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ちょっと整理です…12月後半編
大晦日です。東京地方は晴天の大晦日でした。
たまたま自家用車が使用できないので、徒歩で買い物などで動いていたら、万歩計は2万歩近くになり、よく歩いたという満足感を得るとともに、毎日2万歩あるくのってちょっと無理だよななどとも改めて思いました。とりあえず来年は、毎日1万歩と、週に2回の完全休肝日、ビールは乾杯の一杯だけ、体重マイナス5キロ、が目標です。

さて、今年最後の振り返りですが、この2週間は以下のようなラインナップでした。

12月14日 30代のときの仕事
12月16日 インバスケット演習
12月17日 内省型リーダーシップ①
12月18日 内省型リーダーシップ②
12月19日 マクドナルドと価格
12月20日 図書紹介:『日本的雇用システムの特質と変容』谷内篤博著(泉文堂)
12月21日 E型リーダーシップ
12月22日 SSCとクレーム ~SSC談話034~
12月23日 成果主義の逆効果性
12月24日 プロフェッショナルの定義
12月25日 図書紹介:『科学的手法で絶対に成功する採用面接』 伊藤朋子著(幻冬舎)
12月26日 中途採用と派遣市況について
12月27日 転がる石に苔はつかない~ローリング30
12月28日 図書紹介:『働きがいのある会社』 斎藤智文著(労務行政刊)
12月29日 「プライド」と「意地」の呪縛
12月30日 どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです

ようやく退職することを今の会社でオープンにできたため、結構、感慨深い内容が揃っています。それにしても、退職予定日を延ばして、年休も取らずに辞めるなんて、最後まで滅私奉公ですねぇ。まあ、世話になった人も本当に多いので、ちゃんとしてあげたいですからね。

そうそう話は完全に変わりますが、先日の「サラリーマンNEO」。何とセクスィー部長がワコールで大暴れしているではないですか。以前は、グリコの太郎さんが出たり、この番組ってCOMPANY関西ユーザー会づいていますね。あまりのスピードで、知っている人が出たかどうかわかりませんでしたが、ただ意味もなく羨ましいです。……、年末最後に書く話でもなかったですね。

来年もよろしくお願いいたします。


※《2008年12月31日》 久しぶりに紅白を観ての年越しです。水谷豊とスピードも良かったけど、やぱりミスチルがいい感じでしたね。

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【2008/12/31 23:42】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです
年の瀬です。

エクザイルがめでたくレコード大賞をとりましたね(我が家では大変に良いことなのです)。新人賞のジェロとともに、久々に両方とも予想があたりました。

今日は朝から部屋の片付け。大掃除というよりは、仕事が変わるのを前に必要な資料などの入れ替えや、名刺の整理、そんなことを1日やっていました。この手の作業のご他聞にもれず、懐かしいものがあれこれと出てきてなかなか進みませんでしたけど。

さて、明日は毎月2回の恒例の過去2週間の振り返りの日ですから、実質このブログも今日が最終回のようなものです。年の最後に何を書こうかなぁと考えましたが、この引用にします。

 わたしたちは、忙しすぎます。
 ほほえみを かわすひまさえありません
 ほほえみを ふれあいを
 忘れた人がいます
 これはとても大きな貧困です
 たいせつなのは
 どれだけたくさんのことをしたかではなく
 どれだけ心をこめたかです

           マザー・テレサ


来年こそは、こんな気持ちで過ごしたいです。
ふれあいとほほえみも大事にします。
少しでも、ちゃんと心をこめて、周囲の人にあたりたいと思います。
ちゃんとやっていなかったら、叱咤激励してください。


※《2008年12月30日》 部屋の片づけをしながら、レコード大賞を流していましたが、半分は懐かしの曲特集って感じの番組になっていましたね、これ。視聴率狙いだとこうなるのでしょうが、「あの頃は良かった」ばかりではまずいですね。洋楽・邦楽ともにエイティーズがいたるところで流れるのは、個人的には嬉しいのですが、「今」のパワーが落ちている表われでもあるのでしょう。少しでもいいですから、「今」という時代にパワーを注入するような仕事をしたいですね。

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【2008/12/30 23:15】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「プライド」と「意地」の呪縛
仕事には「プライド」も「意地」も大切ですね、でも適度であれば心身を健康に保つ「ストレス」が過度になると負担になるのと同様に、「プライド」も「意地」もある程度どまりであることが大切です。

人間から、「プライド」と「意地」というものがなくなると、いかに平静で効率的な世界になるかな、と思うことも結構あります。世の中の仕事が、合目的的に効率的に進まない理由のかなり大きな部分にこの「プライド」と「意地」の問題があるように思います。少なくともリーダーたるものは、「プライド」や「意地」で判断・意思決定をしてはいけません。一人で仕事をしているならばまだいいですが、組織を自分の「プライド」や「意地」につき合わせてはいけませんね。ですから、常に判断をする際に、今、自分は「プライド」や「意地」で判断をしていないか、しっかりと疑う必要があります。一番わかりやすいのは「俺は聞いていない」とか、「それは話す相手の順番が違うだろ」とか、って奴ですが、要は本質的に物事を解決に導くことを判断する材料に関係のないもの・感情は排除するってことですね。

「プライド」も「意地」の呪縛から開放されると、もっともっとしなやかに判断ができるはずです。


※《2008年12月29日》 御用納めの今日は、とにかく若い頃にお世話になった人形町の「我や」に。マスター夫妻も20歳お年を取りましたが、私も同じだということです。ヒューメントさんとお邪魔してきました。また、行かなきゃ。

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【2008/12/29 23:38】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『働きがいのある会社』 斎藤智文著(労務行政刊)
ちょっと前に出て結構、話題になりました。「働きがい」は今、キーワードの1つですね。

アメリカに本部のあるGPTW(Great Place to Works Institute)は、フォーチュン誌と一緒に1998年から「100 Best Company to Works for in America」(最も働きがいのある会社ベスト100)を公表しており、多くの経営者・人事部門・経営企画部門・広報部門にとっても、このベスト100入りは1つの指標になっているようです。既に30カ国以上で同様に取り組みがあり、日本でも2007年に第1回「働きがいのある会社」リストが発表されています。

本書後半では、日欧米の「働きがいのある会社」ベストにリスティングされた企業の紹介がされていますが、是非とも読み込んで欲しいのは、そういった後半の事例ではなく、前半部分の「働きがい」とは何か、「働きがい」をどう考えるか、といった部分です。「Great Place to Works モデル」においては、「働きがい」のある会社は、「従業員が、勤務している会社や経営者・管理者を信頼し、自分の仕事や商品・サービスに誇りを持ち、一緒に働いている仲間と連帯感を持てる会社」とされています。これをベースに5つのディメンションからなる57の設問に従業員自身が回答することによってリスティングは行われます。

その5つのディメンションとは以下のとおりです。国を超えて普遍的なものだといっていいでしょう。
①【信用】従業員が会社や経営・管理層を信用しているか。
②【尊敬】会社が従業員を大切な「人」として尊敬しているか。
③【公正】適切な評価や処遇がされているか。えこひいきや差別がないか。
④【誇り】従業員が自分の仕事や会社が提供する商品・サービスに誇りを持っているか。
⑤【連帯感】自分らしくいられるか。自分の所属する組織の仲間と連帯感が持てるか。

「働きがい」は「満足度」とは異なる概念です。給与水準を上げたり、福利厚生を充実させたり、綺麗なオフィスを用意すれば、それなりに「満足度」は上がりますが、それだけで人が「働きがい」をもって仕事をするわけではありません。この人のようになりたいという上司の存在、頑張ったときに「よくやったな」といってくれる上司や先輩、常にフェアに経営から公開される情報、社会に対して誇りを持てる商品やサービス、苦労している時に手助けをしてくれる仲間、そんなようなことからいい意味での帰属意識が生まれ、それが「働きがい」につながっていきます。その意味では、「働きがい」を高めることは、コストのかからない頭のいい-+施策だともいえます。

ある会社の中堅社員がこんなことをいっていました。「当社はこんなに給与水準が高いのに、なぜか社員が満足していない。低い給与でも、いきいきと働いている他社の社員をみたりすると、いろいろと考えさせられる」。この疑問が「働きがい」アプローチの第一歩でもあります。

働きがいのある会社―日本におけるベスト25働きがいのある会社―日本におけるベスト25
(2008/06)
斎藤 智文

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※《2008年12月28日》 1月1日付で後任が来るので、机の片付けに出社。退職までの出社日は明日を入れて5日間だけなので、ほとんどの私物を持ち帰りました。さすが24年間、いろんなガラクタめいた私物がありましたよ。個人で業務文書はあまり持たない方なので、机の引き出し7割程度が私物でした。いろいろと持ち帰った自宅の自室が満タン状態です。

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【2008/12/28 22:30】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
転がる石に苔はつかない~ローリング30
転がる石に苔はつかない

        杉本 祥郎(株式会社シナジック代表取締役)

知人から教えていただいた言葉です。
トヨタ自動車出身で、大企業とベンチャーマインド企業の結合による新価値創造を目指す企業である株式会社シナジックを立ち上げられた杉本氏の言葉だとのこと。そういうと、吉田拓郎の歌に「ローリング・サーティ」という奴がありましたが、拓郎は「動けない花になるな、転がる石になれ」といっていました。まったく同じですね。

高校生の頃には「ローリング・サーティ」の気持ち理解できませんでしたが、サーティという年齢もはるか昔になりつつある今、しっかりと意志をもって転がる石を演じられるかどうかも、1つの勝負です。

 ローリング30  動けない花になるな
 ローリング30  転がる石になれ
 過ぎ去った過去は断ち切ってしまえ
 青春の長さ測るものはない
 身体より老けた心など持つな
 流れ行く時にさからって泳げ
 自分のカラを突き破り
 愚かな笑顔など見せるな
 振り向いた昨日に恥じないように
 仰ぎ見る明日に恥じないように
 ローリング30  動けない花になるな
 ローリング30  夢吹く風になれ
 ローリング30  ローリング30

 なまぬるい日々に流される者よ
 俺だけは違う身を切って生きる
 三叉路があれば石ころの道よ
 躓いた痛みバネにして歩け
 心の汗も流さずに
 やさしさなどとお笑いぐささ
 着いてくる世代に恥じないように
 届かない世代に恥じないように
 ローリング30  動けない花になるな
 ローリング30  飛び立つ鳥になれ
 ローリング30  ローリング 30

こんな歌です。

 着いてくる世代に恥じないように
 届かない世代に恥じないように

こんな思いは意地でも持ち続けたいです。

ローリング30ローリング30
(1988/04/21)
吉田拓郎

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※《2008年12月27日》 真昼間からパルテノペ品川店にて、1人1本ワインを空けちゃってました。酔っ払っていたので、ついついいわれるままに後輩に奢ってもらっちゃいましたが、恐縮です。恩返しをしなくては。

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【2008/12/27 22:53】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
中途採用と派遣市況について
エン・ジャパンが11月に「中途採用市況について」のアンケートをしています。

世界同時不況の影響で、期間工や派遣スタッフが大量に切られた、なんてニュースが横行していますが、いうまでもなく中途採用市況も影響を受けます。そりゃ、あのトヨタが最高益一転赤字になるのですから、現在の経済状況は半端なものではありません。

Q:有効求人倍率が低下していますが、これまでとの違いを感じられますか?

 ①特に変化は感じない…28%
 ②中途募集で応募者を集めやすくなった…25%
 ③人材紹介会社からの人材の紹介が増えた…18%
 ④良い応募者が減った…18%
 ⑤求人をかけなくなったので判断がつかない…17%
 ⑥派遣会社からの人材の紹介が増えた…14%

中途採用の需給というのは、実は景気変動の先行指数なので、ここにきて急な変化は思っているほどないのかもしれません。不景気は中途採用の需給に対して2つのバネとなります。ひとつはわかりやすいですが求人企業・求人数が減ること、もう1つは優秀な人が退職することをためらって求職者数が減ること。

派遣切りがとやかく言われていますが、新聞報道で出ているのはほとんどが現場作業者であり、もともとの派遣のコアであった事務派遣で大規模な派遣切りが相次いでいるわけではありません。もちろん、一部ではそれなりに目立った動きは出ているようですが。どちらかというと需給に影響があるのは、不景気で仕事が見つかりにくくなってくることを見越して、派遣スタッフの契約更新率が高まり、空き席が従来ほど出てこなくなっていることではないかと思います。その意味では事務派遣も需要もかなり低落しています。切られたというよりは、辞めなくなったので、需要が減っているという側面もあるように感じます。

何の世界でもそうですが、需給は慎重に見極めなければなりません。


※《2008年12月26日》 今日は同期会。同期会はいつも「じのもん家」です。それにしても、たくさん送別会をしていただいて幸せものです。

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【2008/12/26 23:54】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『科学的手法で絶対に成功する採用面接』 伊藤朋子著(幻冬舎)
ヒューマンアセスメントで有名なMSC(マネジメントサービスセンター)の方の著です。最近よく書いているS-HRM研究会で、ヒューマンアセスメントについてお話をいただいたMSCの方がご紹介されていましたので読んでみました。

ここでいう「科学的手法」というのは、いわゆる「コンピテンシー面接」のことです。「コンピテンシー面接」は一言で説明すれば、「過去の具体的行動を掘り下げて質問することにより、再現性のある行動特性を確認する面接」となります。少々、訓練が必要であり、少々時間はかかるのですが、現状では確かにもっとも科学的な面接手法だといえます。

話は少しそれますが、MSCが得意としている「ヒューマンアセスメント」というものは、被評価者の能力・資質をとらえるために、現実の業務の状況にほぼ近い状況をシュミレーションとして作り出して演習として取り組ませ、これをアセッサーという観察・評価者が評価をする手法ですが、そのベースには「行動は行動を予測する」という大前提があります。つまり、「ヒューマンアセスメント」における演習で表れた行動は、実際の職務行動でも再現性・類似性があると考えられているわけです。

よくよく考えてみると「ヒューマンアセスメント」の会社が「コンピテンシー面接」に参入することは理がかなっています。「コンピテンシー面接」も同様に「行動は行動を予測する」ということを前提にしています。つまり、学生時代の「行動」に着目して聞き取ることにより、入社後の「行動」を予測して、それが当社として求めている行動であるかを評価するわけです。「ヒューマンアセスメント」も「コンピテンシー面接」も、行動という絶対的な事実を通して、能力・行動特性・志向等を判断しようとしているわけです。

「コンピテンシー面接」の説明以外にも本書では、「そのとおり!」といえるような話が多く出てきます。採用担当者になったばかりの人なんかにはちょうど良い本のように思えます。

その1つとして、「志望動機」や「将来の夢」といった質問は、面接導入時のアイスブレーキング目的以外にはまったく意味がない、という指摘があります。まさに、同感です。将来の夢なんかにしても、それに対して具体的にどのような努力・活動を今、しているのか、といったことまでは少なくとも聞かなければ意味がないんでしょうね。


※《2008年12月25日》 今日は人事給与システムのワークスアプリケーションズ社のユーザーコミッティとコンサルの方に送別会をしていただきました。ありがたいですねぇ。仲の良いユーザーも集い、27時くらいまでやってしまいました。場所は目黒の「番長」貸切。素敵でした。ただ、その前に2軒あり、三軒目となっていったので、スタートから酔っ払い。いずれにしても、送別会は照れます。それにしても、こんなに熱いシステム屋さんは他にはいませんね。


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【2008/12/25 23:48】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
プロフェッショナルの定義
クリスマスイブですが、おかまいなしに通常のペースでいきます。

谷内先生の「日本的雇用システムの特質と変容」から、昨日は成果主義の逆効果性について書かせていただきましたが、本日は「プロフェッショナルの定義」についてです。

もうかなり以前から、これからはプロフェッショナルの世界だ、などといわれながらも、日本企業にプロフェッショナルの概念はなかなか根付いていません。これは、日本企業の経営者がイメージしているプロフェッショナルが、どうしてもスペシャリストに毛が生えたレベルのものどまりであり、またプロフェッショナルの人の持つ指向について、ゼネラリストとして順調に昇進してきた日本企業の経営者にはまったく理解できないからではないかと常日頃、感じています。

谷内先生は、本書の中でプロフェッショナルの要件を以下の5つに整理をされています。

①プロフェッショナルは、特定の専門分野において高度な専門教育を受け、あるいは長年にわたる熟練に基づき、高度な専門知識や技術を有する。

②プロフェッショナルは、特定の専門分野における集団や機関(学会や職業集団等)に属するとともに、そこにおける集団規範やルール(職業倫理)を遵守する。

③プロフェッショナルは、特定の専門分野や専門家集団における自己の評価や評判に大きな関心を持つ。

④プロフェッショナルは、仕事に対する誇りと職業的使命感を持ち、金銭的な報酬よりも仕事の内容や出来栄えに強い関心がある。

⑤プロフェッショナルは、セルフマネジメントの原則に基づき仕事をデザインし、自ら自主的に最適な意思決定をする。

別の観点から整理すると、「自らのキャリアビジョンを持ち、セルフマネジメントの原則に基づき、主体的に仕事をデザインし、意思決定していくことを強く志向している存在」という指向をもっている人です。

私も自分のレベルは棚にあげていいますが、結構、こういったプロフェッショナル的指向をもった方の人間であり、ゼネラリスト的経歴で会社幹部になった方なんかとは、深いところではまったく感覚が合わないなぁ、と思うことがしばしばあります。たぶん、先方もそう感じているのでしょうが。


※《2008年12月24日》 よくよく考えると今日の午前中くらいしか荷物整理をする時間がないことに気付き、急遽、文書整理箱に私物を収納。懐かしい書類やガラクタ類が大量に出てきました。

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【2008/12/24 22:38】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
報酬の逆効果性
先日、ご紹介した谷内先生の「日本的雇用システムの特質と変容」の中で、成果主義の逆効果性について整理されています。成果主義の弊害についてはいろいろなところで指摘されてきましたが、ここではアメリカの心理学者のコーンと、神戸大学の金井先生の著作からの引用をベースにとてもわかりやすく整理されていますので、ご紹介させてください。項目的として7つになります。

①報酬は罰になる
報酬と罰はコインの裏表である。報酬をもらえなかった人にとっては、報酬は罰と同様の効果を持つ。こうした罰は、改善でなく、反抗と弁明、怒りを発生させやすい。

②報酬は人間関係を破壊する
報酬は配分資源が当然に限られるため、社員間に報酬をめぐる競争を助長し、集団に必要なチームワークを破壊する。人間関係やチームワークはいうまでもなく、個人が成果を上げるためにおいても必要な環境要因である。

③報酬は理由を無視する
報酬は職場における問題や原因に関係なく与えられるため、短期的成果を最大化しようとするあまり、職場における真の問題を隠したり、理由を無視したり、先送りしたりする傾向がある。その結果、組織の長期的効果を犠牲にする危険性をはらんでいる。

④報酬は冒険に水をさす
報酬は報酬を得るのに必要な仕事しかしないといった行動を人に引き起こす。これは行動主義の矛盾とでもいうべきもので、成功報酬が増すにつれて人は安易な仕事を選択する傾向がある。企業にとって必要な創造的な仕事を展開するためには、新しいことへの冒険が必要であるにもかかわらず、報酬はこれを結果的に阻害する。

⑤報酬は興味を損なわせる
報酬は罰と同様に人の内発的動機を損なわせ、ひいては仕事への興味を失わせてしまう

⑥報酬は使い出したら簡単には引けない
いったん期待する行動を引き出すために報酬を使い出したら、行動は金銭を得る手段であるという認識が人には生まれ、同じ期待する行動を引き出すためには、報酬を与え続けなければならなくなる

⑦報酬はそれを得るための手抜き(最短ルート)を選ばせる
いったん報酬への期待から行動をするようになると、行動が報酬をもたらす最短ルートを人は選ぶようになる。このような仕事の仕方は、一見すると自律的な選択にみえるが、実は報酬に統制された思考停止的な仕事の進め方である

もちろんいうまでもなく成果主義的報酬には、効果も長所もたくさんあるわけで、要は設計と運用です。このような逆効果性を理解した上で、それを打ち消すような運用の仕掛けをいかにしているかがポイントです。そのためにも、成果主義ならば成果と報酬を求めて人はやる気を出すものだという幻想をしっかりと捨て、成果主義の効果は限定的でありかつ反作用があること、報酬以外に人のやる気を喚起する大切なものがもっとある、ということをまずは経営から末端までが同じように理解をすることです。


※《2008年12月23日》 ちょっと事情があって、またSONYのVAIOを買いました。日本の景気を何とか底ざさえしようと個人的に頑張っています。皆さんも、とにかく消費拡大ですよ。それにしても、これで我が家で購入したVAIOは6台目です。CYBER-SHOTも3台買っていますから、よっぽどのSONY好きですね。

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【2008/12/23 22:03】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
SSCとクレーム ~SSC談話034~
シェアード・サービス・センター(SSC)とクレームの話です。

いうまでもなく、クレームは少ないにこしたことはありません。しかし、絶対ゼロにはならないものです。SSCを設立すると、従来の管理部門とは異なり、組織自体がサービス部門になりますから、顧客満足であるとか品質管理といった概念が自然と出てきます。そういった面からいろいろな改善を加えてSSCは船出するのですが、たいていのSSCでは設立当初はクレームの数が大幅に増加するようです。これはなぜでしょうか。

ずばり、「隠れクレーム」が表に出てくるからです。

担当者が上司に報告をせずに担当者の範疇で修整して解決させてしまってきたようなクレームです。もっとひどいのは、給与計算の誤支給に担当者が気付きながら、社員当人が気付いていないことや極めて小額であることを理由にうやむやにしてしまっていた、なんてのもあります。SSCという組織体ではこんなことは許されませんから、こういったことが表に出てくるわけです。また、こういったことをきちんと報告して組織で解決・改善していこうという機運が出てきます(もちろんまともなマネジメントが成り立っていればですが)。これがある意味でのSSC設立効果であり、しばらくの間、クレーム数が増加するのは歓迎すべきことなのです。

ところで、以前にご紹介したヨリタ歯科クリニックの寄田幸司氏(自称ワクワクプランナー)のメルマガを購読しているのですが、先日の号でやはりクレームを取り上げておられました。素敵な内容だったので、エッセンスの部分をちょっと引用、ご紹介したいと思います。

**********************************************************
「クレーム」についての考え方をお話したいと思います。
残念ではありますが、クレームは、ある確率で起こります。
ヨリタ歯科クリニックだからクレームはゼロ、というわけには行きません。
逆にクレームがないのは、ある意味当院を訪れる患者様が私たちに、
何も期待していないということ。全く、良くないことです。

だから、クレームを楽しんでほしいと思います。
クレームから、学んでほしいと思います。
クレームから、逃げないでほしいと思います。
クレームに、感謝してほしいと思います。

何故なら、クレームのない組織は成長しないから。
**********************************************************
クレームが起こった時、その場のスタッフの判断と責任で行動し、
クレームを解決してほしいと思っています。
必ず、不満や不信感をお持ちのまま、お帰り頂くことのないよう、
その場で最善の行動をとってほしいと 考えています。
**********************************************************
クレームがあった時、決して自分の立場や都合で行動してはいけません。
患者様の立場に立った考え方で、行動して下さい。
そのためには、患者様の心の声を聞いて下さい。患者様の真の要求に、
耳を傾けて下さい。
**********************************************************
クレームが起こった時、それは、私たちの組織としての力が試される絶好の機会です。
患者様との、新たな信頼関係を築くチャンスでもあります。
クレームから、多のことを学び、
私たちはこれからも、メンバーと共に、成長し続ける医院で ありたいと思います。
**********************************************************

冒頭で私が指摘した観点に加えて、エンパワーメントと自律的な行動を重視されています。これが実現できれば、本当に素晴らしい組織です。SSCという概念もかなり手垢のついたものになってきました。SSCというビジネスツールが一気に一般的になったのは21世紀に入った頃ですから、まだ10年も経っていません。しかし、その頃の熱い思いが今ではかなり失われてしまっているような気もします。「クレーム」に個人として、組織としてどう対応するか、このあたりがSSCの健全度のリトマス試験紙のように感じられます。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して3年を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。

※《2008年12月22日》 神田周辺で一番好きなラーメン屋は「暖暮」なのですが、会社を変わるとなかなかこれなくなるかなぁと思い、お昼に行ってきました。同じような理由で昼食に社員食堂に行くことがほとんどなくなったので、食券が大量に余りそうです。

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【2008/12/22 23:21】 | シェアード・サービス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
E型リーダーシップ
「E型リーダーシップ」という言葉をご存知ですか。

日本生産性本部(現社会経済生産性本部)が1980年代初頭に提唱した概念で、職場に「面白さ」を醸し出して部下をエキサイトさせることにより、組織全体を質的に高い次元へと転嫁させる触媒型のリーダーシップのことをいうそうです。従来からマネジメントが担う機能として指摘されていた「課題達成機能(P機能)」、「支持・支援機能(S機能)」に、新たに「活力形成機能(E機能)」を加えた三次元モデルとして提唱されています。

私が社会人になる前の話だったこともあり、たまたま昨日ご紹介させていただいた谷内先生の「日本的雇用システムの特質と変容」でこのことを読むまでまったく知りませんでした。しかし、内容としてはまさに今の時代こそこの「E型リーダーシップ」が必要な時代はないように感じますね。どこの会社の職場をみても、一昔前のような同質的な集団ではなく、いろいろな価値観を持った、またいろいろな雇用形態メンバーからなる職場集団となってきています。また、組織を超えた、時には企業を超えたプロジェクトや協働もごくごく普通になってきました。そうなると求められるマネジメントは、どうしても個を重視し、自律を促進させたものになってきます。その際、リーダーには職場に「面白さ」を醸し出すことによって、メンバーを束ねていく力量が求められるはずです。

E型リーダーシップと聞いて、JR民営化の際に使われていた「E電」という言葉を思い出しました。いずれも言葉としては定着しませんでしたが、概念としては綿々と活きていますね。


※《2008年12月21日》 左手の中指が腱鞘炎の一種らしいですが、ばね指という症状になり、痛くてしかたがないので、病院にいってステロイド注射を先週打ってもらいました。手のひらに直接注射をするので非常に痛いです。数日はまだ指がちゃんと伸びずにもう一回打たなきゃ駄目かなぁ(去年の2月に注射を打った際は1週間あけて2回でした)と思っていたら、この週末から調子が良くなってきました。ただ、完全にもとから治癒しているわけではないので、いずれは手術ですと脅かされています。

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図書紹介:『日本的雇用システムの特質と変容』谷内篤博著(泉文堂)
今年の6月から参加させていただいている人事関連の実践コミュニティである「S-HRM研究会」の主宰者である谷内先生の著作であることと、久しぶりに体系的に日本的雇用システムでも振り返ってみるか、という気持ちもあり一読してみました。

成果主義ブームの反動で、日本的雇用システムの再評価を指摘する人も多いですが、いずれにしても、その時のブームや世の中的雰囲気に乗せられやすいのが人事という仕事をしている人達です。これは自戒を込めていうのですが、潮流にのったことをやっているとマイナス評価されにくい、カドが立ちにくい、経営に説明がしやすい、何となくかっこいい、こんな心理が奥底では働いてしまっているのではないでしょうか。また、それだけではなく、勉強不足も大きな理由のように感じます。時流にのった話は嫌でも情報が入ってきますし、いろいろなベンダーからの売り込みがあります。時流で儲けようという人はどこの世界にもたくさんいます。それが本当に良いことなのかを見極めるためには、自ら相当に勉強をする必要があります。

そんな意味では、「成果主義の見直し…」なんてことをいう人事担当者には、是非、なぜ日本企業がこれほどまでも一気に成果主義に傾斜したのか、それまでの日本的雇用システムとはどんなものだったのか、またそういったシステムが出来上がるまでの歴史的プロセス、またその歴史的背景とはどのようなものがあったのか、こういったことをしっかりと勉強してから、「見直し発言」をして欲しいものです。そうしないと翻弄される社員が可哀想です。

さて、そんな勉強目的としては本書はなかなかお薦めです。大学の「日本的雇用システム論」講座のテキストといった雰囲気で、用語と史実にきちっとこだわりながら、日本的雇用システムの歴史を俯瞰できます。

それにしても、「S-HRM研究会」は素敵な実践コミュニティです。これだけ長く続いている人事関連実践コミュニティは珍しいのではないでしょうか。理論的主柱がいる、有能かつ献身的な運営幹事がいる、一種の緩さがある、必ず飲み会がセットされている、場所の提供者がある、この会をみていると実践コミュニティ成功の法則が整理できそうです。私は、2007年のキャリアデザイン学会に参加したのがきっかけでお声がけをいただくようになりましたので、やはり動くことの大事さを改めて感じます。感謝です。

※いつもながら、本欄の図書紹介は、本の内容を紹介する「書評」というよりは、本を読んで私が感じたことを紹介しているだけになってしまいます…、まぁ仕方がないでしょう。

日本的雇用システムの特質と変容日本的雇用システムの特質と変容
(2008/03)
谷内 篤博

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※《2008年12月20日》 健康のために今月から2つのことをやっています。ひとつは毎朝、体重を量ること、もうひとつは万歩計をつけること。これをしばらくやると自然にやせるのではないかと思ったのですが、怒涛の忘年会シーズンと重なり、ほとんど効果は出ていません。


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【2008/12/20 22:10】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
マクドナルドと価格
私は大のマクドナルド・ファンなのです。
さて、皆さんはマクドナルドの渾身の作であるクォーター・パウンダーはどう評価されますか。私は結構好きですね。ただ、私はマクドナルドで最も完成をされたメニューは、ソーセージ・エッグ・マフィンだとずっーと思っています。

私の先輩がマクドナルドの過去からのメニューについて、単位タンパク質量あたりの単価(おおよそ単位肉量あたりの単価に近いと思われます)を調べたところ、これまでのメニューはほぼ同じような水準にあったのに対して、クォーターパウンダーは単位タンパク質量あたりの単価が既存レベルとは離れて高くなっており、その意味では実質的な値上げではないかという面白い話をしていました。

でも、満足感が伴えば、ある意味それは値上げではないんです。ここが面白いところです。

マクドナルドの原田社長は、価格の考え方には3つあると以前のセミナーで話されていました。
①コスト・オン(要は原価積み上げの所望販売価格、今でもこんなことになってしまっている商品はきっと世の中では多いはず)
②競合価格(せつないですね、コモディティ化するとこうなります)
③ディマンド・ベイスド・プライシング(需要を最大化するための価格、もちろんマクドナルドの戦略はこれだといいたいわけです)

原田社長の言では、単純な値上げというのはあり得ないとのこと。まずは商品の価値をあげて、その価値を顧客が認めた上ではじめて、価値に応じて価格をあげるということが許容されるという考え方になるのかと思います。この場合の価値とは、商品そのものだけではなく、店舗全体が提供する価値になります。店舗が提供する価値をあげるためには、クルーと現場を大事にする必要が当然にあります。

こんなことを考えながら、クォーターパウンダーを食べると、さらに美味しく感じられます。でも、やっぱりソーセージ・エッグ・マフィンの方が好きなのですが。


※《2008年12月19日》 部署の忘年会で鳥越の「大新」に。いつも美味しい料理を本当にありがとうございます。気付いたら、銀座で27時でした。

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【2008/12/19 23:29】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
内省型リーダーシップ②
昨日の内省型リーダーシップの続きです。

内省型リーダーシップでは、「すべては自分の責任である」という「自責思考」のもとで、常に「自分はどう考え、どう行動すればいいのか」を問い続けます。永井氏の例示では、部下が会議に遅れたのも自分の責任、電車が事故で止まって遅刻をしたのも自分の責任と考えます。自責思考のリーダーは、組織を自分の「鏡」としてみますから、今ある組織は今までの自分の思考や行動が引き起こした結果だとみなします。ですから、部下が育たないのも、部下に問題があるのではなく、自分の人材育成や権限委譲に問題があるとまず考えます。

内省型リーダーシップの根底にあるのは、「他人を変えることはできないが、自分を変えることはできる」という考え方と、「自分を変えれば、きっと他人も変わるはず」という思いです。他人をコントロールしようとするリーダーシップにはおのずと限界があります。他人が変わるかどうかはあくまでも他人次第であり、その人の意思に依存する極めて不安定なものだからです。これに対して自分を変えることは常に自分の意思で可能です。その意味では、意思さえしっかりと持てば、実に確実な方法だともいえます。もちろん、強い思いと意思が必要ですが。

お気づきだとは思いますが、内省型リーダーシップの考え方は、リーダーシップ論を超えて、あらゆる対人関係の場面で活用可能です。相手が自分のいうことを聞いてくれないと思う前に、まずは自分のことを振り返るわけです。物事がうまくいかないときに、組織や制度、風土や他人のせいにすることは簡単ですが、それでは解決に結びつきません。まずは、自らに対して内省型の質問を投げかけることを常に意識するだけでも、いろいろなことが変わってくると思います。

さあ、実践してみましょう。


※《2008年12月18日》 忘年会シーズンのピークですね。昼は広尾のパルテノペ、夜は麹町の文字平、ナポリピッツアとお好み焼きで粉食の啓蒙です。二次会はドイツ料理店。なんか食べている話ばかりですね。

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【2008/12/18 23:23】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
内省型リーダーシップ①
昨日、少し触れましたが、野村総研イデリアチームの永井氏が「内省型リーダーシップ」というのを提唱されています。内容的に大変に賛同できますので、ご紹介します。

リーダーシップの重要性はますます指摘されていますが、リーダーにはある種の組織変革が求められますので、リーダーはメンバーのモチベーションを喚起して、メンバーに変革を求めていく(ある意味、部下を変えていくこと)必要があります。コーチングなどがもてはやされているのも、この文脈上にあります。しかし、実際にリーダーの立場に立ってみると、モチベーション要因などは1人1人まったく違っており、あの手この手で対処しようと思っても、なかなかうまくいきません。

ここで発想の転換です。リーダーシップを「他人をどう変えるか」という視点からみるのをまずはやめます。私も個人的には他人に自分が変えられるなんて好きではないですから、旧来的なリーダーシップ本に書かれていることなどはなんとなく好きではありませんでしたので、まさしくそう思います。

野村総研のイデリアチームは、エクゼクティブ・コーチングを主たる事業の1つにしていますので、日常的に多くの経営者と接しています。そんな中で、永井氏は優秀な経営者に共通するパターンがあることに気付いたといいます。それは、一言でいえば「他人を変える前に、まず自分を変えている」というパターンです。経営者自らが、自己変革を進めて行動をしているわけです。単なる率先垂範ではなく、自己変革の上での行動の変化には、有無をいわせない説得力があります。優秀な経営者はこのプロセスを経て、社員を変え、組織を変え、企業を変えているのだと、永井氏は指摘しています。そして、リーダーシップとは率先して自己改革をすすめることで、他者に良い影響を及ぼす能力や資質を指す、と再定義する中で、「内省型リーダーシップ」の考え方に行き着いています。リーダーが内省することによって、自分の行動を変えて、結果として他者の行動まで変えることができているて考えるわけです。


※《2008年12月17日》 2日続けて重めの会議の進行役だったので、仕事がまったく進まず、今日は懇親会が軽かったのでようやく残業ができました。ただ、課題が整理できたくらいで、仕事はまだ詰まれています。

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【2008/12/17 23:18】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
インバスケット演習
ちょっと前にあったS-HRM研究会で、研修会社の方がヒューマンアセスメントについてのお話をされていました。大変わかりやすい説明で、良い復習になりました。

ヒューマンアセスメントとは、その会社の定義では、以下のとおりになっています。

「個人の能力・資質が業務上どのように発揮されるかを発見する方法」
①個人の潜在能力・資質が、外面に観察しやすい行動として現れる状況を
②心理学的に設計された数種類の演習問題を使ってつくり出し、
③一定の行動観察技法に基づいて、観察・記録・評価する。

これを育成目的に使用する会社もありますが、多くは選抜・任用目的で使用しているのではないかと思います。

ヒューマンアセスメントにおける演習というものは、参加者の能力・資質をとらえるために、現実の業務の状況にほぼ近い状況をシュミレーションとして作り出して行います。「行動は行動を予測する」ことを前提に、演習で表れた行動は実際の職務行動でも再現性・類似性があると考えられています。そして、演習行動の内容を客観的に複数のアセッサーという評価者が事実を中心に多面的に観察して評価をします。

この演習の中に「インバスケット演習」というのがあります。参加者は自分のデスクに座っているつもりで課題に取り組むのですが、朝に出社したら未決箱に山積みになっている書類・メール文書等に対面するという局面から演習は開始されます。そして、限られたタイムリミットの中で、設定された状況から問題や課題の本質を発見して、しっかりとした解決処理をすることが求められます。

前置きが長くなりましたが、私の今の仕事って日々この「インバスケット」をやっているようなタイプの仕事です。すばやい判断と、大量の処理を求められるので、スポーツのような爽快感があります。その合間には、メンバーがあれやこれやといってきたり、他部署から横槍が入ったり、あれこれと電話がはいったり……、いやがおうにも充実しますし、存在意義は感じやすい仕事です。でも、こういうタイプの仕事って、よくよく気をつけませんと、投げてくるボールに上手に対処することだけに長けてしまい、自分から本質的なボールを投げたり、より仕事を深めたりということをおろそかにしてしまいがちです。何となく自分だけ充実した気分になってしまう危険があります。このあたりさえ、きちんとわきまえておけば、この手のタイプは楽しいものです。もちろん、これって凄い好き嫌いがあるでしょうけどね。


《2008年12月16日》 全国の営業本部会議。最後のコマでアクションラーニングを活用したディスカッションをしました。野村総研のイデリアチームの方にお願いをしましたが、なかなか面白いできでした。参加者の皆さんにヒヤリングをして総括したいと思います。このイデリアチームのいう「内省型リーダーシップ」というのが、なかなか良いので明日にでも説明をします。

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【2008/12/16 23:03】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
ちょっと整理です…12月前半編
12月も半ば、今年もあと2週間です。ここのところ毎年毎年が最近になくいろんなことがあった年だなぁという感じで過ぎていきます。時の流れが早く感じるということは、年々進歩しているんだと勝手に肯定的にとっています。
さて、今月前半のブログテーマの振り返りです。

12月01日 景気動向指数の構成要素
12月02日 不景気時の採用
12月03日 日本を元気にしないと…
12月04日 大学の「就職力」
12月05日 図書紹介:『日本のブルーオーシャン戦略』安部義彦・池上重輔著(ファーストプレス刊)
12月06日 図書紹介:『ハイドゥナン1~4』藤崎慎吾著(ハヤカワJA文庫)
12月07日 人材育成学会
12月08日 段取りを作らせ、それをまず確認する
12月09日 仕事を趣味としてとらえること
12月10日 仕事のレベルを趣味で決めさせない ~SSC談話033~
12月11日 出来る人のレベルを水準にしない
12月12日 出来る奴に仕事をまわすのが真の公平
12月13日  マイナスの思考スパラル
12月14日 30代のときの仕事

2週間に1回、自分で何を書いたかを思い出すために、振り返りをしていますが、今年は大晦日に最後の振り返りを残すのみとなりました。それにしても、早い。


※《2008年12月15日》 日本橋室町の「兎月」というお店で会食。後任との引継ぎの開始でもあります。

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【2008/12/15 23:52】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
30代のときの仕事
長年勤めた企業を退職して、来月に別の企業に移ることにしました。ここ3年半やっていた営業関連の仕事から、以前の人事関連の仕事に戻ることにしたということになります。40半ばでの初めての転職ですし、今の組織では非常に良いポジションも与えられ、順調な企業人生活を送ってきましたので、なかなか我ながら勇気のいる話です。

たまたま辞める話を聞いて、7年ほど先に退職して独立している元同期から連絡をもらって会いました。2人で話していて一致したのは「30代にやった仕事って一生もんだよな」ということです。私の場合は人事・教育・キャリア関係であり、彼の場合はマーケティング関係ということになるのですが。

私の場合は、20代では仕事のフォームを学んだと実感しています。最初の配属はBtoBの営業部署で、そこに6年半ほどいたのですが、特に強く影響を受けた上司が2名いました。その2人の仕事のやり方のエッセンスが、私の仕事のフォームの原型です。これはどんな仕事をしても滲み出てしまう本当に基本的な部分です。でも、そこでしっかりと基礎固めを出来たことは感謝しています。はじめて社会に出て入った会社を早々に辞めてしまう話を聞きますが、もちろんそれなりに理由はあるのだと思いますが、何はともあれビジネスパーソンとしての基礎固めだけは大事にして欲しいと思います。

そして、30代は丸々人事の仕事をして過ごしました。ここで得た「知見」、「外的ネットワーク」、そして「思い」はやっぱりそれ以降のビジネスのベースになっています。気付いてみますと、時が流れるのは早く、ビジネスパーソン生活としての折り返し地点もかなり過ぎています。残りの貴重な時間は、やっぱり自分のベースであるマーケットで勝負してみたいと思ってしまいます。私の場合、30代の時にそれだけ良い仕事機会と、よい仲間に恵まれたということだと思います。もちろん30代の時には、そんな先のことなどはまったく考えずに目一杯目の前の仕事に取り組んできただけなのですが。


※《2008年12月14日》 雨模様のため自宅周辺のみで過ごしました。ガソリンを入れましたが、101円まで下がっています。100円割れも間近という感じです。でも、ガソリンスタンドは閑散としていました。一度縮みこんだ需要というのは、価格が元に戻っても容易には戻らないということを実感させられます。何でもそうですが、起こってから元に戻すのは、起こるのを未然に防ぐよりも極めて大きな労力が必要です。でも、起こってみないとなかなか気付かないんですよね。

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【2008/12/14 21:49】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
マイナス思考のスパイラル
トヨタ自動車が今下期は赤字転落するというショッキングなニュースがありました。
本当にびっくりです。今一度、今回の経済危機の深刻さを認識させられます。

こういった場合、大事なのは思考がマイナスのスパイラルに入ることを防ぐことです。まさに経営者の胆力が試されますね。どんな企業であっても、このような事態の下では徹底したコスト削減は避けられません。もちろん今までも手抜かりなく取り組んできたはずですから、一段と強力なコスト削減施策を打ち出す必要があります。これを上手にやらないと、社員の間に徒労感・無力感・疲弊感がにじみ出て、その結果として諦め感が蔓延しかねません。どんなときも、苦境を機会だととらえ、から元気でもいいから意欲をもってあたることが大切ですね。後ろ向きだけでなく、前向きな話をどれだけできるかです。

平時はマネジメント能力があれば、組織運営は乗り切れますが、変革期・緊急事態時にはやっぱりリーダーシップがなければ組織運営はできませんね。

※《2008年12月13日》 プリンターを買いましたよ。だいたい3年に1回は買っていますね。本当にこの世界は進化に付き合うのが楽しいです。私はプリンターはエプソン派です。

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【2008/12/13 22:39】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
出来る奴に仕事をまわすのが真の公平
配下のメンバーには仕事や機会を均等に振るのが公平だと思っているマネージャーがいます。ここで「公平」の定義が問題になります。仮に「公平=均等」的にとらえるのであれば、これは大きな間違いです。

できるメンバーには他のメンバーの倍の仕事を振っても問題はありません。出来るメンバーは改善意欲も持っていますし、一般的には新しい仕事をすることが好きな傾向があります。ですから、どんなに忙しくしていても、新しく魅力的な仕事を振った場合、これをしっかりとやりたいがために、既存の仕事をさらにコンパクトにやり遂げるようになります。これは組織としてはものすごい改善です。逆に、常にそういった刺激がないと、出来るメンバーは徐々にやる気を失いかねません。と、私は過去の経験から感じています。

何が公平かというのは、大変に難しい問題です。実はなぜ難しいかというと、逆説的な感じもありますが、公平って最後は主観的問題だからじゃないでしょうか。であれば、1人1人のマネージャーが信念をもってやるしかありません。

【補足】できないメンバーを放っておくという意味ではありませんよ。できないメンバーをできるレベルにすることは、管理者としてもっともクリエイティブな仕事です。ある意味、全員横並びではなく、1人1人をみて個々人に最も適したマネジメントをすることが大事だという意味です。


※《2008年12月12日》 人形町「日山」のすき焼き。久しぶりです。それにしても、この店、廊下も座敷もすべて傾いています。また、板張りのトイレが歴史を感じさせます。

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【2008/12/12 23:34】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
出来る人のレベルを水準にしない
出来るメンバーってやっぱりいますよね。

出来るメンバーというのは、「他の人よりも仕事が出来る」から出来るメンバーなんですね、当たり前のことですが。でも、結構、その当たり前が忘れられがちです。
ついつい出来るメンバーの水準を前提にして、他のメンバーにも仕事を求めてしまうことがあります。それは不幸なことです。普通のメンバーは、出来るメンバーよりも仕事ができなくて当たり前なのです。これは、年次や社内資格には関係ありません。

また、さらに注意を要するのは、出来る人は往々にして他者にも自分と同じレベルのことを求めがちになってしまう点です。これはまったく無理な話です。この点をしっかりと出来るメンバーに理解をさせないと、組織はぎくしゃくして不幸になります。出来るメンバーはどうして周囲が自分と同じようにちゃんとやらないのかと不毛な不満を持ちます。そして、もっと不幸な組織は、出来るリーダーがこのこと(自分が仕事が出来るということ)を理解していない組織です。出来るリーダーが何に注意するべきかは、お分かりですよね。


※《2008年12月11日》 フレンチもんじゃとサムゲタンの店。凄いコンセプトですが、非常に美味しい。なんだかんだいって27時帰着になりました。

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【2008/12/11 23:30】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
仕事のレベルを趣味で決めさせない ~SSC談話033~
昨日の「趣味」と「仕事」の話に関連してです。誤解のないように補足を1つ。「仕事」を「趣味」だと思ってやることは、昨日もいったとおり悪いことだとは思いません。ただし、「仕事」のレベルを「趣味」で決めることをしては一般的にはよくないことです(ごくごく一部、特殊な職種では許容されるのだとは思いますが)。必要以上に丁寧な「仕事」、必要以上に手をかけた「仕事」、必要以上にこだわった「仕事」は、単にその人の「趣味」のあらわれです。「趣味」のコストを会社に負担してもらっているようなものです。

これは特にシェアード・サービス・センター(以降、SSC)の「仕事」には強くいえます。SSCの場合は、メンバーの「趣味」のコストをお客様に負担してもらっていることになりますから。SSCの「仕事」はある意味では、求められる必要最低限がいいのだともいえます。ただし、お客様が何を求めているかをちゃんと適正に把握していればの話です。この「必要最低限」の合意・認識がきちんとできていないで、品質を削るようだと本末転倒です。

いずれにしても、SSCのリーダーはお客様との適正なSLAの締結も大事ですが、メンバーとの間でも仕事遂行レベルの合意がきちんとできているかもとても大事なことです。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して3年を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。



《2008年12月10日》 今晩は日本橋室町で「慶州鍋」。九州から来た店ですが、辛目の味噌仕立てでなかなかの美味です。

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【2008/12/10 23:24】 | シェアード・サービス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
仕事を趣味としてとらえること
私はたいてい週末も何らかのかたちで仕事をしていることが多いです。でも、「趣味は仕事です」は寂しいですよね。それでは逆に「仕事も趣味の1つです」くらいだとどうでしょうか。

例えば、私は「趣味はCOMPANYです」という時期がありましたし、「趣味はシェアード・サービスです」という時期もありましたし、もっと昔には「趣味は採用です」という時期もありました。特定の業務について、「趣味」だと感じられるくらいのめりこむことができれば、24時間そのことを考え続けて様々なアイデアを呼び起こすことができますし、常に興味をもっていろいろな人とのネットワークを拡大することもできます。そして、何よりも楽しげに仕事をすることができるはずですよね、何せ「趣味」でやっているんですから。
それが一番です。


《2008年12月9日》 突然、ホルモンが食べたくなったのですが、空いている店がなく、残念でした。それにしても、気持ちを上手に伝えることは、とても難しいです。

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【2008/12/09 23:18】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
段取りを作らせ、それをまず確認する
先週、私の指示の甘さで、何度かメンバーに不要なやり直しをさせるといったことがありました。マネージャーとして、メンバーが持ってきた成果物をみた際に、やっていることは間違っていないのだが、どうもちょっとした方向性や、整理の仕方、見せ方が違うので、やり直しを命じざるをえないことは、しばしばあるものです。でも、このやり直しっていうのが組織としては大変なムダです。マネージャーとしても、メンバーのやり直し業務を削減できる指示の仕方とはどうあるべきか、を考えることは実に大切なことです。

これに効果的な方法として、メンバーにまずはどのような仕事をするのか「段取り」を作らせ、それを実作業に入る前にチェックしてあげるというやり方があります。仕事を受けたら、行き当たりばったりに、もしくは猪突猛進で仕事に着手するのではなく、まず「段取り」を設計する習慣をつけさせ、その「段取り」が適切かどうかを実作業に入る前にマネージャーが確認をしてあげるわけです。正しい「段取り」ができていて、それなりの能力が本人にあれば、たいていの仕事はうまくいくものです。また、「段取り」が上手に作れない場合、何かはっきりした原因があるはずです。基本的な知識の習得ができていないとか、組織間の連携の問題であるとか……。

「段取り」については、DIPSのTB(タスクブレイクダウン)の考え方にかなり学びました。

DIPSとTBの話はよろしければ過去のブログをご参考ください。年月がたっても、やはりよい考え方だと思います。

知的生産性向上システムDIPS、懐かしいなぁ~DIPSから①
業務のブレイクダウン(TB)①~DIPSから②
業務のブレイクダウン(TB)②~DIPSから③
業務のブレイクダウン(TB)③~DIPSから④


《2008年12月8日》 昼から大阪で、そのまま泊。大阪では飲みたい人がたくさんいます。今日は社内で。とても暖かい気持ちになれた日でした、感謝します。

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【2008/12/08 23:02】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
人材育成学会
昨日、人材育成学会第6回年次大会に参加してきました。

この学会ははじめての参加です。複数の企業人で構成している研究・実践グループであるCDCという実践コミュニティがあるのですが、ここ2年間は企業人でも研究発表はできるはず!ということで、年に2回の学会発表をしています。今年は私がキャリアデザイン学会で発表させていただき、今回は仲間が発表することになったので、学会員ではありませんが参加してきました。CDCは第7セッションで「大学生の社会人基礎力育成のための提言~経験学習理論と因果性一貫性の視点から~」というタイトルでの発表でした。内容的には、この2年間の集大成といった感じもあり、ちょっと感動しながら聞いていました。

学会というのは何となく私たち一般の企業人には敷居が高い感じがしますが、行けば行ったで、いろいろなネットワークの拡大があり、本当に有益です(もちろん研究発表内容をお聞きすること自体がまず有益なのですが)。今回は初めて、学会懇親会にも参加してきました。私は休日に大学に行く…となると条件反射的にスーツではなく、普段着で行ってしまうのですが、懇親会会場では滅多にスーツ姿はみれない大会実行委員長の花田先生を含めて、皆様がビジネスのドレスコード。ちょっと気が引けましたが、いろいろな方にいろいろな方を紹介していただき、また活動の幅を広げられそうです。とはいっても、なかなか1人で慣れない学会の懇親会等I参加するのは厳しいものがあり、仲間と一緒に活動する大切さを改めて感じました。

この夏までメンターをやらしてもらっていた学生の皆さんが事務局として随所で手伝いに活躍して、懇親会にも参加していました。こういう経験自体が、彼ら彼女らのプラスになるはずです。お疲れ様でした。

【過去の関連ブログです】
CDC
実践コミュニティ
キャリアデザイン学会
メンター



※《2008年12月7日》 昨日に続いて、今日も慶應義塾大学です。今日は三田なので往復が楽です。AAA+という実践コミュニティなのですが、3つの非常に面白いプレゼンを聞けました。それにしても、母校でもないのですが、慶應にはよく縁があります。早稲田にいくことはないんですが。

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【2008/12/07 19:47】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『ハイドゥナン1~4』藤崎慎吾著(ハヤカワJA文庫)
たまにはSF小説からも。何せ私の大学卒論は日本SFの歴史に関してですから。
さて、これは文庫で4冊、長いお話です。
ハイドゥナンというのは、予那国島の南にあるという伝説の島です。この本を解説する際に、小松左京の名著「日本沈没」がよく引き合いに出されますが、「日本沈没」では日本全土が沈むのに対して、「ハイドゥナン」では沖縄の南西諸島が沈むという話であり、「日本沈没」ではごくごく一部除いて本当に日本が最後には沈んでしまいますが、「ハイドゥナン」では一部の島は沈むものの、南西諸島全体が沈むことからは救うことができたという点が大きな違いです。その救い方は、同じ著者の「蛍女」につながる部分+最新鋭の技術+強い思いのあるメンバーの決死の努力、ということで、リアルに徹した「日本沈没」とはこのあたりも違います。といっても、よくわからないでしょうが、いずれにしても4冊を読み続けさせるだけのことはある、人を引き込むストーリーがある良い小説です。

「日本沈没」を読んだのは、小学校か中学校でしたか、時期はよく記憶していませんが、上野から札幌に向かう寝台列車の中だったことを覚えています。はじめて聞く「プレートテクトニクス理論」に驚き、自分が今、立っている地盤の下に、そんな世界があるのかという事実に驚愕し、気づいてみたら高校では文系なのに「地学Ⅱ」まで選択してしまいました。

小説の影響は大きいです。

ハイドゥナン〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)ハイドゥナン〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)
(2008/05)
藤崎 慎吾

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※《2008年12月6日》 慶應湘南藤沢キャンパスまでいって、日本人材育成学会に参加してきました。SFCに晴れた日に行けたのは久しぶりです。昼のパネルディスカッションからの参加にしたのですが、11時30分頃にJR東海道本線から横浜市営地下鉄に戸塚駅で乗り換えようとしたとき、支那そばやの本店が戸塚駅近くに先月できたという話を聞いたのを思い出し、立ち寄りました。3名並んでいるだけで、小さな子供ありのファミリー客も複数いて郊外のラーメン屋さんという素敵な客層でしたが、本当に良かったです。悩んだ末に塩にしましたが、次にSFCに行くときは醤油も食べます。でも、並んじゃうんだろうな、どんどん。あれっ、学会の報告を何も書いていません。

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【2008/12/06 23:27】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『日本のブルーオーシャン戦略』安部義彦・池上重輔著(ファーストプレス刊)
「ブルーオーシャン戦略」についてはちゃんと学んだことがなく、従来とは異なる競争軸を設定して、莫大な新規需要を創造する戦略というようなイメージだけで、結構、日常の仕事の中で使用しちゃってきました。さすがに、それじゃまずいと思い、W・チャン・キムとレネ・モボルニュの「ブルーオーシャン戦略」を読もうと思ったところで、読みやすそうなこの本を見つけてしまい、ついついこちらを読みました。結構、正解だったんじゃないかと…。

新木場駅からふじみ野駅へ往復する電車の中で余裕で読めましたから、平易で読みやすい本であり、かつ戦略の全体像がおそらく間違いなく書かれており、さらには日本企業の例示が多数あり、理解をしやすい本です。
マイケル・ポーターらによるの競争戦略(ブルーオーシャン戦略に対比していえば、レッドオーシャン戦略)とはまったく異なるアプローチになるわけですが、別にどちらが優れているということばいなく、レッドオーシャン戦略ももちろん必要であり、ブルーオーシャン戦略で入った市場が10年後(10年もてば素晴らしいですね)にはレッドオーシャン戦略で対抗しなければならなくなるといったようなこともある、と考えると位置付けがわかりやすくなります。

何といってもこの戦略の根本をなすのは、「バリューイノベーション」の考え方ですが、コストダウンと高いバリューの提供をトレードオフの存在ではないと位置付けたところが、ポイントでしょうか。コストを押し下げながら、買い手のバリューを上げることが必要になるので、そのためにはいたずらに総花的な高付加価値ではなく、「除去」する部分、「減少」させる部分を明確にさせた上で、「増加」する部分、「創造」する部分でバリューを提供していくという考え方です。単なる段階的な業務改善・効率化によって、コストオフを実現するのではなく、明確に「除去」と「減少」に取り組むところが肝です。常識をまずは横に置いてみて、果たして何を捨てられるのか、この部分は現実的にはかなり難しいことです。私たち実務家が実は一番苦手なのは、資源の明確な傾斜配分をすることと、明確なプライオリティをつけることですから。

進める手順についても、通常とは異なります。
 ①買い手にとっての「比類なきユーティリティ」の提供、
 ②売上を最大化できる価格の設定、
 ③十分な利益を上げられるだけのコスト管理、
 ④導入、
という流れで、コスト・オン的な価格設定は前提となっていません。ですから、ここでも「除去」と「減少」がポイントになりますね。

ざくっと説明をしただけなので、わかりにくいことこの上ないかと思いますが、この戦略ではいろいろなフレームワークが具体的に提供されています。「戦略キャンパス」「フォー・アクション・フレームワーク」なんかは日常でもかなり使えそうです。それから、戦略の実施にあたって想定される様々なハードルに対しての克服法がビルドインされている点も秀逸です。「ティッピング・ポイント・リーダーシップ」「フェア・プロセス」というこれらの概念は、別にブルーオーシャン戦略だけでなく、組織に何か新しいことをもたらそうとする場合には大変に参考になる考え方です。

でも、「ブルーオーシャン」というネーミングがやっぱり凄いですね。一言で本質を表すパワーがあります。

日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く
(2008/09/20)
安部 義彦池上 重輔

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※《2008年12月5日》 ラーメンデータバンクの大崎代表を招いての講演、氏は1万6千杯のラーメンを食べたといいます。さすが、日本一ラーメンを食べた男です。でも、やっぱり年齢とともにこってりとした奴、強烈に濃い奴はつらくなってきているとのこと。あと、神田靖国通り近辺は新たな激戦区になったとのこと。確かに、有力な新店が続々できています。私は今日も食べましたが、須田町の「磯野」なんか素敵だと思いますが。ところで、夜はラーニングバーで、今回が3回目の出席。今回は「大人の学びって何だろう」とのワークショップを青山こどもの城で。ギリギリの到着でしたが、いいブロックも作れました。

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【2008/12/05 23:13】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
大学の「就職力」
日本経済新聞の11月30日朝刊で「大学の就職力」という記事広告ページがありました。ちょっとした記事に続いていくつかの大学の広告が掲載されているという構成ですが、その記事の中で「就職に強い大学を見極めるチェックポイント」という項目がありました。10項目が列挙されているのですが、以下のとおりです。

①1、2年次にキャリア教育のガイダンス・授業があるか
②インターンシップ(支援)制度があるか
③3、4年次でゼミ活動があるか
④外国語授業を実施しているか
⑤社会人講師の授業があるか
⑥3、4年次の就職活動ガイダンスが充実しているか
⑦資格取得支援講座が充実しているか
⑧キャリアセンター(就職課)に活気があるか
⑨学内の部活・サークル活動が盛んか
⑩卒業生数に見合う数の就職先を公開しているか

いかがでしょうか。いったいこの日本経済新聞の記事は日本の大学を何をする場所だといいたいのでしょうか。合意できるのは③(これは絶対に重要、さらにはその内容とやり方も大変に重要)、強いていって⑤くらいです。この10項目の観点で大学を選択し、こういうことを大事に大学生活を送り、そして社会に出ていく…、これで日本は勝てるんでしょうか。

就職第2氷河期の幕開けともいわれていますが、それがまた間違った方向に大学のキャリア教育を導くようだと問題です。先の就職氷河期が残した財産は、まがりなりにも大学にキャリア教育という視点が生まれたことです。これが単なる「就職力」という方向にいってしまっては本末転倒です。もちろん人生最初の就職で誰しも失敗はしたくはないですから、「就職力」を磨くことはとても大切です。ただし、「就職力」というのは合目的的にこれを強めるのではなく、大学生活の中から「結果としてついてくるもの」です。どのような大学生活を送ることによって結果として「就職力」がつきやすいのかというアプローチでのガイドは賛成ですが、「就職力」に最初からフォーカスするような発想はどうなんでしょうか。

そもそも、そんな学生を欲しい企業ってあるんでしょうか。

ちょっと熱くなりました。


※《2008年12月4日》 広尾でまたナポリピッツァ、今週は2回目のナポリピッツァですが、私は同じものを続けて食べるのは別に苦ではありません。昼夜、気付いたらカレーだったとか、ラーメンだったとかいうことはしばしばあります。

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【2008/12/04 23:08】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
日本を元気にしないと…
もう1日、景気のよくない話を。

ちょっと前の新聞で国内新車販売台数の見込が出ていました。11月は3割の減少だそうです。2008年通年の観測では、325万台程度と、オイルショック直後の1974年以来の低水準となるのが確定的とのことです。国内の新車販売台数のピークは1990年の597万台ですから、仮に一時的なこととみなしても市場は半分近くにシュリンクしてしまっていることになります。自動車産業は関連産業を含めると国内の全就業人口の8%を占めるとのことですから、日本社会に与える影響は極めて大きなものがあります。

さらに憂慮すべきことは、今は不景気のためにややドライブを強めているにしても、このトレンドがどうやら一過性のこととはいいがたいことです。大学生の車離れの深刻さは数年前から指摘されています。大手自動車メーカーに免許を持たない学生が入社してきているなんて話も聞きますし。原因については、大学生の可処分所得の配分の変化だとか、そもそも大学生の活力が低下しているんだとか、いろいろな見方があります。

話は少し変わりますが、ちょっと前のリクルート社の大学生対象のアンケート調査では、「1カ月に友達や知り合いと飲み会をする回数は?」という質問に対して、18.4%が0回、43.6%が1回と回答しているそうです。アルコールメーカーにとっては実に憂慮すべき数値です。ここ数年、ビール大手はこぞって低アルコール飲料やソフトドリンクに注力していますが、このあたりの背景があれば当然のことでしょう。自動車業界も海外市場の好調さで国内のマイナスをカバーしてきましたが、それもここ数年は厳しそうですから、なかなか大変なことになります。

何とか微力ながらも日本を元気にすることに取り組みたいですね。大手新聞も悲観的・情緒的な話を喜んで書くだけではなく、何か前向きなテーマを設定してムーブメントを作っていくような取り組みをしてもらえるといいんですが。最近の新聞をみると、とっても自虐的な国民だなぁと感じます。


※《2008年12月3日》 午後から恵比寿のサッポロビールさんにて食品SS連絡会。地下にある飲食店のトレーニング用の施設で会食、いろいろなビールサーバがあります。ギネスの話が面白かったです。

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【2008/12/03 23:03】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
不景気時の採用
さて、昨日に続いて今日も景気の悪い話です。

新聞では内定切りなんかが話題になっていますが、不景気時の採用について、先日紹介したリクルートエージェント社の「HR MICS」誌に面白い記事があります。

なんだかんだいっても日本型雇用は連綿と続いており、実態はほとんど変わっていない。優秀な人材が大量に大手企業に入り、横並び的な過酷な競争の中でゴールまで走る。仮に脱落者が出ても、大量に優秀な人材を確保しているので、社内のいたるところに代替人材がおり、会社が受けるダメージは小さい。こんな極めて合理的な仕組みを日本の大企業が捨てるわけがない、というのがまずは前提です。これはそれなりにうなずける話です。部分修正はあったものの、日本型雇用のベーシックな部分は確かに変わったとはいえません。

この記事では、この仕組みの問題点を2つ指摘しています。

①秀才かつ横並びで育った大手企業の社員は、平時には強いが、乱世に舵取りする能力に欠如するきらいがある。
②旧来産業から新興分野へのダイナミックな人材配置が行われない。そのため、新しい産業が育つ余地が少ない。


この2点では確かにアメリカ型の社会の方が優れているように感じられます。であるのに、なぜ日本経済がここまで対抗できているのか。この記事ではこの回答を不況期の採用に見出しています。つまり、連綿と続く日本型の仕組みの調整機能が「不況期の採用」にあったというのです

ポイントは以下の3つです。

①不況期は、新興・中堅企業が人材を獲得できる最大のチャンス。
②不況期は、大手・人気企業が「乱世の蛮勇」を獲得できる最大のチャンス。
③不況期は、旧来産業から新産業へと世代交代が促される最大のチャンス。

つまり不況によって、社会がかき回される効果により日本型社会・日本型雇用は延命されているというのです。日本型社会・日本型雇用の不完全な点が補強・是正されているというのです。そうだよなぁ、と実感します。

※②なんかについては少々解説がいるかと思いますが、興味のある方は是非、リクルートエージェント社から「HR MICS」誌を取り寄せてご覧ください。


※《2008年12月2日》 お昼は人形町で「キラク」に寄りましたが、ポークソテーの味が変わっているのにびっくり。もう一回、いずれ試してみますが、人形町で一番好きなメニューだっだけにかなりショックです。夜は、梅が丘にてピッツァ・マニアが集う会。ピッツァが好きだというだけの共通点でこれだけの人が集まるとは素晴らしいことです。

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【2008/12/02 23:01】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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