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図書紹介:『日本的雇用システムの特質と変容』谷内篤博著(泉文堂)
今年の6月から参加させていただいている人事関連の実践コミュニティである「S-HRM研究会」の主宰者である谷内先生の著作であることと、久しぶりに体系的に日本的雇用システムでも振り返ってみるか、という気持ちもあり一読してみました。

成果主義ブームの反動で、日本的雇用システムの再評価を指摘する人も多いですが、いずれにしても、その時のブームや世の中的雰囲気に乗せられやすいのが人事という仕事をしている人達です。これは自戒を込めていうのですが、潮流にのったことをやっているとマイナス評価されにくい、カドが立ちにくい、経営に説明がしやすい、何となくかっこいい、こんな心理が奥底では働いてしまっているのではないでしょうか。また、それだけではなく、勉強不足も大きな理由のように感じます。時流にのった話は嫌でも情報が入ってきますし、いろいろなベンダーからの売り込みがあります。時流で儲けようという人はどこの世界にもたくさんいます。それが本当に良いことなのかを見極めるためには、自ら相当に勉強をする必要があります。

そんな意味では、「成果主義の見直し…」なんてことをいう人事担当者には、是非、なぜ日本企業がこれほどまでも一気に成果主義に傾斜したのか、それまでの日本的雇用システムとはどんなものだったのか、またそういったシステムが出来上がるまでの歴史的プロセス、またその歴史的背景とはどのようなものがあったのか、こういったことをしっかりと勉強してから、「見直し発言」をして欲しいものです。そうしないと翻弄される社員が可哀想です。

さて、そんな勉強目的としては本書はなかなかお薦めです。大学の「日本的雇用システム論」講座のテキストといった雰囲気で、用語と史実にきちっとこだわりながら、日本的雇用システムの歴史を俯瞰できます。

それにしても、「S-HRM研究会」は素敵な実践コミュニティです。これだけ長く続いている人事関連実践コミュニティは珍しいのではないでしょうか。理論的主柱がいる、有能かつ献身的な運営幹事がいる、一種の緩さがある、必ず飲み会がセットされている、場所の提供者がある、この会をみていると実践コミュニティ成功の法則が整理できそうです。私は、2007年のキャリアデザイン学会に参加したのがきっかけでお声がけをいただくようになりましたので、やはり動くことの大事さを改めて感じます。感謝です。

※いつもながら、本欄の図書紹介は、本の内容を紹介する「書評」というよりは、本を読んで私が感じたことを紹介しているだけになってしまいます…、まぁ仕方がないでしょう。

日本的雇用システムの特質と変容日本的雇用システムの特質と変容
(2008/03)
谷内 篤博

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※《2008年12月20日》 健康のために今月から2つのことをやっています。ひとつは毎朝、体重を量ること、もうひとつは万歩計をつけること。これをしばらくやると自然にやせるのではないかと思ったのですが、怒涛の忘年会シーズンと重なり、ほとんど効果は出ていません。


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【2008/12/20 22:10】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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