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図書紹介:『日本のブルーオーシャン戦略』安部義彦・池上重輔著(ファーストプレス刊)
「ブルーオーシャン戦略」についてはちゃんと学んだことがなく、従来とは異なる競争軸を設定して、莫大な新規需要を創造する戦略というようなイメージだけで、結構、日常の仕事の中で使用しちゃってきました。さすがに、それじゃまずいと思い、W・チャン・キムとレネ・モボルニュの「ブルーオーシャン戦略」を読もうと思ったところで、読みやすそうなこの本を見つけてしまい、ついついこちらを読みました。結構、正解だったんじゃないかと…。

新木場駅からふじみ野駅へ往復する電車の中で余裕で読めましたから、平易で読みやすい本であり、かつ戦略の全体像がおそらく間違いなく書かれており、さらには日本企業の例示が多数あり、理解をしやすい本です。
マイケル・ポーターらによるの競争戦略(ブルーオーシャン戦略に対比していえば、レッドオーシャン戦略)とはまったく異なるアプローチになるわけですが、別にどちらが優れているということばいなく、レッドオーシャン戦略ももちろん必要であり、ブルーオーシャン戦略で入った市場が10年後(10年もてば素晴らしいですね)にはレッドオーシャン戦略で対抗しなければならなくなるといったようなこともある、と考えると位置付けがわかりやすくなります。

何といってもこの戦略の根本をなすのは、「バリューイノベーション」の考え方ですが、コストダウンと高いバリューの提供をトレードオフの存在ではないと位置付けたところが、ポイントでしょうか。コストを押し下げながら、買い手のバリューを上げることが必要になるので、そのためにはいたずらに総花的な高付加価値ではなく、「除去」する部分、「減少」させる部分を明確にさせた上で、「増加」する部分、「創造」する部分でバリューを提供していくという考え方です。単なる段階的な業務改善・効率化によって、コストオフを実現するのではなく、明確に「除去」と「減少」に取り組むところが肝です。常識をまずは横に置いてみて、果たして何を捨てられるのか、この部分は現実的にはかなり難しいことです。私たち実務家が実は一番苦手なのは、資源の明確な傾斜配分をすることと、明確なプライオリティをつけることですから。

進める手順についても、通常とは異なります。
 ①買い手にとっての「比類なきユーティリティ」の提供、
 ②売上を最大化できる価格の設定、
 ③十分な利益を上げられるだけのコスト管理、
 ④導入、
という流れで、コスト・オン的な価格設定は前提となっていません。ですから、ここでも「除去」と「減少」がポイントになりますね。

ざくっと説明をしただけなので、わかりにくいことこの上ないかと思いますが、この戦略ではいろいろなフレームワークが具体的に提供されています。「戦略キャンパス」「フォー・アクション・フレームワーク」なんかは日常でもかなり使えそうです。それから、戦略の実施にあたって想定される様々なハードルに対しての克服法がビルドインされている点も秀逸です。「ティッピング・ポイント・リーダーシップ」「フェア・プロセス」というこれらの概念は、別にブルーオーシャン戦略だけでなく、組織に何か新しいことをもたらそうとする場合には大変に参考になる考え方です。

でも、「ブルーオーシャン」というネーミングがやっぱり凄いですね。一言で本質を表すパワーがあります。

日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く日本のブルー・オーシャン戦略 10年続く優位性を築く
(2008/09/20)
安部 義彦池上 重輔

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※《2008年12月5日》 ラーメンデータバンクの大崎代表を招いての講演、氏は1万6千杯のラーメンを食べたといいます。さすが、日本一ラーメンを食べた男です。でも、やっぱり年齢とともにこってりとした奴、強烈に濃い奴はつらくなってきているとのこと。あと、神田靖国通り近辺は新たな激戦区になったとのこと。確かに、有力な新店が続々できています。私は今日も食べましたが、須田町の「磯野」なんか素敵だと思いますが。ところで、夜はラーニングバーで、今回が3回目の出席。今回は「大人の学びって何だろう」とのワークショップを青山こどもの城で。ギリギリの到着でしたが、いいブロックも作れました。

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【2008/12/05 23:13】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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