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図書紹介:『死にゆく子どもを救え』吉岡秀人著(冨山房インターナショナル刊) ④
さらに図書紹介の続きです。

吉岡医師の病院は時に戦場のような姿を呈します。

1週間に50~60件という途方もない数の手術を行います。本来は小児外科が専門であるにも関わらず、明らかに他の科に属するような症状にも必要に応じて対処をせざるを得ない場合があります。整備も整っていません。停電や断水も頻繁にあります。手術中に停電になり懐中電灯で手術を続けざるを得ない日もあります。麻酔環境も不十分であり、麻酔が切れる前に手術を終わらせなければならないプレッシャーもあります。

結果、吉岡医師はどんな医師になっていくか。
恵まれた日本の病院(というと失礼なのでしょうか)で医療行為に携わるのに対して、以下のようになります。
  いやがおうでも、スピードが早くなる
  いやがおうでも、守備範囲が広くなる
文中にありますが、吉岡医師は普通の日本人医師の2倍以上の速度で手術ができるそうです。また、吉岡医師の元で働く看護士の皆さんも、日本では行っているアシスタント的(というと失礼なのでしょうか)な仕事の域を超えたリアリティのある医療行為に携わります。
本書で1番感動したというか、印象に残ったのは、こういった仕事のやり方の部分です。

ここまで激しくはないですが、何となく大企業で働く人と、ベンチャー企業で働く人の違いを想起させます。
私の今いる会社はだいぶ大きくなってはしまいましたが、まだまだベンチャー的な良さも問題点も維持しています。以前いた100年を超す伝統のある企業とはいろいろな部分でかなり違います。もちろん、双方の良い点・改善点はあるのですが、こと仕事でいえば、ベンチャー的な企業で鍛えられた方が、
  いやがおうでも、スピードが早くなる
  いやがおうでも、守備範囲が広くなる
となるのは間違いありません。吉岡医師が奮闘されているミャンマーとは比較にもなりませんが、環境的・待遇的にも大企業よりも当然に劣ります。でも、本当に真剣に仕事で自分と向き合いたいのであれば、お奨めです。個人的には、大企業で「組織として仕事をするとはどういうことか」を学んでから、ベンチャーに行くのがいいんじゃないかと思っています。また、独立起業する人も含めて、そんなチャレンジをする若者が数多く出てきて、日本でもさらに多くの新興企業が成長できるようになってくれるといいなぁと思っています。

最新の学生に関するデータが出る都度に、学生の安定志向の高まりが取りざたされます。安定志向の中にもハッピーストーリーはもちろんあるのだとは思いますが、そう遠くないうちに、強い安定志向ほどリスキーなものはない時代に知らないうちになっているかもしれません。

死にゆく子どもを救え―途上国医療現場の日記死にゆく子どもを救え―途上国医療現場の日記
(2009/07)
吉岡 秀人

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《2009年8月11日 》 知らんうちに台風も去り、傘を忘れそうな夜でした(忘れないように最近はどんな雨でも折りたたみ)。夜は神泉にて、グロービスのクリティカルシンキングのクラスのOB会、記念すべきDAY100でした。ちょっと定例のOB会も常連化してきたので、次回は最近来れない方、来てください。幸せ者を冷やかしながら、楽しい夜でした。


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【2009/08/11 23:16】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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