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ちょっと整理です…10月後半編
なんと今年も残り2カ月、あっという間ですねぇ。プリンタの調子が悪いけど、年賀状どうしようかなぁとか思う季節です(思うだけでいっつもクリスマスくらいまでは未着手なのですが…)。さて、また半月毎の振り返りです。

10月16日 2010年の新卒採用はどうなるのでしょうか
10月17日 顧客満足度が一夜にしてゼロになるというお話
10月18日 MBTI
10月19日 心に残るリーダー
10月20日 思い込みバリュー
10月21日 上司は自分を棚に上げても良い
10月22日 多様で開放的で弱い絆
10月23日 面談の効果は実は高くはない…
10月24日 高校・大学7年間で1023万円
10月25日 仕事を進める上での基本的な考え方
10月26日 もう一度、丸善になる
10月27日 知的資本経営
10月28日 新卒採用は企業の活力
10月29日 入社半年病
10月30日 成長こそが最大のセーフティネット

この半月もよく言えばバラエティに富んだ、逆にいえば脈略のない書き連ねでしたが、書くことで自分の中に蓄積がされますから、とても書いている方はお得です。


※《2008年10月31日》 朝、仕事でばたばたしておりかなり遅刻をしましたが、東京大学でのワークプレイスラーニング2008に参加してきました。毎月のラーニングバーの巨大版という感じで安田講堂を二階席までつかって開催していました。昼休みには本郷のキャンパスが社会人で埋め尽くされて不思議な雰囲気です。内容はおいおい紹介しますね。夜は、築地の「よしふく」+2軒、関西からの来訪者らと過ごしました。

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【2008/10/31 23:58】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
成長こそが最大のセーフティネット
昨日、ご紹介した株式会社シェイクの入社半年後の新入社員に対するアンケートからですが、いろいろな意味で「成長」という言葉がキーワードになっています。

○「仕事を通じて成長をしたい」と思っている …… 93%
○「早く成長をしなくてはいけない」という危機感、焦り」を感じている …… 74%
○「成長を実感している、やや実感している」 …… 41%
○「どこでも通用するような価値の高い人材になりたい」 …… 70%
○「仕事をしていて成長をしているという実感が持てていない」 …… 46%(入社後にモチベーションが下がったと回答している対象者に対して、その理由を聞いた質問への回答)

また、自由回答の中からも「成長実感」に関するものが多数出ています。

成長への焦りというものが、以前よりもさらに顕著になっているように感じます。成長実感を得られているかどうかが、モチベーション要因として大きなポジションを占めています。原因は簡単には分析できませんが、1つには情報過多、会社からの期待過多というものがあるとは思いますが、潜在的には彼らは「自分の成長が今の世界では最大のセーフティネットなのだ」という当然のことに最初から気付いているということなのだと思います。これは明らかに我々の世代の価値観とは異なります。我々の世代では、大企業に入り、そこに適応することが、社会的には最大のセーフティネットになっていましたから。


※《2008年10月30日》 キャリアカウンセリング協会の勉強会。たまたまですが知人と2人だけの勉強会だったので、ちょっと気恥ずかしかったです。その後、帰社して久しぶりに深夜残業。何とか仕上がりました。

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【2008/10/30 23:48】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
入社半年病
株式会社シェイクが、入社から半年経過した新入社員に対するアンケート調査を発表しています(ネットによる調査、対象者数 412名)。

入社前の期待と、入社後の現実のギャップに苦しみ、葛藤する様子がある程度表れており、この症状を同社は「半年病」と名づけています。7カ月後にアンケートをとっても同じ結果が出たのかもしれませんが……。

人間関係、仕事内容、上司、成長意識、労働環境、いろいろなものについてギャップを感じ、それを素直に許容できないことから葛藤を感じている時期だといえるでしょう。同社は、入社半年後が分かれ道だととらえ、新入社員の反応は以下の3つにカテゴライズされるとしています。

①葛藤を乗り越え、一皮むけた「自律的人材」へと歩みはじめる。
②入社時にもっていた期待をあきらめ、自分を押し殺し、いわれたことをそれなりにやる「あきらめ人材」へと歩みはじめる。
③ストレスから逃れるために、転職を考えるようになる。

入社直後の上司・先輩の役割は非常に重要です。何も凄いことをしてあげる必要はまったくないのですが、彼らがどういう心情に陥っているかを理解さえしてあげれば、いいんだと思います。なかなか現場だけでそれが機能しにくいことを理解している企業は、ライフキャリアサポートセンター的な機能を既に考え始めています。


《2008年10月29日》 本日は夕方から山形大学工学部の皆様と新丸ビルの沖縄料理屋にて学生のキャリア支援談義、何かコラボレーションした具体的な取り組みができればと思っています。そのあと、遅れて部署の歓迎会で青山のイタリアン、事情があってピッツァは厳禁でした。

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【2008/10/29 23:45】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新卒採用は企業の活力
以前のメンバーで、今は比較的小規模の他社にて人事全般の仕事を担当している若手人事担当者から、この週末に連絡をもらいました。前々から提案をしていた「はじめての新卒採用を実施する」案件がようやくOKが出た、規模は提案よりはやや縮小したのと、既に採用戦線としては出遅れの時期からのスタートだが、とにかく頑張りたい、との話でした。彼女は当社に来る前は、確か販売業務しかやったことがなく、当社で人事の世界の魅力を体感した1人です。とても嬉しいお知らせでした。とても素直で頑張り屋さんであり、かついい雰囲気も作れる人でしたから、きっとうまくいくでしょう。

それにしても、企業にとって新卒採用をするというのは非常に大事なことです。

その企業を通じてはじめてビジネス社会を知るという若者を創るということですから、非常に責任重大ですし、いろいろな意味で企業の活力になります。上手に活用すれば既存社員の活性化にも結びつきます。また、自企業の強み・弱み・魅力・DNAといったことを深く考えさせられる機会にもなります。特に中堅企業においては、簡単な投資ではありませんし、採用決定時期と入社時期が大幅にずれる新卒採用よりはどうしても手軽な経験者採用の魅力に惹かれ気味な点があるため、なかなか二の足を踏んでしまいがちですが、何とかそこを踏ん張って欲しいと思います。

以前に、市ヶ谷の「ハーミテージきくや」で、新卒採用に取り組む「やまとダイニング」と「ホッピービバレッジ」の両経営者の熱い思いを伺ったことがありますが、まさに新卒採用っていうのはそういうものです(ちなみにこの店、生ホッピーが飲めます)。大企業で新卒採用に携わっている皆さんも、是非、年中行事だという感覚は捨てて、新卒採用というのはある意味では企業を変える活動そのものだと思って取り組んで欲しいですね。愛情をもって採用した新入社員が、胸をはって元気に仕事ができるような環境を創る、事業を創る、そんなことまでが、新卒採用担当者の仕事だ、というくらいの気概があると満点です。


※《2008年10月28日》 とある業界団体の総会後の懇親会に参加させていただき、その後は神保町で始まっていたキャリアアドバイザー仲間の会に合流、三幸園に三階席があるのを初めて知りました。

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【2008/10/28 23:33】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
知的資本経営
昨日ご紹介した「丸善ビジョン」の「もう一度、丸善になる」ですが、知的資本経営を徹底する中で、多くの社員及びステークホルダーの語りを引き出す中から、新たな「経営理念」を再構築(というか、丸善にはこれまで「経営理念」というものはなかったとのこと)する中で、出てきたワードのようです。

で、「知的資本経営」とは何か。

あまり深く勉強したわけではないですが、一言でいうと、企業にとって利益を生み出す源泉でありながら、数字で表すことが困難でみえにくい非財務的な経営資源、といった感じになります。優れた人材、人材のモチベーション、充実した顧客基盤、顧客からの信頼、差別化されたブランド力、蓄積された知的財産、強い外部パートナー、効率的な業務プロセス、などが列挙されます。

短期的財務指標の達成が至上目的になってしまうと、どうもこの知的資本の重要さが置き去りにされてしまいます。これら知的資本こそがその企業を他社が差別化するものであり、その企業の競争力の源泉であるはずです。そして、もう1つ大事なのは、これら知的資本を生み出すもととなるのは、すべて「ヒト」であるということです。「ヒト」に対して、「社員」に対して、どのような目線を送るかが、これからの経営のポイントに改めてなってくるはずです。

そんな目線で丸善日本橋店で店員を見ていましたが、実によいサービスをしています。CSはESからといいますね。CSができてるのは、企業としてのESの取り組みの成果です。

それにしても、紙のブックカバーをきちっとつけられる書店って、減ってしまいましたよね。


※《2008年10月27日》 先週以来3回目のパルテノペで、今日は品川です。20時30分と遅いスタートでのGCDFアドバンスコースのOB会でした。このコース、たった4日のコースなのですが、その後の仲良し度はかなり高いメンバーです。今日はたまたま別部署の送別会が同じ店でやっていたので、早目からそちらにも合流、それにしても美味しいナポリピッツアはアルコールが進みます。

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【2008/10/27 23:30】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
もう一度、丸善になる
書店、出版でおなじみの「丸善」の「知的資本経営レポート2008」というのをネットから取り出して拝見しました。

タイトルに「丸善ビジョン」と名うって、こうあります。

  「もう一度、丸善になる

すばらしいキャッチ・コピーです。最近、見た中では段違いで秀逸です。

以下のように簡単な解説があります。

「最高の丸善を、もう一度実現することをめざします。時代の逆行や懐古ではなく、丸善本来の先取の精神やグローバルな視座、お客様との信頼関係に誇りをもち、新たなる丸善になろうとする私たちの宣言です。」

おそらく、ある歴史を持つ企業のほとんどが、この「もう一度、○○になる」ということの意味を痛感しているのではないでしょうか。企業理念、ビジョン、DNAといった言葉が、大変に重要になってきています。自らの中に脈々と流れる「何か」を大事にして、それを「今」にしっかりと適合させてぶつけていく、そんなことが必要になっています。捨て去るのでも、戻るのでも、維持するのでもない、そんな強い思いがこの一言から感じられました。

ちなみに、この「丸善ビジョン」は、丸善が「3年後に目指す姿」なのでもあるそうです。本当に素敵な話ですよね。


※《2008年10月26日》 日曜日にも関わらず早い時間から有楽町のガード下で飲んでいたら、隣の隣のグループの老人がぶっ倒れてしまい、救急車を呼ぶことに。焼き鳥屋が並び、道路の半分近くまでビール箱をひっくり返した即席テーブルを使用して占拠して飲んでいる中に救急車が登場。倒れた老人を収容したものの、なかなか出発はしません。しばらく前に救急車を呼んだ際に、今、救急車は搬入先の病院が決まらないと発車しないと聞きました。今回もなかなか病院が決まらなかったのでしょう。到着までは本当に迅速だったのですが、発車できないでいるのは救急隊としてはつらいことでしょう。

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【2008/10/26 23:26】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
仕事を進める上での基本的な考え方
ちょっと遅くなってしまったのですが、昨日、私の率いるチームで下期のキックオフ的なミーティングを行いました。目標設定面談をチーム全体でやる感じの打合せなのですが、その冒頭で「仕事を進める上での基本的な考え方」というのを提示しましたので、恥ずかしながらご紹介します。

 ①何はともあれ、スピード。
 ②APPROACHABILITYの重視。
 ③常に仕事の目的に遡って考える。仕事を作業化しない。
 ④メンバーで共有化、チームで思考、報告・連絡・相談の重視。
 ⑤前年と同じ仕事をしたのでは、あなたのいる意味がない。
 ⑥仕事は熟成させると良くなる、熟成できる時期に早く着手する。
 ⑦マクロ目線と、分解目線の両方から思考しよう。
 ⑧周囲で起こっていることに常に関心を持ち、自ら関与する。

大変にベーシックな話ばかりですね。
もちろん大前提として、「仕事は明るく、楽しく、効率的に」です。


※《2008年10月24日》 丸の内のフォーシーズンズのカフェでアイスラテを飲みましたが、1800円ですよ。氷までアイスラテになっていたのは凄いと思いましたが。

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【2008/10/25 23:28】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
高校・大学7年間で1023万円
ちょっと前ですが、10月19日の日経朝刊に日本政策金融公庫が教育ローン利用者に対して行った教育費の実態調査結果について報道されています。調査対象は14090世帯で、有効回答が2753件といいますからかなりの規模の調査です。

授業料・通学費・教材等を含む年間教育費は、高校生で92.5万円、大学生で150.4万円にのぼるとのこと。ちなみに国立大学と私立大学では1.5倍ほどの差があります。これに入学金等も含めると、高校3年間で326.4万円、大学4年間で697.2万円。あわせて7年間で1023.6万円です。すさまじい金額ですね。

これは年収が900万円以上の世帯でも、年収の23%にあたり、200万円以上400万円未満の世帯では実に年収の56%と半分以上に上ります。現実的にはこれに住宅ローンがあったり、子供が2人いたりといろいろな事情が重なりますから、家計にはものすごい負担です。子供は1人でいいか、と考えてしまう親がいても仕方がないような気がします。

この教育費をどのようにして捻出しているかですが、以下のようになっているそうです。
 ①教育費以外の支出を削る 61%
 ②奨学金 49%
 ③本人のアルバイト代 42%

教育費以外の支出のうち、何を削っているのかを確認する問に対しては、①旅行・レジャー費、②食品、③衣料費、④両親の小遣い、とのこと。

例えば、公立高校を改めて学生を呼び込めるだけの魅力あるものにする、大学に新たなタイプの助成をするなどして学費を安くする、なんて施策を打ては、景気にもプラス要素になるし、少子化対策にもなるとか、ちょっと安易なことを考えたくなるような金額です。


※《2008年10月24日》 築地にて他社の皆さんとの定期的な会食、いろいろ皆さん大変な様子です。1つひとつ進めていくしかないのですが。

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【2008/10/24 23:29】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
面談の効果は実は高くはない…
昨日のブログを書くために以前にGCDF継続学習勉強会で聞いた高橋俊介先生の「若者が成長する組織とは」という講義の講義録を読んでいたら、面談の効果について書かれている部分がありました。ちょうど、下期目標設定面談などの時期ですので、気になって読んでみました。

この講義は、大手企業中心に11社1300人の20代若手社員への調査(2005年12月実施)結果をもとに行われています。。「あなたは成長実感がありますか」という問いを7つの観点から質問し、成長実感への影響要因として60以上の質問を行い、その相関を分析しています。

そんな中で出た調査結果の1つとして、「上司と部下が1対1で面談をすることはあまり成長実感に影響を及ぼしていない」との結果が出ています。面談をいくらやっても、ある意味それはやる側の自己満足であり、あまり効果はないということなのでしょうか。それよりも、日常業務の中での普通の「問いかけの多さ」、仕事のやり方を価値合理的に進めること、インフォーマルなコミュニケーション、仕事に裁量権を与えるといったことが大事との結果が出ています。

もちろん面談は大事なのできちんとやりますが、面談という仕組みを入れたことによって、人事部門は上司と部下のコミュニケーションが促進され、部下の成長実感とモチベーションに良い影響を与えることができました、なんて作文をしてはいけないということです。


※《2008年10月23日》 恵比寿・広尾と同じお店ではしご。今日は久しぶりにしっかりと食べました。

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【2008/10/23 23:36】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
多様で開放的で弱い絆
ちょっと前ですが、9月29日にGCDFの継続学習会があり、高橋俊介教授の「習慣が作る自分らしいキャリア~キーフレーズでキャリアを考える」という講演があり聞いてきました。なぜか当日は受付のお手伝いもしてきました。

「習慣がキャリアを作る」というのは、高橋先生が最近よく話されていることで、目標ではなく習慣でキャリアは作られるというのはそのまま納得できます。ブランドハプンスタンス・セオリーともリンクする話ですが、このあたり、20世紀に入ってから、だいぶキャリアに対する考え方は変わってきていますね。

さて、この講義、本当にフレーズ紹介の連続でした。高橋先生の話はもともととてもフレーズが際立つところがあるのですが、こういう講演のやり方があるか、と思われるものでした。過去の別講演で聞いた話もたくさんあり、総復習みないなのりもあり面白かったです。

そんな中で、以前にも聞いた「互報性」の話があったので、ご紹介します。

社会関係には次の2つのパターンがあります。

 ①多様で開放的で弱い絆……1対他(ネットワーク)の互報性
 ②同質的で狭い絆……1対1の互報性

「同質的で狭い絆」の場合、何かをしてあげた人から直接何かを返してもらうことが求められます。閉じられたネットワークの中で、貸し借りが行き来します。多くの日本企業はまだここから逸脱できておらず、こいつに投資をしたらこいつから回収しなければならないという思いが強く、途中で辞める奴は非常識であり、許しがたい奴ということになってしまいます。女性の総合職社員を配属された上司が「女は一人前になった頃に辞めるから嫌いだ」といったりするのはまさに、「同質的で狭い絆」の中で生きている証明です。

「同質的で狭い絆」は、日本国内ではスタンダードですが、この思想では国際社会では容易に馴染むことができないそうです。「多様で開放的で弱い絆」を前提とすると、「1対他(ネットワーク)の互報性」がベースになるのですから、こいつに投資したのはいずれ別の奴から回収できだろうというような発想が出てきます。10月2日のブログで「盗人に負い銭はない人材育成」というのを書きましたが、これも同じことです。「同質的で狭い絆」重視は、多様性・ダイバーシティの敵ですね。

「情けは人のためならず」という言葉がありますね。これも同じでしょう。かけた情けは人のためではなく、めぐりめぐって自分にも返ってくるのですから。

ところで、この話に結びついた高橋先生のキーフレーズは「情はあるが義理がない沖縄に学ぶ多様性」でした。「義理」とは「同質的で狭い絆」になりますが、「情」は違いますね。何にしても「情」は残って欲しいです。



※《2008年10月22日》 前夜の有馬温泉での寝不足を新幹線で補い帰京、結構だるい残業を経て、若手が王将で餃子を食べたいといい始めたので付き合いました。学生時代は下北沢や明大前の王将によくいったものです。今日いったのは、大阪王将ではなく、王将です。

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【2008/10/22 23:33】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
上司は自分を棚に上げても良い
日曜日に「心に残るリーダー」という話を書きました。せっかくリーダーになったからには、メンバーの心に残りたいのは当然のことだと思います。でも、リーダーはスーパーマンではありません。

上司はきちっとしていなければいけないという錯覚に陥りがちな面もあると思いますが、それは無理なことです。上司は聖人君子ではありませんし、全知全能の神でもありません。いい加減なところもあるし、機嫌が悪い日もあるし、しらない仕事もたっぷりある存在です。上司はそんな自分をきちんと「棚にあげて」、正面からマネジメントをすればいいのです。ここが俺はできていないからなぁ、なんて思わずに真摯にマネジメントをすればいいのです。そのくらいじゃなきゃ、とても上司稼業はやっていられませんよ。

余談ですが、「そんなことを言ってもあなたもできていないじゃないですか」といわれたときの回答例。
①「俺にはできなかったが、お前ならきっとできると期待して(信じて)いるんだ」
②「確かに俺にはできなかった。お前には同じ道を歩んで欲しくはないんだ」

やっぱり、いい加減な上司ですかね。


※《2008年10月21日》 関西エリアの営業部の戦略合宿で有馬温泉に。たくさんの元気な話を聞きました。深夜まで聞いていたら、温泉は終了、有馬温泉にいながら風呂に入れずに就寝です。

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【2008/10/21 23:55】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
思い込みバリュー
キャリアアドバイザーなどが使うツールに「バリューカード」というのがあります。一般的なものは、トランプのカードみたいなものに、次のような仕事に関する価値観的なことに結びつくフレーズが書かれているものです。

「チームワークを大切にする」、「安定した人間関係」、「知識や習熟していることが求められる仕事に携わる」、「創造性を発揮できる仕事に携わる」、…………

これらのカードの中から、自分が大事にしているものを選択しつつ、自分が仕事に対して大事にしている価値についての理解を深めていくようなツールです。カードという道具を使うわかりやすさからでしょうか、結構、盛り上がりやすいツールです。

ところで、ここで「思い込みバリュー」というのが出てくることがあります。

「思い込みバリュー」というのは、本当にその人がもともと大事にしているものではないにも関わらず、大事だと思い込んでいるバリューです。例えば、そうしないと生き残ってこれなかったために無理をして思い込んでいたとか、仕事上の刷り込みがあったとか、家庭や学校の教育環境から刷り込まれたとか………。「思い込みバリュー」自体には直接的な害はないのでしょうが、仮にそれを発揮してもその人は精神的な満足感や充実感を抱くことができないわけです。それはそうですね、もともと本当に大事にしているものは別のところにあるわけですから。そんな状態での頑張りが続くと疲れてしまいますね。ですから、やっぱり「思い込みバリュー」はどこかで気付いて捨て去る必要があります。でも、「思い込んでいる」わけですから、なかなかそれに気付かないのですね。


《2008年10月20日》 重い会議をふたつこなした後に、終電近い新幹線で大阪入りです。崎陽軒のシウマイをつまみに新幹線ドリンキング。

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【2008/10/20 23:27】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
心に残るリーダー
ちょっといろいろと調べ物をするために、慶應丸の内シティキャンパスでのキャリアアドバイザー養成講座アドバンスの配布資料を見返していました。改めて感じましたが、もっとじっくりと取り組んでいたらなぁという中味の濃い内容です。考えされるところも多々あり、調べ物はまったく進まずに、配布資料をしばし読みふけってしまいました。

その中から1つだけ引用です。私もいわゆるリーダーという役割になって10年以上になりますが、ふとメンバーにとって自分がどんなリーダーであるのかを考える瞬間があり、いろいろと反省をします。そんな時には、次の花田先生の話を読むようにこれからはしようと改めて思いました。いや、それではつまらないので、いずれ時間をとって少し自分なりに消化した表現にしてみたいと思います。

「人間力に富んだ《心に残るリーダー》の特徴・資質」

○相談を持ち込まれる人、日常的に頼られているなと評価のある人
○人間に対する理解・興味・共感性
○本人の人間的な幅・受け留める力
○新しいことへの興味・自分を向上させる意欲
○自己動機付のうまい人
○コミュニケーション能力のある人
○一緒に課題・問題解決の出来る人
○現場の苦しみやつらさのわかる人
○現場では正論やべき論が通用しないことを理解できる人
○はしごをはずさない人
○信念・インティグリティのある人

「人間力にあふれる《心に残る上司》とは」

○相手の立場に立ち、相手の価値創造を促し、相手に貢献できる力を持った上司
○相手が「自分は他人にとっても価値のある存在」であるという感情・エネルギーを持てるようにできる力

もちろんすべてのメンバーにとって同じことをするのが良いとは限りませんし、リーダー毎に多少はアラや欠点があってもいいわけです。また、誰だってきちっとすべてがいつもできるわけではありません。でも、「そうありたい」という思いはちゃんと持って日々を生活したいですね。
「強いリーダー」も大切ですが、「心に残るリーダー」がいないときっと組織は強くならないように思います。


※《2008年10月19日》 塩見のヤマダ電機に行き、炊飯器を買いました。10数年振りでしょうか。炊飯器ってもう白くないんですね。IHだから高級品ってわけでもないんですね。安い奴といい奴の価格差は10倍くらいありました。ちょっと詳しくなりましたが、次に買うのも10数年後でしょうから、きっと役に立ちませんね。

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【2008/10/19 23:23】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
MBTI
朝の9時から六本木にてメンタリングの勉強会でした。朝の六本木です。

本日のテーマはMBTIの体験です。たぶん、受けるのは4回か5回目ですが、1回を除き同じタイプになっています。MBTIはもっとも普及しているアセスメント・ツールだといえますが、既に24カ国語に翻訳され、45カ国で活用されているとのこと。全世界で年間500万人もの受検者があるそうです。ブリッグスとマイヤーズが開発したタイプ・インジげーターなので、MBTIと名づけられています。ユングのタイプ論がベースとなっていますが、単に個人をタイプに分類したり、性格を診断したりすることが目的ではなく、検査結果をふまえて、専門教育を受けた認定ユーザーの指導のもとで、その結果が自分にフィットしたものかどうかを検証していく過程で、本人が自分自身に対する洞察、自己理解を深めていくという、フィードバックのプロセスが重要視されています。

「興味・関心の方向(外向・内向)」、「ものの見方(感覚・直観)」、「判断のしかた(思考・感情)」、「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4つの指標で、人のタイプをとらえ、2の4乗で16のタイプ分類がされます。MBTIでは、よく「利き手論」で説明がされますが、例えば「ものの見方」であれば、「感覚」(S=五感を通じて観察されたり、得られた具体的な情報や事実に焦点を置く)、「直観」(N=関係性や可能性、イメージ等によって得られた情報や可能性に焦点を置く)のどちらのやり方を自然に好んで使用するかという点でタイプ分類をします。要はそれが右利き、左利きのような利き手であるわけです。ですから、例えば「感覚」のタイプの人も、「直観」を使うケースも実生活上ではあるわけです。左利きを矯正して右利きで生活している人もたくさんいますよね。うーん、ちょっとわかりにくい説明ですね、すみません。

ということで、私は「E(外向)N(直観)F(感情)P(知覚的態度)」でした。過去に「ESFP」に出たこともあります。


※《2008年10月18日》 午後は相鉄線の星川駅まで出て、保土ヶ谷市民祭に。ここで地場のじゃがいもを使用した黒船南蛮カレーうどんの配布会の陣中見舞い…と思っていたら、売行好調で既に完売。11月から保土ヶ谷区内のお蕎麦屋さんで食べられます。

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【2008/10/18 23:38】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
顧客満足度が一夜にしてゼロになるというお話
顧客満足度が一夜にしてゼロになるというお話。

モノの豊かさへが追求されていた時代は、顧客満足度は、

  商品+サービス+企業イメージ=顧客満足度

といった具合に各要素の足し算で語ることができていました。
それが今では、様子が変わってきています。心の豊かさが追求される時代の顧客満足度は、

  商品×サービス×企業イメージ=顧客満足度

掛け算の世界なのです。したがって、企業活動のうち1つでも良くないところがあれば、全体がゼロになってしまうこともあるわけです。企業のサプライチェーンに属している全員が気を抜くことなく、たゆまぬ努力を続けてはじめて顧客満足度を維持・向上できるという時代になってきています。

ですから、1人ひとりのメンバーに対するCS教育といったものも大切になってくるわけですね。


※《2008年10月17日》 夜はCDCの例会。キャリアデザイン学会後、最初の会でしたが人材育成学会の原稿も完成して目出度し目出度し。私はホーム開催の地の利を利用して残業と掛け持ちでしたが。終了後は世界の山ちゃん神田西口店で、ホッピーです。もう少し焼酎が多いといいんだけどなぁ。

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【2008/10/17 23:32】 | CS・ES | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
働きがい・働きやすさ・仕事のやりがい
会社や仕事を評価する際に「働きがい」・「働きやすさ」・「仕事のやりがい」という言葉を使うことがありますね。何となく、似たような使い方をしてしまうときもありますが、これらをきちんと定義していくと、また違ったことに気付きます。「働きがいのある会社」(斎藤智文著、株式会社労務行政刊)では、わかりやすい整理がされています。多少、私の解釈を加えていますが整理してみます。

「仕事のやりがい」…あくまでも個人の内面的な動機であり、個人的に得ることができる。あくまでも個人と仕事の関係。「使命感」「達成感」「成長感」「充実感」といったものがキーワードとなる。「仕事のやりがい」を感じている人は、「仕事の遂行意欲」という意味でのモチベーションを持ちやすい。

「働きがい」…個人と仕事と所属する組織の関係。ベースには「仕事のやりがい」があり、それに加えて仕事に対しての「誇り」、マネジメントに対しての「信頼」、仲間に対しての「連帯感」といったものがキーワードになる。「働きがい」を感じている人は、「組織への貢献意欲」という意味でのモチベーションを持ちやすい。

「働きやすさ」…あくまでも不満を減少させる衛生要因が満たされている状態。「納得感」「安心感」「帰属感」あたりがキーワード。仕事に集中できる環境作りとしては大変に重要だが、これだけではモチベート要因としては不十分。

どうでしょうか。「働きがい」と「仕事のやりがい」の両方を感じている人が、何かの拍子にマネジメントに対する「信頼」に疑問を感じ、「働きがい」を失う……、こんなケースでは企業は優秀な人材を失います。ワークライフ・インテグレーションを表面的にしか理解せずに、「働きがい」よりも「働きやすさ」ばかりを重視した施策を打っていると、「帰属意識」ならぬ「寄生意識」をもった社員を増やしてしまいます。この3つの単語で、いろいろと企業の人事戦略を論じることができそうです。

この本の内容、小出しにまた紹介します。

働きがいのある会社―日本におけるベスト25働きがいのある会社―日本におけるベスト25
(2008/06)
斎藤 智文Great Place to Work Institute Japan

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※《2008年10月16日》 新製品の試食で夜に恵比寿に。発売日も確定しました。その後、同じの店の恵比寿店と大崎店をはしご。珍しいパターンです。大崎店は外人がいなかった…。

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【2008/10/16 23:56】 | モチベーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ちょっと整理です…10月前半編
半月毎に過去のプログの整理をしていますが、半月があっという間にやってきます(でも、なぜか次の給料日はなかなか来ない…)。今回は、5日から10日にかけて、先の日本キャリアデザイン学会で素人研究として発表をさせていただいた中から、エッセンスをご紹介させていただいています。この学会での発表は2回目ですが、学会内に知り合いもだいぶできて、継続する努力の大切さも感じています。

10月 1日 SSCにおける顧客主義 ~SSC談話023~
10月 2日 盗人に負い銭はない人材育成
10月 3日 発明王エジソン
10月 4日 結婚しない男性
10月 5日 大学生活で社会人基礎力は伸びている
10月 6日 学生の成長に影響を与える人のタイプ
10月 7日 経験の印象から…
10月 8日 学生時代の経験と学習の因果関係
10月 9日 経験学習モデルから
10月10日 好奇心がキーワード
10月11日 GCDF継続学習勉強会
10月12日 図書紹介: 『マイナス・ゼロ』 広瀬正著 (集英社文庫)
10月13日 若者と中小企業を支援する「就職Shop」
10月14日 2010年の新卒採用はどうなるのでしょうか


※《2008年10月15日》 西麻布、おそばの甲賀。やっぱり美味しい。人生相談会のようなものでした。

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【2008/10/15 23:57】 | 振り返り | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
2010年の新卒採用はどうなるのでしょうか
2010年新卒採用はいったいどうなるのでしょうか。

サブプライム問題に端を発っした経済の混乱は、世界的規模に拡大してきました。リーマン・ブラザーズ事件以来、一部では学生の2010年採用に対しての危機感が増しているような話もありますが、基本的にはここ数年続いた売り手市場の温度感(ぬるま湯感)からなかなか学生の感覚が抜け出すのは難しいでしょう。また、企業側も景気の先行き不安感があるからといって、またもや手のひらを返したように採用を抑制するのでは、いびつな企業内年齢バランスに苦しんだこれまでの学習効果がまったく活かされていないお馬鹿な人事セクションだということになってしまうので、以前のようなことはさすがにないでしょう。ただし、ここ数年、大量採用を続けてきた一部の大手金融などはどう動くのでしょうか。金融や外資系は何となく敬遠されるようになるかもしれません。寄らば大樹の大手企業人気・安定志向がさらに加速するのかもしれません。もしかすると、まったくそんなマクロ的な経済の影響など受けずに、昨年同様の売り手市場が続くのかもしれません(私はあまりそんな気はしないのですが)。

いずれにしても、就職活動を控えた学生の皆さんは、早めに広めに動くことでしょう。特に業界・職種を決めつけずに、行きたい業界があれば連想ゲーム的にそれに近いところの話をどんどん聞いてみるのがいいでしょう。嫌でも途中から企業側から絞られてきますし、いずれ日程が重なったら自分でも絞らざるを得なくなるので、最初の頃に広く考えすぎても心配はいりません。そうしておかないと、3月や4月になってこんなはずじゃぁなかった、と感じる人が今年は結構でそうな気がします。

また、企業の採用担当者はこんな年こそどうするか、自分の頭で真剣に考えることです。特に大手企業の採用担当者は、よっぽど審美眼(?)を磨かなければ、「寄らば大樹で表面一流」の学生ばかりで内定者を埋めてしまいかねません。大学名は立派なラインナップがならんで、本質を理解できていない古い経営層からは評価されてしまいますが、数年後にはメンタルヘルス担当者が大忙し、なんてことを起こしてはいけません。


※《2008年10月14日》 目黒で高校時代の友人達との定例会。個人的にバタバタとしており、遅刻&ちょっと早退でしたが、昔からの知り合いが昔のとおりの感じでそれぞれの人生に取り組んでいる姿をみると元気付けられます。

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【2008/10/14 23:16】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「就職Shop」を応援したいですね
GCDFの勉強会で、「就職Shop」のお話を聞きました。

「就職Shop」については、以前にここでもご紹介をしましたが、リクルート社が展開する民間版ハローワークとでもいうものであり、これまで媒体での就職支援が主体であったリクルート社によるリアル支援機能だともいえます。ターゲットは、職歴・スキルがけして十分ではない若手層と、中小企業になります。

理念は整理してみるとおおよそ以下のようになりますでしょうか。

「職歴やスキルは不足しているが正社員で就職を希望する若年者」と「未経験の若手人材を採用する企業」のマッチングを行い、1人でも多くの若者がいきいきと働ける社会を創造することをめざして、リアル拠点の展開を行う。

リクナビなどの媒体経由の就職活動は、基本的には何でも自分でやることが求められます。紹介業を活用すればそうではありませんが、スキルも経験も乏しい人にはなかなか求人がまわってきません。結果、ネットをみて、行きたい企業を選択し、エントリーをして、面接を受ける、すべて自分で決めて、自分で動かなければなりません。自分で動き方がわかっている人には問題がありませんが、それがわからず誰かの助けが必要な層が少なからずいます。そんな層にもいい仕事をできる若者が多数います。誰かが手助けをすることによって動けるようになるような人の支援をする機能って、ありそうであまりありませんでした。相談をすることによって、求職活動を促進させるわけです。

また、なんだかんだいっても、日本は「再チャレンジ」ができない国です。就職の局面でその最たるものが「書類選考」「経験者優先」の壁です。学校を出て、最初の企業で「書類にかける良い職業経験」が出来なかった人は、「書類選考」「経験者優先」の壁を簡単にはクリアすることができません。就職Shopが企業に人材を紹介する際には、書類選考がありません。未経験OKの人物重視が前提となります。当日、本人が持参するまで、何も書類は企業側には与えられません。

実は、中小企業の選考での基本は完全な「人物重視」です。変に書類などを出させるから、経験が気になるのです。ですから、「書類選考なし」というのは合理的な考え方なのかもしれません。そのかわり、求職者と面談をしたキャリアカウンセラーがきちんと適性・志向性を見極め、本人にもあるレベルまでの腹決めをきちんとさせた上で、面接の場に送りこむわけですから、通り一遍の書面上の職歴などからの判断なんかよりも、よっぽど信頼がおけるのではないでしょうか。

けしてきれいごとではなく、日本の中小企業を支援し、日本の若者を支援する仕掛けとして、「就職Shop」は意義ある仕事をされていると実感します。何といっても、日本経済の将来のキーは「若者」と「中小企業」なのだと思いますから、とても大事なことです


※《2008年10月13日》 昨日・今日と7時間以上睡眠をとっています。普段は、4~5時間がやっとですが、6時間は睡眠をとらないと人はマズイとのこと。確かに7時間眠ると頭の回転は悪くないようで、今日は仕事もはかどり、本も一冊読了しました。ブックオフくらいしか外には出なかったけど…。

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【2008/10/13 23:44】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介: 『マイナス・ゼロ』 広瀬正著 (集英社文庫)
3連休の中日ですので、気楽に図書紹介です。また、SFの古典ですが今回は日本SFです。

なんと、広瀬正の小説全集全6巻が順次、集英社文庫から発刊されています。涙が出るほど懐かしいですね。以前に河出書房新社から(だったと思います)出ていたヤツそのままです。あとがきも当時のあとがきになっています。すごいです。

広瀬正は日本SF黎明期に「宇宙塵」を中心に活躍していましたが、1972年には亡くなっていますので、私は同時代経験の読者ではありません。高校生の頃、毎月1回高田馬場のビックボックスで開催されていた「古書市」の会場で、前出の広瀬正小説全集をみつけて小遣いをはたいて購入したのがファースト・コンタクトです。作品の中では古き良き東京が描かれており、第1回配本の「マイナス・ゼロ」にみられるタイムトラベル物なんかは真骨頂です。

SFの古典は皆そうですが、当時は「未来」として描かれていた時代が既に遠い過去になっています。「マイナス・ゼロ」はさらに戦前の東京が舞台になっており、我々からみると過去から過去へのタイムトラベルであり、いずれも我々の知らない懐かしの東京が舞台になるのですが、読んでいて少しも古さを感じないのはなかなか凄いことです。たぶん、「マイナス・ゼロ」はいまだにタイムトラベル物の長編小説としては、日本最高かもしれません(短編だと梶尾真治の「美亜へ贈る真珠」ってなるのが、我々世代のSFファンでしょうか)。

それにしても、広瀬正小説全集が文庫かされたのを知ったのは、既に第2回配本の「ツィス」、第3回配本の「エロス」が出た後、最近、ちゃんと書店まわりをしていない証拠です。やはり、時折歩かねば。改めて、日本SFの古典を再読したくなってきました。日本SFの古典って、日本に新しいジャンルを定着させるんだという熱い思いが著者のバックに感じられるような気がしてとても好きです。

あっ、少しも図書紹介になっていません。ネタバレにならないように、それでもいいですね。とにかく面白いです。

マイナス・ゼロ 改訂新版 (集英社文庫 ひ 2-1 広瀬正・小説全集 1)マイナス・ゼロ 改訂新版 (集英社文庫 ひ 2-1 広瀬正・小説全集 1)
(2008/07)
広瀬 正

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※《2008年10月12日》 5月と10月は休日になると葛西臨海公園に行く車が滅茶苦茶に混んで、午前中のうちは地元民は車で出かけることができなくなります。今日は秋のピークだったようです。

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【2008/10/12 23:19】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
GCDF継続学習勉強会
私のGCDF取得は2003年ですから、もう5年になります。

仲の良いメンバーで、未だに定期的に継続学習の勉強会を開催しています。それぞれが別の仲間に声をかけたりして、結構な人数が集まりますし、内容もなかなか充実しています。今日は、神田の日清製粉にてその勉強会が開催されました。次のようなテーマです。講師はメンバーもしくは、メンバーの友人が交代で担当しますが、結構なレベルになっていると思います。

テーマ①『就職Shop事業における若者就業支援と事例共有』 
テーマ②『呼吸運動が自律神経に作用することを利用したリラクセーション』  
テーマ②『2009年度新卒採用を振り返る』 

細かい内容はここでは書きませんが、別の日にまた紹介させていただくこともあるかと思います。

それにしても、キャリア系の勉強会で出会った人は、暖かくオープンな方が多いですね。仮に企業から派遣されていても、目線が企業ではなく、ひとりの個人であるという点が大きいように感じます。


※《2008年10月11日》 終了後はオープンと同時に神田西口商店街の「世界の山ちゃん」へ。2軒目は亀吉に立ち寄りましたが、ホッピーミーナが来てくれたといってマスターは大興奮していました(でも、来た時はおとなしくなっていまい写真を撮るのも忘れていたとか…)。

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【2008/10/11 23:57】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
好奇心がキーワード
またまた続きで、先日のキャリアデザイン学会で発表した「学生が社会人基礎力を経験学習により向上させるプロセス」という研究の中から、比較的私が興味深く感じたテーマで、かつここで簡単に説明しやすいデータをご紹介していきます。6日目になりますが、そろそろ疲れたので今日で一区切りとします。用語等で不明の部分は、お手数ですが10月5日のブログに戻ってご確認ください。

今日は「思考・行動特性」が大学生の社会人基礎力の向上に与える影響についてです。

質問紙調査で6つの思考・行動特性を確認した上で、向上群・停滞群(10月5日のブログ参照)、因果関係強群・因果関係弱群(10月8日のブログ参照)の比較をしました。6つの思考・行動特性とは以下のとおりです。

①持続⇔中断
  持続…物事を最後までやり遂げる
  中断…物事を途中であきらめる
②楽観⇔悲観
  楽観…何とかできると思うことが多い
  悲観…失敗しそうで不安になることが多い
③好奇心⇔消極
  好奇心…いろいろなことを知りたい・学びたい
  消極…余計なことにはあまり関わりたくない
④挑戦⇔無難
  挑戦…難しいこと、初めてのことに挑戦する
  無難…確実にできること、手馴れたことをする
⑤柔軟性⇔硬直性
  柔軟性…人の意見を参考にしてやり方を見直す
  硬直性…人の意見よりも自分のやり方を優先する
⑥他者評価⇔自己評価
  他者評価…周囲の評価を重視する
  自己評価…自己評価を重視する

向上群・停滞群でみると、「持続」、「楽観」、「好奇心」、「挑戦」で、向上群が有意に高い傾向が出ています。因果関係強群・因果関係弱群では、「好奇心」のみに有意な差が出ており、それもかなり強い傾向が出ました。双方に共通する要素として、「好奇心」は1つのキーワードかと思います。
プランドハプンスタンスに結びつきますね。


※《2008年10月11日》 神戸でのイベントは無事に終えて一安心。ただし、終了後、東京に戻り夜は会議です。

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【2008/10/10 23:45】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
経験学習モデルから
またまた続きで、先日のキャリアデザイン学会で発表した「学生が社会人基礎力を経験学習により向上させるプロセス」という研究の中から、比較的私が興味深く感じたテーマで、かつここで簡単に説明しやすいデータをご紹介していきます。5日目になります。用語等で不明の部分は、お手数ですが10月5日のブログに戻ってご確認ください。

さて、そもそもこの研究のタイトルにもある「経験学習」について復習してみましょう。

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(2008年7月13日のブログより引用)

デーピット・コルブという学者が「経験学習モデル」という理論を提示しています。経験を通じての学習プロセスを以下の4段階で整理し、これがサイクルとしてまわすことにより、経験から学習することができているという考え方です。
   
①Concrete Experience(具体的な体験)
 ↓  具体的な経験をする。
②Reflective Observation(内省的な観察)
 ↓  その内容を振り返って内省する。
③Abstract Conceptualization(抽象的な概念化)
 ↓  そこから得られた教訓を抽象的な仮説や概念に落とし込む 
④Active Experimentation(積極的な実験)
 ↓  ③で得られたものを新たな状況に適用させて行動してみる
(以降、①に戻ってサイクル化)

おそらく人は経験から学習をする際に、このサイクルにのっとっていることが多いのかと思います。ここでまず大事なのは3つのことです。

①何よりも行動をしてみなければ始まらない
②単に行動をするだけでなく、それを振り返ることが大事
③単に振り返っているだけではなく、それを次の行動に振り向けることが大事

この「経験学習モデル」はあらゆる活動に適用可能かと思います。今年度のキャリアデザイン学会での発表では、大学生の成長を経験学習モデルを使って説明するというテーマに挑んでいます。9月最終週に京都です。
*************************************************************

ということで、経験学習モデルをベースにいくつかの分析をしてみました。詳細の説明は省きますが、おおよそわかったのは以下のことです。

○向上群は停滞群(10月5日のブログ参照)よりも、1回り大きく経験学習のサイクルをまわすことが出来ている。社会人基礎力の高い層は、低い層よりも1回り大きく経験学習のサイクルをまわすことが出来ている。
○因果関係強群は因果関係弱群(昨日のブログ参照)よりも、1回り大きく経験学習のサイクルをまわすことが出来ている。
○それぞれの社会人基礎力の要素(前に出る力、考え抜く力、チームで働く力)毎に、経験学習のプロセスに特徴が感じられる。
○Abstract Conceptualization(抽象的な概念化)、 Active Experimentation(積極的な実験)が弱いと、社会人基礎力の向上を阻害する傾向がみてとられる。

まだちょっとぼやけていますが、いずれにしても「経験学習モデル」は大学生・若手社員の成長・育成に使える考え方だということには、確信が持ててきています。

もう少しだけ、明日も続けます。


※《2008年10月9日》 眠いのをこらえ、朝の新幹線で神戸入り。明日のイベントの準備です。土壇場で多少の変更もありましたが、何とか大丈夫そう。寝不足でもあり、疲れてもいましたが、準備完了後の遅い時間から、やっぱり前夜祭はしっかりやりました。

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【2008/10/09 23:41】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
大学時代の経験と学習の因果関係
またまた続きで、先日のキャリアデザイン学会で発表した「学生が社会人基礎力を経験学習により向上させるプロセス」という研究の中から、比較的私が興味深く感じたテーマで、かつここで簡単に説明しやすいデータをご紹介していきます。4日目になります。用語等で不明の部分は、お手数ですが10月5日のブログに戻ってご確認ください。

今日は学生時代の活動経験の内容と、学生が得られたと認識している社会人基礎力の因果関係についてです。今回の調査票では3つの自由記述欄を設けています。そこから、この学生はどのような活動経験をしており、その経験の中からどのような学びをして自らの社会人基礎力を向上させたと認識しているのか、を読み取ろうとしています。

これを丹念に239名分、読んでいるとまずは気付くことがあります。それは、学生のいっている活動経験と成長の因果関係が明確に語ることができている学生と、こじつけ的であったり、あまり関係ないんじゃないのそれ、と感じるものであったり、そんなことはないんじゃないのと感じるものであったりというケースがあることです。そこで、前者を「因果関係強層」、後者を「因果関係弱層」として区分して、いろいろとデータを見てみました。

まず顕著なのは、自由記述欄の文字数です。「因果関係強層」は平均で130文字、「因果関係弱層」は平均で31文字と、圧倒的な差です。振り返って活動経験をありありと表現できることは重要なことだと感じます。きちんと自分の言葉で相手に伝わるように書ききれるだけ、経験を自分のものにしているということでもありますね。ただし、これは逆にきちっと書き込まれているから、読み手が因果関係が強いと感じたという部分もあるのですが…。

次に、この「因果関係強層」「因果関係弱層」と、例の「向上群」「停滞群」(10月5日のブログ参照)をぶつけてみました。結果、想定とおりというか、「因果関係強層」では「向上群」が7割弱を占めるのに対して、「因果関係弱層」では「向上群」は2割強となっており、学生時代の活動経験と得られた能力の因果関係の強さは、社会人基礎力の向上とリンクしていると考えられます。読み手に因果関係を納得させるだけの言葉でのアウトプットができている人は、経験からの学習の振り返り、自己認識ができている人だともいえますね。

明日も続けますね。


※《2008年10月8日》 今日は恵比寿のパルテノペ(今週2回目)にて以前に外部研修で一緒のグループだった皆さんと、それぞれの会社のメンバーも含めて大勢の会です。新たなタイプ分類基準ができました。

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【2008/10/08 23:36】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
経験の印象から…
昨日の続きで3日目になりますが、先日のキャリアデザイン学会で発表した「学生が社会人基礎力を経験学習により向上させるプロセス」という研究の中から、比較的私が興味深く感じたテーマで、かつここで簡単に説明しやすいデータをご紹介していきます。用語等で不明の部分は、お手数ですが10月5日のブログに戻ってご確認ください。

今日は質問紙調査の中で、社会人基礎力の向上に一番影響を与えたと思う活動経験について、どんな「印象」を持っているか、例として提示した22の形容詞の中から選択してもらうという設問のデータです。これはなかなか面白い結果が出ています。

例によって、向上群と停滞群(10月5日のブログ参照)でみてみます。

向上群が選択した形容詞、ベスト6

①興味深い(13%)
②誇らしい(13%)
③楽しい(11%)
④面白い(9%)
⑤意義のある(7%)
⑥夢中になれる(4%)

停滞群が選択した形容詞、ベスト6

①厳しい(9%)
②憂鬱な(9%)
③難しい(7%)
④不安な(4%)
⑤幸運な(4%)
⑥嬉しい(4%)

明らかに向上群では、ポジティブ・ワードが並んでいますね。経験をいかにポジティブにとらえることができるかは大事なことなのだと考えられますね。

ちなみに、双方に入っていない形容詞としては、以下のようなものを選択肢に用意していました。

不運な、居心地のよい、退屈な、悔しい、怖い、安心できる、むなしい、エキサイティング、簡単な、つらい

さて、明日も続けますね。


※《2008年10月7日》 今日は今は他社の人事で活躍している昔のメンバーに来てもらい、営業研修のヒントをもらいました。ちょっとじっくり考えてみます。

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【2008/10/07 23:33】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
学生の成長に影響を与える人のタイプ
昨日の続きで、先日のキャリアデザイン学会で発表した「学生が社会人基礎力を経験学習により向上させるプロセス」という研究の中から、比較的私が興味深く感じたテーマで、かつここで簡単に説明しやすいデータをご紹介していきます。用語等で不明の部分は、お手数ですが10月5日のブログに戻ってご確認ください。

昨日は学生が間違いなく大学時代に社会人基礎力を向上させており、その中でも「ゼミ」の効果が着目される、という話まででしたが、今日は「社会人基礎力の向上に影響を与えた人のタイプ」についてです。次の7つのタイプから質問紙調査の中で選択をしてもらっています。

①教師的…知識ややり方を教えてくれる人
②挑戦的…私のことを思ってあえて厳しい意見・アドバイスをいってくれる人
③理想的…お手本となる人、尊敬できる人
④支援的…いろいろ相談にのってくれて、励ましてくれる人
⑤仲間的…興味が一致して活動を一緒に楽しめる人
⑥対立的…自分とは意見や考えが合わない人
⑦妨害的…自分の行動を妨げたり、反対する人

結果は、3割ほどの学生が「理想的」をあげ、以下「支援的」と「挑戦的」がほぼ並んでいます。どうやら、いわゆるロールモデルの存在が大切だということがわかります。また、ちょっと面白いと感じたのは、向上群と停滞群(10月5日のブログ参照)の学生の比較では、向上群の学生では「理想的」「挑戦的」が停滞群に比較して相対的に多く、停滞群の学生では「支援的」「仲間的」が相対的に多いというデータが出ています。それを逆からみれば、「支援的」「仲間的」な影響者よりも、「理想的」「挑戦的」な影響者の方が、基礎力の向上に寄与するのかもしれません。

何となく真面目な話の連続で書いている方も少し疲れますが、明日も続けますね。


※《2008年10月6日》 早くも終了2週間目でグロービスのOB会。恵比寿の店で2宴会掛け持ちでした。最後は駅前の魚くさい?立ち飲みワイン。

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【2008/10/06 23:30】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
大学生活で社会人基礎力は伸びている
先日のキャリアデザイン学会で発表させていただいた内容から、体系的にはなりませんが、いくつか私が興味深いなぁと感じたデータをご紹介させていただきたいと思います。あまり深くご説明する場ではないと思いますので、表面的なご紹介で終始することをご容赦ください。

発表タイトルは「学生が社会人基礎力を経験学習により向上させるプロセス」であり、大学生が大学生活で経験する様々な活動を通じて、どのように成長しているかを確認し、より成長を促進する支援ができないかを考察することが目的です。研究はかねてからご紹介しているCDCという10名程度の実践コミュニティで行ってきたものであり、発表自体も3名の共同発表という形式をとりました。

社会人基礎力とは、経済産業省「社会人基礎力に関する研究会」が示している概念で、職場や地域社会の中で多様な人々とともに仕事を行っていく上で必要な基礎的な能力のことをいいます。

99名の新入社員に質問紙調査を行い予備調査を実施した上で、239名の大学3年生、4年生に質問紙調査を行い、そのデータをいろいろと分析しています。

まず最初に確認したのは、本当に社会人基礎力が大学時代を通じて伸びているかどうかです。調査票では、大学入学時と現在の社会人基礎力を確認しており、その差があるレベル以上開いている(=成長している)学生を「向上群」、変化がない学生を「停滞群」として、便宜上グルーピングしました。詳しい説明は避けますが、社会人基礎力は3つの切り口(前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)から成り立つのですが、3つの切り口ともに、4年生は3年生よりも向上群の比率が倍以上に増えており、少なくとも3年生から4年生の間では社会人基礎力は伸びている、それもかなり顕著に伸びていることが改めて確認できました。

次に社会人基礎力の向上に影響を与えた活動の種類について確認しています。「学業」「課外活動」「アルバイト」「その他」の4区分で質問をしていますが、かなり拮抗しながらも、「学業」「課外活動」「アルバイト」の順でした。これを「向上群」のみでみてみると、「学業」の比率が全体の1.5倍近くになり、「アルバイト」の比率が半減します。さらに詳しく、どんな「学業」かを聞いていますが、「通常の授業」に対比して「ゼミ」が圧倒的にあげられています。全体でも類似傾向が出ており、「学業」の中でも「ゼミ」の重要性が指摘できます。ただし、会場の先生との討議では、必ずしも「ゼミ」が成長に寄与していないとのデータあるとのことで、単に「ゼミ」であればいいということではないようです。どのような「ゼミ」が成長に寄与し、それと同じ効果を通常の授業でもある程度、提供できないか…、このあたりは1つのテーマだと思います。

私達は、大学生活で何か特別なことをしなくても、しっかりと普通の大学生活さえ送れば、学生は十分な成長をするはずだという大きな仮説のもとにいろいろなことを考えています。ただし、そのためには、授業のあり方、学生への支援の仕方など、今のままでは不十分な点があるように感じています。このあたりが具体的に提言し、現実に反映できるまで研究は続きます。

明日も紹介を続けますね。


※《2008年10月5日》 遅まきながらインターネット・エクスプローラーをさっき7にあげました。XPもサービスパック3をあてました。ブラウザにはなかなか慣れません。会社のPCはまだ6なので、このズレにも困ります。

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【2008/10/05 15:40】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
結婚しない男性
男性の生涯未婚率(45歳~54歳時点の未婚率)は、この10年間急上昇し、女性の生涯未婚率の2倍以上になりました。2005年には女性7.1%に対して男性は15.7%にも達しています(国勢調査報告をもとに50歳時の未婚率を算出して適用‥45~49歳未婚率と50~54歳未婚率の平均値)。男性・女性ともに伸びていますが、1990年頃に男女の逆転が起こっています。ちなみに、1980年には女性4.4%に対して、男性はわずかに2.63%でした。少子化の原因として、女性の晩婚化・未婚化がクローズアップされていますが、未婚化という意味では、男性の方が圧倒的に激しい状況になっています。この男女比の要因としては、「生涯に一度も結婚しない男性」と「生涯に何度か結婚する男性」がそれぞれ増加して、二極化していることがあげられるといいます。うーん、どう解釈しますか。


※《2008年10月4日》 午前中から昭和記念公園のイベントでたらふく食べて、午後は吉祥寺によって来ました。学生時代は頻繁にお世話になった街です。

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【2008/10/04 23:42】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
発明王エジソン
発明王エジソンの言葉です。
後一歩の努力がなかなかできないのが私たちですね。
そんな自分が嫌いではないのですが、でもそれではやっぱり大成しませんね。

ほとんど全ての人間は、もうこれ以上アイデアを考えるのは不可能だというところまで行き着き、そこでやる気をなくしてしまう。
いよいよこれからだというのに。


           トーマス・A・エジソン


※《2008年10月3日》 久しぶりに行きましたが、神田ラーメン、行列です。

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【2008/10/03 23:57】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
盗人に負い銭はない人材育成
先週、築地で昔のメンバーと4名で飲みました。

人事時代のメンバーですが、皆、転職をして当社にはもういません。別の会社でそれぞれ人事の仕事をしています。私が人事でリーダーをやっていた時のメンバーの大半が既に会社を去っています。そして、ほぼ全員がどこかの会社で人事の仕事についています。もともとは人事経験のなかったメンバーが半分以上です。私のいた部署で人事担当として育って、他社で活躍しているわけです。
私のいる会社には、ローテーションというのがあります。また、契約社員などは契約年数の上限が定められています。そこで仕事をやって、人事の仕事の面白さを理解・経験して、それなりにプロ意識と問題意識を持つと、当然ですがさらにその仕事を突き進めてみたくなります。そんな際に違う仕事にローテーションされるようなことがあると、悩むわけです。そして決断するわけです。もちろん、プロ意識と問題意識を持っている人には、それなりの職場がある時代です。

人によっては、そういったことで優秀な人材が去ることを「損失」だと考えますが、私はまったくそうは考えていませんでした。次の未経験者を育てればいいだけのことです。それは楽しい仕事です。そして巣立ってもらってまったくかまわないわけです。他社の人からはよく、人材輩出企業といわれたりしましたが、これは誇りです。

ここ数日、紹介している「COMPANY FORUM」の中で野田稔氏が同じようなことを話されていました。アメリカのヒューレット・パッカードのケースでしたが、同社は非常に多くの人材が辞めている、それにも関わらず膨大なコストをかけて能力開発を進めている、どうせ辞めるとわかっていて教育コストをかけるのは、「盗人に追い銭」ではないか、そんな疑問を同社の幹部は一笑に付したそうです。辞めることを前提に育てるから意味がある、辞めて他社で活躍できている人材をみると、ヒューレット・パッカードには入れば成長ができると思い、良い人材が自然と集まるようになる、また外部に膨大なネットワークができる、そういったことを考えると、コストはなんでもない、という論理です。かつ、組織は新陳代謝していくわけですから、悪い要素はありません。

結構、外部の研修などにいって、昔のメンバーに出くわすこともあります。ご存知の方の会社に昔のメンバーがお世話になることもあります。こういう人間交差点があるから、面白いんです。


※《2008年10月2日》 お得意先と神田で会食。久々に浴びるほど飲みました。

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【2008/10/02 23:39】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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