5月も終りです。
半月に1回、ブログのタイトルの振り返りをしています。ついつい何を書いたのかを忘れてしまうからなのですが、今回は4日を除いては私の部屋の書棚から人事関連図書をつれづれなるままに紹介していく企画を続けており、ちょっと平板な振り返りになっています。まあ、いいか。書棚からの紹介はややペースを落としながらも、100冊以上は続けようかなと思っています。 5月16日 積極的傾聴の恐るべき効果 5月17日 人事の書棚から 025-027 5月18日 人事の書棚から 028-030 5月19日 人事の書棚から 031-033 5月20日 人事の書棚から 034-036 5月21日 人事の書棚から 037-039 5月22日 いにしえのOJT~Learning bar(ラーニングバー)から 5月23日 職場の4つの機能 5月24日 人事の書棚から 040-042 5月25日 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録④ 5月26日 3つの「何について」~GCDFヘルピング備忘録⑤ 5月27日 人事の書棚から 043-045 5月28日 人事の書棚から 046-048 5月29日 がちゃトーク ~イブニング・ダイアローグから 5月30日 人事のリスク ~ワークスシンポジウムから 《2010年5月31日》 赤穂の新生さくらぐみにて、真のナポリピッツァ協会日本支部の年次総会、新規加盟店認定式、セミナー、懇親会と続きました。素晴らしいメンバーがそろいましたよ。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を スポンサーサイト
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昨日は、ワークス研究所のワークス・シンポジウムと、産能大学のイブニング・ダイアローグをはしごするという贅沢なインプット・デーでした。書き残しておくべきことが山ほどあるのですが、今日はまずイブニング・ダイアローグを軽くリフレクションしておきます。
イブニング・ダイアローグは産能大の長岡先生が主宰される「学びほぐしのためのサード・プレイス」。「人材育成マネージャーのためのインテリジェンス・サロン」とも称されています。代官山というお洒落な街で、産能大の武内先生の手によるお洒落で非日常的なスペースが提供され、そこで素晴らしい仲間とのダイアローグが繰り広げられます。 今回のテーマは「研修はどうなる?研修をどうする?~人材育成の未来にある研修の姿を考える」でした。ストレートな課題設定ですね。そして、ゲストは東京大学の中原淳先生です。贅沢ですね。5名グループのテーブルが8~9組くらいありましたでしょうか、ラーニングバーとは異なり、ここは企業の育成担当者ばかりが集まる場です。 今回の目玉(?)は長岡先生の話でもなく、中原先生の話でもなく「がちゃトーク」です。長岡先生と慶応義塾大学環境情報学部の加藤文俊先生が中心となった「自画持参」というプロジェクト(?)で考案(?)した手法です。長岡先生の資料によると、そのコンセプトは以下のとおりです。 □参加者全員が「自分の考え」を持ち寄りつつ…… □誰もが等しく<現場>に関わるをもつ □脱・予定調和的なプロセス □継続的なコミュニケーションを生む<違和感> ここで大事なのは、しっくりと来ない感覚だそうです。答えが出るのではなく、問で終わり、さらにまた思考が続く…、そんな感じでしょうか。 で、がちゃトークの流れを書き留めておきます。「がちゃ」とはあの子供に人気のガチャガチャのことです。カプセルの中にいろいろな奴が入っている、あれです。 ①今回のテーマは「研修に関する疑問・悩み」です。配布された折り紙に、一人2つ「研修に関する疑問・悩み」を書きます。1枚の折り紙には1つの疑問・悩み。ですから、折り紙は一人2枚必要です。言い忘れましたが、4~6名のグループでやるのがよさそうです。 ②これを小さく折りたたんで、ガチャガチャのカプセルに1つずつ封入します。カチッと音をさせてガチャガチャを閉じます。 ③机の中央に置かれた布製の袋にガチャガチャを入れます。適切なものがあれば、箱でもいいですね。商店街の抽選用みたいな箱です。一人2つのガチャガチャを入れることになりますね。ここまでが第1フェーズですね。 ④さて、グループ内で順番を決めます。最初の順番の人は、袋の中から1つだけガチャガチャを選んで取り出します。何があたるやらお楽しみです。 ⑤ガチャガチャを取り出した人は、ガチャガチャを開いて、中に入っている折り紙に書かれた内容を読み上げます。自分か書いた折り紙を読まれた人は「自分のだ」とわかりますが、ここは内緒にしておきます。ばれないように。 ⑥読み上げたら、ガチャガチャを開いた人はそこに書かれた「研修に関する疑問・悩み」に3分間で真剣に応えてあげます。ここがメインのパートです。結構、真剣に答えるので、終わった後に喉が渇いて、皆さんビールかワインを取りに走っていました。あと、もしも自分が書いたものを引いてしまったとしても、それに一生懸命に応えるのがルールです。 ⑦3分間が終わったら、書いた人が「実は私です」とカミングアウトします。自分がそれを書いた思いなども吐露しながらしばしフリーのダイアローグが続きます。いい感じです。 ⑧これを全員で一周まわすと、袋の中のガチャガチャは半分に減っているはずです。そうしたら、今度はすべてのガチャガチャを開きます。それぞれについて、誰の疑問・悩みなのかをカミング・アウトして、しばらくダイアローグを続けます。 近い悩みを持つ人同士のダイアローグを促進されるにはとても良い手法です。新任管理者研修なんかで使ってみようかなと思いました。レゴ・ブロックではないですが、手を動かしながら考えるというのはいいものです。いずれにしても、コミュニケーションのかたちが自然に変わります。ワールドカフェ・スタイルよりも刺激的に感じました。脱・予定調和という言葉のとおりですが、そんな中から新たなものが生まれてきそうな感じもします。 当日に出た「研修に関する疑問・悩み」の内容については、またの機会に。 《2010年5月29日》 東京ヤクルトスワローズ、勝ちました。しかも勝ち投手は石川。交流戦初白星、ようやく勝率3割ですが、これからですよ。話は変わりますが、今日は評価者研修でした。土曜日にも関わらず、多くの皆様お疲れさまでした。あっ明日も研修です。今度は受ける方。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
はい、まだまだ書棚には本が並んでいるので続けます。
当初の動機は5月5日のブログを。特に説明するほどのことでもないのですが。。 人事の書棚から:046 「問題社員対応の法律実務」 石井妙子先生の著作です。「続」もあるのですが、問題社員対応で悩む企業担当者の多くが読んでいる本です。以前いた企業の顧問弁護士のお一人だったので、直接ご相談をさせていただいたこともありますが、この分野で何か本を読むとすれば、これが一番いいんじゃないでしょうか。ケース別に書かれているので、通読しないで、何かあった際に類似するケースを読んで調べるというような使い方もできます。もちろん、そんなお世話にならないことが一番いいのですが。
人事の書棚から:047 「仕事で人は成長する」 人事分野では高名な高井弁護士の著作です。たいへんにベタなタイトルで、よく編集者があれこれといわなかったなと思いますが、相手が高井先生だからでしょうか。弁護士という商売柄、多くの企業の方と会われるわけですが、この人は一味違うなとか、キラリと光っているなとかと感じた人は、ほぼ例外なく出世をしているとのことで、そんな経験の中から成功のポイントといったようなものを整理されています。 成功する人と成功しない人の差は実は紙一重であり、それはスキルや経験からくるものではなく、心の持ちようにあると高井先生はいいます。心の持ちようとはすなわち「執着心」。完成に90%まで近づいた時点で「だいたいできたから、この程度でいいや」という《だいたい病》、「もうだめだ」という《敵前逃亡病》が出る人は、自ら成功のチャンスを失っているというわけです。仕事というのは最後の10%が一番手を抜けないところ、成功者となる人であれば、当然のごとく最後の10%をやり切り、さらに120%を目指すことによって、仕事によって磨かれていくわけです。 あと本書の中で「今までの自分を蹴っ飛ばす」というフレーズが出てきます。自分を変える勇気、自分から成長しようとする勇気が何よりも大切だといわれていますが、まさにその通りだと感じます。
人事の書棚から:048 「ホスピタリティの教科書」 リッツカールトン大阪の総支配人だった林田さんの著作です。ホスピタリティは人事の重要な関連分野だと思っています。また、シェアード・サービス・センターであれば、間接部門からシェアードに意識変革をするには、ホスピタリティの概念を前面に出すのはそれなりに効果があるかと思います。もちろん合わせて、コスト意識と品質管理意識を強める必要がありますが。 この本の中から、とっても気に入ったフレーズを3つご紹介します。 『プロとは「そこまでやるのか」という人の総称だからです。 お客様からお金をもらっている、という事実だけではプロとはいえません。 「そこまでやるのか」はお客様が「感動」されたことを表現する言葉なのです。 賢くなったお客様は消費行動に「感動」を求めているのです。』 『いつも新しいことに身を触れさせ、勉強をしていると、自信が出てくると思います。 自信が出てくると、どんなときでも落ち着けるようになります。 落ち着くと謙虚にもなれます。』 『最上級のサービスは「明るく楽しい仕事」から』
《2010年5月28日》 ワークスシンポジウムからイブニングダイアローグにはしご。とっても贅沢な1日でした。たくさんアイデアも湧いたので、頑張ろう。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
「人事の書棚から」にまた戻ります。まだまだ本はたくさんあります。
当初の動機は5月5日のブログを。大したことじゃないんですけど。 人事の書棚から:043 「シェアードサービスの管理会計」 実はシェアードサービスについて書かれた本はけしていまだに多くはありません。本書はこのニッチな分野を専門に持たれる慶應義塾大学商学部の園田先生の著作です。園田先生とは企業研究会で出会い、私がシェアードサービスセンターの責任者をやっている時分は実によく一緒に飲ませていただきました。同じ慶應義塾大学商学部の牛島先生、小野先生らも参加されている実践コミュニティである「AAA3.0」は2~3カ月に1回程度の開催ですが、毎回、多彩なメンバー発表と三田界隈での懇親会かな成り立ち、とても楽しいものです。管理会計、産業史、マーケティングと3先生の専門分野が多岐にわたることもあり、参加者もまたさまざまです。 シェアードサービスの浸透と拡散と私は勝手に呼んでいますが、シェアードサービスという組織体がすっかり一般化するとともに、逆にシェアードサービスという概念や思いがぼやけてしまっており、単なる後処理部隊、それも必ずしも効率の良くない後処理部隊になってしまっている組織も少なくないようです。心あるリーダーは今でもしっかりと戦っている点は、とても頼もしいのですが。
人事の書棚から:044 「ヒトを生かすアウトソーシング」 何となく関連でアウトソーシングの本です。ソフトバンクを飛び出して設立したラクラスの北原社長の著書ですが、人事系のアウトソーサーとしてはユニークでしっかりとした取り組みでとても好感のもてる会社です。アウトソーシングに人事業務を出す場合、そのインターフェースの部分がポイントになります。給与でいうと確定処理を誰がどうやるかという世界です。確定処理と確認作業を内製化して計算だけをアウトソーシングするというのが旧来的手法でしたが、これですとパッケージソフトの機能程度しかアウトソーサーの機能はないわけで、パッケージソフトのレベルが今日のように上がってくると、旧来型のアウトソーシングは単に高コストなだけだ、ということになりかねません。ラクラスは確定処理や社員個人とのインターフェースまで請け負う仕組みを確立しており、人事部からルーティンを排除することを助けます。ただ、ルーティンの中に真実が宿ったり、ルーティンが人を育てたりする側面も否定できないので、あとは考え方次第ということですが。
人事の書棚から:045 「知らないと損する労災保険」 社会保険労務士の近藤先生の著作です。イラスト入り、見開きでとても読みやすく理解しやすい本にできあがっています。労災保険はおそらく給与業務で一番面白い(というと語弊がありますが)分野ではないでしょうか。マニアックなクイズがいろいろと出せそうです。近藤先生には私が会社を移っても引き続きお世話になっていますが、歯切れのよいアドバイスと、クライアントの立場になって考える姿勢、それから何といっても研修講師としての能力が魅力です。食品シェアードサービス連絡会でも、もう何年も給与担当者講座で講師をお願いしています。社会保険労務士に困っているという方、ご紹介しますよ。
《2010年5月27日》 うーん、高田監督が辞めても今日もヤクルトは勝てません。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
最近のいくつかのセッションから、キャリアカウンセラーであるGCDFのヘルピング(面談、カウンセリング)セッションで役に立つような話を備忘録として残しておきます。
これまで類似の企画を3回やっているので、興味のある方はそちらもご参照ください。大変ですよね、ヘルピングの上達は。 20090628 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録① 20090629 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録② 20090814 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録③ では、単純に箇条書きで行きます。 ・クライアントが2回繰り返して言っている言葉があれば、そこには、聞いて欲しい・理解して欲しいという気持ちがある可能性が高い。けして、流してはいけない。 ・クライアントはカウンセラーに嫌われることを無意識に恐れている。だから、カウンセラーに無理をしてあわせてしまうことがある。これを勘違いしてはいけない。 ・カウンセラーは1つ1つの言葉で常にクライアントに対して「何かをしている」。何かをしようと意図して発言した言葉でなくても、結果的には何かをしている。これにカウンセラー自らが気づくことは大切だ。カウンセラー自身が何をしているのかがわからないときは、クライアントが何をされたのかという観点から考えてみるとわかることが多い。 ・「何について」ばかりをとらえると関係構築が進まない。「どうだ」ばかりをとらえると、面談のプロセスが進まない。話している対象をとらえずに、関係だけをとらえ続けては面談は進みにくいのは当たり前。 ・熟語よりも「やまと言葉」で伝え方が、伝わることも多い。 ・クライアントを観察する。観察と感想は違うが、明確に区別がつけられない人も多い。観察とはあくまでも事実ベースのものである。面談をしていれば必ずカウンセラーに感想は生まれる。クライアントも感想を多く発言する。それと事実ベースの観察は区別する。 ・関係構築が終わったら次のステップに行くのではなく、関係構築がメインのステップであっても、順番に次のステップが入っている。逆に次のステップにいっても関係構築は必要。関係構築が終わったらアセスメントに行くのではない。関係性は大事だが、もう一方ではクライアントがどんな思いでいるのか、どんな課題をもっているのかという問題の把握、共有を関係構築をしながら進めていく。関係構築をやりつつ、一方では材料をつかみ、それによって問題を把握していく。関係構築が終わったから、次は問題を話してください、というのではあまりに失礼な話。 ・クライアントが自分の思いで言っているのか、言わされているか、カウンセラー向けに言っているのか、そのあたりをカウンセラー側が認識していかないと、面接は進まないし、援助にはならない。 ・過去の懺悔でとまってしまっても意味がない。過去は変えられない。変えられるのは将来。 ・クライアントが暗い話をしたときには、話を変えないこと。つらいときに悲しい歌を歌うと意外と元気になる。我慢してつきあうしかない、誰のために面接しているのか、徹底的につきあう。-1かける-1はなぜか+1になる。 ・「でも」は、相手の否定、相手の考えを変える接続詞。使うのは注意しなければならない。 ・クライアントが理屈をいうのは、カウンセラーが理屈をいっているからではないか。面談ではなく、議論になってしまってはいないか。 ・カウンセリングとは言葉を手段とした援助関係。クライアントが責任を持つ援助関係。これを成り立たせるためには関係構築はどうしても必須。 ・面談の場で、自己に気づく力さえあれは、大きな間違いはしない。自分は今、目の前のクライアントに何をしようとしているのか。自分は今、目の前のクライアントに何をしているのか。 《2010年5月25日》 真のナポリピッツァ協会主催の第6回セミナー。今年も元気にガエターノ先生をお迎えしての開催です。内容的にはかなり洗練されました。開始時刻、終了時刻ともにナポリタイムではあったものの、いい講習会に仕上がったと自画自賛です。終了後には、そのまま会場のパルテノペ広尾店で懇親会。熱い思いのピッツァヨーロの皆さんの話を聞いていると、本業の合間で忙しい中でのボランティアですが、何とか続けていこうという気になります。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
また、2日空きましたが「人事の書棚から」をまた続けます。スタートしたなんてことない動機については、5月5日のブログをご確認ください。
さて、今日は先週のラーニングバーに登壇された酒井穣さんの特集(?)です。ラーニングバーでは、途中から会場の勢いもあって、酒井さんもかなりのりのりになっておられ、小さく飛び跳ねながら語られていました。 人事の書棚から:040 「はじめての課長の教科書」 酒井さんの最初の著作ですよね。教科書本ブームがその後に起こっていますが、そんな火付け役の1つだと思います。ちょっと安易な紹介で失礼ですが、この本の帯の内容を引用します。ミドルに日があたるのは素晴らしいことです。 〓課長が知っておくべきこと、すべて教えます!〓 ●部下が失敗しても、そのまま部長や経営者に報告してはならない ●課長は家族的な方法で部下をまとめることが求められる ●感謝の意を伝えることで、部下に進むべき方向を伝える ●予算の数値目標には説得力のあるストーリーを用意する ●社内政治は仕事を有利に、かつ効率的に進めるために利用する ●ギブ&ギブの姿勢で、キーマンにとって有用な人材となる ●仕事の合法性の判断の頼りになるのは、自らの常識と良識 ●海外駐在では、帰国後のポストがない前提で準備をしておく ●部長を目指すなら、自分の課を部に成長させるのが正攻法
人事の書棚から:041 「あたらしい戦略の教科書」 「教科書」本がたくさん出ていますが、教科書の名にふさわしい条件は「平易」「網羅的」「実践的」の3つだと思いますが、この3つを兼ね備えた本です。以前にこのブログで紹介した際に、文字色を変えて引用した個所を再引用してみますね。かなり自分が引用した個所に傾向があるのがよくわかります。 「現代における戦略とは、現場に近い各分野の専門家が、ボトム・アップ的な方法で、その立案以前の段階から積極的に関わっていくべきものになったのです」 「『戦略のプレゼンは完成したのだがら、あとは戦略の実行だけだ』では順序が逆で、『優れた戦略の実行には何が必要なのか』という視点が必要なのです」 「戦略プロジェクトのメンバーに必要な資質があるとすれば、それは現状維持を嫌い、大きな危機感を持ちながらも、希望を失わない態度です」 「『我々は変わらなければならない』という点において同意できない人が、戦略プロジェクトの中心メンバーになることは、戦略には致命的です」 「戦略の立案を密室で行うことは、犯してはならない『現代社会のタブー』なのです」。 私は自分の方がその分野については明らかに勉強していると思ったり、明らかに強い思いやビジョンを持っていると思う分野の戦略立案に加わることができずに、思いのない人が作文した陳腐な戦略が出てきて、それを実行することを役割とされた辛い経験がかなりあります(もちろん可能な範囲内で実行ベースで求める方向にいじりはしますが)。以前のこの本を紹介させていただいたブログを書いたのは、前の会社をやめる1週間ほどですので、今から考えると、おそらくそんな経験が前の会社の退職理由の本質なのだと思います。自分が今、メンバーに同じ気持ちを起こさせていないか、改めてよく見つめなおす必要があります。
人事の書棚から:042 「英会話ヒトリゴト学習法」 3冊目はあえて最新書ではなく、こちらにします。というのは、ラーニングバーの席上でこの本が一番売れていないと少し嘆いておられたからです。 ラーニングバーの中で、積極的学習者、消極的学習者、学習拒否者という話がありました。人は学習へのスタンスでこの3者に区分され、積極的学習者10%、消極的学習者60%、学習拒否者30%の比率でおおよそこれには分布しているそうです。個人的には学習拒否者はもう少し少ないような気がしますが。 積極的学習者は勝手に勉強を進めるので問題はないのですが、人材育成担当者の役割の1つは、消極的学習者がいかに積極的学習者になるかを後押しできるかにあるともいえます。 ラーニングバーの場で酒井さんが会場に確認したところ、当日の参加者の半数以上が積極的学習者に手を挙げていたと思います。しかし、ここで話は終わりません。その次の酒井さんからの質問は「この中で英語がしゃべれる人は手を挙げてください」。これにはほんとにまばらにだけ手が挙がります。さらに「英語が必要だと言われ始めたのはいつでしたでしょうか」「それから英語を勉強をしていたらそれなりにはしゃべれるようになっているはず」「必要だといわれている英語の勉強もしないで本当に積極的学習者だといえるのでしょうか」と続きます。やられた、という感じです。 ただ、「必要だといわれている英語の勉強」というのは典型的な外からの動機付け。受験勉強も同様ですが、外からの動機付けによる勉強は、必要に迫られない限りなかなかできません。そんな状態の方が読む本です。
《2010年5月24日》 人との縁は作るよりも維持することが難しいというのは、私が常にいましめている言葉ですが、ふわっと維持されているかされていないかわからなかった人と、別の人のご縁で再開できるというのは、また格別です。そんな日比谷の夜でした。ありがとう。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
私の書棚にある人事・キャリア関連図書から、適当に紹介をする企画が子供の日から続いています。けして書評を志しているのではなく、改めて過去に読んだ書籍を振り返ることにより、その内容やその頃感じていたことをリフレクションして、徒然なるままに記述するという内容になっています。今日は何となくミドルです。
人事の書棚から:037 「中堅崩壊」 明治大学の野田先生の2008年の著書です。野田先生のお話は元気が出ますし、何よりもわかりやすいので大好きです。ジェイフール時代には、何度かご商談もさせていただきました。2008年は「WORKS」もミドルの特集をするなど、ミドル復権の論調が各所で活発になった年だと感じています。ちょうどバブル入社組がミドルの中枢を占めるようになった時期でもあり、ミドルの多重債務というキャッチーな言葉が印象的です。また、ミドルの復権なくして日本は復活しない、という考え方もそのとおりだといえます。もちろん経営者も頑張れ、ですが。
人事の書棚から:038 「創造するミドル」 野田先生の「中堅崩壊」の第5章は、「創造するミドルのための新たなキーワード」となっていますが、本書のタイトルはズバリ「創造するミドル」。本書の発行は1994年。発行者は当時の社会経済生産性本部です。 実はこの年、私は社会経済生産性本部の経営アカデミー人事労務コースに1年間通わせていただきました。まったくこの1年間が私の仕事人生を変えたといまえす。私は1992年に営業から人事に異動、2年間採用と若手教育を担当したところで、営業への配転希望を上司に伝えたのですが、当時の上司が「採用だけをやって人事経験者ですなんて顔をした奴をつくるわけにはいかない」といって、さわやかにこれを拒否。その時に経営アカデミーに通うように合わせて指示をいただきました。経営アカデミーでは第一級の講師陣から人事全般の極めて広範囲にわたる講義を聴き、メンバーによるグループ研究が1年間にわたって毎週行われます。当時のノートは大事にとってあります。合宿、自主合宿なども盛んで、とにかく考えに考える1年間でした。私たちのグループが選んだ研究課題は「課長の機能と実態~飛び出せ課長」でした。中間管理職不要論が活発になる中、直感的に課長は必要、ミドルは大切と感じていたのが、テーマ選定の理由です。まだまだミドルというよりも課長というのがしっくりときた時代です。 ※本書、アマゾンでヒットしません。 創造するミドル―21世紀のミドル像をめざして (1994/06/20) 吉川栄一 社会経済生産性本部刊 1800円 人事の書棚から:039 「創造するミドル」 実はまったく同じ1994年にまったく同じタイトルの書籍が発行されています。こちらは有斐閣から出ていますが、金井壽宏・米倉誠一郎・沼上幹という豪華執筆陣の編纂によるもので、冒頭には野中郁次郎先生が言葉を寄せています。038の創造するミドル」のサブタイトルが「21世紀のミドル像をめざして」であるのに対して、こちら039は「生き方とキャリアを考えつづけるために」となっています。個人に寄り添いながらも未来への期待を込めた本です。 「会社には何も期待しない!会社なんかに呑み込まれない!そんな人々に、会社でもこれだけやれる、会社の仕事も意外に面白い、という11人のミドルの声をライブにとどけ、経営学者4人がミドルと若者に熱いメッセージを送る」と説明書きにありますが、今よりも会社というのが相当に固定的だった時代がうかがい知れます。思えば、人の働き方、働くことに対するスタンスもこの15年ほどで大きく変わりました。何といっても、自分も転職するなんて夢にも思っていませんでしたし。
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はい、まだまだ書棚には本が並んでいるので続けます。
人事の書棚から:034 「企業変革のマネジメント」 NTTデータの企業変革の取り組みのレポです。たまたま機会があり、同社の経営層向け研修に同席させていただいたことがあるのですが、あれだけの巨大企業を1人ひとりの社員を主役にして変革を進めているリーダーシップは見事です。女性活躍推進連絡会のつながりで、同社の社内SNS「Nexti」、社内カジュアルポータルサイト「裏EGG」は以前に見学をさせていただいていましたが、それを生み出すきっかけとなったビジョン策定、ビジョン浸透、ビジョン実践の一連の流れと、変革チームの取り組みについて詳しく理解することができる本です。
人事の書棚から:035 「NTTデータ流 ソーシャルテクノロジー」 NTTデータの社内SNS「Nexti」を立ち上げたメンバー8名の手による本です。「Nexti」はどこかの部署が担当するというのではなく、勝手連的に集まった部署横断的な各業務の専門家がコラボして作り、運営しています。社内の集合知を自然に作り上げようという試みが、まさに非公式な集合体によって手掛けられたところが素晴らしいです。ちょっと前に社内のメンバーらを連れて、「Nexti」見学会を再度させていただき、本書の著者の皆さまと近くのららぽーとにて飲む機会をいただきました。基本的にはまじめで手堅い社風なのかなと思いますが、そんな中でしなやかに破壊と創造を実践されているなと感じました。一人ひとりがきちんと仕事、会社に向き合っておられます。素敵です。また、飲みましょう。
人事の書棚から:036 「リーダーシップ入門」 神戸大学の金井先生の著作です。金井先生だけで1週間くらい整理できちゃうんじゃないかと思うほど、たくさんの著作があります。本書は日経文庫という気軽な装丁で発刊されていることと、タイトルに「入門」とあることから、かなり軽めの本かと思いがちですが、新書の読みやすさというのは維持しつつも、リーダーシップに関する古今東西の理論があますなく紹介され、骨太な内容です。リーダーシップ論について一通り勉強したい人には何よりもお薦めです。
《2010年5月20日》 夕方から東京大学でラーニング・バーでした。今回は酒井穣さんを招いてのケース・メソッド方式。従来にもまして、ライブ感が強く、会場の一体感も強い3時間でした。だんだん来場者の期待感も高まり(少なくとも6割を超える今回の初参加者は、今回をベースに判断しますよね)これはこの後どう展開させていくか、中原先生も大変なのでは…、といらぬ心配もしながら二次会へ。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
粛々と「人事の書棚」からを続けます。
ちょっと飽きてきましたが、本を肴にして好きなことを書いているだけなので気楽です。今日はちょっと安易です。 人事の書棚から:031 「経営破壊」 あなたに最も影響を与えたビジネス書は何ですか?と聞かれたら、たぶんこれをあげるのではないかと思います。「クレイジーな時代には、クレイジーな組織が必要になる」という前文から始まる本書は、当時の常識を徹底破壊するという手法をとりつつ、近未来を考えた本です。そして、その多くが現実になったり、現実はさらにそれを超越したり、現実は意外としぶとかったり、しています。本書の出た1994年は、私が人事制度改革を担当してマスタープランを検討していた頃です。自分のやりたいことの応援隊になってくれたのが、まさにこの本だといえます。 「突飛さにかけるところはないか?」。素晴らしいチェック・ポイントだと思いませんか。人事担当者としても是非、意識して欲しいところです。「突飛さ」というのは、ある意味では独創性であり、その企業の競争力の源泉なのです。他の企業の名前をつけてもすーっと入るような「突飛さ」にかける人事施策では、競争には勝てません。
人事の書棚から:032 「経営創造」 手抜きではないのですが、トム・ピーターズが「経営破壊」の次に世に出した本を続けます。「停滞した企業を立て直すには、まず大規模な破壊を断行しなければならない…。だが、続いて再建(創造)に着手しなければ、破壊の苦しみは無駄になってしまう」と書かれているとおり、「破壊」の次に「創造」の本を書いたわけですが、実は原題はまったくテイストが違っており、直訳的には「ワーオ!を求めて ~めちゃくちゃ時代に対処する万人のためのガイド」となります。 ここでの「ワーオ!」は「WOW」と綴られる感嘆詞ですが、名詞としての「WOW」は「大当たり」「すごいもの」「興奮」を意味し、動詞としては「人をやんやといわせる」「うならせる」「わくわくさせる」となります。ただ、品質が優れているだけの製品・サービスではなく、思わず「ワーオ!」と叫びたくなるような際立った特質をもつ独自の商品・サービスを提供する創造性の追求を訴えているわけです。今日では「感動レベルのサービスを!」というのは、二流コンサルタントでも口にしますが、その原点を豊かな例示をもって伝えてくれている本です。
人事の書棚から:033 「起死回生」 もう一冊、シリーズ的にトム・ピーターズを取り上げますね。1997年の著作です。私が手掛けた人事制度が導入された1998年に日本語版が発売されました。本書は「イノベーション」の本と定義されています。ますます激しく、情熱的に、ビジネス書としては常軌を逸して書かれています。本書では1章を割いて、デザインの重要性を説いています。「15年前は価格競争だった。いまは品質競争で、これからはデザイン競争になる」とありますが、再度、価格競争の波が戻ってきていること、品質競争は既に必要条件になってしまったことに加えて、デザイン競争がまさに本格化しているのが今です。i-phoneの成功は、機能美を備えたデザインの勝利だとも感じます。 最後の章では、「燃え上がるには狂気が必要」「燃え上がるには熱狂が必要」「燃え上がるには病的執着が必要」「燃え上がるには仲間が必要」「燃え上がるには狂気が真実」「燃え上がるには熱狂が叫び」と結ばれます。 「情熱なくしてイノベーションはない」、これは絶対に真実だと思います。
《2010年5月19日》 今日は完全なチェーンミーティングで、お昼も含めて席に戻る時間はほぼゼロ。夕方には机に山積みの決裁書類を引き出しに押し込んで、にっぽんお好み焼き協会の理事会へ。日清製粉は20時に館内放送が入ります。終了後、少しだけ懇親会にお邪魔して、しょくの会へ。この会はキャリアカウンセラーの資格gcdfのアドバンスコースのOB会。わずか4日間のコースですが、なぜかその後は何十日も一緒に活動しています。キャリアカウンセラーですから「職」と、キャリア系の人は「食」も大好きなので、かけことばの会です。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
今日で10回目になりますが、「人事の書棚から」を続けます。
なんでこんなの書いているかは、5月5日のブログをご確認ください。たいした理由ではありませんが。 人事の書棚から:028 「日本的雇用システムの特質と変容」 文京大学の谷内篤博先生の著作です。谷内先生は10年以上も歴史のある「S-HRM研究会」という人事関連の実践共同体を主宰されており、毎年6月と12月に定例会が開催されています。一度、そちらで発表をさせていただいたご縁でお付き合いが始まり、何度もご来社いただいたりと大変お世話になっています。この研究会、続き方が筋金入りです。長く続く実践コミュニティに必要なエッセンスが詰まっています。メンバーも魅力的な方が多く、毎回、楽しみにしています。 さて、本書ですが、現在の環境の中で新しい人事制度を構築する必要に迫られている方が、これまでの日本を振り返る必要性を漠然とした不安感とともに感じた時に読むといいと思います。その漠然とした不安感こそが大切であり、人事担当者として必要な素養なのです。正直言って漠然とした不安を感じることがあまりない人には、人事の仕事は向いていないと思います。専門書ではありますが、谷内先生の文章はとっても読みやすいです。
人事の書棚から:029 「孤独の力」 明治大学の諸富先生の著作です。本書は慶應義塾大学丸の内シティキャンパスが開催している「夕学50講」で諸富先生がお話になった際に購入し、なんとおちゃめなサインもいただいています。ここのところの日本の傾向として、「ひとり」でいることがみじめで良くないことという風潮が強くなっています。特に学校世界ではこのプレッシャーは強く、会社組織でも仲間外れになる恐怖は蔓延しているといえます。その結果、「つきあっているのは『知人』ばかりで本当の『友達』はひとにぎりだ」という言葉にあるとおり、「ひとり」になることを避けるために無理に人と付き合うことに疲弊しつつ、本当に支えてくれる友達がいないという現象がおきています。暖かい目線でそんな泥沼から「ひとり恐怖症」の人を救ってくれる本ですマイ・スペースを持とうという実践編が最後についています。
人事の書棚から:030 「メンタルヘルス入門」 昨年末に58歳のお若さで逝去された島先生の著作です。GCDFの継続学習でお会いした方も多いのではないでしょうか。日本のメンタルヘルス界、EAP界にとっても、先生のご逝去は大きな損失ですね。本書は、キャリアカウンセリング協会スーパーバイザー養成講座の課題図書にもなっていますが、企業内のメンタルヘルス担当者になった人が最初に読む本としてとても適しています。新書本で読みやすいですし。 本書の最後に、自分自身のメンタルヘルスを保つための3つの「マイ」というのがあり、その3つ目が「マイスペース」です。諸富先生のご指摘とみごとに一致しています。
《2010年5月18日》 長男がアメリカの大学に1年弱行くことに。卒業もおそらく1年延びるのですが、この1年が就職戦線に大きな影響を与える理不尽な世の中ですね。いずれにしても、自分に力と勇気をつけるのが最大のセーフティネット。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
3日ぶりになりますが、「人事の書棚から」を続けます。
キャリア系です。 この企画の取るにたらない背景については、5月5日のブログをご確認ください。 人事の書棚から:025 「キャリアカウンセリング入門」 渡辺三枝子先生の著作です。キャリアカウンセリングに関する全体的な理解を深めるのに役立つ本ですが、前文で三枝子先生が書かれているサビカス博士にいわれたという「キャリアにはアップもダウンもないんだ。キャリアカウンセラーはアップとかダウンとか考えてはいけない」という言葉が、とても有名になった本でもあります。 今、毎週キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座に通っているのですが、これを受講するための選考に面接があり、その場で初めて渡辺三枝子先生と相対でお話しました。初回の講義もご担当されましたが、厳しく熱い目線をもたれた方です。講座ではなかなかうまくいかずに苦労していますが、面接で三枝子先生に通していただいたことを心の拠り所にして、残りの講座も頑張りたいと思います。
人事の書棚から:026 「キャリア・アンカー」 シャインの著による「キャリアアンカー」です。来日されましたよね。講演を聴きに行ったのは東京女子マラソンの日だったような気がします。以前にいた会社での35歳対象のキャリア研修で、キャリアアンカーを扱っていました。ペアになってインタビューをして深めていく手法です。キャリアアンカーとは、自分として絶対に捨てたくないコアの部分だといえます。自分というものは自分で理解しているようで本当の理解は意外とできていない。それをペアで深めることのより探求していきます。本書はペアでキャリアアンカーを探るワークブックの形式となっています。
人事の書棚から:027 「キャリア・カウンセリング」 1995年発行の本です。たぶん私が購入した「キャリア」に関する最初の本のはずです。産業組織心理学会の研究会で本書の著者である横山哲夫さんの話を聞いて、こりゃ大変だと思ってすぐに買って読んだという感じです。その後、キャリアカウンセラーの資格であるGCDFを取得したのが2003年ですから、ずいぶんと長いこと行動に移すのが遅れたものです。横山先生ですが、今も迫力満点で慶應義塾大学丸の内シティキャンパスのキャリアアドバイザー養成講座にも登場されていると聞きます。いやあ、懐かしい本。
《2010年5月17日》 DVPNGの理事会。新装さくらぐみは凄いことになっていました。想像以上です。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
毎月15日と末日には、半月間に書いた内容を振り返っています。
どうも最近さらに忘れっぽくなっており、何を書いたかを振り返っておかないとちょっと危険な状態なので。 結構、学んだことをすぐにかければいいのですが、タイミングや書きたいことの在庫の問題などからそうもいきません。そんなこんなで、後で思い出したり、ノートをみたりして書くことも多いのですが、同じことを何度も書いても仕方がないですから。 で、5月の前半ですが、連休中はかなり本を読みました。キャリアカウンセラー協会のスーパーバイザー養成講座の課題図書4冊も一応読了しています。明日が課題図書を利用したセッションの日になります。そんな延長上か、5日から「人事の書棚から」という私の部屋の本棚にある本について、つらつらと書くようになりました。まだしばらくはこれは続けます。もちろん、いろいろと普通のブログを間にはさみながらとなりますが。けして書評のレベルではなく、その書籍を読んだ頃についてのリフレクション的な内容(というよりも思い出話)が主になっている感じですけど。 今回はその「人事の書棚から」が大半を占めていますが、熱い新入社員研修が終わったので、その話と、やっぱりキャリアカウンセラー協会のスーパーバイザー養成講座なんかが入っています。 5月1日 カウンセリング6ステッププロセス 5月2日 事実と意見の区別~スーパーバイザーの難しさ 5月3日 アルコール依存症のお話 5月4日 笑顔は伝染する 5月5日 人事の書棚から 001-003 5月6日 人事の書棚から 004-006 5月7日 人事の書棚から 007-009 5月8日 新入社員研修から ~新人を育てるのは先輩の潜在的欲求 5月9日 新入社員研修から ~自分の上司が一番の上司だ!! 5月10日 人事の書棚から 010-012 5月11日 人事の書棚から 013-015 5月12日 人事の書棚から 016-018 5月13日 人事の書棚から 019-021 5月14日 人事の書棚から 022-024 《2010年5月15日》 今年度最初の慶應義塾大学SFC研究所キャリアラボ主宰のスーパービジョンでした。新たな分野での花田節は考えさせられます。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
さらに「人事の書棚から」を続けます。
今日はちょっとキャリア系にふります。 人事の書棚から:022 「その幸運は偶然ではないんです!」 ご存知、プランドハプンスタンス・セオリーのクランボルツ先生の著作です。慶應義塾大学SFC研究所キャリアラボの皆さまの手による翻訳です。ちょっと女の子っぽいタイトルですが、内容もケースの紹介が多く、トーンとしてはタイトルはあっています。それにしても「計画された偶発性」の理論は、日本人の感覚にとっても会うのでしょうか。すっかりと中心的位置を占めているように感じます。何はともあれ、好奇心ですよ。 明日は今年初めてのキャリアリソースラボラトリーのスーパービジョンです。どんなメンバーになっていますことやら。
人事の書棚から:023 「キャリアに揺れる」 迷えるあなたに贈るブックガイド30というサブタイトルのとおり、キャリアに関する書籍が30冊紹介されています。ターゲットは学生でしょうか。私が初めてキャリアデザイン学会で発表した際に、私の発表が含まれるセッションの進行役をされていたのが本書の著者である法政大学の上西先生でした。何せ初めての学会で、初めての発表なので、手順も常識も何もわからない中、ご面倒をみていただきました。その際にちゃっかり本もいただいてしまったのですが、私たちの発表が大学生のキャリア支援に関するものでしたので、分野的には重なるものがありました。その後、先生の研究に引用していただいたりしたこともあり、とても光栄です。
人事の書棚から:024 「大学のキャリア支援」 もう1つ、書棚でお隣に並んでいた上西先生が編著された本です。大学におけるキャリア支援は今世紀に入って急速に力が入ってきましたが、2007年当時の状況が網羅的に整理されています。まったくもって何が正解なのかがわからない世界なのですが、いろいろとやる学生はますますやるようになり、やらない学生は相変わらずやらないという二極化を強めるだけのキャリア支援ではなく、全体底上げのキャリア支援が必要だと思ったり、キャリア支援はどこまでおせっかいになるのがいいのかと考えてしまったり、そもそもキャリア支援って上から目線じゃない?、上の世代の都合のよいような路線を歩かせるってことになってない?、などとつぶやいてみたり、考えれば考えるほど何をすればいいのかわからなくなる世界です。考えるよりもまずは学生と会おうというのが、今のところの結論です。
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さらに「人事の書棚から」を続けます。
背景については、5月5日のブログをご確認ください。 人事の書棚から:019 「自律とモチベーションの教科書」 レアリゼの真田社長の著書です。私は昨年、転職して人事職に復帰するまで、4年間ほど人事のブランクがありました。結構、研修ベンダーの趨勢も変わるもので、昨年からお付き合いを新たに始めた研修ベンダーさんも多いのですが、このレアリゼさんもその一社です。といっても、まだ口座を開いているわけではありませんが。たまたま昨晩は、レアリゼさんの会議室にお邪魔して、第一回の新たな勉強会。またまた熱い方々に出会うことができました。 レアリゼさんとの出会いは、「日本の人事部」の第1回のカンファレンス。ここでお話を伺い、即「いいかも」と思いました。ボスマネージメントからリードマネジメントへ、OS(人材育成におけるOSとは人間観そのもの)のバージョンアップを、とのメッセージはわかりやすく、かつ刺さります。ちなみに「日本の人事部」のカンファレンス、次回は5月31日です。情報収集にもネットワークにもお手軽で便利な機会です。
人事の書棚から:020 「35歳からの生き方の教科書」 こちらはフェイスホールディングの小倉広社長の著書です。それにしても小倉さん、ここのところものすごい執筆量です。矢継ぎ早に本を出されています。メールマガジンもあいかわらず濃厚ですし、どうなってるのかしら、という感じです。フェイスさんとも昨年からのお付き合いですが、とても熱い研修ベンダーです。「相手の好きを好きになる」というフェイス研修のコンセプト、大好きです。本書のタイトルですが、流行の年齢本と「教科書」本の両方を取ってきてますね。悩める35歳へ、小倉さんのメッセージは熱く、鋭いです。
人事の書棚から:021 「プロマネはなぜチームを壊すのか」 アイシンクの伊藤社長の著書です。アイシンクを知ったのも「日本の人事部」のカンファレンスでした。プロジェクトマネジメントに特化されている研修ベンダーです。研修ベンダーには百貨店型と専門店型がありますが、百貨店型とはある程度は付き合う必要がありますが、個人的には専門店型の皆さまとネットワークを組む方が好きです。一度、デモをしていただいたきりになっており気になっていますが、真剣で好感のもてる会社です。それにしても、プロジェクトでの仕事って面白いですよね。
《2010年5月13日》 あらかじめ考えを決めていたことでも、いざ最終的に決断を迫られると迷いがでるものです。選択は人にとってもっとも難しい行為なのかも知れません。内定を出した学生が、なかなか決断できないのも仕方がないか。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
結構、個人的にははまっており、さらに「人事の書棚から」を続けます。
背景については、5月5日のブログをご確認ください。たいした背景ではないのですが。 人事の書棚から:016 「逃げない人を、人は助ける」 2004年に発刊されたテンプスタッフの篠原欣子社長の創業から今日のテンプスタッフを築きあげるまでの半生記です。以前の会社で、派遣デスクのコンペをした際には、社長自らあでやかなスーツをまとってプレゼンにご来社されました。お客様を大事にし、スタッフを大事にし、人材派遣ビジネスが日本で確立することに大変な尽力をされてきました。世界の女性経営者50名にも選出されていましたよね。人材派遣の本質を国会議員とマスコミがまったく理解できていないので、世の中はおかしなことになってきています。まだまだ篠原社長にご尽力いただかないといけないようです。
人事の書棚から:017 「発想法」 亡くなられた川喜田二郎先生の著書です。続編である「続・発想法」とともに、KJ法を研修で取り扱う人事担当者にとっては必読書でした。KJ法とは、川喜田=K、二郎=Jの頭文字をとった発想法であり、日本発の一番有名な発想法でしょう。その亜流も含めて、多くの現場で今も活用されています。敬意をこめて、原点を読んでみてはいかがでしょうか。一時期、パソコン上でKJ法をやれるというのをみましたが、やっぱりラベルとペンと模造紙です。
人事の書棚から:018 「日本型成果主義の基盤 職能資格制度」 何となくレトロな雰囲気になったので、楠田丘先生の本です。ご存知、職能資格制度の祖、当時の社会経済生産性本部の経営アカデミーで楠田先生自らの講義を初めて受けた時は感動でした。実は、成果主義が世の中でとりざたされはじめた頃、楠田先生もいち早く成果主義の重要性を説かれていました。そして、そのペースとしての職能資格制度の再設計を主張されていました。何となく日本の悪い風潮ですが、成果主義との二律背反的な概念として日本型人事制度が置かれ、その象徴として職能資格制度がとりざたされてしまった感じがします。そういうのって、本当に多いですね。派遣ビジネスが受けている誤解も同じようなものに感じます。
《2010年5月12日》 連休明け以降、まったく休みない状況で、会議に出ながら、次の会議の資料を作成しているような感じです。でも、夜は研修会社のレアリゼさんが立ち上げた第一回の勉強会に参加。どんなに忙しくても、こういう行動ができるかどうかで、いざとなった時の解決力が違うと思っています。これは、仕事を仕事と思うか、家業もしくはライフワークと思うかの差ですかね。熱い思いの方にまたまたたくさん出会えましたので、勉強会もこれからが楽しみです。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
ということで、さらに「人事の書棚から」を続けます。
いずれにしても背景については、5月5日のブログをご確認ください。 人事の書棚から:013 「新版 人材マネジメント論」 慶應義塾大学の高橋俊介先生の著作です。多くの名著がありますが、まずは教科書的なこま1冊を。事実、湘南藤沢キャンパスでの先生の授業では実際にテキストとして使われているようです。あくまでも経営的視点から人材マネジメントをとらえ、人材マネジメント全般について取り扱っているので、人事に異動してきて、さて何か本でも読むかなという人にはいいんじゃないでしょうか。ただし、中味は旧来的な日本型人事制度とは一線を画した俊介ワールドになっているので、あわせて歴史も是非とも学んで欲しいと思います。最近会う若手の中には、楠田丘先生を知らない人も増えてきているくらいですから。昔は誰でも人事の人であれば、楠田先生の物まねができたものです。
人事の書棚から:014 「働くみなんのモティベーション論」 神戸大学の金井壽宏先生の著作です。ものすごく著書が多く、それぞれ異なる観点が書かれており、とにかくそのパワーはすごいです。また、書く本以上に読まれる本がまた多いと伺います。モティベーションの「持論」を持ち、それを自分で調整することの大切さを説いていますが、「持論」をもつためにも古今東西の理論を知ることは重要です。本書は何となく軽めのタイトルですが、モティベーション論についての各理論を幅広く学びたいという人には最適な非常にしっかりとした本です。
人事の書棚から:015 「危機の時代の[やる気]学」 もう一冊、神戸大学の金井壽宏先生の著書を続けます。昨年でたばかりの本ですが、モティベーションではなく、あえて「やる気」という「やまと言葉」をタイトルにされています。明治大学の野田稔先生との対談を随所にはさみながら進みます。最近、金井先生がよく取り上げられるポジティブ心理学にも言及され、もともとの金井先生の主分野の1つであるリーダーシップとモティベーションがとりあげられていますが、「持論」をもつために必要な先達の「理論」も数多く整理されています。最近の金井先生の興味を理解しつつ、理論も習得したいのであれば、こちらの方が手っ取り早いでしょう。表紙が何となく、すごいです。昨年の慶應MCCの「ラーニングイノベーション論」でお話を聞いた後に読んだので、格好の復習となりました。
《2010年5月11日》 夕方から関東ITS健康保険組合の選挙会に。初めての選任なので、ちょっと緊張です。しかし、その後には、とても魅力的な先輩方と懇親会。オーナーの皆様が多く、とても勉強になります。体調はかなり悪かったのですが、楽しく過ごせました。そのあとに、人形町に移動して、にっぽんお好み焼き協会の佐竹会長と将来談義。事務局の佐々木君も一緒です。佐竹さん、青いあざやかなスーツでした。とても佐竹さんらしくて素敵です。いろんなアイデアがでたので、1つひとつ実現させなきゃです。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
2日間、新入社員研修のお話で中断しましたが、「人事の書棚から」をまた続けます。
背景については、5月5日のブログをご確認ください。 人事の書棚から:010 「MBAの人材戦略」 日本語タイトルはこっぱずかしい安易さがありますが、とにかく人事担当者必読書の1つですね。「戦略のパートナー」「管理のエキスパート」「従業員のチャンピオン」「変革推進者」という人事の4つの役割の整理は見事ですし、高い納得感があります。多くの方がその後に引用して使われています。面倒くさがりやの方は、第Ⅱ章までだけでもお読みください。それでだいたいはわかります。原題は「HUMAN RESOURCE CHAMPION」です。確かにそのままカタカナにすると誤解を受けかねません。
人事の書棚から:011 「コミュニティ・オブ・プラクティス」 帯に野中先生の「暗黙知が移転されるにはコミュニティの実践が不可欠である」との推薦の言葉があります。直訳的な「実践共同体」、あいの子日本語の「実践コミュニティ」といった言葉が世の中では使われていますが、今1つ言葉としては定着しなかったという感じがします。意味合いは違いますが「越境学習」という言葉の方がポピュラーになる可能性がありそうですね。しかし、実践コミュニティ的なものは着実に社会の中に根ざしてきており、言葉と概念は知らなくても、実践コミュニティへの参加者は相当なスピードで増加しています。社内、社外を問わず、意図的にこれを作り出そうという動きもいろいろと出てきています。そういうと私のブログの初回は、実践コミュニティの話でした。これを読んだ直後ですね、たぶん。 私は結構、本気で「実践コミュニティ」が日本を救うと思っているのですが。
人事の書棚から:012 「EQリーダーシップ」 それにしてもEQという言葉はすっかりと定着しました。IQとの対比で語ることができるわかりやすさがポイントでしょう。この本は、EQの概念をリーダーシップにどう活かすかについて書かれています。誰もがジャック・ウエルチのような力強いリーダーになれるわけではありませんが、EQリーダーには慣れる可能性があります。感情というもっともやっかいでありながらも、もっともパワフルに作用する人間特有のファクターをどう活用していくか、です。良い上司といわれる人のうちかなりの人が無意識にEQリーダーシップを発揮しているようにも思います。
《2010年5月10日》 Works誌の座談会でサウスタワーへ。人は育ったのか、育てられたのか。ながいこと、先輩や上司や育成担当者をやってますが、成長したなぁという奴には大勢立ち合いましたが、育てたなぁと実感できる相手は実はいません。やっぱり、仕事という分野においては、人は「育つ」のだと思うのですが…。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
ということで、「人事の書棚から」続けます。
背景については、5月5日のブログをご確認ください。 人事の書棚から:007 「新入社員はなぜ期待はずれなのか」 トライアンフの樋口社長の著書です。本当に実直なお人柄で魅力的な方です。昨年の夏はシリーズもののセミナーに参加させていただいたのですが、曜日が悪く、極めて悪い参加率に終わってしまいました。本当に申し訳ありませんでした。多くの人事人材を輩出されているHPのご出身ですね。早稲田大学の中竹さんを先日、企画部門の社内研修に講師としてお招きしたのですが、初めて中竹さんのお話を聴いたもの、トライアンフさんが作られた場でした。本書には「人事は本来、科学です」とあります。まったくそのとおりだと思います。あれこれとお金をかけているにもかかわらず、科学をろくに利用できていないのが特に採用面接の世界です。毎年反省してあれこれと考えるのですが、結局は納得感のある手法を編み出せません。これからもどうぞご指導ください。
人事の書棚から:008 「科学的手法で絶対に成功する採用面接」 採用、科学の連想で次の本を選びました。たぶん書籍のタイトルは編集者がつけたのでしょう。アセスメントセンター方式で有名な株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)のノウハウで書かれた本です。文京大学の谷内先生が主宰する超長寿実践コミュニティS-HRM研究会で、谷内先生の教え子が紹介してくれていたので早速読んでみました。いわゆるコンピテンシー面接を解説して勧めているのですが、なかなかこれをやり切るのは容易でないですね。特に現場の面接官にうまく使っていただくのには骨が折れます。本格的なコンピテンシー面接までいかなくても、コンピテンシー面接っぽい質問が交わる面接くらいでもいいですから、とにかく推進する必要はあります。それにしても、採用関連、就職関連の本って多いですね。学生も企業も悩んでいます。
人事の書棚から:009 「就職迷子の若者たち」 なんとなく採用、就職つながりです。ちょっと前の本ですが、なかなか売れていましたよね。秀逸なタイトルです。本当に「迷子」になる学生が毎年どれだけいることか。昨年、著者である立教大学の小島先生の授業に遊びにいかせていただいたのですが、大学という場にいてこういったことを実践されようとしている姿が本当に素敵です。かなりおかしい状況になっている就職活動と大学のキャリア教育、これに疑問を持って何かしようと動き始めている人は相当の数にのぼりますし、多少は効果も出てきているのではないかと感じます。ただ変わらないのはマスコミで、どうしてこうも誘導的な話ばかり作りたくなるのでしょうか。小島先生もテレビの取材嫌いでしたが、確かにいいように言葉を切り刻んで使われてしまってはたまったものでありません。事業仕分けの報道なんかはその典型例ですね。 そういうと小島先生とお会いする場は、いつも宴席がらみです。熱いハートを持ち、楽しい素敵なお人柄です。熱い人事のお話は宴席が似合います。
《2010年5月7日》 真のナポリピッツァ協会日本支部では、またまたガエターノ先生をお招きして講習会を実施します。5月25日にパルテノペ広尾店で開催する予定ですが、詳細は近日中に協会サイトにてご連絡します。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
ということで、「人事の書棚から」続けます。
背景については、昨日5月5日のブログをご確認ください。まったくもってたいした背景ではございません。 人事の書棚から:004 「小倉昌男 経営学」 私は著名な経営者の本というのは、なぜかあまり読まないのですが、これは別格です。私たちの世代は世の中に宅急便が生まれ、発展し、とてつもない便利を提供してくれたプロセスを同時代体験しています。日通や郵政省という超大手を駆逐して、今日までヤマトが戦ってきたプロセスも同時代体験しています。ゴルフにいくのがいかに楽になったことか、スキーにいくのがいかに楽になったことか、クール便や時間指定、そして最近では駐車規制に対応しての台車による配送、いずれも感動的な取り組みで、私たちの生活を便利に変えてくれました。宅急便がなければ、楽天もあれだけECサイトを急速に伸ばすことはできなかったでしょう。宅急便がなければ、今日のように産地直送のおいしく新鮮な素材を都会で安価に手に入れることもできなかったでしょう。本書は、大取引先だった三越の配送業務から撤退する場面から始まります。これぞまさに経営判断です。これぞまさに経営です。
人事の書棚から:005 「生き方」 この方も例外です。一言ひとことに、とても気づきがあります。ご高齢にもかかわらず、絶対に得になりそうにないJALの経営再建を担われていますが、とても応援したくなります。何よりも仕事に対する激しい目線がとても好きです。あるお医者様で、この本を毎日1文章ずつだけかみしめるように読み、すでに何度も読了されているという方がいました。そんな風に早読ではなく、味わいつつ読みたい本ってありますよね。
人事の書棚から:006 「状況が人を動かす」 組革研ってご存知でしょうか。今でも活動はやられていると聞きますが、私が参加したころは箱根の山中で0泊4日、連日徹夜で歩行ラリーをやっていました。この手のものには斜に構えがちな私でも、本当に楽しめました。本書のサブタイトルには「管理からリードへ」とあります。何事も「やらされる」のではなく、管理という外圧でなく、別の道が大切だ、それが「リード」だというのが基本思想です。そしてそれが人間が人間らしくなること…、状況を認識し共有することによって、人は自ら動く、そんな思いにはとても共感できます。私が最初に入社した企業では新入社員研修で歩行ラリーをやっていました。その担当になったので組革研のセミナーにいったわけですが、この本とこの研修は私のその後の管理職としての原点体験の1つになっています。 アマゾンに表紙の画像がありませんでした。残念。
《2010年5月6日》 新入社員研修も明日まで。月曜日からは配属です。配属前の緊張感というよりは、すっかりと全体がチームになっているといった安定感が強い感じて、いいといえばいいのですが、来週からはピンで勝負するのですよ。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
書棚から本があふれ、部屋中のこちらこちらに山になっています。洋服ダンスの中も本だらけです。実家のグルニエも本であふれ過重により一階のドアの開きが悪くなってきましたし、我が家の押し入れスペースも圧迫されています。趣味で収集しているSF本は捨てるわけにはいかないので、ビジネス書を中心に一部はブックオフへ、一部は段ボールに入れてさせに押入れへという移動を敢行することにしました。でも、なかなかブックオフ送りは思いきれません。そんなこんなしているうちに、昔の本を読み始めたり、あの頃を思い出したり…、これはもう収拾がつきません。
それにしても、残念ながらここのところは読書量がめっきり落ちています。それでも、そこそこは読んでいるので私の書棚(もしくは段ボール&押入れ送り)の書籍の中で、広義の人事関連書について毎日3冊程度紹介していくなんて企画を思いつきました。完全に自己満足的企画ですが、最近では以前に読んだのを忘れて同じ本を買ってしまうという事態も生じていますので、記録という意味でもまぁいいんじゃないでしょうか。けして、書評のレベルではありません。どちらかというと、「あの本を読んだあの頃の自分をリフレクションする」といった意味合いが強くなるかもしれまれん。けしてすべてが万人に対するお薦め書ということではありませんのでご容赦ください。 では、始めます。 人事の書棚から001:「ダイアローグ」 初回は今年の「ラーニングイノベーション論」(慶應義塾大学丸の内シティキャンパス)全体の課題図書になっていると杉山君から聞いた3冊です。いずれも東京大学の中原先生ものです。 「ダイアローグ」は昨年の人事の流行語大賞(?)でしょうか。中原先生と長岡先生の共著ですね。今年度も可能な限り、東京大学の「ラーニング・バー」も産業能率大学の「イブニング・ダイアローグ」は参加したいと思っています。それにしても、長岡先生のあの発想の切り口はどこから出てくるのでしょうか。毎度、毎度、そう来たかと本当に感動します。
人事の書棚から002:「リフレクティブ・マネージャー」 中原先生と金井先生という豪華な共著です。昨年の人事本人気ナンバー1ではないでしょうか。2冊買って、1冊は目茶目茶ラインを引いて読み、もう1冊は中原先生にサインをもらってきれいなままに保存したい…、そんな思いを持たせる本です。ダイアローグやリフレクションという言葉がとりざたされる時代は、やっぱり低成長時代の表れなんだろうなと感じます。高度成長時代、一億総中流時代という時代には、あまり意識されなかった切り口でしょう。それにしても、この本。どんな風に作られたのでしょうか。ばらばらに書いて合成させたのか、本当に目次の順番でやりとりされながら書かれたのか…。
人事の書棚から003:「企業内人材育成入門」 中原先生を初めて知った本です。今年度から産能大に移られた荒木淳子先生から広尾のパルテノペでインタビューを受けた際に、東京大学に魅力的な先生がいてラーニングバーという面白い企画をやっているから、きっとはまるはずだから行ってみたら…、とアドバイスを受けたのが最初です。ここから自分の世界がどれだけ開けたことか。ラーニングバーがきっかけで、知人・友人がどれだけ増えたことか。自分がどれだけリフレクションできたことか。本当に感謝・感謝です。荒木先生とはたまたまキャリアデザイン学会で発表順が並んでいただけで知り合いました。まったくの偶然の糸をちゃんとつないでいることだけは、ちょっと自負できるかなと思っています。それにしても、この本。人材育成部門に異動になった人は必ず読むべき本です。これまで何人に紹介したことでしょうか。
《2010年5月5日》 連休最終日。東京駅で超行列の室町半熟カステラを入手したので朝から食べましたが、あとは明日からに備えてお仕事中心の日です。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
お休みを利用して、ようやく今頃になってキャリアカウンセリング協会スーパーバイザー養成講座の課題図書を読んでいるのですが、講座の課題図書というのは、そこそこ興味があるもののなかなかこれまでは読むまでは至らなかったタイプの図書を読めるのでいいものですね。この「図説精神医学入門」はチャートなども入り、かなりわかりやすく精神病理の世界の理解を深められます。
この中に「アルコール乱用と依存」と単元があります。 「アルコール乱用」については、以下のような定義があります。 「身体的、精神科的、あるいは社会的な障害が現れる程度に定期的に、うさ晴らしにアルコールを摂取すること」。 うーん、結構そうだったりして、ですね。 慣習的に安全な飲酒量の限界は男性で週に21単位、女性で週に14単位といわれているそうです。ここでの1単位というのは、10ml相当のアルコール量だそうで、日本酒1合=2単位、ビール大瓶1本=2.5単位、ウイスキー水割りダブル1杯=2単位、焼酎お湯割り1杯=1単位、ワイングラス1杯=1.5単位といいますから、一晩で最初の一杯でビールを飲んでから、日本酒の一升瓶をあけると、1週間分完了ということです。けして多い量ではありませんが、極めて少ない量でもありません。 あともう1つ、大切なのは1週間に2日間、アルコールを摂取しないことだそうです。こちらはなかなか難しいですが今年はかなり実践しています。日本にはアルコール依存症は240万人強いるといわれていますが、その男女比は3:1だそうです。 だからどうするということではないのですが…。
《2010年5月3日》 いろいろとやることが満載の中で駆け回っているのですが、そんなさなかに真のナポリピッツァ協会の事務局業務。2009年度の決算を〆めて、2010年度の予算を立案、あわせて年度活動計画を策定して、総会の議案書を作成するという作業の半分くらいをやりました。明日で終わらせないと。今年は事務局のパートタイムを雇おうと思います。イタリアとピッツァが好きで、ボランティアに近い薄給で働いていただける献身的な方、誰かいないでしょうか。楽しみもいろいろとありますよ。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |