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ちょっと整理です…3月前半編
半月に1度の振り返りです。

思いつくままに書いているので、何を書いたか忘れてしまい、ついつい同じことを何度も書かないように、半月に1回の振り返りをしています。振り返ると、少しは記憶に刻まれやすいものです。この半月の内容も結構ばらばらですが、ここのところ常に人事制度・能力開発制度をどうつくるか、人事の役割とは何か、役割を果たすためにどうすれば人事はレベルアップできるのか、ということを考えていますので、それに関した内容が結構、続いています。一時期「効果」シリーズが続きましたが。

それにしても、もう明日から4月。新入社員も入ってきますし、新年度も始ります。気持ちを新たにして働きたいですね。

3月16日 自頭力
3月17日 人事部員の他流試合
3月18日 改めて、GCDFをお勧めします
3月19日 エンゲージメント
3月20日 競争に勝つための究極の武器
3月21日 SSCメンバーのキャリアプラン ~SSC談話044~
3月22日 ハロー効果
3月23日 ピグマリオン効果
3月24日 バンドワゴン効果
3月25日 不況下の人材育成
3月26日 人材育成からみたパフォーマンスの公式
3月27日 メンタルヘルス・マネジメントの4つのアプローチ
3月28日 今年の新入社員は「エコパック」型
3月29日 ベターとベスト
3月30日 コミットメントを引き出す「5つの引き出し」

《2009年3月31日》 南阿佐ヶ谷の路上で4名でたたずんでいたら、ビラを渡されて、気づいてみたら焼き鳥屋へ。鳥居がある不思議な店でしたが、期せずにして年度末の打ち上げとなりました。打ち上げは大事ですね。


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【2009/03/31 23:39】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
コミットメントを引き出す「5つの引き出し」
野田稔さんの新著「あたたかい組織感情」の中でコミットメントを引き出す「5つの引き出し」というのが紹介されています。アメリカの経済学者であるカッツェンバッグという人が提示したものだといいますが、そのとおりだと思います。人事制度構築の検討・運用の検討の際には、この「5つの引き出し」には十分に留意した方がいいでしょう。

①プロセスと尺度の明確化

まず、人は努力に見合う見返りを求めるものです。見返りの保証がない仕事にはなかなか力が入りません。さらには、具体的にどういうようにやれば成果に結びつくかという方法論が明確になっていれば、やる気はさらに出やすいのものです。

②認知および賞賛

「あなたの仕事には意義がある」「あなたは実にいい仕事をしている」と褒められれば誰だって気分はいいですし、やる気も出ます。もっとやってみようという気にもなります。それに対して「あなたの仕事はあってもなくてもどっちでもいいので、適当にやっておいて」といわれて真剣に仕事をやる人はいないでしょう。

③個人による成長実感

「この会社にいてこの仕事を続けていても自分は進歩しないな」と思うことにより、会社を去る人は少なくありません。会社はそんな人たちに良い仕事を与えていく必要があります。

④起業家精神

自分が作った仕事だと思えば、わが子のように可愛いものです。「自分のもの」だと思うと、仕事という感覚ではなく、本気になれるものです。

⑤MVP

ミッション、バリュー、プライドの略です。要するに、使命感、価値観、誇りを持つことです。これが持てれば、最強のコミットメントの引き出しになります。

こんなことを引き出せる制度、運用がいいですね。

あたたかい組織感情 ミドルと職場を元気にする方法あたたかい組織感情 ミドルと職場を元気にする方法
(2009/02/17)
野田 稔ジェイフィール

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《2009年3月30日》 今日から当社は一足早い新入社員研修。阿佐ヶ谷で場所を借りてやっており、午前中のみ参加。午後は採用面接があるので本社に戻りましたが、せっかく外に出たので阿佐ヶ谷でラーメンを。「支那そば たなか」、良かったですよ。海老ワンタンメン。


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【2009/03/30 23:35】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ベターとベスト
聞いた話です。

「ベター」と「ベスト」という言葉がありますね。はたしてどちらが強い言葉でしょうか。「ベター」が比較級で「ベスト」が最上級ですから、「ベスト」が強い言葉だと思うのは当然ですが、こんな考え方があります。

例えば、「常にベスト・ウエイで取り組む」というというのと、「常にベター・ウエイで取り組むというのを比較すると、前者は固定的であるともに、本当に常にベストなの?という怪しさが少し感じられす。これに対して「ベター・ウエイ」だと、常にこれから伸ばしていく、無限の追及、自分たちには永遠に「ベスト」なんかないんだと、非常に前向きで強いメッセージになります。「…ing」と同じで「ベター」には動きが感じられますね。

何かをやろうと思う場合、メッセージはとても大切です。

《2009年3月29日》 3回目のヨガ教室です。慣れたというか、限界を感じたというか。まだまだ毎週続けてみます。


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【2009/03/29 23:32】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
今年の新入社員は「エコパック型」
恒例の社会経済生産性本部による今年の新入社員タイプの命名が発表されたました。

この命名は1973年から現代コミュニケーションズセンター所長の坂川山輝夫氏がしていたものを2003年から社会経済生産性本部が引継いでいます。

昨年は「カーリング型」でしたが、今年は「エコバッグ型」だそうです。命名の理由は以下のように説明されています。

『環境問題(エコ)に関心が強く、節約志向(エコ)で無駄を嫌う傾向があり、折り目正しい。小さくたためて便利だが、使うときには大きく広げる(育成する)必要がある。
酷使すると長持ちしない(早期離職)が、意外に耐久性に優れた面もあり、活用次第で有用となるだろう。早く消費を上向かせ、エコバッグを活用する機会を増やしたいものである。』

さらに、詳しく以下のようなコメントも。

『エコバッグは登場以来、ブームとなり多くの人が手に入れた(大量採用)、中には一人で複数(内定)持つ人も。ブランド物に人気が集まった(根強い知名度の高い企業志向)こともある。折り目正しく小さくたためるが、使う時にはちゃんと広げる(育成する)必要がある。エコバッグも流行に終わらせない努力が必要。早く消費を上向かせ、エコバッグを活用する機会を増やしたいものである。今年の新入社員は前年にひきつづきの大量採用で楽勝ムードの売り手市場の中、就職活動がスタートしたが、昨年秋の金融危機をきっかけとする不況懸念で内定取消の嵐が起きた。売り手市場から立場は逆転し、学生たちは、内定先からの連絡を内定取消ではないかとびくびくする毎日。波瀾万丈のストーリーに翻弄された今年の新入社員。』

確かに、エコ・社会貢献・コンプラなどを会社選択の基軸だという学生は増えているように思います。また、無駄をきらう傾向というのもうなずけます。ただし、新人時代の仕事って、一見無駄に思えるようなことに意味があったりするんですよね。このあたりは、新入社員研修でみっちりとわからせる必要があります。

そろそろ毎年の新入社員を無理にカテゴライズするのはやめてもいいような気持もします。昔の日本は確かに同質世界だったと思いますが、今はさすがにかなり多様化してきています。ここにきて不況を受けて、学生も安定志向・同質化傾向が強まっているように感じられますが、これは日本の将来にとってけして良いことではありませんよね。

さて、過去の新入社員タイプの一覧をまとめてみました。
その時代を表した懐かしいネーミングがかなり並んでいます。皆さんの入社年度はいかがでしたでしょうか。社会経済生産性本部のHPに各年のネーミング理由の解説もあるので、読んでみると楽しいです。

 1973年 パンダ型
 1974年 ムーミン型
 1975年 カモメのジョナサン型
 1976年 たいやきクン型
 1977年 人工芝型
 1978年 カラオケ型
 1979年 お子様ランチ型
 1980年 コインロッカー型
 1981年 漢方薬型
 1982年 瞬間湯沸かし器型
 1983年 麻雀牌型
 1984年 コピー食品型
 1985年 使い捨てカイロ型
 1986年 日替わり定食型
 1987年 テレフォンカード型
 1988年 養殖ハマチ型
 1989年 液晶テレビ型
 1990年 タイヤチェーン型
 1991年 お仕立券付ワイシャツ型
 1992年 バーコード型
 1993年 もつ鍋型
 1994年 浄水器型
 1995年 四コママンガ型
 1996年 床暖房型
 1997年 ボディシャンプー型
 1998年 再生紙型
 1999年 形態安定シャツ型
 2000年 栄養補助食品型
 2001年 キシリトールガム型
 2002年 ボディピロー(抱きつき枕)型
 2003年 カメラ付ケータイ型
 2004年 ネットオークション型
 2005年 発光ダイオード型 
 2006年 ブログ型
 2007年 デイトレーダー型
 2008年 カーリング型 
 2009年 エコパック型

《2009年3月28日》 舞浜にて新年度に向けての全社キックオフ。こういったイベントは無条件に賛成です。来年度も頑張ろうという気にさせますし、チームの結束も強まります。


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【2009/03/28 23:05】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
メンタルヘルス・マネジメントの4つのアプローチ
多くの企業がメンタルヘルス対策に力を入れています。EAP産業もそれなりの大きさになっているようです。しかし、本当に本腰を入れたメンタルヘルス対策をやっている企業はまだまだ少数であり、他社もやっているからとか、社会情勢がそうだからといって、とりあえずやっているという受け身のレベルがまだまだ多いのではないかとも感じられます。

メンタルヘルスに対するマネジメント側のアプローチは4つに大別できます。この4つはおおよそメンタルヘルス対応の進化段階だともいえます。

①「見て見ぬふりアプローチ」……気にはなっても周囲は何もしないパターンです。さすがに、このタイプの企業はあまりなくなっているはずです。明らかに何かあった際には、安全配慮義務違反に問われますね。ただし、職場レベルではかなりまずい状態になるまで、このアプローチを続けているケースもまだあるのではないでしょうか。

②「自己解決アプローチ」……何とかしようとは思うのですが、マネージャーが自己流での解決方法に走るパータンです。自分がこうやって乗り越えたから、などといった自分の経験からくる自己流の対処は危険です。マネージャーがしっかりと自己の問題としてとらえるのは良いことなのですが、自己流だけで解決しようとはせずに、専門家の意見を参考にし、時には専門家と連携をとって対処する姿勢が求められます。

③「医療依存アプローチ」……メンタルヘルスに取り組んでいる企業の多くが陥りがちなアプローチです。メンタル不全を疾病としての見地からばかりとらえ、現場や人事が過度に医療に依存してしまうケースです。本来であれば、職場改善、職場のマネジメントで改善できるケースも、職場問題の改善は棚に上げて、医学的な問題にすり替えて表面的な解決を図ろうとする考え方です。専門家への適切なリファーは大切ですが、右から左へ専門家に流すだけでは真の解決には至らないケースが多いでしょう。

④「適応アプローチ」……メンタル不調の原因をまずストレスに求め、職務におけるストレスを軽減させることによって状況を改善させようとする考え方です。もちろん、多くは医療的なサポートを併用させますが、現場のマネジメントやリーダーシップという領域にまで入り込み、不調者がストレスにうまく適応できるように全体を適応させていく考え方です。もちろん深追いし過ぎずに、ケースによっては早期に医療アプローチに切り替えことも必要です。メンタル不調のすべての原因が職場に起因するとは限りませんしね。

人事主導でメンタル問題に取り組み始めた企業は、ハード面から入ると「医療依存アプローチ」に陥りがちです。さらに踏み込んでソフト面での対処(「適応アプローチ」)ができるようになると、単にメンタル問題の解決だけでなく、職場の活性化につながり、企業競争力を高めることが可能になるのではないでしょうか。ただ、この実現にいたるまでにはいろいろな課題があります。そのあたりは、またいつか。

今日の内容は以下の図書を参考とさせていただいています。

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出すビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出す
(2007/12/07)
佐藤 隆

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【2009/03/27 23:50】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
人材育成からみたパフォーマンスの公式
昨日、人材育成について「個々人のパフォーマンスを高めるために組織が講じる何らかの作用のことです」という定義をしてみました。

人材育成についてさらに考えるために、ここでいうパフォーマンスを分解してみたいと思います。いろいろな分解方法があると思いますが、ここでは能力開発の視点に着目して、以下のような分類とします。

 パフォーマンス = 能力 × 経験 × モチベーション

他にもいろいろな要素がありますが、能力とモチベーションにかなりの要素が内包されるので、そこそこMECEになっているように思います。

能力がある人が必ず高いパフォーマンスを発揮するとは限りませんね。この公式では、必要な経験を積み、高いモチベーションを持つことによって、はじめて能力のある人も高いパフォーマンスを発揮することができると考えています。ここで重要なのは、これらが足し算の関係ではなく、掛け算の関係になっていることです。ですから、どんなに能力が高い人でも、必要な経験を積むことができていなかったり、モチベーションを持つことができなければ、期待するパフォーマンスを発揮することはできないことになります。これって、なかなか実感できるのではないでしょうか。

逆に少々能力的には見劣っていても、ちょっと背伸びをした経験を積んだり、高いモチベーションをもって仕事に取り組んでいれば、高いパフォーマンスを発揮することが間違いなくできます。これが組織の面白いところです。

さて、「人材育成」とはこの公式のどこに作用させてパフォーマンスを高めるものでしょうか。

「能力」をあげることだけが人材育成だと考えがちの人もいるでしょうが、それは大きな間違いです。「人材育成」というのは、「能力」「経験」「モチベーション」のすべてに作用して、最終的に個々人のパフォーマンスをあげるものです。

ですから、別に高いコストをかけて研修を実施したり、セミナーに参加させたりするだけが、人材育成ではありません。実はたいしてコストをかけなくても人材育成は可能なものです。「能力」に作用する以外にも、「経験」を与え、「モチベーション」を高める人材育成は大きな効果があります。逆に、研修制度は充実していても、経験の場が与えられず、日々のマネジメントもモチベーションを抑えるような状態では人は伸びません。高学歴集団の大手企業よりも、学歴とは無縁のベンチャーからおうおうにして新ビジネスが出てくるのもこんなところにポイントがあると思います。

【今朝の朝礼から】 人事としての守秘義務のお話。これを徹底しないと信頼を失いますからね。

《2009年3月26日》 今週は出張なし。木曜日にもなるとそろそろ息苦しいのですが、まあ仕事は進みました。


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【2009/03/26 23:17】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
不況下の人材育成
人材育成というのはつくづく不思議なものです。

人が発揮するパフォーマンスの個別差には果てしないものがあります。また、同じ人であっても、昨日と今日のパフォーマンスは大きく違ってきます。それこそ、標準のパフォーマンスを100とすれば、個別差はマイナスから数万までに分布することでしょう。

人材育成とはこのパフォーマンスを高めるために組織が講じる何らかの作用のことです。

教育費は、広告費・交際費とともに、不況になると削減される「3K」に並び称されています。短期的に収益にプラスの作用をしないものですから、いたしかたないという面は確かにあります。今回の不景気の中でも、じわじわと教育費カットの波は押し寄せているようです。

しかし、不況期こそ1人1人が発揮するパフォーマンスを高める必要があるのも、また事実です。

ワークシェアリングや無休休日の導入が報道されています。不況によって業務量自体が減ってしまったことへの対処です。製造量が落ちたメーカーの工場、それに伴って業務量が増減する受発注等のバックヤード業務、受注量が落ちた派遣会社の人選・登録部隊……、業務量によってインプットの量も減らさざるを得ないような部門では、確かに単純に教育費まで含めてカットするのは理解できます。しかし、営業等も含めたいわゆる知的労働者の職場においては、平時以上にパフォーマンスを高めて、この難局を乗り越えることが求められるのです。企画・開発・マーケティング・一部の管理部門などもそうでしょう。不況に直面したときに、一律的な「○○カット」という安易な施策は好ましくありません。部署の特性を見ながら対処をしないと、「○○カット」と一緒に大事な社員のモチベーションまでカットしてしまうことになりかねません。

【今朝の朝礼から】 用語の共有化ということで「MECE」についての説明でした。

《2009年3月25日》 銀座の韓国料理屋。かなりお得でした。「あゆむ」のサムゲタンが食べたくなります。


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【2009/03/25 23:10】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
バンドワゴン効果
「ハロー効果」「ピグマリオン効果」と来たので、勢いいにのって今日は「バンドワゴン効果」です。

私は大学で政治学のゼミをとり、国政選挙分析をやったりしていました。かなりお遊びっぽくはあったのですが。ちょうど衆参同日選挙などがあり、ゼミの全メンバーで全国の選挙区を分担し、過去のデータなどを詳細にあたって選挙予測を行ったのですが、結果は大外れ、悔しい思いをしたことを思い出します。

さて、「バンドワゴン効果」というのは選挙における投票行動分析でよく言及されます。「バンドワゴン」というのは、行列の先頭を導く楽隊を乗せた車のことらしいですが、賑やかに音楽を奏でながら「バンドワゴン」が走っていくのをみた沿道の人々が、なんとなく浮かれてそれについていってしまう図式を思い浮かべるといいと思います。

選挙報道で優勢だと報道された政党や候補者に、地滑り的な大勝利をするように支持が集まってくるパターンがまさに「バンドワゴン効果」です。郵政民有化の際の小泉マジックなどはこの例といえますかね。「勝ち馬の乗る」というのと同じです。もっとも、この言葉自体はそもそもは政治学専用の言葉ではないようで、経済学の需要へ言及にも使われるようです。

日本の人事家はまさに「バンドワゴン効果」を地でやってきたといえます。

成果主義という賑やかな「バンドワゴン」が通過すると、日本型雇用の三種の神器を振り棄ててまで、「成果主義バンドワゴン」に皆でついていったりしましたよね。製造現場まで派遣化するといった「人材流動化バンドワゴン」、盲目的な「外資系コンサル活用バンドワゴン」、ここ10年間だけでもいろいろな「バンドワゴン」が真面目に働いている日本の企業人の前を通りすぎていきました。

「バンドワゴン」を見た時に盲目的にそれに乗ってはしまわずに、その「バンドワゴン」の本当の行き先がどこになるのか、何よりもまずは自分の頭で考えることが必要です。



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【2009/03/24 23:36】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ピグマリオン効果
昨日が「ハロー効果」でしたので、今日はついでに「ピグマリオン効果」を扱います。こちらも人事担当者であれば、大変にお馴染みのものですね。

「ピグマリオン」というのは、ギリシャ神話に登場する王様だそうです。非常に彫刻の腕がたつ王様であり、自分が象牙に刻んだ女性像に恋をしてしまったそうです。それほど素晴らしい彫像だったのだと思いますが、冷静に考えるとあまりにも馬鹿な話だともいえます。その恋い焦がれぷりを不憫に感じた愛と美の女神アフロディーテが、彫像に命を与えてくれたといいます。

「願うことによって叶えられるものだ」という話ですね。

人事の世界では「期待することによって、相手が変わる」という感じでよく使われてます。

これは、1964年のアメリカでハーバード大学の教育心理学者のロバート・ローゼンタールが行った実験から来ています。小学生に知能テストを実施し、その結果から「間違いなく将来成績が伸びることがわかった生徒」の名前を先生に渡します。果たして一年ほどが経過した後に間違いなくその子供たちの成績は伸びたのですが、実は渡された生徒のリストは無作為に選んだものであり、「間違いなく将来成績が伸びる生徒」を判別する方法なんかあるわけがありません。先生が「この子は伸びるんだ」と思って接したある種の「期待」が成績の向上を招いたわけです。

この実験内容が十分に証明できているかどうかは何ともいえませんが、期待されて育った子と、期待されないで育った子では、やはり成長が違うというのは実感できるところです。この「期待」を上手に扱っている1人が例えば野村監督ですね。「部下は褒めて伸ばす」なんていっている人もピグマリオン効果の信奉者だといえます。

期待をすると期待された側はモチベーションが上がるものです。そして期待にこたえようと頑張る、ある意味とても単純なことです。

「期待をする」のはタダですから、これは投資対効果的にも凄いことですよね。実は正しく「期待する」ことも、人材育成の1つの手法なのです。

でも、なかなかリーダーは「期待を伝える」のが苦手なようです。単に期待しているだけではだめで、それを伝える必要があるのですね。また、結構、メンバーは敏感です。表面的な「期待」では見破られます。ですから、「本気で期待する」ことはリーダーにとってなかなか骨が折れるものだったりします。



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【2009/03/23 23:32】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ハロー効果
新卒採用面接が始まっています。

今年は最終面接にすべて出るつもりでいるので、かなりの面接数になります。ピーク時には強力なドリンク剤が欠かせなくなるでしょう。

さて、面接官が気をつけるべき心理的効果はいろいろとありますが、「ハロー効果」についてご紹介します。かなり有名なものですが、このハローとは「HELLO」ではなく「HALO」。宗教用語で「後光が差す」などといいますが、その「後光」のことです。神様や天使の後ろで光っていたり、光る輪が見えたりしているやつですね。ですから、直訳して「後光効果」等という場合もあります。

何か「後光」が差していると、やんごとなき感じがするじゃないですか。天使の顔なんかは細かく確認しなくても。これと同じで、何かとても顕著な特徴があると、それに引きずられてしまって、他の特徴も同様に感じられてしまうような認知バイアスが「ハロー効果」です。面接前に履歴書をチェックして超一流大学出身であることを知ると、とても賢そうだと思うだけでなく理由もなく仕事ができそうな印象を持ってしまったり…、というのが典型的なパターンですかね。

このハロー効果は日常的にいろいろなところで活用されています。著名な大学教授が推薦していると信頼できる商品に見えたり、庶民的で愛くるしいタレントが宣伝をすると品質はわからなくてもよさそうな商品に見えたり……、いずれも認知のバイアスだといえますね。

ハロー効果は、採用の場面以上に、人事考課の場面で気をつけなければいけません。

なんとなく会議なんかで目立つ発言をしているメンバーと、地味で目立たないメンバーがいるとすると、日常の業務を分析的にしっかりと観察していないと、前者のメンバーの方がが仕事ができていると感じがちです。考課者はしっかりと日常の活動を観察して、アウトプットとプロセスを抑える必要があるわけです。一般的に考課表が、全体評価と分析評価からなるのは、こういった認知のバイアスを少しでも抑えようという工夫なわけです。しかし、制度設計者があまりにいろいろと考えすぎると、複雑でマニアックな考課表になってしまうので、また難しいのですが。

いずれにしても、ちょっとした知識がバイアスを弱めることができます。大切なことです。

《2009年3月22日》 昨晩の「チューボー」は「独一処餃子」が登場していました。葛西が誇る飲食店の1つですね。そんなにいくつもないのですが。


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【2009/03/22 23:20】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
SSCメンバーのキャリアプラン ~SSC談話044~
ブログの読者の方から、こんなご質問をいただきました。

おそらくシェアード・サービス・センター(以降、SSC)の現場で日々、格闘されている方なのだと思います。遅くなってしまいましたが、ちょっと考えてみました。まったく回答にはなっていませんがご容赦ください。

「SSC設立後、各社はSSCに異動させた人のキャリア設計をどのように設定していることが多いのでしょうか。 きちんと人事がキャリアプランを出せないと異動に不安を覚え、SSCに行きたがる人がいなくなるというのは分かるのですが、具体的にSSCを持っている各社がどのような対応をされているのか調べても分からず、ご存じでしたらブログに書いていただけると幸いです。」

というご質問です。

非常に難しい課題であり、SSCリーダーの誰もが悩んでいるテーマだと思います。

まずはその企業のSSCのあり方によってかなり違うと思います。ここではSSCで人事を担当している人材について限定して考えてみます。以下のポイントによって、大きくローテーション設計が違ってくると思います。

□そもそも「人事業務」でのローテーションが可能な企業なのか。たとえば、もともと人事が中央集権されていた企業で、その大半の業務をSSC化した場合、人事業務としてのローテーション対象部署がなくなってしまっている場合が考えられる。

□グループ各社間の雇用形態はどうなっているか。転籍ではなく、出向関係で各社間異動ができるのか、転籍が前提となるのか。また、後者の場合、企業間で大きく人事賃金制度が異なるかどうか。

□職種をまだくローテーションが一般的か、否か。

SSC、事業会社人事、持株会社人事をローテーションしながら人事基幹人材を育てるなんていうのが、一つの理想形でしょうが、そこまで懐深く人事人材を抱えられるのは、相当の規模の企業グループに限られます。一般の企業では、まだまだローテーションの公式が作れずに試行錯誤しているところだと思います。SSCとして何よりも大事なのは、キャリアプランは別として、他部署の人からは「あのSSCに行くと成長ができそうだ」と思われ、組織内メンバーからは「ここで私は成長ができている」という実感が持てるようなSSCにすることです。もちろん容易なことではありませんが、これはリーダー次第である程度はできるのではないでしょうか。また、人事SSC内でのローテーションはそれなりに頻繁に実施した方がいいでしょうね。

ところで、最後に私のケースです。

私は、SSCの立ち上げから関与し、責任者を3年間勤めた上で異動しました。その時の異動は本意ではなかったのですが、異動先は小さなグループ会社の取締役であり営業責任者。ある意味、SSCでは事業の立ち上げ、事業経営そのものをやっていた自負はありましたので、職種は違えど1つの利益単位を任せてもらえたのは実によかったと思いますし、楽しく過ごせました。その仕事を3年間やったあとで、今度は本体の営業関連の要職をいただいたのですが、既に自分が残りの一生をかけて本当に貢献すべき分野は人事だと感づいていたことと、いろいろと個人的に努力はしていてもプロフェッショナルとしての現場プランクは3年が限度かなと思っていたので、会社を変えて人事の仕事をやることにした次第です。

会社が良かれと思っても、裏目ることがあるのが異動・ローテーションですから、本当に難しいですね。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して3年以上を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。

※《2009年3月21日》 かれこれ3週間以上、ずっと喉が痛いです。どうにかならんかな。ところで、最近の電子辞書ってすごい進歩していますね。液晶がカラーだったり、マルチリンガルだってり、音声で発音を読み上げてくれたり、タッチパネルだったり、100冊も内蔵辞書があったり、ワンセグのテレビがついていたり………、何年間か無関心でいたらびっくりです。多くの分野でこういった技術革新が続いています。


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競争に勝つための究極の武器
ちょっと事情があって、人材育成についての全体論について考えています。ちょっと実務思考から離れて考えているので、なかなかしっくりと来なかったのですが、ここにきて結構、考えがまとまってきたのですが、今日はそんな中から、かなり本質的な名言を。

 競争に勝つための究極の武器は学習する能力と
 学習したことを取り入れてすばやく行動に移す能力だ


            ジャック・ウエルチ

この言葉は大変に好きでしばしば引用させていただいています。すごく本質的な要素が2つも含まれていますね。自分のメンバーには、何よりも「学習する能力」をつけさせてあげたいと思っています。そうすれば、自己成長が望めます。

《2009年3月21日》 久しぶりに完全プライベートで、こじんまりとパルテノペ広尾店へ。やっばり、素晴らしい店ですね。


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エンゲージメント
エンゲージメントのサーベイについてのプレゼンを伺いました。

かなり興味を持ちました。

この企業では、エンゲージメントを「社員の成果創出意欲」と定義し、経営戦略と業務遂行を結びつける媒体であると位置づけています。そして、組織開発によるエンゲージメントの向上により、組織力・企業業績を向上させることが可能ととらえています。そのとおりだと思います。

エンゲージメントに関連する質問は、以下の3Sで整理されているそうです。

SAY(語る):会社について肯定的に語る
STAY(留まる):会社に留まることを望む
STRIVE(努力する):仕事上で求められる以上に努力する

そして、具体的には以下のような質問をしていくようです。

SAY(語る):
・職を探している友人に対して、私はこの会社を躊躇なく薦める。
・人に聞かれたら、私はこの会社で働くことの素晴らしさを伝える。

STAY(留まる):
・私がこの会社を辞めるのには相当の覚悟が必要である。
・私はこの会社を辞めて他の会社で働くことを考えたことがない。

STRIVE(努力する):
・この会社は、日々、私に最良の仕事をしようという気を起こさせてくれる。
・この会社は、与えられた仕事をやり終えるだけでなく、それ以上に貢献しようという意欲を与える会社である。

どうですか、面白そうでしょ。
ご興味のある方は、ヒューイット社のWEBページへ。

別に宣伝するつもりでもなんでもありませんが、エンゲージメントってなんとなく前面に打ち出すのは日本人は苦手そうなんだけど、実は日本人にかなりあっている概念だと思っています。ただ、我々の世代だと素直にそう感じるだけなのかもしれません。今の若い世代がどうなのかは少々微妙ですかね。

いずれにしても、エンゲージメントを感じて仕事をできるのって、ものすごく幸せなことだと思います。これは、会社にとっても、個人にとっても同じです。「従業員満足度調査」というのもありますが、「満足度」で図るのはちょっとどうなんでしょうか。社員が満足すればいいわけではないでしょう。楽だから満足、ってことだってあるかもしれません。

「満足」「働きやすさ」という指標は排除して、「エンゲージメント」「働きがい」という指標を前面に出して使いたいですね。

【今朝の朝礼から】 狭い人事ですが、それなりにチーム化しているため、連携が疎になる部分がどうしても出ます。何気ない社内情報などももっと共有化したいのですが、その工夫としてランチタイムに気軽な情報交換会をやることにしました。どうなるかは、やってみないとよくわかりませが。

《2009年3月19日》 サッポロビールの社内ベンチャーとして発足した「SHS株式会社」のお二人と飲みました。何か一緒にできればいいなぁと思います。やはり、社名に「サッポロ」をつけなかった思いに共感します。でも、名刺に「星」がついているところも、また好きです。


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【2009/03/19 23:23】 | モチベーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
改めて、GCDFをお勧めします
当社の人事メンバーの1人がGCDFを受講することになりそうです。また、昨年にグロービスのクリティカルシンキングでご一緒だった他社の方も受講されることになりそうです。かなりの金額の自己投資ですから、あまり安易に勧めるのもどうかとは思いますが、いいものはいいのでついつい勧めてしまっています。

たまたま今回の人事部交流会(今月から開始した他社との人事部員同士の交流会、あるテーマを決めて会議室でディスカッション・情報交換をした上で、懇親会を実施)で、「キャリアカウンセラーのすすめ」という話を当日の朝に3分程度で整理しましたのでこれをご紹介します。

人事担当者がキャリアカウンセラーの有資格者になるためにレッスンに通うことをお勧めするというお話ですから、別にGCDFでなくてCDAでもいいのかもしれませんが……、でもGCDFですね。

①キャリアに関する「理論」の習得は、人事業務におけるフレームワーク、引出しを増やすことになる。

②クラスの中心となるヘルピングのレッスンを通じて習得する「積極的傾聴」のスキルは、すへての生活場面で活用可能なスキルである。

③受講により、深く広いネットワークが拡大する。120時間に及ぶレッスンを共に自己開示もしつつ一緒に過ごした仲間は深く強い絆で結びつきやすい。また、「キャリア」好きは人好きであり、すぐに友達に友達を紹介したりと、ネットワークが急拡大する。クラスには社長・経営者から若手社員、企業人から個人事業主、さまざまな人がおり、これらが立場を超えて交流できる。

④少なくない自己投資ではあるが、特に若い人については「自分に投資をすることが、これからの時代、最大のセーフティネットになる」ということが実感できる。継続して学び続けることの重要性を体感することができる。学ぶ意欲を習得できるのは、一生の財産。

⑤プログラムの中で自分のキャリアの棚卸をするなど、自分を見つめなおすことができる。実は自分が一番得をするプログラムだともいえる。

どうでしょうか。行きたくなりませんか。

《2009年3月18日》 「ミルクワンタン」にようやく行きました。B級グルメの雄の1店ですね。


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【2009/03/18 23:16】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
人事部員の他流試合
人事部員の育成についてです。はたしてどのような手法が最も有効でしょうか。

当社のメンバーに関していえば、意欲がある若手が中心なのですが、まだまだ幅広い経験は不足しているメンバーが多いので、基本的にはOJTの中で育成しながら、他流試合を意識的に混ぜていくのが良いかと思っています。たまたま今の会社の人事メンバーはほとんど他流試合の経験がなく、他社の人事担当者との切磋琢磨が生まれる他流試合の場を作ることにより、自律的に育ってもらえるといいなあと思います。

他流試合のいいところは、以下の感じでしょう。

①社内の上司から一方的・強制的に教えられるのではなく、交流の中から自分の「気づき」を得ることがでる。「気づき」なくして本当の成長はないといえる。

②他社の人事担当者と交流することにより、自社及び自分のポジションを理解できる。改めて自社及び自分の優れている点、不足している点を理解することができ、自然に行動変容に結びつけることができる。

③他流試合後も人事担当者同士の交流を継続することにより、継続的に刺激を受け合うことができるとともに、他社のベストプラックティスを自社の業務に応用できるようになる。

④他社担当者と交流していると「より良き交流はGIVE&TAKEなくしては成り立たない」ことが自然と理解できる。より良き「TAKE」をするためにも、自分が「GIVE」ができる人材になろうと学習に励むようになる(もちろん飲み会の幹事役を引き受けるなどして「GIVE」をする方法もあるが)。

⑤日常業務を離れて交流をすることにより、気持的なリフレッシュを図ることができる。定期的なリフレッシュの機会は業務の蛸壺化を防止する大事な施策の1つ。

人事部員の他流試合は、以下の3つの方法で進めていくつもりです。

①「人事部交流会」の実施。他社に数名で訪問させていただき、その会社の人事のメンバーとのディスカッションを行います。もちろん懇親会付です。ある程度、メインテーマは決めますが、あとはその場の流れに任せます。3月から開始し、月に1回は開催していく予定です。どちらか希望される会社があればご連絡ください。

②交流型の外部セミナー・連絡会等にも意欲的に派遣していきます。単に受講するだけでなく、交流が生まれるような人事担当者向けの外部セミナーに派遣します。また、派遣されるからには、交流の核となることをメンバーには期待します。

③私が参加している多くの「実践コミュニティ」に巻き込んでいくことも始めています。もちろんこれは業務外なので希望者に限ります。

こんな感じですが、それはそうと皆さん、②に適した外部セミナーってどんなのがありますか。

今のところ派遣を決めているのは、講座内容・講師陣顔ぶれ・実施場所・事務局力(これがかなりポイントです)の面から慶応MCC主催のものが多い(「キャリアアドバイザー養成講座」「人事プロフェッショナル養成講座」「ラーニングイノベーション論」等)のですが、あとは人材マネジメント協会の「人材マネジメント基礎講座」なんかも講師陣の顔ぶれをみると存じ上げている方が多いこともあり予定しています。社会経済生産性本部の経営アカデミーは自分が20代に派遣されて人事業務の面白さをしった原体験のような講座なので派遣したいのですが、ちょっとコストが高いのと派遣者の負担が大きいので今年は見送ることになりそうです。

お薦めの講座がありましたら、是非お教えください。

《2009年3月17日》 第160回ノルウェー会でした。もともとは食品業界の新卒採用担当者のOB会みたいなものだったのですが、歴史のある(?)会になりました……。


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【2009/03/17 23:10】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
自頭力
先日、人生の大先輩である方々とランチをしている際に「地頭力」の話になりました。その方のいうには、「地頭力」よりもまずは「自頭力」だとのこと。なるほどです。

「自頭力」とは、何よりも自分でしっかりと考えようとする力。人に頼らずに自分の頭で真剣に考え抜いてみる力です。コピー&ペーストにたけて、みため綺麗なレポートやパワーポイントをくるのではなく、とにかく自分で考えることです。「自頭力」がついては初めて「地頭力」の議論が可能になるということです。

もっとも「自分で考え抜くる」ということを誤解してはいけません。
「自分で考え抜く」ために、諸先輩の意見や過去の理論にあたることは大切ですし、フレームワークを活用することも大切です。そして、何よりもしっかりと相談をしながら考えることは大切です。1人でタコつぼに入って考えるのは、少なくともビジネス社会ではあまりお勧めできませんね。

どうやればよりよく「考え抜く」ことができるのかを「考える」力こそ、「自頭力」なのかもしれません。

《2009年3月16日》 真のナポリピッツァ協会の認定審査も完了し、最後に心斎橋の「イルソーレロッソ」さんでガエターノ先生の送別会。明日、関西空港からイスキアに戻られます。私は中座させていただき、新幹線の終電で帰京。明日からは完全平常業務です。


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【2009/03/16 23:25】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ちょっと整理です…3月前半編
3月前半の振り返りです。

食品SS連絡会で簡単な講演をさせていただいたこともあり、シェアード・サービス・センターからみの内容が冒頭に並んでいます。そのあと、めずらしく続けざまに図書紹介をしました。その図書に関連したことを書いていたら半月終ってしまったという感じですね。時が流れるのは早いですね。切実にもっと時間が欲しいなぁと思います。

3月 1日 シェアード・サービスが日本を救う ~SSC談話040~
3月 2日 よいシェアード・サービス・リーダーになるために大切な3つのこと① ~SSC談話041~
3月 3日 よいシェアード・サービス・リーダーになるために大切な3つのこと② ~SSC談話042~
3月 4日 よいシェアード・サービス・リーダーになるために大切な3つのこと③ ~SSC談話043~
3月 5日 図書紹介:『上司の教科書~「新しい悩み」への処方箋』 石山恒貴著(洋泉社刊)
3月 6日 図書紹介:『新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか~失敗しないための採用・面接・育成』 樋口弘和著(光文社新書)
3月 7日 図書紹介:『目に見える議論~会議ファシリテーションの教科書』 桑畑幸博著(PHP研究所刊)
3月 8日 人事部進化の3段階
3月 9日 図書紹介:『地頭力を鍛える~問題解決に活かすフェルミ推定』 細谷 功著(東洋経済新報社刊)
3月10日 頭の良い人とは~地頭力から考える
3月11日 地頭力の構成要素
3月12日 改めてリーダーシップについて
3月13日 動機は自分らしさの基本
3月14日 派遣デスクの同窓会

《2009年3月15日》 真のナポリピッツァ協会の認定審査でナポリから審査員を迎えて全国を歩いています。今日は神戸と池田の関西の候補店2店のピッツェリア。そして、十三と京橋でディープに飲んでました。


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【2009/03/15 23:28】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「派遣デスク」の同窓会
人材派遣会社は、事務派遣についても新規受注数は前年比で半減と非常に厳しい状況にあるようです。

そんなさなかにですが、私が以前にいた会社で「派遣デスク」を導入して派遣業務を委託していた人材派遣会社の有志が、当時の「派遣デスク」関係者OBOGを集めた会を催してくださいました。「派遣デスク」10年程の歴史に携わったメンバーが集まり、とても暖かい会でした。

「派遣デスク」とは、派遣関連業務を専任的に遂行するセクションもしくは担当者のことで、私が当時いた企業では1999年に導入しました。

今では多くの企業が類似の仕組みを取り入れてきましたが、純粋日系企業では極めて早い導入であったといえます。また、現場支援・派遣スタッフ支援による派遣活用の効率化・高度化を基本コンセプトに、「面談」「導入教育」「人選の確度アップ」を重視した非常に徹底したスキームをとりました。この企業では従来の正社員中心の雇用戦略を転換させ、90年代後半から急速に派遣スタッフを多用し始めていました。初期の段階では現場でも様々な軋轢があり、短期終了する派遣スタッフも多かったのですが、人事担当者がそれらに直接関与して対処してきました。派遣スタッフ数の増加により、それにも体力的な限界がきていたため、新たなスキームでより高度化・効率化された派遣業務を行いたいと考えて実行したのがこの「派遣デスク」の導入です。

まずは当方でオリエンをした上で、付き合いが太くあった大手派遣会社3社のコンペ形式で提案をお願いしました。1社はパワポで説得力のあるプレゼンをし、副社長以下大勢のプレゼン部隊を率いていろいろとディテールのツールまで具体的に提示をいただきました。もう1社も説得力のある内容を社長みずからが乗り込んで情熱をもってプレゼンをしてくれました。最後の1社はワードのやや見劣りするお手製っぽいプレン文書を支店長と初めて来社してその場で名刺交換をした担当者が説明をされました。

なぜか最後の3社目と契約することにしたのですが、理由は「これまで日本にないような素敵な派遣デスクの仕組みを一緒に作れそうな相手」だということ。とにかく新しい価値を生む仕事をしたかったので、ありものを入れるよりは自社にフィットして世の中の例になるような仕組みを作りたいと考えたわけです。

派遣デスクの導入というかたちで派遣関連業務全般の委託を開始するにあたって、単に契約業務の処理だけではなく、派遣スタッフとの面談、出社初日のガイダンス、派遣部署の日常的フォローを役割に付与して、現場支援機能を強化することを何よりも志しました。ただ、なかなか導入スキームの検討はうまく進まず、途中で先方のメンバーを増強していただくなどのプロセスを経たものの、最終的には満足のいくモデルを構築することができました。本当に感謝をしています。私が人事から異動した後に、不幸な行き違いがあり契約は2007年に解消にされるにいたってはいますが、人材派遣の効率的効果的活用を根付かせることができ、現場からも大変に感謝される仕組みを入れられたと自負できています。多くの企業から先行事例としてのヒヤリングも受けました。派遣デスク導入後、派遣スタッフに関するトラブルは非常に少なくなり、派遣スタッフの継続期間も派遣会社から高い評価をされるほど長くすることができました。また、人事として常に大切なことなのですが、派遣デスクを通じて現場情報をタイムリーに把握することができるようになりました。

そんな仕組みを作った頃のメンバーから、その後に担当をしてくれたメンバーまで、昨日は幅広いメンバーと再会することができました。もちろん飲み会のスタートは派遣会社時間ですから20時過ぎからです。先方の社内でもバラバラの部署に今は皆さんいらっしゃるので、そうそう合わないメンバーが私たちのために集まってくれたのだと思いますし、既に辞めた人も来てくれましたし、名古屋からとても温かいメッセージもいただきましたし、こういうかたちで仕事があとに残ることは本当にうれしいものです。

これからも、人事という業務を通してこういったかたちであとに残る仕事をしたいと常に思っています。


《2009年3月14日》 円周率にちなんで今日は数学の日らしいです。雨の中、久しぶりにコストコへ。ちょっと新味がなくなってきたな、さすがに。


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【2009/03/14 23:14】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
動機は自分らしさの基本
だいぶ以前のことですが、3月2日に「日本の人事部」が主催するHRカンファレンスで高橋俊介先生の「人の動機とキャリア形成」という講演を聞きました。このテーマでお話を聞くのは3~4回目なのですが、展開が読めていても楽しく面白く聞けるのが、高橋俊介先生の講演の魅力です。そんな中から「動機」に関していくつか。

「動機」というのはある意味では自分らしさの基本です。
自分の内なる動機を知り、それをうまく活かすことにより、自分らしい仕事、自分らしい人生が送れる確率は高まります。MBTI、エニアグラム、キャリパー等、動機を確認するツールは多くありますが、一般的に20歳を超えると動機は大きくは変わらないそうです。また、MBTI等ではよく「心の利き手」という表現を聞きますが、「利き手」なのですから無理に「利き手」を変えるというのではなく、自分の動機と上手に付き合い、活かしていくことが大切でしょう。何といっても「動機」には良い、悪いという絶対的な価値観があるものではないですから。

例えば「達成動機」の強い人は、他人に勝つことよりも、自分に勝ちたいという思いを持ちます。また、自分の動機を正当化しがちな傾向があり、「達成動機」のない人の気持ちはなかなか理解できません。経営者が目標管理制度を入れても社員になかなか定着しないことを嘆いたりしますが、達成動機のないタイプの人に対しては目標で管理してもドライブにはなりません。目標管理制度は達成動機の高い集団で機能するものです。だから達成動機の低い人に対して「どうしてお前は目標に向かって燃えないだ」とかいっても、どうにもならないことなのです。

MBTIやエニアグラムがこれほどまでに広がっているのは、動機の理解が他者理解につながるからといった側面も強いかと思います。切迫性の動機が強い人は人をせかしますが、切迫性の動機が弱い人は、人からせかされて仕事をすることに苦痛を感じます。このように自分の動機を前提にして、メンバーに仕事のやり方を押し付けることは、メンバーに大きなストレスを与えることにもなりますから要注意ですね。メンバーの動機を理解することは大切なことです。

自分の動機にあった仕事の進め方ができている時は、きっとストレスは小さいものになっていると思います。

【今朝の朝礼から】 昨日に実施した人事部交流会①の感想について、参加者代表2名に発表してもらいました。いい内容でしたよ。

《2009年3月13日》 にっぽんお好み焼き協会の講習会。案内が直前になりちょっとヒヤヒヤしましたが、盛況のうちに終了することができました。大勢の社員を送っていただいたブルドックソースさん、生ホッピーを持ち込んだ試飲部隊が大活躍のホッピービバレッジさん、プロ顔負けの講演内容だった「文字平」の店主、時期を得た基調講演をいただいた「飲食店経営」編集長、会場提供の日清製粉さん、それから多くの関係者の皆さん、曖昧な中できちっとチームワークが効いている素晴らしい仲間のおかげでした。そして、それもこれも会長の思いがあるから、皆が応えているのです。


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【2009/03/13 23:03】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
改めてリーダーシップについて
リーダーシップについて勉強をしたいと思って書店に行くと、あまりにもこの分野を取り扱った書籍が多いことに困惑します。リーダーシップに対するニーズが多いことの表われでもありますが、誰でも一家言を持てるテーマであるという側面もあります。極端な話でいえば、うまくやれたリーダーが自らの経験を書けば、一冊のリーダーシップ本ができあがるというわけです。ただし、経験論は感動はできますが、なかなかそれを読んだだけでは再現が普通の人にはできません。そこで単なる体験論ではない、理論と実践を結びつけた書籍が必要になるわけです。

そんな中で1冊を薦めるとすれば、金井壽宏先生の「リーダーシップ入門」(日経文庫)でしょうか。理論家だけでなく著名な実務家も含めた古今東西の様々なリーダーシップに対する考え方を紹介しつつ、読者が身を置く実務の世界に結びつけようという意思が貫かれています。「入門」というタイトルと、日経文庫という発売元が少々安っぽくみせるところがありますが、なかなかどうして高いレベルでかつ取り組みやすい素晴らしい内容です。

先日紹介した石山恒貴さんの「上司の教科書」も当然にリーダーシップを扱いますから、その中でリーダーシップに関する基本的な考え方を抑えています。同書でもやはり金井壽宏先生の「リーダーシップ入門」が紹介されていますが、上手に一言で以下のようにリーダーシップについて整理してくれています。

「リーダーシップとは、わくわくする絵が描かれ、それに向かって人々を巻き込み実現を目指す、ということだ」

この短い文にリーダーシップの本質が詰まっています。
よく読めば一目瞭然ですが、この短い文には2つの異なるメッセージが込められています。すなわち「わくわくする絵を描く」ということと、「人々を巻き込み実現を果たす」ということです。前者は組織の課題・めざすべき道を明確にする(それも魅力的に)ということであり、後者はメンバーとの関係を大切にしていくということです。

ですから「わくわくする絵が描かれ、それに向かって人々を巻き込み実現を目指す」なんてレベルの高いことをいわれたって自分にはできないよ、といいそうな人もいるかもしれませんが、実はもっともっとベーシックな表現でいえば、「仕事の指示をきちんとして、部下たちとの関係を大切にする」というシンプルなことなのです。

別に企業におけるリーダーにはカリスマ性が必要なわけではありません。「仕事の指示をきちんとして、部下たちとの関係を大切にする」という当り前のことを愚直に取り組める人であれば、良いリーダーになれるものです。ただし、当り前のことを愚直にすることがいかに難しいものか、良いリーダーになりたいと志した人であれば、誰しもが知っています。

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金井 寿宏

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石山 恒貴

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《2009年3月12日》 人事のメンバーに私がくどくどいうことはけしていいことではないと思い、人事のメンバーは他流試合で育てる、ことを進めたいと思い、人事部交流会というのを最低月に1回はやることにしました。今日は初回で旭化成ホームズさんを訪問して、双方の人事メンバー数名同志のディスカッション&懇親会。予想通りというか予想以上というか、得られるものはあったと思っています。第2回も決まっているので、第3回はどうしようかなぁ。


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【2009/03/12 23:56】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
地頭力の構成要素
昨日、一昨日の続きで「地頭力」についてです。「地頭力を鍛える~問題解決に活かすフェルミ推定」(東洋経済新報社刊)が提示している「地頭力」の構成要素について確認してみます。なかなか腑に落ちる整理がされていますよ。

「地頭力」をまず最初に「地頭力の直接的な構成要素となる3つの思考力」と、「それら3つの思考力のベースとなるもの」の2つに区分します。さらに「それら3つの思考力のベースとなるもの」についても2階層に分けています。ベースとなる部分が2階層あり、その上に「地頭力の直接的な構成要素となる3つの思考力」が乗るという感じです。

さて、まずは「地頭力の直接的な構成要素となる3つの思考力」から見ていきましょう。

これは下記の3つです。とてもうなずけますね。

①「結論から考える力」…仮説思考力
②「全体から考える力」…フレームワーク思考力
③「単純に考える力」……抽象化思考力


確かにこのような思考特性をもっていない人は、業務効率が大きく損なわれます。何度レポートを出しても上司のOKをもらえなない場合、自分の思考方法にこの3つの要素がかけていないかをよく考える必要があります。

世の中に結構多いのが、ディテールから積み上げたり、プロセスから積み上げたり、ある一部分だけを詰めて検討したりするミスです。一見、細かく検討がされているようにみえても、全体として何をいいたいのか、結論として何がしたいのか、それがみえていない検討です。私はそういった話をメンバーが持ってきたときには、たいてい「全体の絵をシート1枚で書いてみて」と言っています。

今はどうなのかわかりませんが、私が学んだ学校の日本史の授業がまさにこんな感じでした。学校の日本史の授業は縄文時代や弥生時代から始まります。そうして大化の改新で誰がどうしたとかいうディテールを年代別に積み上げていくのですが、たいていは3月の学年末までに最後まで行き着くことができません。江戸時代の後半くらいから急にスピードがあがって、本来であれば一番大事なんじゃないかなぁと思う近代から現代に関しては駆け足、小学校でも中学校でも高校でもこんな感じだったと思います。ですから、現代に生きる自分の目線から日本の歴史の全体観を持つことがなかなかできず、ましてや世界史の中での日本史観といったものも持てません。これはある意味で日本人の欠点ではないかとすら感じます。

でも、こんな感じで仕事をしてしまっている人、少なからずいるんじゃないでしょうか。多分、人は本能的にディテールが好きなんだと思います。ディテールをいじくっていると妙に安心するんじゃないでしょうか。実は、ディテールは手さえ動かしていれば、知恵を絞らなくてもなんとか書けるものなのです。だから、ディティールをいじっていると仕事をしているように気分になれるのです。
それに対して「結論から考える力」「全体から考える力」「単純に考える力」というのは徹底的に頭を使わなければ発揮できません。

例えば、レポート何かを書くとき、いきなり序章から書き始めてはだめですね。まずは、目次を考えるものです。私は目次ができるとなんかすべて終わったような気がいつもするのですが、目次を考える部分でレポートの8割は終わっているとも思います。「結論から考える力」「全体から考える力」「単純に考える力」とは、仕事の目次を考えることにほかなりません。

「地頭力」はけして先天的なものだけで決まるものではありません。これまでの説明でご理解いただけるとおり、「地頭力の直接的な構成要素となる3つの思考力」というのはあくまでも思考のプロセスと習慣なのです。ですから、本気になって日々、訓練と努力を続ければ鍛えることは可能です。ただし、強烈に意識をすることが必要です。

「地頭力の直接的な構成要素となる3つの思考力」の紹介が長くなりましたが、そのベースとなる部分は冒頭の説明のとおりに2階層になっています。上位階層は「論理的思考力」「直観力」になります。「結論から考える力」「全体から考える力」「単純に考える力」をうまく発揮させるためにも「論理的思考力」と「直観力」は必要です。

そして、さらにそのベースとなるもの、「地頭力」のOSとでもいえるもの、それは「知的好奇心」です。やはり「好奇心」がすべての原動力ですね。

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
(2007/12/07)
細谷 功

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【今日の朝礼から】 私の所属する会社では経験者採用は常時やっていますが、応募者数がうなぎ登りです。実に2月は11月の4倍にたっしています。書類選考だけでも大変です。といったあたりの話でした。

《2009年3月11日》 3月から新たに仲間入りしたメンバーの歓迎会。熱いメンバーが加わってくれました。人事という部署は、全員が熱いと暑苦しいですが、ある程度は熱い人が必要です。


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【2009/03/11 23:49】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
頭の良い人とは~地頭力から考える
昨日、地頭力に関する書籍紹介(「地頭力を鍛える~問題解決に活かすフェルミ推定」)をしたものの、肝心の「地頭力」の定義の説明にまでは至りませんでした。いろいろな角度がら定義化可能な概念だと思いますが、本書での定義はかなり腹落ちできますのでご紹介させてください。

ただし、その前に「頭がいい」とはどういうことか、といったことから整理をする必要がありそうです。これには以下の3つの要素があります。

①「物知り」…知識力が高い人。クイズ王や、語学の達人等もこのパターン。
②「機転が利く」…人の気持ちを察して行動できる対人感性の高い人。
③「地頭がいい」…考える力が強く、問題解決にたけている人。

「頭がいい」人とは上記の①~③のうちの1~3個の要素を持ち合わせている人です。学校時代はおそらく①「物知り」だけでも「頭がいい」と賞賛されたことでしょう。しかし、企業人としては①「物知り」だけでは十分ではないことは説明の必要がないかと思います。知識というのは、ある意味では「過去」のものです。また、今やインターネットその他の情報ツールにより容易にキャッチアップすることが可能なものになりました。どんなに頭が良く見えても、①「物知り」だけではこれまでにない新しいことへのチャレンジを成功に導くことはできません。

そこで③「地頭がいい」の要素が大切になります。問題の解決や新たな価値の創造には「考える」という能力が何よりも必要です。インターネットを検索して「コピー&ペースト」をして、体裁をきれいに整えてレポート完成、などといった発想の人には新たな価値を生み出すことは期待できません。また、IT技術者等のケースにみられるように、①「物知り」が拠り所とする知識というものは時代とともに間違いなく陳腐化します。これに対して、③「地頭がいい」というのは基本的には陳腐化しない概念であると考えられています。

しかし、③「地頭がいい」だけでよい仕事が進められるかというとそうではありません。しかに良い問題解決施策を考えても、いかに素晴らしい発見、素晴らしいビジネスモデルの創出ができても、それを軸に人を巻き込んで、人を動かしていかなければビジネスとして結実させることは難しいといえるでしょう。つまり、ビジネスとは1人ではなかなか進められないものです。そこで大切になるのが、②「機転が利く」要素であり、対人感性力の強さです。この力が強い人は「人を巻き込む」「人を動かす」ことができる人です。この力も③「地頭がいい」と同様に基本的には陳腐化するものではないでしょう。

この3つをすべて完璧に備えた人がいれば問題ありませんが、なかなかそうもいかないことかと思います。そうなると、自分の弱点を理解して弱点を補強することや、自分の強みを理解して強みを活かした活躍を志すといったことが必要になるのでしょうが、なかなか短期間での弱点の補強というのは容易ではないと思います。そこで大切になるのが、チームの組み合わせで解決するという方法です。③「地頭がいい」が強いメンバーを②「機転が利く」が強いリーダーが率いるプロジェクト、なんてパターンですね。

一言で「頭がいい」というのも分解してみると、いろいろな気づきがあります。ただ、これの分類だけではMECEには必ずしもまだなっていないかもしれませんね。

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
(2007/12/07)
細谷 功

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【今朝の朝礼から】 地頭力についてです。地頭力を構成する3つの要素についてのお話をしました。これは、明日のブログで書きます。

《2009年3月10日》 昨日に引き続き、真のナポリピッツァ協会日本支部のナポリピッツァセミナー。今日は一般のピッツェリアの方が対象です。まだまだこなれた運用ができずに、ご迷惑をおかけしましたが、何とか無事に終了です。その後、戻って残業ですが、何とはなしに妙に疲れました。

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【2009/03/10 23:28】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『地頭力を鍛える~問題解決に活かすフェルミ推定』 細谷 功著(東洋経済新報社刊)
今いる会社で「地頭力」というのが1つのキーワードになっていますので、「地頭力」について書かれた本を読んでみようと思って最初に手にとったのが本書です。結構、いくつも「地頭力」というタイトルのついた書籍はあるのですが、副題にあった「問題解決に活かすフェルミ推定」というにが気になり、この書籍を選んだ次第です。

「フェルミ推定」というのは、本書では「地頭力」を鍛えるツールとして紹介されていますが、ノーベル賞も受賞した物理学者であるエンリコ・フェルミにちなんでつけられた名前だそうです。「東京都内に信号機はいくつあるか?」「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」といった把握することが難しく、ある意味では荒唐無稽ともいえる数量について、何らかの推定ロジックを積み重ねることにより短時間で概数を求める手法をいいます。エンリコ・フェルミは、こうした物理量の推定にきわめてたけていたそうで、教鞭をとっていたシカゴ大学の講義の中でも、学生達にこのような課題を与えていたことから、命名されたというのが定説です。

「フェルミ推定」が活用されている場として有名なのが、コンサルティング会社や外資系企業での採用面接試験の場だといいます。私は経験がないのですが、応募者の「地頭の良さ」を確認するには確かに恰好の手法かもしれません。正解がない(仮にあったとしても出題者もわからない)ような質問について、純粋に思考するプロセスが問われるわけであり、「フェルミ推定」はまさに実業の中での問題解決の縮図だともいえますから、面接ツールとしては適していると思われます。

さて、肝心かなめの「地頭力」の定義についてはまた明日以降にでも書くとして、気づいたことというか感じたことを1つ。

それは本書で書かれている内容が、グロービスのクリティカルシンキングの授業で得られたこととまったく同じだということです。もちろん説明の仕方や切り口はいろいろと違うのですが、根っこの考え方は同じです。その意味ではグロービスのクリティカルシンキングのクラスは「地頭力」を高めるためには大変適したカリキュラムを擁しているクラスだといえます。クリティカルシンキングのクラスを終えてしばらくしてから、復習がてらに一読されることをお薦めします。

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
(2007/12/07)
細谷 功

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《2009年3月9日》 真のナポリピッツァ協会日本支部主催のナポリピッツァセミナー。なんだかんだいって今年で3年目です。今日は全国の加盟店とプレス対象の日。何せランチ終了からセミナー開始まで1時間しかないので、準備がばたばたです。終了後は中目黒のイル・ルポーネにて懇親会。ピッツァを中心にした素敵なコミュニティです。運営はあれこれ大変ですが…。

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【2009/03/09 23:33】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
人事部進化の3段階
人事部の進化段階を3段階で整理してみました。結構、使えるのでいろいろなところで説明に使っています。

そもそも人事部なんて事業だけをフォーカスすると必要ないものです。会社が小さいうちは、社長が人事部長の役割を担っているわけです。これは会社が相当に大きくなるまで続きます。片や人事の仕事には法律で定められていることを含めて、結構細かくまめったい業務があります。会社が大きくなると、このような仕事をラインでやるのは面倒かつ非効率になりますので、人事の部署を作ってそこで集中的にやることになります。こうして誕生するのが第1段階の「後追い人事部」です。辞める人が出たので手続きしてくれ。人が足りなくなったので採用してくれ。という具合で、事業部門で発生したニーズに対して後追いで仕事をしていくわけです。実は世の中にはまだまだこのような段階の人事部が結構あったりするのではないでしょうか。

第2段階は「御用聞き人事部」です。バラバラとニーズが起こるごとに採用をしていたのでは効率が上がりません。ちょっとセンスのある担当者であれば、今年の上期の人材ニーズを事業部門にヒヤリングをして、その上で採用の方法を考えようと提案します。つまり、注文を待っているのではなく、能動的に聞きにいくようになるわけです。文字通り「御用聞き」です。この段階の人事部が世の中の標準かもしれません。

次の発展段階(第3段階)は「支援・戦略人事部」です。現場・社員の日常的支援と、経営の戦略立案・推進のパートナーのなる段階です。私は「支援人事部」だけでも、「戦略人事部」だけでも駄目であり、両方の機能が必要だと思っています。人事の機能はこの両輪があってはじめて意味をなすのです。

もちろん、いろいろな工夫がここには入る余地があり、例えばシェアードサービスセンターに徹底的に「支援人事部」の役割を担わせて、本体人事は「戦略人事部」に徹するという方法がありえます。しかし、本来はそういった分担だったはずなのに、シェアードサービスセンターが自己保存本能を強めてしまうと、「支援人事」としての機能を忘れてシェアード子会社業務の効率性を優先してしまうといった本末転倒な話も出てきます
。「支援人事部」と「戦略人事部」のバランスのとり方は意外と難しいものです。

なお、間違った発展段階として、「強権人事部」と「ことなかれ人事部」があります。

両方とも人事部がそれなりの権力機構となっている企業での話ですが、「強権人事部」は人事権を盾に権力をふりかざすパターンですが、最近ではかなり影をひそめてきたと思います。問題は「ことなかれ人事部」ですが、そこそこの大企業の人事部の多くが下手をするとこれに成り下がってしまっているかもしれません。新しいことを意欲的にやらないだけでなく、事業部門がやろうとすることに待ったをかけるから始末が悪いです。また、それだけの権力を持ってしまっています。「ことなかれ人事部」は経営の戦略パートナーではなく、経営の盲目的なしもべになってしまっていることと、「できないことの理由を論理的にとうとうと説明する」能力に妙にたけていることで判別可能です。私の預かっている人事部は、まだまだ第1段階を完全に抜け切れていない状況ですが、2009年度中には第3段階に達して、目に見えた組織貢献ができるように努めたいと思っています。


※《2009年3月8日》 二カ月以上髪を切っていないので、理髪店に行こうと思ったのですが、いつもいっている店が閉店してました。そこで葛西駅周辺をぐるぐるまわってみたら、簡単に6店も理髪店を見つけました。うち3店がいわゆる1000円カットの低価格店、残りの3店が旧来価格の店。完全にこのマーケットの価格帯は二分されていますね。旧来価格の店からみると、ディスカウント店に市場を奪われるだけでなく、若者はいわゆる「美容室」に分類させる店にかなり行ってしまいますから、市場は大きく圧迫されているわけです。また、お小遣いが厳しくなると、散髪の間隔を長くするといった自動車業界における車検をもう一回通すことによる市場の喪失と同じようなことも起こってきていると思います。ただ、旧来価格の3件の理髪店はいずれも主要な労働力を家族労働に負っており、すでに大半は減価償却が終わっていると思われ、フローさえ回れば商売は継続できると見受けられました。同じような実態に陥っている業界はかなり多いのではないでしょうか。このような業界の常として、後継者問題があり息子・娘はまず店を継がないでしょうから、一世代後には街の理髪店は絶滅状態に瀕するかもしれまません。

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【2009/03/08 21:17】 | HRM全般 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『目に見える議論~会議ファシリテーションの教科書』 桑畑幸博著(PHP研究所刊)
実は会議ファシリテーションについて体系的に学んだことがありません。
自己流であったり、いろいろな人のやり方をみてぱくったりして、そこそこいろいろなスキルは身についているような気もしますが、やっぱり体系的に学び、それを体現化している人には勝てません。

会議を効果的・効率的に進めることによって、大きな組織改革ができると思います。ある意味では、会議ほど非効率に進められている仕事はあまりないのではないでしょうか。自分の業務であれば、非効率であれば自ら改革・改善が可能ですが、大勢が関与する会議については、なかなか手を出せないために非効率をあきらめている人も多いでしょう。その結果、居眠りをしたり、内職をしたりといったことになり、さらに会議は非効率さを増していきます。

以前にいた会社を辞める際に、いくつか置き土産的に研修や外部派遣の道を開いたのですが、そのうちの一つが慶応MCCの会議ファシリテーション講座に1人送り込んだこと。その講座でのテキストがこの書籍であると、派遣した元メンバーが連絡をくれました。著者の桑原氏は慶応MCCの講師でもあります。

なんとなく昨日・一昨日とビジネス書の紹介が続きましたので、最近読んでこれまで紹介していなかった書籍について、続いて紹介してみたくなり、今日は書いています。

本書の内容的としては、チャート等を多用して、読みやすく、わかりやく、会議ファシリテーションの基礎を教えてくれています。かなりとっつきやすい本です。

本書に書かれている事項は、基本的には心構え(もしくは意志)からくる部分と、ツールからくる部分があります。もちろん、ツールは知らないとまったく使えませんから、こういった書籍で補うことが大切です。ただし、ツールも心構え(意志)がなければ活用できませんから、やはり大事なのはなんといっても心構え(意志)の部分でしょう。

何でもそうなのですが、まずは「いい会議にするぞ!」という気持ちを持つことが大切ですね。その気持ちをもったら、次は「いい会議」ってどんな会議なのかを具体的にイメージすることです。

本書を読んでいて「そうだ!」と思うことは多くありますが、何といってもうなずけるのは「成果」と「プロセス」の両方に満足する会議が良い会議だという基本部分の論点です。会議はよい結論がでれば参加者が満足するのではなく、そのプロセスが確かに大事です。プロセスに満足することによって、はじめて結果に気持ちよくコミットすることができるということもあります。

目に見える議論目に見える議論
(2008/08/01)
桑畑 幸博

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《2009年3月7日》 ららぽーと豊洲で午後をあれこれと過ごしていました。温かい午後でデッキはぽかぽかしてました。それにしても、このららぽーと豊洲にあるスーパー青木では、いつでも荒川製麺の富士宮焼きそばや、黒はんぺんが購入できるので便利です。 


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【2009/03/07 23:33】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
図書紹介:『新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか~失敗しないための採用・面接・育成』 樋口弘和著(光文社新書)
トライアンフの樋口社長の著書です。樋口社長は横河ヒューレットパッカード(現 日本ヒューレットパッカード)退職後に、採用OS・コンサル会社であるトライアンフを設立し、業界内でも存在感のある規模の会社になるまで育て上げておられます。私のいる会社もこちらに仕事を依頼させていただいている関係で、先般ご来社された際にありがたく新刊書を頂戴しましたので、敬意を表しつつ、読んでみました。

タイトルは最近の新書本にありがちなパターンで、ちょっとキャッチー過ぎるところがありますが、採用・若手育成に携わる企業人には大変に良い本だと思います。

最初の章で、時代の変化とそれにともなって若者の意識が変わっていることに対してついていけていない管理者の意識を指摘し、次に採用ミスによって入った「期待はずれ」の新人のカテゴライズ、その次はは逆に一流の人材とは、といった内容で前半は構成されています。いずれも、ニヤリとしながらうなずける内容です。

本書の中心部分はそれに引き続いて書かれている「どうすればよい人材を採れるのか」という部分です。手法としては、どの採用本でも取り扱っているコンピテンシー面接なのですが、今まで読んだ多くのコンピテンシー面接を取り扱った採用本の中では、一番すっーと入ってきました。極めて平易に上手に例示も入れつつ書いているからだと思います。多くの面接官が、これなら自分にもできそうだ、今年の採用で試してみよう、と思うのではないでしょうか。また、「コンビ-シー面接」という単語は一切使用せずに、「雑談面接」と称しているのもポイントです。名づけ方でかなりイメージは変わります。確かに、いい面接って、いい雑談だった時なんですよねぇ。

今年は久しぶりに大量に面接に入るつもりですが、私は人事の仕事の中では、面接はけして得意分野ではないと自認しています。そもそも1日に10人と会うとかいうペースについて行き難いところがあります。疲れちゃうんですね、途中で。4名くらいだとなんとかなるのですが…。疲れるとどうしても、イメージ面接になってしまいます。表面的に質問でなめながら、なんとなくイメージで○・×をしてしまうような…。今年はそうならないようなマンイド・セットをきちんとして、大量面接のある日の前日は早めに寝て、真剣にやってくる学生に負けない真剣さで面接に臨もうと思っています。

新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書)新入社員はなぜ「期待はずれ」なのか (光文社新書)
(2009/01/16)
樋口弘和

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【今朝の朝礼から】 MINI-PROというのをいくつか立ち上げることにしました。人事業務の中から、あるスケジュール感で解決したい案件について、リーダーを指名して小さな正式プロジェクトとします。リーダーは数名のメンバーを決めて活動を開始します。私からは、期待内容と期限を明示します。縦割りを超えて仕事をする習慣をつけることが1つの目的ですが、何よりもプロジェクトは人を育てます。

《2009年3月7日》 残業後、2時間遅れにて赤坂の裏道のピッツェリアに。遅れてマルゲリータを焼いていただけました。今週もやり残した仕事があれこれとあるので、週末に少し頑張りたいところです。


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【2009/03/06 23:21】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
図書紹介:『上司の教科書~「新しい悩み」への処方箋』 石山恒貴著(洋泉社刊)
石山恒貴さんの書籍です。彼の思いがたくさん詰まっています。

石山さんとは大学のサークルが一緒で、私が4年生の時に1年生として石山さんが入ってきました。「KAREN」というテニスを中心としたスポーツサークルという衣を着た、飲んだり遊んだりするサークルで、私の大学の遊び仲間と大学3年生になるときに設立したものです。ですから、私たち初代生は創業者であり、4年になっても一向に引退などはしないため、4年生と1年生という関係ではあっても、それなりに濃い関係です。ちなみに「KAREN」という名前は、大滝詠一の名曲「恋するカレン」からとっています。あの時代を代表する歌の1つかと思います。

石山さんは、NEC入社後、GE時代も含めて現職までずっと一貫して人事労務畑であり、結構、途中は付き合いが途切れていたりもしたのですが、私が以前の会社にいた際に海外人事のヒヤリングにお邪魔したり、セミナーでばったりと会ったりとか、人事屋としてのつながりもあり、最近ではキャリア関係の人達と定期的に会う場でご一緒します。

そんな石山さんが選んだテーマが、リーダーシップ開発です。

ちょっとキャッチーなタイトルに対しては本人も照れていましたが、ここ最近、中間管理職・ミドルに対する応援本(?)がかなり出ている中で、これをリーダーシップ開発の側面から行おうという試みかと感じます。

ぼやぼやしている間にマネジメントの現場はすっかりと変わってしまいました。大変に難しい時代です。そういった変化した現状を最初の第1章で整理した上で、次に「上司が失敗する5つのパターン」を第2章で提示してくれています。本書のハイライトは、「5STEPプロセス」というリーダーシップ開発を促すためのモデルを提示している第4章なのですが、結構、第2章にはまる読者が多いのではないでしょうか。

「上司が失敗する5つのパターン」とは、①指示過信型マネージャー、②自分のキャリアを大切にしないマネージャー、③無関心型マネージャー、④マイクロマネジメントマネージャー、⑤以心伝心型マネージャーの5つです。この章の最後の部分に「5類型の発生原因は長所の裏返しでもある」とありますが、まさにそうなのだと思います。自分の型・癖・手法といったものをしっかりと疑うことがマネージャーには必要です。また、そういった意識だけでは解決できないために、リーダーシップ開発という「仕組み」が必要だと、石山さんは投げかけてくれています。

本書に貫かれている思いがいくつかあるなぁと感じるのですが、私が強く感じたものとして2つ、整理してみます。

1つは、部下を元気にして、部下を幸せにしたい、という思いです。そして、人事労務部門はそのために何ができるのかという思いも根底にあるように感じます。
部下を幸せにしたい、というこの動機がある限り、自己流であっても素晴らしいマネジャーに大半の人がなれるはずだと私は思っていますが、やはり自己流には限界がありますし、スピードも遅いですから、本書のような書籍を参考にしつつ、自分の持論と照らし合わせながら、日々の工夫を重ねて、自分なりのリーダーシップ論をブラッシュ・アップしていくことが大切なのだと思います。

もう1つは、リーダーシップ開発とキャリア開発とを結びつけて考えようという試みです。まだまだリーダーシップという言葉は誤解されており、一部のトップ層に必要なものととらえられているきらいがあります。しかし、あらゆるビジネスパーソンにとってリーダーシップは必要なものであり、それが密接に自らのキャリア開発と結びつくものだという指摘はまったく同感です。リーダーシップ開発によって、キャリア自律はかなり根づくように思います。

それにしても、人事労務畑の仕事で出会った知り合いではなく、10代の昔から知っている人、ただ馬鹿みたいに若いころに飲んでいた人の著書の紹介を書くのは、なぜか非常に難しい(というか書いている方も恥ずかしい)ものですね。本当はもっと早く、ここでも紹介したいと思っていたのですが、遅れてしまって、石山さん申し訳ありません。

皆さん、是非、手にとってみてください。何か、気づきはある本だと思います。

上司の教科書 ?「新しい悩み」への処方箋 (新書y)上司の教科書 ?「新しい悩み」への処方箋 (新書y)
(2009/02/06)
石山 恒貴

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A LONG VACATION 20th Anniversary EditionA LONG VACATION 20th Anniversary Edition
(2001/03/22)
大滝詠一

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《2009年3月5日》 昨日の午後から大阪。新卒採用セミナーです。大阪って、カレーのスタンド、多くないですか。

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【2009/03/05 23:25】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(5) | page top↑
よいシェアード・サービス・リーダーになるために大切な3つのこと③ ~SSC談話043~
昨日までの続きで先日の食品SS連絡会のエキスパート研修で食品各社のシェアード・サービス・センター(以降、SSC)の次代を担うリーダーの皆さんにお話した内容から少し。

よいSSCリーダーになるために、絶対必要なこととして以下の3つをあげ、一昨日・昨日と「信頼」「学習」について書きました。
 ①信頼
 ②学習
 ③意識

ということで、3日目の今日は「意識」についてです。ちょっと一般的な内容ですが、ご容赦ください。

「意識」については2つの角度から3つずつを提示しました。

まずは、リーダー全般に求められる3つの意識、そしてシェアード・サービスというビジネスモデルを旧来的管理間接部門と差別化させるために必要な3つの意識です。2×3で6つの意識になります。

リーダー全般に求められる3つの意識とは、
 ①問題意識
 ②危機意識
 ③当事者意識
であり、すべてが大切ですが、その中でもやはり大切なのは「当事者意識」だと思いいます。もちろん、地に足のついた問題意識、健全な危機意識を持てているリーダーもけして多くはないのが現実だとは思いますが、どんな意識を持っていても、最後はそれが当事者意識として腹に落ちていないと何にもならないという意味では、「当事者意識」は本当に重要になります。特にSSCという他社の仕事をするという組織である特性上、比較的当事者意識が持ちにいく傾向があるようにも感じますので、意識していただきたいと思います。

また、「危機意識」も比較的シェアードには薄いように感じられます。それに対して「被害者意識」のようなものを感じることもあります。

話は少し変わりますが、シェアード・サービス・センターの最大のライバルは誰でしょうか。
アウトソーサーと答えた方は「×」ですね。正解は(これには正解があります)、「顧客である事業会社」です。顧客である事業会社が、シェアードに任せるより自分達でやった方がより高いレベルのものがリーズナブルなコスト水準でできると判断してしまっては、シェアード・サービス・センターの存在意義はゼロになります。特に採用業務をシェアードしてきたグループではこれが起こりつつあるように感じます。その他の業務でも、シェアード・サービス・センターが健全な危機意識をもって日常業務を遂行していかないと、この業務はシェアード・サービスからの引き上げよう、といった事態を招くことも意識しておく必要があります。

さて、次にシェアード・サービス・センターを旧来的な管理間接部門と差別化するための3つの意識、言い換えればシェアード・サービスの存在意義の源になる3つの意識です。
 ①顧客意識
 ②コスト意識
 ③品質管理意識
これらの3つは管理間接部門ではなかなか持てなかったものですが、サービスを提供してその対価を得るという仕組みを導入することによって、自然に生まれてきます。ただ、人の意識を自然には変わらないので、よくよくメンバー全体に継続的に意識をさせていく必要があります。

これら3つの意識については、過去のブログであれこれと取り扱っています。興味のある方は、左側の「カテゴリ」のところから、「シェアード・サービス」を選択して、パックナンバーを見ていただけると幸いです。

では、3日間のシリーズになってしまいましたが、この件は今日でおしまいです。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して3年以上を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。


【今朝の朝礼から】 月・火と朝から打ち合わせで朝礼は欠席。今日のテーマは、人事部の三段階進化論と、自組織のポジションについて。これって、過去にこのブログに書いていないですよね。近いうちに整理して書きます。

《2009年3月4日》 丸の内近辺で働く人材関連の人で月に1回、ランチを食べながら情報交換をする会をスタート。丸の内ビジネスランチ(MBL)です。初回はたまには豪華に(?)2009円ランチです。当然、2009年にあやかっているのですが、税・サービス料別なんです。毎回、いろいろな方に声をかけたいと思います。


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【2009/03/04 23:16】 | シェアード・サービス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
よいシェアード・サービス・リーダーになるために大切な3つのこと② ~SSC談話042~
昨日の続きで先日の食品SS連絡会のエキスパート研修で食品各社のシェアード・サービス・センター(以降、SSC)の次代を担うリーダーの皆さんにお話した内容から少し。

よいSSCリーダーになるために、絶対必要なこととして以下の3つをあげ、昨日は「信頼」について書きました。
 ①信頼
 ②学習
 ③意識

今日は続きで「学習」です。

よいシェアード・サービス・リーダーになぜ「学習」が必要なのかですが、まずはシェアード・サービスというものを熟知し、さらには自社のシェアード・サービスの発展ステージを他社との比較も交えて理解・把握することが最低限必要です。これがなければ、自組織の指針をたてることもできませんから、当然といえば当然です。

次に、リーダーが自ら「学習する」姿勢をメンバーに見せること、それ自体が大切です。学習をしている人の言葉には重みがありますが、学習をしないで吐く言葉には魂が宿りません。そして、学習によって引出しを増やすことによって、さらに迫力は増していきます。そういった迫力がリーダーシップには間違いなく必要なのです。

学習をしていくと、自然と「持論(自論)」が持てるようになります。人を引っ張っていくのは一般論ではなく、「持論(自論)」です。リーダーは、自ら経験学習のサイクルをしっかりとまわして、そこから「持論(自論)」を導き出し、それをもってメンバーに語ることが必要です。このあたりの経験学習と「持論(自論)」については、ビジネス・ブレイク・スルーの組織人事ライブで松尾陸先生がわかりやすい説明をされていたので、また改めて整理したいと思います。

では、引き延ばすわけではないですが、「意識」は明日に続きます。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して3年以上を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。


《2009年3月3日》 始発に近い電車で出て、終電に近い電車で帰ってきました。眠いはずです、ひな祭り。

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【2009/03/03 23:11】 | シェアード・サービス | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
よいシェアード・サービス・リーダーになるために大切な3つのこと① ~SSC談話041~
先日の食品SS連絡会のエキスパート研修で食品各社のシェアード・サービス・センター(以降、SSC)の次代を担うリーダーの皆さんにお話した内容から少し。

当日は講師が3人で、お1人は管理会計的視点からのシェアード・サービス研究では第一人者といってもいい慶応義塾大学の園田先生で、シェアード・サービスの基礎知識から最新の情報までを包括的かつ網羅的にお話いただきました。もうお1人はメンバー企業でもあるシェアード・サービス会社の社長の方で、歴史的・マクロ的視点からシェアード・サービスをとらえていただきました。そこで私は、バランス上ということではありませんが、シェアード・サービスの次代のリーダーに期待すること、といった感じの内容で、あれこれとしゃべったのですが、主なところをご紹介します。

よいSSCリーダーになるために、絶対必要なこととして3つをあげました。
 ①信頼
 ②学習
 ③意識

ということで、まずは最初に「信頼」です。
リーダーは人を動かすことが求められる役割ですから、SSCに限ったことではないですが信頼の醸成が大前提となります。ここでの信頼の対象はメンバーだけではなく、上司、顧客、取引先、ホールディング等のSSCリーダーのステークホルダーすべてです。

では、信頼を醸成するために何をすればいいのかなのですが、これは非常に難しい問題です。今回は特に対メンバーに主眼を置いて、「関心を持つこと」→「そしてそれを伝えること」が何よりも大切だとお話しました。さて、これをどのように実践するかですが、まず簡単にできることは、職場をうろうろと歩き回ってメンバーの様子と顔をみることです。これだけでも、今の組織の実情に関する情報がかなり入手できます。もちろん適宜、声もかけます。あとは、とても大切なのは相手が関心を持っている事項に関心をもってあげる、相手の「好き」を好きになる、といったことです。結構、意識すればこれはできるものです。

また、信頼を考えるとき、CSの視点が役に立ちます。SSCリーダーのステークホルダーのそれぞれを顧客にみたてて、CSの視点を応用させてたち振る舞いを考えてみればいいわけです。
ここで提示したCSの視点は、あるところからのパクリですが、「感謝」「約束の遵守」「迅速」「公正さ」「親切心」「気配り」の6つです。これらそれぞれの視点で、例えばメンバーに対してどう応用するかといったことを考えます。

引き延ばすわけではないですが、「学習」と「意識」は明日に続きます。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して3年以上を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。

《2009年3月2日》 「日本の人事部」が主催する「HRカンファレンス」にいってきました。基調講演の高橋俊介氏は、何度も聴いたネタでも聴かせるのはさすがです。あとはスポンサー講演が3本と懇親会。スポンサー講演はいずれも使えそうな可能性があり、収穫でした。人事担当者は他の職種に比較しして会社間交流が激しい人種だと思いますが、主催者側がこのような人事担当者が出会う場はめったにないといっていたのに、とても違和感を感じました。でも、普段からであるかない人事担当者も多いんでしょうね。終了後は門前仲町、貸切専門の「40」です。

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