FC2ブログ
メンタルヘルス・マネジメントの4つのアプローチ
多くの企業がメンタルヘルス対策に力を入れています。EAP産業もそれなりの大きさになっているようです。しかし、本当に本腰を入れたメンタルヘルス対策をやっている企業はまだまだ少数であり、他社もやっているからとか、社会情勢がそうだからといって、とりあえずやっているという受け身のレベルがまだまだ多いのではないかとも感じられます。

メンタルヘルスに対するマネジメント側のアプローチは4つに大別できます。この4つはおおよそメンタルヘルス対応の進化段階だともいえます。

①「見て見ぬふりアプローチ」……気にはなっても周囲は何もしないパターンです。さすがに、このタイプの企業はあまりなくなっているはずです。明らかに何かあった際には、安全配慮義務違反に問われますね。ただし、職場レベルではかなりまずい状態になるまで、このアプローチを続けているケースもまだあるのではないでしょうか。

②「自己解決アプローチ」……何とかしようとは思うのですが、マネージャーが自己流での解決方法に走るパータンです。自分がこうやって乗り越えたから、などといった自分の経験からくる自己流の対処は危険です。マネージャーがしっかりと自己の問題としてとらえるのは良いことなのですが、自己流だけで解決しようとはせずに、専門家の意見を参考にし、時には専門家と連携をとって対処する姿勢が求められます。

③「医療依存アプローチ」……メンタルヘルスに取り組んでいる企業の多くが陥りがちなアプローチです。メンタル不全を疾病としての見地からばかりとらえ、現場や人事が過度に医療に依存してしまうケースです。本来であれば、職場改善、職場のマネジメントで改善できるケースも、職場問題の改善は棚に上げて、医学的な問題にすり替えて表面的な解決を図ろうとする考え方です。専門家への適切なリファーは大切ですが、右から左へ専門家に流すだけでは真の解決には至らないケースが多いでしょう。

④「適応アプローチ」……メンタル不調の原因をまずストレスに求め、職務におけるストレスを軽減させることによって状況を改善させようとする考え方です。もちろん、多くは医療的なサポートを併用させますが、現場のマネジメントやリーダーシップという領域にまで入り込み、不調者がストレスにうまく適応できるように全体を適応させていく考え方です。もちろん深追いし過ぎずに、ケースによっては早期に医療アプローチに切り替えことも必要です。メンタル不調のすべての原因が職場に起因するとは限りませんしね。

人事主導でメンタル問題に取り組み始めた企業は、ハード面から入ると「医療依存アプローチ」に陥りがちです。さらに踏み込んでソフト面での対処(「適応アプローチ」)ができるようになると、単にメンタル問題の解決だけでなく、職場の活性化につながり、企業競争力を高めることが可能になるのではないでしょうか。ただ、この実現にいたるまでにはいろいろな課題があります。そのあたりは、またいつか。

今日の内容は以下の図書を参考とさせていただいています。

ビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出すビジネススクールで教える メンタルヘルスマネジメント入門―適応アプローチで個人と組織の活力を引き出す
(2007/12/07)
佐藤 隆

商品詳細を見る




ビジネスブログ100選
  ←ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を
スポンサーサイト



【2009/03/27 23:50】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |