・回答の回収について、協力の可否を確認する調査票を兼ねたチラシを厚生年金保険の全適用事業所へ送付。内容を確認のうえ、4月11日(金)までに社会保険事務所へ郵送、FAXなどによる回答を依頼している。 年金記録問題の早期解決のためには、各自が自身の記録を確認し、記録の統合などを進めることが重要。社会保険庁では、「ねんきん特別便」の趣旨を理解いただき、ぜひとも協力してほしいと呼び掛けている。 各事業主には、こんな依頼文書が送付されています。いろいろな会社の話を聞く限りでは、対処する会社、しない会社、配布は受けるが回収は受けられない会社、対処する条件に会社指定の所属コードなどによるソートを条件とする会社、いろいろのようです。いずれにしても、締切の4月11日までは担当者の苦悩と、情報交換は続くでしょう。 そもそも多くの企業では既に給与明細も年末調整もweb化されてきており、社員全員に紙の文書を個別配布するということが減ってきています。数千人規模の会社では、発送作業というのは馬鹿にならないボリウムの作業であり、近年の業務効率化の多くはこの発送作業のweb化等による廃止によるところがかなりあります。仮に社会保険庁から、所属も何も入っていない書類が数千人分送られてきては、発送作業の煩雑さは想像に耐えません。ただし、この依頼は社会保険庁の職場放棄・自己機能否定にもみえますが、ある意味では企業頼みをするという社会保険庁の発想は合理的かつ正しく、企業担当者はどんなに困難であっても、やると決めたらこれを正確に遂行する使命感と能力を持ち合わせています。日本の源泉徴収制度と企業による年末調整の実施がこれを証明していますよね。ただ、社会保険庁から業務委託料金くらいは欲しいですよね。 ※《2008年3月30日》 少年スワローズの頃からのスワローズ・ファンです。3連勝ですよ。けして一線級とはいえない投手陣が必死につないで押さえているのがすごいです。組織は単純に個人の力の和ではないですね。マネジメントの醍醐味です。 ![]() ![]() |
以前に聞いた講義の中で、メリーランド大学の大谷彰先生が説明をされていた、「カウンセリング・スキル」の定義です。
「クライアントの行動変革、クライアントの意思決定、クライアントの現実・自己受容を援助する対人関係を中心とした複数の意図的な技術」。 「対人関係」…アドバイスであれば、対人関係は不必要。一方的な立場でもできる。カウンセリングでは関係構築が不可欠であり、最も重要なのはいうまでもない。 「意図的」……条件・場所・クライアントに合わせて「意図的」に行うのがカウンセリング。運を天にまかすものではない。。 「複数」…複数のスキルを適宜、使い分けることがカウンセリングの醍醐味。 うーん、そのとおりですね。 大谷先生の「カウンセリングテクニック入門」は名著ですよ。わかりやすく、いろいなことが腑に落ちます。
※《2008年3月25日》 本日は当社の戦略会議&歓送別会。また、会議では言い過ぎてしまいましたが、それをやわらかにフォローしていただく上司の有難さ。 ![]() ![]() |
「女性活躍推進検討会」という実践コミュニティがあります。
2002年(だったと思います)に4社合同にて女性の活躍推進を目的とした合同研修を企画・開催したことからスタートした会ですが、先の21日金曜日に例会があり、会議の最後の部分と懇親会のみ参加してきました。一応、OBなので参加は原則的に懇親会のみと、自分で決めています。 もともと異業種の4社の人事担当者がたまたまノリで始めた会ですが、今では23社の女性活躍推進、ダイバーシティ、WLB等の担当者が集まる会になっています。近年でこそ、この手のテーマでの企業横断的な会も増えてきましたが、この会は誕生時期的に考えて草分けの1つだと思います。個人的ネットワークからはじめた実践コミュニティが、オフィシャル組織化した1つの例でもあります。 最近の例会の参加者は大半が女性となっており、いく都度に男性が他にいなかったらどうしようかなぁ、などと思うほど女性主体の会になりましたが、この会の設立メンバー4名は私を含めてすべて男性でした。女性の活躍推進が遅れていると自認する4社それぞれで、1企業内ではロールモデルとなるべき女性がまだ少数しかいない、どうも1企業内で取り組むには難しいテーマである、といった共通認識から、4社で合同で研修をやったら面白いのではないかという発想から、女性社員対象の研修と、女性社員を部下に持つ上司対象の研修をスタートしました。その後、新入会員は全会一致で、退会者は追わずという原則で、ここまで拡大してきました。その都度、その都度、中心になって動く人もバトンタッチされ、会長などという固定的役職もなしで、持ち回りで自然に役割も決まっています。また、飲みの元気さも引継がれています。 時代はあれからまだ5年あまり、法整備の効果もありますが、「女性活躍推進検討会」などというレトロな名称があわなくなるほど時代は変わってきました。まだまだ問題ははらんでいるものの、本当にものすごい社会変化です。 ところで、このテーマで好きな言葉があります。 「日本をみくびってはいけない。日本はカードをまだ半分しか切っていないのだから。 しかも、できる方を取ってあるのだ」。 伊藤元重(東京大学教授)~アメリカのビジネスマンに対しての講演の中で 日本も21世紀になって、女性カードも着実に切りはじめていますね。徐々にこの言葉も着実に過去のものになってきています。 ※ 《2008年3月23日》 本日、突発の召集がかかり、朝から出社。昼食に水天宮方面に出たのですが、「戌の日」にあたるとのことで、水天宮周辺では妊婦連れが水天宮に入るために200人待ちの大行列。皆さん、体調は大丈夫だったでしょうか。大勢の妊婦が集まるのを見越したのでしょうか、「タマヒヨ」の見本誌と定期購読申込書を配るベネッセ、学士保険の紹介をする生命保険会社、ベヒセーザラスの紹介など、対妊婦ビジネスの方々がたくさん配り物をされていました。 ![]() ![]() |
半月に1度の振り返り特集も、これで4回目。おおよそ2カ月続けているってことですね。立派、立派。何でもそうですが、自分で自分をほめることも大切です。ここのところ、書籍から感じたことを書きながらも、書籍紹介の形になってないのが多いですね。やっぱり書籍のレビューは苦手ということですかね。では、この半月の一覧です。
3月1日 転職者満足度に考える 3月2日 「残業」が問題解決を遅らせる 3月3日 「残業」について考える~第二夜 3月4日 シェアード・サービスと品質管理 ~SSC談話006~ 3月5日 何はともあれ、スピードだ! 3月6日 不機嫌な職場、あなたの職場は大丈夫? 3月7日 仕事の足跡とリーダーシップ 3月8日 食品SS連絡会誕生秘話 ~SSC談話007~ 3月9日 実践コミュニティとしての食品SS連絡会 ~SSC談話008~ 3月10日 リクルート「就職Shop」、ご存知ですか 3月11日 「報連相ポスター」って知ってます? 3月12日 担当者3年交代論 3月13日 意義とイキイキとワクワク~スープストックトーキョーの新たなスタート 3月14日 定期昇給、って結構好きな概念なのですが 残業と、食品SS連絡会は2夜連続になりました。 この半月で紹介した書籍には、以下のものがありました。 『不機嫌な職場』 3月6日 『コミュニティ・オブ・プラックティス』 3月9日 『「残業ゼロ」の仕事力』 3月2日・3月3日 ところで、日経アソシエが「ビジネス大格言」という特集をしていました。私も名言・格言をコレクションするのは結構、好きで、このブログでもいろいろ紹介しています。何といっても、言葉は力ですね。 この半月で紹介とした名言の列挙です。 3月2日 『残業が問題解決を遅らせる』、 トリンプ・インターナショナル・ジャパン吉越前社長 3月7日 『美術館のような公共物でも自宅でも、「あれは俺がやったんだ」という人が多ければ多いほど、いい仕事である。携わった人のすべてが、「自分の作品」と思えるような仕事ができれば、それに越したことはない』、 安藤忠雄(建築家) 3月7日 『人々に蔑まれるのは、悪いリーダー。人々から尊敬されるのは、良いリーダー。偉大なリーダーというのは、人々にこれは自分たちがやったことだといわせる人』、 カリー・フィオリーナ(元HP会長兼CEO)が引用した中国の著名な哲学者の言葉 3月13日 『企業の原動力は、意義とワクワクとウキウキです』、 遠山正道(スマイルズ社長) ![]() |
面白いビジネスがあるものです。モチベーション・アップ株式会社というところが、社内掲示用の「報連相ポスター」というものを販売しています。
http://www.motivation-up.co.jp/poster 仕事をする上で、最も大事な「ホウレンソウ」の基本を、A1サイズのポスターにわかりやすく整理して各部署、会議室、休憩室、食堂、トイレ、各営業所、各店舗などに貼って、「ホウレンソウ!」を徹底しようというものです。昨年の7月に発売して、570社以上に導入されているとのことですから、「ホウレンソウ」ってなかなかやっぱり徹底が難しいのですね。 さて、HPに書かれているものをみると、このポスターでは「ホウレンソウ」を以下のように扱っています。 報告=義務 1.結果を先に、簡潔に! 2.長期の仕事は中間報告を! 3.ミスやクレームは早く! 結論:報告とは上司の関心事に合わせてするもの! 連絡=気配り 1.面倒がらない! 2.「言ったか」ではなく「伝わったか」を確認! 3.お礼は早く! 結論:相手の欲しいことを欲しいときに伝えること! 相談=問題解決 1.あらかじめ、相談する内容を整理する! 2.ギリギリはダメ!余裕を持って相談を! 3.結果の報告とお礼を忘れずに! 結論:人の力を借りて、自分が成長するチャンス! なかなか素晴らしいですね。ついうっかり、その場で1枚、ネットから発注してしまいました。 ちなみにシリーズで、「5S!これだけはやりなさい」、「仕事の基本!これだけはやりなさい」というのもあるみたいです。 このブログでも過去に「ホウレンソウ」については取り扱っているので、よければついでに見てください。ある意味では、マネジメント上の永遠のテーマです。 2月4日「相談」~ホウレンソウから 2月5日「報告」「連絡」~ホウレンソウから ※ 《2008年3月11日》 本日は仲間内とホピービバレッジにお邪魔して、副社長&仲間たちとの勉強会。いずれ整理して書きますが、しっかりと経営者の目線でした。 ![]() |
昨日の続きでまた長くなりますが、食品会社のシェアード・サービス担当者で構成している食品SS連絡会という会を通して、実践コミュニティについて整理したいと思います。わからない方には伝わらないかもしれませんが、失礼します。
《実践コミュニティとは…》 「人々が相互に知恵や知識を持ち寄り、企業内の部署や担当者といった垣根を超えて、コミュニケーションを図りながら問題を解決するような自発的な集団」 《食品SS連絡会とは…》 2002年に設立された食品会社のシェアード・サービス担当者で構成している会で、現在は10数社が参加している。主に人事給与担当者が中心。定期的に持ち回りで総会を開催し、情報交換をしている。また、総会以外にテーマを決めた分科会で実務担当者が切磋琢磨したり、ベーシック・アドバンスの2レベルの給与実務担当者講習会を会社横断的に実施したりしている。また、日常的には何か困ったことや、聞きたいことをメーリングリストに投げると、各社が自社の状況を説明するといった実務に即したギブ&テイクの情報交換が成り立っている。 食品SS連絡会は、典型的な成功した実践コミュニティの1つだと思いますが、そのポイントというのを考えてみました。 ポイント① 自主的な活動 設立から時間が経過し、好きで立ち上げた初期メンバーの頃とは異なり、シェアード担当になったので会社から派遣されている立場の方が大半になっている。最初の参加動機は「会社からの派遣」だが、それ以降は自発的・自主的に各活動に参加し、お客様意識・受講者意識を持たず、何か自分が貢献できないかを考えるメンバー同士の集団であり続けられている。 ポイント② 専門的な刺激の場 慶応義塾大学の教授や社労士を始め、外部専門家とのネットワークを維持・拡大し続け、またメンバー自らもシェアード・サービスの専門家として相互刺激を与えられるような集団であり続けている。 ポイント③ 垣根を超えて 責任者だけの会でなく、日頃は組織を超えてコミュニケーションする機会が少ない、シェアード・サービス・センターの主役である実務担当者が交流できる集団であり続けられている。 ポイント④ コミュニケーション例会自体も講義形式ではなく交流形式で、そして何よりも例会後の懇親会や分科会を大事にする集団であり続けている。メーリングリストでの情報のやり取りも頻繁かつ密度が高い。 ポイント⑤ 価値の創出 上記の①~④にみるとおり、実践コミュニティにとって一番大切な「価値の創出」を続けることができている。 このような会は、「どれだけ続くか」よりも「どう続くか」ですね。場合によってはシェアード・サービスという仕組み自体が過渡期的な存在として将来に総括されるのかもしれません。この会をはじめ、すべての組織は合目的的に存在する必要あります。目的がなくなったら、目的を効果的に果たせなくなったら解散する。そんな潔い緊張感を持ちながら運営されることがよいのではないかと感じます。そして、何よりも実践コミュニティとしては、「行って楽しい会」であることですね。 実践コミュニティについて詳しく知りたい人は、以下の本がありますよ。
※ 《2008年3月9日》 本日はお世話になった方への手土産菓子を買おうと、谷津の「ル・パティシエ・ヨコヤマ」へ。ここは今は「岩シュー」という一日限定600個販売のシュークリームが有名で、開店時には既に60名程の行列が。1人10個までルールがあるので、60番までであれば安心です。「谷津干潟の卵」というやや日持ちをする菓子を手土産に、「岩シュー」にもう1つ名物の「谷津ロール」などたくさん買い込んで帰宅しました。 http://p-yokoyama.jp/ ![]() |
本日は完全に内輪ネタですが、昨日あった「食品SS連絡会」というシェアード・サービス担当者の会合の第30回記念懇親会で、この会の誕生秘話と題して、どうしてこういう会を作ることになったのかについてお話しをしましたので、その内容をご紹介します。
この会は、各社がシェアード・サービスに取り組み始めた2002年に、私の所属する会社の呼び掛けで大手食品会社が10社程が集まってできた会で、今では会員会社も増え、メンバー向けの講習会や各種分科会を実施するなど活動を拡大しています。たまたま私たちの思い付きからできた会なのですが、実践共同体(注1)の誕生と成長の1つのパターンとしても面白いのではないかと思います。 私とメンバー2人の会話の再現ドラマ風にまとめています。 私: COMPANY(注2)の並行稼動もいよいよ始まるねぇ。移行作業の時はみんなで徹夜しちゃったけどね。これからも大変だよねぇ。来年1月にほんとにカットオーバーできるかな。 メンバー①: それにしても、今までいろいろな会社にお世話になりましたね。給与の全国集約、シェアード導入、事業分社、COMPANY導入検討、何かあるとすぐに各社に聞きに行っちゃいますね、私たちって。 メンバー②: 私たちの妙な伝統ですよね。でも、皆さん本当に親切に教えてくださいましたね。そうじゃなかったら、流されてSAP(注3)にしちゃってたかもしれませんね。 私: なんで皆さんあんなに親切に対応してくれたのかなぁ。 メンバー①: 皆さんも同じ仕事をしている他社の人達との交流を求めていたように感じます。社内で人事や給与の仕事の進め方の悩みなんか、他部署の人達とは話せませんからね。 私: 確かにそうだよね。同じ悩みをもってそれぞれ働いているんだから、情報交換も本当に生々しいし、直接、役に立つものね。 メンバー②: それに何より刺激になります。他の会社に自分と同じ仕事で頑張っている人がいる、こんなにいろいろと考えている人がいる、っていうことを知ったのは。 私: これって1対1でヒヤリングに押しかけるんじゃなくて、みんなで集まってわいわいやったらもっと面白いんじゃない? メンバー①: そうですね。確かに役職者のおじ様ばかりが集まる食品業界の労務関係の会はあるけど、実務担当者が主役で集まる会ってないですよね。 私: じゃあ、思いついたらすぐにやろうか。お世話になった皆さんへの恩返しもしなきゃならないし。我々がいいだしっぺになろう! メンバー②: えっ、これからCOMPANYの並行稼動を控えて、毎日、深夜残業が続いているのに、また新しいこと始めるんですか。 私: まぁ、大変だけどこういうのって勢いとノリが大事だからね。えっと、じゃあ誰に声をかけるのがいいかな。 メンバー②: それは、N社のFさんとMさんですかね。こういうの絶対好きだし、飲み会も好きだし。 私: そうだね、Fさんとやってる採用担当者の会も楽しいしね。 メンバー①: あとはヒヤリングにお邪魔した、AJ社、K社、AB社……、あと十五日会の若手とかでこういうの好きそうな人っていなかしら。 私: 10社くらい集まると会っぽいよね。とりあえずは各社の状況を説明しあって、それから何をするか飲みながら決めればいいんじゃない。年末調整とか、住民税とかテーマを決めて担当者が集まればきっと盛り上がるよ。 メンバー②: 9月25日なら会議室が空いてますよ。 私: じゃあ、予約して。俺はFさんに電話するね。それにしても目茶目茶忙しい時期なのに俺たちも好きだねぇ。皆で新しいことをするのは楽しいからね。きっと皆もこういうの好きだよ。 かなり長くなりましたが、こんなノリで始まった会が業界内のオフィシャルな会になり、外部の有識者の方々も交えて成長しているのはちょっと感動ものです。この会はすぐれた「実践共同体」でもあると思うのですが、そのあたりはまた明日に書きます。さすがに長くなり過ぎますから。 注1: 「実践コミュニティ」ともいいます。明日のブログにも書きますが、概要はこちらを。 注2: 人事給与システムのトップ企業。近年は分野を拡大していますが、独自の理念は多くの顧客に支持されていますが、いろんな意味で癖はあります。私の所属している会社は悩んで導入を決めた末に2003年1月に無事、納期とおり、予算とおり、当初スペックとおりの導入を果たしました。 注3: いわずと知れたERPの大手。別に否定をしているわけではありませんが、私の所属している会社がこのERPのビックバン導入を決めたにも関わらず、HRだけCOMPANYが最適であると判断して、会社方針に反旗を翻す感じで導入したので、こんな会話になります。 ※ 《2008年3月8日》 本日も別の実践コミュニティに参加してきました。シンポジウムと模擬店をやることが決まり(?)、大満足です。二日続けて、実践コミュニティで講演めいたことをさせていただく機会がありましたが、この実践コミュニティという概念に腑に落ちたという方が相当にいらっしゃいました。 ![]() |
「不機嫌な職場~なぜ社員同士で協力できないのか」という、ある意味では身もふたもないタイトルの本を読みました。現実にこれに近い職場は存在するのでしょうし、またどんな職場にも「不機嫌な職場」につながる要素はあると思います。少しでも自分の職場にその兆しがあると感じる人は読んでみてもいいのではないでしょうか。
本書でいう「不機嫌な職場」「ギスギスした職場」とは、こんな状況の職場です。 ○「皆のために」と一生懸命頑張ったのに反応が薄い。 ○熱意を込めて書いた提案メールにレスポンスがない。あるいは冷ややかな反応ばかり返ってくる。 ○何回頼んでも、誰もきちんと対応をしてくれない。 ○そのくせ、一方的な指示を出してきて、こちらが対応をしていないと、キレる。 ○ランチタイムは社員同士ばかりでつるんで、派遣社員やパート社員は蚊帳の外。 ○イライラした空気が職場に蔓延し、会話がない。 ○困っていても、「手伝おうか」の一言がない。 ○「おはよう」等の挨拶もなく、皆淡々と仕事をはじめる。 ○新しいことに参加してくれない。 ○隣の席にいる人とも、やりとりはメールのみ。 どう考えても、あまり楽しそうな職場ではないですね。 この本では協力関係を阻害する構造的要因を、以下の3つのフレームワークで整理してくれています。 ○「役割構造」…誰と協力すべきなのか? ○「評判情報」…この人はどんな人なのか? ○「インセンティブ」…協力への動機づけは働いているか? グーグル、サイバーエージェント、ヨリタ歯科クリニックという協力し合う組織のケースを確認した上で、前出の3フレームから解決の糸口を探っています。もちろん単純な処方箋等はないわけで、多面的・持続的な取り組みをリーダーが思いをもって進めることが大事なのですが、私はヒントは「効力感」と「認知」にあるかなぁと感じます。特にすごいことをやったからとか、高い成果を上げたからということでなく、日常的な業務の中で軽やかな「認知」の応酬が自然に発生すると、「効力感」も得られていくでしょうし、並行して「感謝」も生まれてくるように感じます。 本書、なかなか売れているようですが、著者チームの思いが伝わってくる点と、秀逸なタイトルのなせる業でしょうか。また、このような職場が相当に増えているという社会的ニーズもあるのだと思います。ある意味では困ったことです。
※ 《2008年3月6日》 本日、静岡でお通夜でした。業務用モバイルがやや改善されて往復の新幹線でも「それなりに」使用できるようになったのはいいのですが、やはり「それなりに」なのです。 ![]() |
昨日に引き続き、「トリンプ・インターナショナル・ジャパン」の吉越前社長『「残業ゼロ」の仕事力』の中から、面白かった話を1つ。
「ゴールデンウィークが間近なので、その準備のために残業させて欲しい」 こんな残業申請をリーダーとしてのあなたは認めますか。 そりゃ、連休前は日常よりも相当に仕事も詰まり、いろいろと準備も必要なので、定時に終わらないのもムリはない、頑張って早く終わらせろよ、と指示とも励ましとも放置とも区別がつかない「曖昧な言葉」をかける優しいリーダーが世の中には多いでしょう。 でも、もちろん吉越氏の答えは、「NO」。 □ゴールデンウィークというものは今年初めて日本に導入されたものなのか? □5月にゴールデンウィークというものがあることを君はいつ気づいたのか? □毎年、同じ時期にあることがわかっているものに対して、なぜ準備ができていないのか。 □年間スケジュール、月間スケジュール、週間スケジュールには落とし込んでいなかったのか。 □直前になっていってくるのは、仕事を「場当たり的に」「非常にムダを多く」している証。 まっ、こんな感じでしょう。このくらい強烈に徹底しないと組織風土なんてものは変わらないということですね。
※ 《2008年3月3日》 とっても黒生ホッピーな日でした。 ![]() |
その昔、優秀な若手社員で自らのポリシーで残業をつけないと言い張る奴がいました。自分の裁量で自分がやりたくて残業をしている、もしくは自分の能力・経験が不足しているために残業しているのだから、納得がいくようになるまでは残業はつけない、というのが彼の主張でしたが、私は次の2つの観点から説得をしていました。
①お前はいいけど、お前の後任で来る後輩はどうなる。お前が残業をつけていなかったのに、彼が普通につけたら、彼は仕事が遅い奴、段取りの悪い奴と思われるだろうねぇ。 ②やるのは勝手だけど、1人よがりでやるな。残業をつけないことは、上司が問題発見をする機会を奪うことでもある。残業が多いということは、何か問題があるということ。それをメンバーと解決するのが、上司の仕事。どうしてもつけたくなくても、二重帳簿はくらいは作って、本当の仕事時間を上司には伝える義務がメンバーにはある。 今、考えるとかなり滅茶苦茶な説得のような気がしますが、たまたま読んだ本から「残業が問題解決を遅らせる」という主張を聞いて、こんな昔の話を思い出しました。 「残業が問題解決を遅らせる」というのは、残業ゼロの会社、毎日がノー残業デーの会社「トリンプ・インターナショナル・ジャパン」の吉越前社長のお話です。ここのところ露出度がいろいろと多い方ですが、いろいろと雑誌や講演でアウトプットされている内容を『「残業ゼロ」の仕事力』という書籍にまとめられたので、興味のある方は読んでみられるといいと思います。 さて、「残業」が発生しているというのは、どういう理由によるものでしょうか。 □仕事の絶対量が多すぎる □作業の仕方にムダがある □社員のモチベーションが下がっている □仕事を協力しあう風土が失われている いずれにしても、何か原因があるはずですよね。ところが、時間内に仕事が終わらなければ残業すればよい、という考え方で対処をしていると、「なぜ終わらないのか」という追求がされず、結果として抜本的な対策・解決も図れず、常に同じ問題が繰り返されます。本来、その原因を突き止めていく中で、効果的な改善策が考え出させ、生産性が飛躍的にアップするものなのですが。 吉越氏のいう「問題を顕在化し改善する絶好の機会が、残業によって奪われてしまう」という主張は大変に納得できます。だいたい残業が恒常化すると、それを前提にペース配分したりなんてことになっちゃいますね。今日の残業食どうしようか?なんて会話も当たり前になったりします。そういうお前もどうみたって残業が好きじゃないかといわれそうですが、リーダーは自分のことを上手に棚に上げてでも、こうだということはいえばいいと、私は勝手に思っています。上司は聖人君子ではけしてないですし、完璧な人間でもありません。ただ、メンバーよりも視野を広く、思いを強く持っているだけの人ですから。ある程度は自分を棚に上げないと、とてもメンバーに指示なんかできませんからね。
※ 《2008年3月2日》 体調いまいちで、自宅付近をうろつく程度で、金曜日・土曜日に人前でお話しする予定のパワポを作ってました。いずれ、ご報告をしますね。ただ、どうにも頭の回転は鈍く、それ以上は何もできない日でした。 ![]() |