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ちょっと整理です…9月後半編
9月も終わり、第2クオーターも、上期も終了です。
皆様、本当にお疲れさまでした。

で、恒例の半月に一度の振り返りです。

今回はほとんどキャリアカウンセラー協会のスーパーバイザー養成講座からみです。
あとは、「人材教育」の書く力から2日間とか。
とりあえずは、復習できていないことも多く、書くこと満載なのですが、
時間との戦いで進めていきます。

9月16日 スーパーバイザー養成講座初回振り返り①
9月17日 スーパーバイザー養成講座初回振り返り②
9月18日 GCDF、スーパーハイザー養成講座、過去のブログから
9月19日 スーパーバイザー養成講座、最終日
9月20日 CAAスーパーバイザー養成・認定講座を終えて~開発計画
9月21日 書く力①
9月22日 書く力②
9月23日 「十人十色ゲーム」~他者の視座を意識する難しさ
9月24日 ストレス反応の7パターン
9月25日 人事における組織の壁
9月26日 GCDFのクラスについて
9月27日 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録⑥
9月28日 ダイアローグ・もやもや
9月29日 人事の書棚から107-109

《2010年9月30日》 夕方から「にっぽんお好み焼き協会」の理事会。4時間にわたるロングランでしたが、ものすごく進展がありました。今週末は、立川の昭和記念公園で開催される「Konaフェスタ」にて、お好み焼き教室をやってます。是非、お出でください。私は土曜日の午後から行く予定。パルテノペも六厘舎も店を出してますよ。



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【2010/09/30 23:31】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
人事の書棚から107-109
書くことが一杯あって1カ月以上やっていませんでしたが「人事の書棚から」です。

人事の書棚から:107 「働きざかりの心理学

亡くなられた河合隼雄先生の本。ご本人のお話をリアルで伺う機会は一度も残念ながらありませんでしたが、暖かくユーモラスな心を伝わってくる著作はかなり読ませていただきました。本書が出たのは昭和56年。まだ私が学生の頃です。当時から現在まで、世の中は本当に大きく変わりました。インターネットもなかった時代ですし、ビジネスにパソコンも使われていなかった時代ですからね。でも、本書の内容はまったく古くないのです。もちろん使われている例示は色あせているものも多くあるのですが、実は「働きざかり」を取り囲む本質はあまり変わっていないのかもしれません。たぶん、高度成長経済が終わった後には大きな断層があったものの、それ以降は意外と本質は変わっていないように感じます。

働きざかりの心理学 (新潮文庫)働きざかりの心理学 (新潮文庫)
(1995/04)
河合 隼雄

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人事の書棚から:108 「裏庭」

小説です。分類的にはファンタジーですかね。なぜ小説を取り上げているかというのは、あとで説明します。日本には昔話という質の高いファンタジーは多くあるのですが、現代文学では日本ファンタジーというのは弱い分野でした。でも、これは傑作ですよ。出会えてよかったです。

裏庭 (新潮文庫)裏庭 (新潮文庫)
(2000/12)
梨木 香歩

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人事の書棚から:109 「智恵子抄」

説明するまでもないですが詩集です。なぜ詩集を取り上げているかというのは、あとで説明します。中学の時以来の再読です。新潮文庫版を読んだのですが、最後に「智恵子の半生」という随筆がついています。24年間の結婚生活をへて、精神分裂病と闘った上で智恵子さんが亡くなった2年後に書かれたものです。これが実に読み応えがあります。凄まじいものを感じます。

智恵子抄 (新潮文庫)智恵子抄 (新潮文庫)
(2003/11)
高村 光太郎

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さて、この3冊の共通点は何でしょうか。わかる人は関係者だけだと思います。

キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成・認定講座の中で、メンタルヘルスに関する講座が2日間あります。東神田クリニックの大庭先生が担当されたのですが、その2回目の事前宿題としての課題図書でした。大量の課題図書が出て、その中から好きなものを読んでくるという仕掛けなのですが、私が読んだのがこの3冊と既に紹介した『「うつ」を治す』(大野裕著)の計4冊です。残りも時間をみて読み続けたいと思っていますが、残りのうちの一部を紹介しておきますね。

「デボラの世界~分裂症の少女」ハナ・グリーン著 みすず書房
「精神病」笠原嘉著 岩波新書
「強迫性障害~わかっちゃいるけどやめられない症候群」久保木富房著
「パニック障害」界谷久宣著
「心身症」成田善弘著 講談社現代新書
「PTSD~人は傷つくとどうなるのか」加藤進昌著 日本評論社
「パーソナリティ障害~いかに接し、どう克服するか」岡田尊司著 PHP新書
「水辺のゆりかご」柳美里著 角川文庫
「愛を乞う人」下田治美著 角川文庫
「対象喪失~悲しむということ」小此木啓吾著 中公新書
「自閉症だった私へ」
「永遠の出口」森絵都著 集英社
「風葬の教室」山田詠美著 新潮文庫
「蹴りたい背中」綿矢りさ著 河出書房新社
「ゴールド・ラッシュ」柳美里著 新潮文庫
「少年期の心~精神療法を通しみた影」中山康宏著 中公文庫
「ライフサイクルの心理学」講談社学術文庫
「大河の一滴」五木寛之著 幻冬舎文庫
「モモ」ミャエル・エンデ著 岩波書店
「こころの旅」神谷美恵子著 日本評論社
「小さな贈り物~傷ついたこころに寄り添って」村瀬嘉代子・中井久夫著 創元社
「こころの処方箋」河合隼雄著 新潮文庫
「こころの臨床家のための精神医学ハンドブック」創元社
「精神医学ハンドブック~医学・保健・福祉の基礎知識」日本評論社
「分裂病とつきあう」伊藤順一郎著 保健同人社
「自殺の危険とカウンセリング」下園壮太著 金剛出版

《2010年9月29日》 本日、ラーニングバー。またまたいろいろな方と出会うことができました。で、週末にでもゆっくり整理します。サイバーエージェントのお話も整理したいですが、ラーニングバーというもの、ラーニングバー的なものというものについても整理したいなぁと思います。週末、そんな時間あるかな。



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【2010/09/29 23:56】 | 書籍紹介 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
ダイアローグ・もやもや
キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成・認定講座が終了して早や10日。リフレクションというか復習というかをちょっとずつはしています(といってもブログに向かうだけなのですが…)。

話は横にそれますが、ここ2年間ほど、中原淳先生のもとで学ぶことも多く、相当に影響を受けています。

元に戻って、スーパーバイザー養成・認定講座では、渡辺三枝子先生にいろいろとハッとするようなご指摘をいただきました。渡辺三枝子先生からのご指摘の中で、中原淳先生のワールドでしばしば出てくる言葉が出て来たケースを2つ鮮明に覚えています。お話になられた内容は逐語をとっているわけではないので、曖昧に私が再構成していますが、その2例をご紹介します。

【ダイアローグ】について

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「共有」という言葉はきらい。「対話」をしてほしい。
コミュニケーションよりも、ダイアローグが必要。
コミュニケーションは伝えること、ダイアローグはそれぞれ新たな視点を見つけていく。
ダイアローグのためには、自分の中に考えがないとできない。
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たぶんクラスの中で、「ちょっと共有したくて」などと誰かが気軽に発言したことに対してのコメントだったのでしょうか。ダイアローグは昨年の人材育成業界の流行語大賞の上位に間違いなく入る言葉だったと思いますが、一般庶民への伝道師的立場を担われたのは、中原先生と長岡先生でしょう。「企業と人材」が2008年4月5日号で「ダイアローグ」を特集した時には、ピンのこなかった人も多かったのではないかと思います(そんな中で、ダイアーグ・イン・ザ・ダークってなんと1999年からやってるんですね、すごい)。

コミュニケーションは単に情報の伝達、ダイアローグはそれにとどまらず「新たな視点」を見つけていく。コミュニケーションは人間でなくてもできるかもしれませんが、ダイアローグは人間にしかできません。それも、自分の中に考えや思いがあ人間にしか。

【もやもや】について

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キャリアカウンセラーが、「もやもや」という言葉で逃げないでほしい。
カウンセラーの仕事はクライアントのそれを明確にする支援をすること。
カウンセラーが「何となくもやもやとしたクライアントでした」では、何も支援はできない。
「もやもや」に対峙して、それを明確にしていく努力を放棄してはいけない。
******************************************************************************

中原淳先生の慶應MCCでのラーニングイノベーション論では、多くの気づきとそれに基づく学びがありましたが、結構、多くの人が洗礼を浴びたのは、「もやもや」と「くるくる」だったのではないかと思います。
研修の効果を考えるとき、研修ベンダーは研修終了後のアンケートの全体集計が5段階評価の4を下回ることは、営業上の必要から避けなければなりません。一般的に4を下回る研修は「不合格」とみなされていますから。そのためには、研修終了後に受講生が「すっきりと」「何かを学んだ」「やったぁ」「ありがとう」という感覚を持つことが大切です。で、おのずとそんな研修設計になります。
それは知識を得るタイプの学びではよいのでしょうが……。誰かから知識をさずかって「すっきり」!!ではなく、すっきりとしない研修で学んだ内容について、研修終了後も何度も何度もリフレクション・反芻しつつ、その「もやもや」感の中から気付きと成長を得るようなタイプの学びでなければ、今や知識の伝達以上のことはできないのではないかというのが、「もやもや」の投げかけです。
で、そんな投げかけ自体に「もやもや」する受講生たち。いつしか「もやもや」という言葉は、学んだ内容をリフレクションしつつ自らの考えと思いを深めている状況を指すようになります。
でも、キャリアカウンセラーが「もやもや」に逃げてはいけません。「もやもや」した悩みをもってどうにもならずにカウンセラーの前にきているクライアントに対して、カウンセラーはその「もやもや」に輪郭をつくってあげるお手伝いをします。ですから、キャリアカウンセラーは常日頃から、物事を「もやもや」で片づけないような習慣をつけることが求められます。
確かにラーニング・イノベーターとしての私たちも、ちょっと「もやもや」という便利な言葉を安易に使い過ぎていたかもしれません。予定調和的な「もやもや」では、既に「もやもや」ではありませんし。

《2010年9月28日》 日中の仕事も濃厚でしたが、夜も濃厚。慶應義塾大学丸の内シティキャンパスにて、ラーニングイノベーション論のOB会、学びYa!。途中で抜けて、日暮里へ。10年来の仲間との特別な会。それから気づいたらスカイツリーを見上げて横になってました。で、今も深夜に「てっぺん」みてます。


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【2010/09/28 23:19】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録⑥
GCDFでいうヘルピングの上達のために、懸命に努力をされている方がたくさんいます。特に関係構築を超えた部分については、GCDFのクラスではあまり時間をとって実践していないので、苦労をするケースが多いようです。ここで、苦労をすればいいのですが、自己流・自己解釈で走り始めると極めて危険です。

今日はキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成・認定コースのノートから、ヘルピング備忘録を構成してみました。ほとんどは橋本先生からのお話です。

・カウンセラーは、自分は今、何をしているのかを常に意識する。自分が何かいったということは、すべてクライアントに何かをしているということだ。

・いらいらしてしまうカウンセラー。いらいらしていることを良くないことだと判断している。しかし、いらいらするということは、少なくともクライアントの話を受け止めているということ。聞き流してはいないことは評価できる。

・誰しも感情をコントロールすることはできない。でも、感情をコントロールしなければならないと思っている人もいる。そのことは理解しなければならない。

・姿勢や態度についての在り方に言及しても仕方がない。これらは頭から入ってきてしまうもの。行動に純粋に着目する。行動に着目した方が、クライアントは受け入れやすい。そして、逃げられない。姿勢や態度に着目すると、解釈論になり、面談が議論になってしまう。議論になってしまう面談が一番よくない。

・考えには焦点をあてない。行動に焦点をあてる。具体的にその場のことにとどまる。

・カウンセラーは、あるべき論をいうのは絶対に避けなければならない。正しいことには誰も反論ができない。そして、何も進まない。

・プライドが高いクライアントだと感じました。………カウンセラーは何をとらえてそう判断したのか。それを明確に説明ができるか。感じた、ではいけない。

・プライドが高い人は、傷つけられることを恐れる。恐れている弱みがある。

・饒舌なクライアントは何かを恐れている場合がある。

・「私、関係の構築がうまくできないんです」。あまりに抽象的な言葉。具体的にどんな行動があったからそう思うのか。自分にとって望ましい関係構築とはどういうことなのか、を具体的な場面でいうことが必要。具体的に振り返る力がつかなければ、いつもでたっても何もできるようにならない。

・励ましや、慰めも、思いやりの1つだ。これをカウンセラーがやってはいけないと思ってしまう人が多い。カウンセラーはクライアントを元気にすることが目的ではない。クライアントが自立しなければならない。慰め、励ましで終わってしまうのはいけない。でも、励ましや、慰め自体が問題なわけではない。カウンセラーに変なとらわれがあると、本末転倒になってしまう。

・伝わるかどうか相手があってのこと。相手の表情をみて、伝わらなかったら言い直す。場合によっては、伝わったかどうか相手に聞いてみる。相手の反応に敏感になる。相手の理解力、自分の話し方によるが、伝わらない、伝わらないと考え過ぎると関心は自分の頭の中にいってしまい、相手に関心がいかなくなってしまう。自分よりも、聞いてくれている人に意識を向ける。相手の反応を重視していく。

・カウンセラーがクライアントに、肯定されることを求めていると、相手を思いやることはできない。カウンセラーはクライアントの感情や、求めている答えをピタっといってあげたいと思ってしまう。だから、肯定されることをいえることがいいことだと考えてしまう。その時点で、相手をみなくなってしまっている。

・クライアントに否定されることによって、もっとその人のことがわかってくる。肯定されることを期待することはやめて、相手の反応を聞く、話してもらう。それがコミュニケーション。共感的理解とは、相手が自分に対してもっともっと自分のことを話してもらうためにする。もともと人はわかりあえない。少しでもわかりあおうというのは、プロの方からやるべきこと。クライアントに自分のことを安心して話してもらうために共感的理解をする。ただ、クライアントも実は自分のことをよくわかっていない。多くの話しながら、一貫性がない部分などをみて、介入のタイミングをみていく。矛盾に気づく。それを論理的に組み合わせて概念的思考する。それがカウンセラーの役割の1つ。

>《2010年9月27日》 本日より朝の連続テレビ小説「てっぱん」スタート。最初の舞台は尾道。大林宣彦監督ではありません。テロップにお好み焼き指導「佐竹佐知子」という文字を見て、感動です。
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【2010/09/27 23:09】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
GCDFのクラスについて
昨日、たまたまお2人の方から10月からGCDFのクラスに通われると伺いました。
お2人ともとてもパワフルで学びにもどん欲なラーニングイノベーターの方々ですので、仲間に加わっていただけることは、とっても嬉しいです。何となく、そのお2人向けに半分なりますが、改めてGCDFについてです。

ある期間通うタイプの研修的なものに過去に参加されたことがある方であれば、研修の最終的な価値はそのコンテンツだけではなく、クラスで実は決まる、ということにお気づきだと思います。もちろん、魅力的なコンテンツも大事ですが、コンテンツだけであれば、極端なお話、本を読んでもなんとかなります。

で、GCDFのクラスもまさにその通りです。

私は2003年度Aコース卒業ですが、非常に素敵なクラスに恵まれ、いまだに定期的に自主勉強会を続けています。次回は12月とちょっと先になってしまいますが、毎回、誰かがアレンジしてコンテンツを決めて、メンバーの仲間も呼んで大勢で週末に終日ワイワイと進めています。もちろん飲み会付きです。でも、卒業して1年もしないうちに疎遠になってしまうクラスもあるようです。

しばらく前から、クラス・クライアント役をやらせていただいており、たまにですが現役クラスにお邪魔することがあります。そこで感じるのは、本当にクラスそれぞれだということです。このクラスはすっごい活性化しているな、このクラスはなんかまだちょっと盛り上がりにかけるな、というのがそれなりにはあります。ただ、心配になるようなレベルのクラスには、まだ幸いなことに出会っていません。

クラス・パワーというのは抽象的ですが、要素分解的に整理すると、《コンテンツ×講師&事務局×参加者》の掛け算で構成されるものでしょう。どんなにコンテンツや講師が良くても、事務局が頑張っても、参加者の意欲が低ければ、クラス・パワーはあがりません。しかし、参加者は私たちには選べません。初回に参加して初めて「こんな人たちとこれから120時間の学びを共有するんだ」と実感するものです。どきどきしますね。

GCDFのクラスは、そのコンテンツ自体に、メンバーの交流が深まり、自然と盛り上がりやすい要素が織り込まれています。

実はキャリアについて学ぶにあたっての最大の教材は、高名な学者の理論などではなく、まさに「自分」自身なのです。ですから、学習期間中、自分と対峙する時間が相当にあります。そして、一人で対峙していても発展性がありませんから、メンバーとのやり取りの中でそれを行います。
といっても、何も講師(トレーナーと呼びます)が「自分と対峙してください」というわけではありません。キャリアについての課題を考える中で、普通の人であれば、自分を題材に考えることが一番、楽でリアルで有効だから、自然とそうなるわけです。メンバーとカウンセリング場面のロープレも数多くやりますが、創作クライアントをいくつも作れるわけではないので、過去の自分を題材にすることが普通にあります。ある意味、これは自己開示に他なりませんから、当然にメンバーとの距離は縮まります。メンバーを深く知ることもできます。

また、クラス終了後には資格認定という共通の目標があります。例外なく、試験対策目的でどのクラスも自主的に集まって勉強会を開催しています。過去問題や想定問題というのも流通します。そういったものまで含めて、GCDFのクラスなんだと思います。異なる立場の仲間が、共通の目的のために自主的に集まるというのは、なかなか貴重なことです。このクラスは絶対に全員合格しようねという思いを皆で持ちます。こんなことも、クラス・パワーを上げられる背景の1つでしょう。

メンバーにはいろいろな方がいます。会社派遣の人・自費参加の人、企業人事の人・人材ビジネスの人・フリーの・大学関係の人・たまに主婦の人・まったく関係のないビジネスの人、学びなれた人・ういういしい人、……、でも、共通しているのは、キャリアについて学びたいという思いです(ごく一部、企業派遣でさめた人が交じるケースがありますが、そういう人を巻き込んでいくのも快感ですね)。

ただ、性格はそれぞれですし、こういった場での学びの経験もそれぞれです。

ですから、すぐにクラスが活性化するとは限りません。そのためには、触媒役になる人がクラスに出てくると早いです。別の言い方だと、幹事役、ムードメーカー……かもしれません。自然発生的にたいていのクラスではそういう人が生まれます。複数いる場合もありますし、その支援役であるとか、自然とクラスのチームができてきます。触媒役になる方をみていると、不思議と2つのパターンが多いです。1つは、ちょっとおじ様という年齢にたどり着いた男性、もう1つは比較的若い女性。先日にお邪魔したクラスは、妙に高年齢男性比率が高く、大丈夫かなこれ、と最初は思ったのですが、なかなかどうしていい味の出たクラスでした。おじ様達主導で、飲み屋でしょっちゅうリフレクションしているみたいでした。

クラスは与えられるものではなく、あくまでも自分たちで作るものです。これは、クラスが終了する頃にはほとんどのメンバーが実感しているのですが、初回からそういった思いを持っている方がいると、早期に活性化します。テストクライアント役というのは、3回目と8回目にお邪魔するのですが、3回目のクラスではまだ固いクラスと、そうでないクラスがあります。活性化のスピードなのでしょう。

クラスのチームができれば、あとは安心です。ラーニングイノベーション論(慶應義塾大学丸の内シティキャンパス)のクラスなんかでも、知識としての吸収ではなく、すべてを「自分ごと」として考えて吸収しようと自然にしていることと思います。自分はどう考えるか、自分は企業に戻って何をやるか、ですね。
GCDFでは、より「自分ごと」として考えます。繰り返しになりますが、キャリアを学ぶ上での最大の教材は自分です。受講を終えた方の多くは、何よりも自分自身にプラスになったとおっしゃります。ですから、斜に構えて話を聞いているだけという人は、普通出てきません。皆が真剣です。

何でもそうですが、せっかく自己投資するのですから、いかに前のめりにやれるかが大切だと思います。それから、投資を最大限に活かす気持を持つことです。GCDFを受講して、数百人単位で仲間が増えました。協会の皆さまとも仲良くさせていただいています。単に一受講生としての立場を超えていけると、プラスもさらに広がります。

キャリアカウンセラーという役割は、世の中に絶対に必要だといわれながら、有資格者の数だけが増えて浸透はしてきているものの、輪郭が完全にぼけて概念が拡散してしまっています。そんな中でクライアントの自立を支援なんかまったくしていないようなキャリアカウンセラーも大勢いる状況です。大学のキャリアセンターなんかでは、キャリアカウンセリングの有資格者がやっている酷い話を未だに聞きます。
また、少なくともこれが職業として認知されることは日本ではなさそうにも感じます。そうであっても、キャリアカウンセラーという役割が正しく認知され、それが明日の日本に何かのかたちで役に立つために、協会の皆さんと何かができるといいなと思います。今回、スーパーバイザー養成・認定講座を終えて、その思いはさらに強くなりました。

なんて大きな話は抜きにしても、ここで学ぶことは、日常の中でも非常に役に立ちます。あらゆるコミュニケーションの場、あらゆる他者理解の場で応用が利くといってもいいでしょう。先日、ヘルピング役でご一緒だったお母さんGCDFホルダーが、GCDFのクラスに来てしばらくは小さい子供に本当にやさしくなれる……、とお話されていました。受容と共感は、世界を動かします。

と、GCDFベタ褒めの日曜日ですが、お一人お一人の参加者が「自分がクラスを創る」との思いで参加されると、何倍ものお得感が得られることと思います。

一緒に継続学習を受けられる日が早くくるといいなぁと願っています。楽しんで学ばれてください。

《2010年9月26日》 キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座が先週で終了したので、神保町にもいかず超久しぶりにオフの日曜日でした。運転免許が失効してしまっているので、でかけるのもままならず、あまり生産性の高くはない1日を送りましたが、ある意味、とっても贅沢な話です。最近、ホッピーの広報誌に近くなっている「古典酒場」が出たので、さっそく買いましたが、おかげてホルモンが食べたくなり、これから出かけます。


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【2010/09/26 17:15】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
人事における組織の「壁」
昔から、人事と労務は仲が悪いといわれています。同様に、経理と財務も仲が悪いなどという人がいます。

人事は運用、労務は制度企画、運用側は「実態もわからないでこんな制度をいれやがって」といい、制度企画側は「せっかく作った制度をまともに運用もしやがらねぇで」といいます。経営アカデミーなんかで学んでいた頃(はるか昔)は、お酒が入るとよくこんな議論をしていたものでした。これを称して「人事における組織の壁」といいます。人事みたいな、ちっちゃい世界でも簡単に壁はできちゃうんですよね。でも、そんなことをいっている運用側も、本当に現場の実態を把握していたのかは疑問です。制度側にも明らかな瑕疵はどんな会社でもいくつもあったと思います。

最近では「個人のキャリア」に着目したり、「個別人事」が重要視されたり、現場に入り込む人事が良い人事といわれたり、人事の中での新たな基軸ができてきつつあり、この壁の対立がさらに複雑さを増してきています。例えば、人材開発という本当に狭いどうでもいいような箱庭の中でも(注意:単なる皮肉屋なので言葉のままにとらないように…)、マスでやる従来型の研修と、個人のキャリアに着目するアプローチでは壁ができがちです。

そんことに悩んだら、花田光世先生の素朴な言葉を思い出しましょう。

「組織の間に壁なんてない、そのような考え方自体が壁なんですよ。」

                             花田 光世

ベルリンには確かに物理的な壁がありましたが、普通、組織の壁って物理的にはないはずです。
私の知る唯一の例外的な奴は、某会社にお邪魔した際に、この廊下の右側の執務スペースが制度企画の部署で、左側の執務スペースが運用やシェアードの部署で、その間にこの廊下という大きな溝があるんです、と聞いたことくらいです。

《2010年9月25日》 ここのところ土日の日中にまったくプライベートの時間がとれなかったのですが、久しぶりに午前中には病院に行きました。南砂町に向かう端からは、スカイツリーがくっきりと大きく見えます。午後は出社でお仕事です。



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【2010/09/25 23:59】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ストレス反応の7パターン
ウィルシードさんに「セルフマネジメント研修」をお願いしました。
ストレスのセルフマネジメントものですね。

この中でストレスパターンの簡易診断というのがあります。
備忘録として書き残しておきたいと思います。7つのパターンに区分されます。

イライラ型(焦燥感)
…物事が思い通りにいかない時に、腹を立てたり、焦燥感にかられたり、落ち着きをなくしてしまう。
「べき思考」の傾向が強い。自分や他人に対して「こうあらねばならない」「こうするべきだ」と決めつけてしまう。

ビクビク型(不安型)…先々に悪い事態(自分に害をなすような事態)があるという恐怖や不安に、内心でおののいた状態になってしまう。
「過大評価」の傾向が強い。先々に起こることを、実態以上に大きな脅威と考えてしまう。

ムカムカ型(怒り型)
…他人の言葉や態度に、自分に対する悪意や敵意を感じると、怒りや不快感が込み上げて来てしまう。
「読心」の傾向が強い。十分な根拠がないのに、他人が自分に否定的であると思ってしまう。

クヨクヨ型(悔根型)…自分にとって好ましくない出来事が発生すると、それにいつまでもこだわり、気分が晴れなくなってしまう。
「自己関連付け」の傾向が強い。何か悪いことが起こると、証拠もないのに、それが自分のせいだと思ってしまう。

ヘトヘト型(消耗型)
…長時間に渡って神経の張りつめた状況が続く結果、積極的に思考や行動を起こす気持をなくした状態になってしまう。
「完璧志向」の傾向が強い。少しでも他人から悪く思われたなくない、ミスをしたくないと考えてしまう。

イジイジ型(内攻型)…自分の力量や存在価値に対する自信喪失から、落ち込んだり、すぐに気を滅入らせたりしてしまう。
「どうせ思考」の傾向が強い。自分の力を信じず、何をやっても自分は駄目だと思い込んでしまう。

ウツウツ型(漠然型)…自分でも正体がよくわからない不安ゆ不満から、いつも心が晴れ晴れとしない状態になってしまう。
「青い鳥思考」の傾向が強い。ここではないどこかに、理想の状態があると思い、現実に集中できない。

私は、③ムカムカ型(怒り型)が強いですかね。頭にきて、夜に寝付けなくなることが時折あります。そんな時の最近はやりの対処方法は「感謝日誌法」。金井壽宏先生の「人生塾」で紹介されていた奴です。自分のストレス反応のタイプを理解して、自分なりに対処方法を考えていかないと、今のビジネス世界は、なかなか渡っていけませんね。それでも、大変ですから。まったく、もう。

《2010年9月25日》 レアリゼさんの「自想の会」、第3回目。テーマは「嵐を呼ぶ人事・研修部門とは」。台風前夜にふさわしいです。



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【2010/09/24 23:07】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「十人十色ゲーム」~他者の視座を意識する難しさ
産業能率大学の長岡先生がツイッターで「十人十色ゲーム」なるものを紹介されていました。

冒頭には、以下のような説明があります。

『「十人十色ゲーム」とは、「他者の視座」に対する意識を喚起するきっかけとなる経験を提供するためにデザインされた、"ゆるやかな形式"のオープンソース・ゲームです。中学生から社会人まで幅広い参加者を想定した「協調学習」のための学習環境デザインを意識しています』。

で、やってるのは『友人の「好みの食べ物」が分かりますか?』。例題としては、目玉焼きに何をかけるか。解答例は、①ソース、②醤油、③ケチャップ。これを互い友人が何を選ぶのかを予想するのです。ちなみに本筋とは関係ありませんが、私は「塩・胡椒」です。選択肢にも入れてもらえませんでしたが、多いんじゃないですか「塩・胡椒」の人。

もう少し、長岡先生のお話を引用します。

『3つの選択肢が目の前に提示されたとき、私はつい「どれにしようかな?」と考えてしまいます。つまり、無意識のうちに「自分」が私の思考の大部分を占有してしまうのです。改まって質問でもされない限り、「他人の好み」を考えてもみません。この、「自分」についての思考を優先してしまうという無意識の状態が、様々な状況において、他者とのコミュニケーションを難しいものとしているように思います。それが全てではありませんが、コミュニケーションにおいて無視できない側面であるに違いありません』。

まさにその通り、私達の頭の中は常に「自分」で一杯になってしまいがちで、「他者の視座」というのは相当に努力しないと入ってこないのです。

毎週日曜日にキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座に通って、実感していたのがまさにこのことです。

スーパーハイザーとして、キャリアカウンセラーであるスーパーバイジーに対峙する時、カウンセラーとして相談にきたクライアントに対峙する時、当然にトレーニングを受けている専門家として応対するのですから、「積極的傾聴」なんてことは理解していますし、そのスキルも学んでいます。でも、気づかずに、頭の中は自分のことばかりで、相手の視座は置いてきぼり、といったケースが多いのです。

カウンセラーであれば、このクライアントに頼りないカウンセラーだと見られたなくないなぁとか、次に何いおうかなぁとか、苦手なタイプの相談内容だなぁとか、とにかく視座はいつの間にか自分に向かってしまっているのです。毎週通っていてようやくこの程度のことが理解できたというのではおそまつなのですが、従来できているように漠然と感じていたことができていないとわかったことは、大きな進歩です。気付いたことによって、本当にできるようになる可能性が出るわけですから。

長岡先生も指摘されていますが、「他者」を意識することは本当に難しいことです。たぶん、人間という生物は生存本能によってまず先に自分を意識せよ、とインプットされているのだと思います。しかし、ここまで高度な人間関係が求められる文明社会になった今、生存本能とおりに生きることではすまなくなったのでしょう。ひょっとすると、これは人類としての新たな成長段階に来ているのではないかとも思ったりします。すべての人類が「他者の視座」を優先的に意識できる力を得た時、確かに世界は変わりそうな気がしますからね。

えらい大きな話になりましたが、それができるようになる第一歩は、いうまでもありませんが、自分が他者を意識なんかできていないということを実感することです。まずできていない自分を知ることです。

お客様や上司や家族に何かをいわれて、つい反抗的な気持ちになってしまうとき、すべて気持ちは自分に向かってしまっています。親に怒られている子供がいい例ですね。相手がどういう気持ちでどういう背景でそういっているのかという「他者の視座」を理解しようとしないと、何も解決は来ませんし、どんどんコミュニケーションが悪化します。ただ、そんな時に多くの人は、自分が「他者の視座」を意識できない人になってしまっているということに気づいていないのですね。一丁前の大人でも多くがこの負のスパイラルに入り込みます。

セルフアウェアネスはキャリアカウンセラーにとっても、スーパーバイザーにとっても最も必要なことですが、これが実に難しいのです。

そんな「他者の視座」を意識できていないことを理解する、という難しいことをゆるゆるでやる素敵なゲームがこの「十人十色ゲームです」。本当に素敵ですね。ガチャトークと同じくらい感動しました。

《2010年9月23日》 浜松町の大つけ麺博。雨の中、2食だけ食べてきました。そういうと、駒沢公園の時も雨だった。来週のコナフェスタは晴れるといいですね。


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【2010/09/23 21:35】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
書く力 ②
昨日に続いて「書く力」についてです。

「読む力」「書く力」「考える力」の3つの力の中で、近年の日本人が最も弱くなってしまっているのが「書く力」のような気がして仕方がありません。

例えば、内定者からくるメール文のなかなか凄いこと。いかに彼ら彼女らが「書く力」を鍛錬してこなかったのかがわかります。本人はけしていい加減に書いているのではなく、会社宛にそれなりには一生懸命に書いているのですが、何せ鍛錬されていないものはどうにもなりません。かようにして、内定者フォローの仕事は内定者のメールの添削から始まるのです。

「書く力」というのは、「読む力」「考える力」以上に、経験と習慣と努力でかなり向上すると思うのですが、どうでしょうか。その意味では本当に鍛錬をする機会が減ってしまっているのでしょうね。「書く」ことを億劫がる人が増えているようにも感じます。いろいろなツールは出ています。例えば、ツイッターは上手に使えば、「書く力」を高める要素の多くを持ち合わせているツールですが、単なるつぶやきになると「書く力」は鍛錬されません。ブログも同様ですね。

「書く力」は相手に伝えようとする思いの強さと、相手に対する配慮の力でもあります。「書く力」の弱体化の背景には、「相手に伝えようとする思い」と、「相手に対する配慮」の弱体化が実はあるのではないかと思います。これらがないと、良い文章は絶対に書けません。

「書く」ことによって、自分自身が事象をいかに正確にとらえられていなかったのか、いかに曖昧にととらえていたのかも明確になります。これが「書く」効果であり、「書く力」が高まると自然に「考える力」も高まるのです。「書く」というのは、頭の中の曖昧なものを明確にしながら「考える」プロセスでもあるわけです。面談などで混乱している人に、自分の今を書いてみることを勧めることがあります。アウトプットするということは、もやもやっとしたことに白黒付けることです。つまり、深く「考える」ことです。逆にこれが怖いという場合もありますね。

「書く」ためには何よりも「自分」がなくてはなりません。聞いたこと、読んだことをもとに、考えるのは自分です。ただ「考える」だけでは、ふわっとした領域を出ません。「聞く」「読む」「感じる」というインプットから、自分のフィルターを通して形にして(=考えて)アウトプットするというプロセスがあって始めて「書く力」が評価されます。

コピペ文化が最も「書く力」を阻害しているのは間違いありません。「書く力」を阻害するということは、「考える」力も同時に阻害していることになります。たまたま先日、学生2人のレポートを添削する機会がありましたが、参考文献がすべてHPからの引用であり、リアルな書籍はありませんでした。明らかにコピペをつないだと思われる文体の断層もあり、「書く力」が堕落していく現状を改めて痛感しました。コピペ文化・検索文化は、同時に「読む力」も弱体化させますね。いいことは1つもありません。

また、「書く」ことがシビアなのは、「話す」のと違って往復がないことです。「話す」場合は相手が理解しなければ補足したり、誤解されたら反論したりすることができます。しかし、「書く」ということは「その場勝負」です。書いた内容だけで初期の目的を達成しなければなりませんし、後に残ってしまうという怖さもあります。極めて厳しい仕事なのです。

「書く」ことは、情報を伝えるだけが目的ではありません。書くものによっては、それによって相手を説得したかったり、相手に共感を覚えて欲しかったり、相手の怒りをやわらげたかったり、様々な真の目的があります。これらを意識することが「書く力」向上の第一歩です。
繰り返しになりますが、「書く力」というのは、相手について「考える力」そのものでもあるのです。

《2010年9月22日》 神田にて古巣の状況をいろいろ伺いました。1人1人の頑張りが、結果に結び付くことを願っています。思いを持ち、優秀な奴がそろっているいい組織ですから。



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【2010/09/22 23:52】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
書く力 ①
JMAMの「人材育成」誌が自己変革をされようとしていますね。素敵です。

なんでもそうですが、変革する場合は、既存のファンを失わないように(=既存の良さを失わないように)しつつ、新しい要素を入れてかなければなりません。これは、下手をすると中途半端に陥りがちなことです。ただ、やり過ぎて創造的破壊が本当の破壊になるよりはいいかなぁとも思います。話はちょっとずれますが、食品メーカーがトライする定番商品のリニューアル品をみる都度に、社内で果てしなく続いた開発会議の論議を想像したりします。既に一定の定評を得たものを変えるというのは、それだけ大変なことなのです。

さて、その「人材教育」誌では3号連続企画として「基本シリーズ 読む・書く・考える」を先月号から続けています。そして、10月号では「書く力を強化する」が特集されています。

「読む力」「書く力」「考える力」、このうちどれが一番大切だと思われますか。

観点によって違ってくるとは思いますが、私は「書く力」の大切さを主張しています。というか「書く力」を鍛えれば、自然に「読む力」と「考える力」は身についてきくるものと思っています。

この3つの力のうち、明確な「アウトプット」といえるのは「書く力」だけです。ただ、いきなりアウトプットができるわけでもなく、「読む力」と「考える力」なくして「書く力」というアウトプットはできません。そういった意味で「書く力」を鍛えることが一番大切なんだと思っています。

キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座の中で、渡辺三枝子先生がこんなことをいっておられました。

「書いてみて、初めて相手が何をいいたいのかがわかる。自分の理解が不十分だったことがわかる。文字化するというのは、とても難しい。自分の考えとか、思いとかが整理できていないと難しい」。

キャリアカウンセリングのトレーニングでも、「書く力」の重要性を指摘されているわけです。自分のなかのもやもやは書くことによって、おぼろげに像を作り始めます。そして、何が不十分なのかも見えてきます。クライアントの気持ちが改めてわかり、自分のカウンセリング内容に赤面することもあります。なぜ、こんな大事なことを聞いていないのかという穴も見えてきます。キャリアカウンセリングが上手にできないと思っている人は、とにかく「書く」ことをしてみなさい、と勧められておられたのも納得ができます。

また、単に「考える」よりも、「書く」方が深くリフレクションもできます。毎回、中原淳先生のラーニングバーが終わった翌週あたりには、多くのブログでラーニングバーのリフレクションがブロガーによってなされています。明らかに「書く」ことによってリフレクションは促進されるのです。私がブログを書き続けている多くの目的の1つでもあります。

《2010年9月21日》 ちょっとサボってたけど、また本を読み始めました。忙しくても、意外と時間は作れるもの。と、思えるかどうかが勝負。



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【2010/09/21 23:37】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
CAAスーパーバイザー養成・認定講座を終えて~開発計画
昨日で終わったキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座、まだまだ余韻が残っています。

最後の最後で、「現状の課題」というのと「開発計画」についてシートに整理をしました。そして、二次会(白木屋)では、各自がどんな「開発計画」を立てたのかを酔っ払いながら共有化。で、忘却の彼方に行かないように、ここにも簡単に書き記しておきます。具体性のない思い先行のわけのわからない開発計画になっていますが、昨日ほぼ一日中続けた、渡辺三枝子先生を囲んでのキャリアカウンセリングについて戦わせた熱いディスカッションの流れで書いたことなので、ご容赦ください。

①キャリアカウンセリングの力自体の向上…………今回の一連の講座を終えて、キャリア・カウンセリングの力は飛躍的についたのではないかと自分では勝手に感じています。一人よがりではなければいいのですけど……(橋本先生から強烈な皮肉が飛んできそうです)。ここの部分での努力は継続的にやりたいと思いますし、GCDFで学んだ知識的なことの復習も改めてやってみたいと思います。吉田さんが強力に催促して願書まで持ち帰らせられたので、2級でも受けてみるのも悪くないかと少し思い始めました。

②思いの継続…………果たして、こんなのが開発目標として適切なのかどうか怪しい(というか違いますよね)ですが、スーパーバイザーとして、キャリアカウンセラー、そしてクライアントの役に何か立ちたいという思いが醒めさせないようにしたいと思います。そのためには、第1期生7名との継続的な交流も大切ですし、協会への働きかけのようなものもできればと思っています。

③日常業務での活用…………当然ですが、やらねばならないことです。もちろんスタンスの違いがちょっとあるので、難しいところはありますが、学んだことは日常のメンバー指導にきっと活かせると思います。意識的にスーパービジョン的な場を作ってみるのもいいかもしれません。

④場の創造…………日常業務以外の継続的な学びと実践の場を創っていきたいと思います。これは何をやればいいのかまだわかりませんが、第1期生7名や協会と協働していくことも考えたいと思います。

⑤認定の取得…………そうそう、これって認定試験があるそうです。やばいですね。10月か11月の週末に実技と論述らしいです。実技は第0回面談30分とのこと。せっかくやったからには、認定とりたいですね。ところで、認定されると何を名乗れるのでしょうか。

⑥スーパービジョン自体の広報…………日曜日にうかがった渡辺三枝子先生の思いにはかなり心を打たれました。スーパービジョンという概念が正しく広まらないと、いくら学んでも本当の活躍の場は生まれませんし、発展性はありません。また、さらにその前提にはすっかり浸透と拡散の進んでいるキャリアカウンセリングというものが、このままでいいのかという問いがあります。スーパーバイザーとして1対1の場面でカウンセラーを支援することも大切ですが、スーパーバイザーという役割を世の中に認知させること、一部でみられるキャリアカウンセラーという役割の誤った認知を是正すること、こういったことにも何か貢献ができないかと思います。

今日は昼から仕事に出ましたが、キャリアカウンセリング漬けといってもいい素敵な3連休もお終いです。また明日からは終わりのない日常の中で、さらに考え続けていきたいと思います。

毎週日曜日に通っていた講座もなくなりますが、実は来月からはまた別の奴に行きます。今度は人材育成系です。ほんとに好きですね。

《2010年9月20日》 深夜に酔っ払ってアマゾンをやることほど危険なことはありません。特に昨日は、向学心の高さが極みにあったので………。読みたいと思って買って机に積んである本が既に30冊を超えていますが、またお友達がたくさんやってきそうです。


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【2010/09/20 22:10】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
スーパーバイザー養成講座、最終日
本日、キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座、最終回でした。終日、渡辺三枝子先生がご担当。ありがたいですねえ。

悩みを抱えつつの終了ですが、この半年間、本当に参加してよかったです。スーパーバイザーとしての役割がどれだけ担えるようになったのかは何ともいえないところはありますが、改めてキャリアカウンセラーについての「理解」と「思い」が深まったことは間違いありません。

渡辺先生からは繰り返し、さまざまな例をいただきながら、本質論を頂戴しました。

そもそもキャリアカウンセリングの目的って何か。

どうしても、カウンセリングで用いるツールや手法がカウンセリングなんだと思ってしまいがちな面があります。でも、そのツールや手法が何のためのものなのかということを常に問いたださないと、それにとらわれてしまうだけの自分がいます。

また、カウンセリングにしても、スーパービジョンにしても、ちゃんとやろうとか、正しくやろうとか、どうしても思ってしまうのですが、これをどう抑えていくかも難しいところです。正しくやりたいとか、ちゃんとやりたいというのは、あくまでも自己満足的な話、自分に関心が向いています。そういう気持ちは脇において、目の前のこの人(クライアントであろうと、スーパーバイジーであろうと)のためになっているかどうかということだけを考えて、自分の能力の限りやろうと思う、そんな気持ちでやればいいんだと、肩の力を少し抜きます。

カウンセリングは、あくまでも、本人が自分のことを理解して、自分で行動をとれるようになること、人に頼らなくても自分で進めるようになることが、目的です。一歩でも自分の力で前に進めることが大切です。少なくとも、クライアントの問題を解決することが目的ではありません。相手に気づきを与えることも目的ではありません。気づきは得ても行動に移さない人もたくさんいます。

もちろん気づきというものは大切ですが、何も気づきを与えるというのはカウンセリングの専売特許ではなく、仕事の中でもどこでも相手に納得してもらって行動をしてもらうためには、やっていることです。積極的傾聴なんかも、一つの方法論でしかありません。これらのツールややり方が目的化すると、それに縛られてしまいます。常にカウンセリングの本質的な目的さえ抑えていれば、かなり平常心で面談はできるようになるはずです。

本当にビュアな立場(?)でキャリアカウンセリングをやっているカウンセラーは日本にはほとんどいないと思っていいでしょう。
企業内カウンセラー、ハローワークの職員、派遣会社や紹介会社のカウンセラー、大学のキャリアセンターのカウンセラー、それぞれが組織から与えられるミッションを持っています。それぞれの職業を通して、クライアントに対峙していくことが求められるわけです。その企業から給料をもらっているのですから、当然その企業が与えるミッションは果たさなければなりません。しかし、それと同時にカウンセラーである自分を意識する必要があります。「職場の役割との狭間で、カウンセラーらしく仕事をすることができない」という悩みを持つカウンセラーにどうスーパーバイザーとして対峙するのか、難しいテーマです。その人がカウンセラーの何にひっかかっていて、そう話しているのか、その人が考える「カウンセラーらしい」とは何なのか、このあたりはまず確認の必要があります。そして、スーパーバイザー側に自分の中でのキャリアカウンセラーの定義がなければ、何ごとも揺らぐだけです。

本当に自分の定義するキャリアカウンセリングができないのであれば、その会社を辞めるしかないのでしょうが、様々な制約の中でも、キャリアカウンセラーでない人が応対するよりも、自分が対応した方が、クライアントにとってプラスになるのであれば、それはキャリアカウンセラーとしての役割を果たしているともいえるのでしょうね。

急速に人数は増えましたが、まだまだ認知が拡散しているのが、キャリアカウンセラーのいう役割であり、その拡散はさらに度を増してきている雰囲気があります。そんなキャリアカウンセラーの役に立ちたいと思う人たちが、スーパーバイザーとして本当に活躍できる時代がいつになるのかはわかりませんが、そんな先鞭をつける1人でありたいと思います。

なんて思いを語りつつ、神保町の夜はふけました。皆さん、帰りつけたでしょうか。

《2010年9月19日》 渡辺先生、橋本先生、内田先生、本当にありがとうございました。第一期生の名に恥じない活動をしていきますよ。


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【2010/09/19 23:25】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
GCDF、スーパーハイザー養成講座、過去のブログから
3月からスタートしたキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座。
いよいよ明日が最終回です。

思えば、キャリアカウンセラーの資格であるgcdfに出会って早6年強。たくさんの仲間が増えましたし、いろいろな思いも共有しました。キャリアカウンセラーを志す人もまだまだ増えていますが、120時間の受講時間を持つgcdfですら、そのコースでマスタできるのは、関係構築までというのが定説になっています(本当は違うと最近思っていたら、橋本先生が先日ビールを飲みながらそれを見事に言語化されました)。少し先に学び始めたものとして、またそれなりに人生経験を経たものとして、ちゃんと後進の支援ができるようになれたら素敵だなというのが、スーパーバイザー養成講座の受講動機だともいえますが、思いはまだまだ道半ば。でも1つの明確な目標はできました。

今回の講座でも随分とこのブログに書くことで復習をしてきましたが、思いついた日にやるので何をいつ書いたのかがよくわからない状況になっています。で、最終日を前にして、過去に書いたものを一覧にして整理して、見たい時にすぐにリンクがはれているようにしようと思い立ちました。で、勢いにのってスーパーバイザー養成講座受講前のものから整理してみました。2010年03月30日以降は、スーパーバイザー養成講座受講中のものです。想定外に時間がかかりましたよ、こんなことしている余裕はないはずなのに…。それにしても、かなりいい加減な抹消したいレベルのブログもあるのですが、その時点の自分の理解ということではずさないでおきました。

今後、gcdfで何か過去に学んだことを確認したいとき、自分の今日のブログをみて必要な日に飛べばいいので、すっごく便利な気がします…。たぶん。きっと。うーん、気のせいかな。


2008年01月24日 GCDFをお勧めします 
2008年02月03日 GCDFにおける関係構築
2008年03月25日 「カウンセリング・スキル」の定義
2008年04月14日 GCDFの実技試験が変わるんですね
2008年04月25日 ブリッジスの「トランジション3段階論」から
2008年04月26日 今日は、レビンソンです
2008年10月11日 GCDF継続学習勉強会
2009年01月20日 GCDFホルダー
2009年03月18日 改めて、GCDFをお勧めします
2009年06月06日 GCDF継続学習会
2009年06月07日 GCDFの12のコンピテンシー
2009年06月27日 GCDFヘルピング~不合格時アドバイスシート
2009年06月28日 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録①
2009年06月29日 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録②
2009年07月04日 傾聴における距離感
2009年07月25日 GCDFヘルピングにおける沈黙のワナ
2009年08月16日 GCDFクライアント役
2009年08月17日 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録③
2010年02月11日 gcdf継続学習会で出会った本
2010年02月20日 指示的ヘルピングの見分け方
2010年03月28日 GCDFの資格更新です
2010年03月30日 CCAスーパーバイザー養成・認定プログラム
2010年04月06日 セルフ・アウェアネス
2010年04月07日 スーパーバイザー養成・認定プログラムの目標
2010年04月08日 キャリアカウンセラーのコンピテンシー
2010年04月21日 自分が変化志向性を持つことだ
2010年04月25日 GCDF認定試験を合格した人にみられる共通の課題
2010年05月01日 カウンセリング6ステッププロセス
2010年05月02日 事実と意見の区別~スーパーバイザーの難しさ
2010年05月16日 積極的傾聴の恐るべき効果
2010年05月25日 GCDFヘルピング~ヘルピング備忘録④
2010年05月26日 3つの「何について」~GCDFヘルピング備忘録⑤
2010年06月16日 権力の関係
2010年06月19日 役割関係と人間関係
2010年06月25日 感情は自然に起こってくるもの、恋はしてしまうもの
2010年07月08日 目標達成のための戦略的行動
2010年07月22日 キャリアをめぐる状況の変化
2010年07月23日 継続性・連鎖性・発達性~キャリアの3つの特徴
2010年07月25日 スーパーバイザー養成講座、折り返し地点
2010年08月01日 ソーシャルスキル
2010年08月02日 メンタルヘルスの問題を抱えたクライアント
2010年08月03日 メンタルヘルスのアセスメント
2010年08月04日 メンタルヘルス対応はリソースマネジメント
2010年08月05日 スーパービジョン備忘録①
2010年08月06日 スーパービジョン備忘録②
2010年08月07日 スーパービジョン備忘録③
2010年08月08日 スーパービジョン備忘録④
2010年08月09日 スーパービジョン備忘録⑤
2010年08月10日 スーパービジョン備忘録⑥
2010年08月11日 スーパービジョン備忘録⑦
2010年08月28日 社会的手抜き
2010年08月29日 集団浅慮
2010年08月30日 「集団」とは 
2010年09月02日 接近欲求と回避欲求
2010年09月05日 おしゃもじコンプレックス
2010年09月11日 スーパービジョンで取り扱う課題
2010年09月12日 ラス1、CAAスーパーバイザー養成講座
2010年09月14日 質問に答えるのか、質問している人に答えるのか
2010年09月16日 スーパーバイザー養成講座初回振り返り①
2010年09月17日 スーパーバイザー養成講座初回振り返り②


《2010年9月18日》 泣いても笑っても明日がキャリアコンル手ィング協会のスーパーバイサー養成講座の最終回です。今日はうまく続くもので、慶應義塾大学SFC研究所キャリアリソースラボラトリーのスーパービジョン。終了後には明るいうちから花田先生らと丸ビルでちょいと一杯。私たちGCDFホルダーは、「標準レベル」のキャリアコンサルタントですが、キャリアコンサルタント2級試験合格者は「熟練レベル」、そして来年度からできるのではといわれているキャリアコンルタント国家試験1級は「指導レベル」。つまり、スーパービジョンをどうリードできるか、そして組織に対してのコーディネーションがどうできるか、が問われます。なんか、やる気出てきます。



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【2010/09/18 22:06】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
スーパーバイザー養成講座初回振り返り②
今更まったく遅いのですが、キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座も、今週の日曜日でお終いになりますので、初心に戻って初回のノートから整理してみようかと思いました。昨日たけでは収まらなかったので、今日はその続きです。


■スーパービジョンの構造

カウンセラーとクライアントがカウンセリング関係にあるとすると、スーパーバイザーとスーパーバイジーは教育的介入関係にあるといえる。

・スーパーバイジーの求めることをやるだけではない
・スーパーバイジーの成長とクライアントの福祉のための行為である
・スーパーバイジー(カウンセラー)とクライアントはどうしても情緒的関係になりやすい。スーパーバイザーはこれを客観的に把握することができる。冷静、多角的、柔軟な目線。本当に役に立つ情報を提供していく。したがって、苦しい情報の提供も必要になる。ここでもやはり関係構築は重要になってくる。

○カウンセラーとの違い
・人そのものに対するカウンセラーに対して、活動上の課題に対する全人格的教育であり、ゲイトキーパー役。
・直接的にクライアントに作用するカウンセラーに対して、スーパーバイザーは間接的に作用する。自律は促すものの、評価・教育的立場にたつ

○教師との違い
・教師は導管教育的だが、スーパービジョンは双方向に進む
・カリキュラムは相手(スーパーバイジー)と作る、専門職の育成りプロセスである

○コンサルタントとの違い
・コンサルタントは「事柄」に向いている、問題解決が役割

○ティーチングとの比較
・同じところ: 相手に新しい知識・技術を与える
・違うところ: ティーチングは、既に存在しているカリキュラムを教えるものであり、用意されたものから選択すればよい。これに対して、スーパービジョンは、一人ひとりの必要性に応じて中味を決めていく。1つ1つが常にユニーク。目の前のスーパーバイジーに対して、何から始めてあげるといいのかを真剣に考える。

○コンサルテーションとの比較
・同じところ: 相手が効果的・専門的に解決できるようにする
・違うところ: コンサルテーションが、両者の関係はイコールであり専門分野が異なるヨコの関係であるのに対して、スーパービジョンはタテの関係、指導する・しないの関係。コンサルテーションはこの件に対して1回だけが基本。ドライな関係。必要がおきたときに任意に実施するもの。法律家や精神科医へのコンサルテーション。また、スーパービジョンは評価・指導的要素が入る。プログラムを作って複数回実施するもの。

○カウンセリングとの違い
・同じところ: 相手の課題に焦点を当てる
・違うところ: カウンセリングが、クライアントがよりよく生きていくこと、クライアントの自立性、セルフマネジメントを実現させることを目指すのに対して、スーパービジョンはスーパーバイザーがカウンセリング能力を高めていくこと、カウンセラーとしての資質を高めていくことに焦点をあてる。


「自分はカウンセラーのときとは違ったことができる自分だ」と明確に意識すること大切。私ならこのクライアントに××する、というカウンセラー目線だけに陥ってしまってはいけない。スーパーバイジーにかわって、カウンセラーの役割をしない。それではスーパーバイザー自身の小型版を作るだけ。私の考え方のとおりに考えてみてくれというのは、自分流の押し付けでしかない。スーパーバイジーは、違った視点をもらった喜びは得られるが、その人らしい自律したキャリアカウンセラーにはなれない。
・違う視点でみることは大切。同じ視点ではメンターと同じになってしまう。
・スーパーバイザーは単なるベテランカウンセラーではない。+αが必要。それがスーパーバイザーの理論。
・最終的にはスーパーバイジーを一人の人間として成長させる。依存的にしてはいけない、最後は一人で解決できるようにする。スーパーバイザーはけして後見人ではない。
・関係構築は重要。否定的なことを受け入れるには勇気がいる。否定的な評価が受け入れられるだけの関係構築が必要。
・スーパービジョンの場では何が起こるかわからない。カウンセラー以上にその場その場で柔軟的に対処が必要になる。よいスーパーバイザーは高いマネジメント能力を持つ。
・短期間で育てるための評価的視点・評価的能力が重要
・厳しいけれども、客観的にものをみることができることが大切。師匠と弟子の関係ではない。師匠・弟子の関係はミニ師匠を作るだけの馴れ合いの関係。
・ただし、客観的・評価的だと冷たくなりがちな傾向があるので注意。
・ある部分のスキルだけでなく全人的存在でプロフェッショナルにする。社会的責任、社会的信頼が必要。
・あくまでも主導権はスーパーバイザーにある。計画的に行う。クライアント中心の世界とは根本から異なる。


■スーパーバイザーに求められるコンピテンシー

《基盤としてのコンピテンシー》
①スーパーバイザーとしてのセルフアウェアネス
②職業的専門家育成
③スーパービジョンマネジメント
※カウンセラーのコンピテンシー(C2レベル)
《SVプロセスにおけるコンピテンシー》
    ④スーパーバイジーとの関係構築
    ⑤ケースの概念化と評価
    ⑥スーパーバイジーの評価
    ⑦知識活用
    ⑧教育方法活用
    ⑨プログラム構築
    ⑩スーパーバイザーとしての介入

■キャリアカウンセラーのコンピテンシー(C2レベル)

《基盤としてのコンピテンシー》
①セルフアウェアネス
②分析的思考力
③ケースマネジメント
④専門性の向上
《カウンセリング面談におけるコンピテンシー》
    ⑤関係構築
    ⑥プロセス構築
    ⑦クライアント評価
    ⑧意思決定
    ⑨介入行動
《特定場面におけるコンピテンシー》
    ⑩臨床的判断と対応
    ⑪組織心理・人的資源管理の観点からの判断と対応
    ⑫グループダイナミズムの応用

《2010年9月17日》 実は気づいたら、運転免許証が失効してました。誕生日から1カ月半以上経過。住民票を持って、最寄りの運転試験場に平日に行かねばなりません。つらいです。平日に行ける時間がなかなかとれません。


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スーパーバイザー養成講座初回振り返り①
今更まったく遅いのですが、キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座も、今週の日曜日でお終いですので、初心に戻って初回のノートから整理してみます。

■このプログラムの目標:スーパーバイザーとしての実行力を習得すること

・訓練のためのプログラムではない、自分自身がスーパーバイザーになるためのプログラムである
・教えることと、自分自身が力を付けることとは違う
・考え方を習うのではない、自分で実行できるようになる、自分の中にきちんと概念を作る

■研修生に期待されること
  ①カウンセラーとしての実力の向上
  ②自己の向かい合う姿勢と自己に気づく力(selfawareness)の向上
  ③自己の成長およびキャリアカウンセラーという職業の発展を願う姿勢
  ④スーパーバイザーとしての新たな能力を取得する真摯な態度
  ⑤宿題を忘れないこと

■スーパービジョンの定義と目的

・スーパーバイザーは、職業ではなく役割
・カウンセリングと独立して存在するものではなく、カウンセラーという役割の中にある。カウンセラーとして考えることから離れ、スーパーバイザーとして考えることができるようになることから始まる
・カウンセラーという専門職を育てるための役割
・それには視点の切り替えが必要。スーパーバイザー自身の経験の中にとどまらない。ベテランのカウンセラーとプロフェッショナルのスーパーバイザーは違う。スーパービジョンというのは一連のプロセスを持った教育プログラム。カウンセラーとクライアントの関係と、カウンセラーとスーパーバイザーの関係は違うもの。
・スーパービジョンの基本形はカウンセリングの場に同席して生の状況をみて、必要があれば介入するというもの。ただし、これは現実的には不可能なので、それを別の場所と時間でケース記録を介してスーパービジョンとして行う。
・協会の考え方としては、5回のスーパービジョンを指導できるようになることが必要。ある程度の継続性を持つを持つもの。必要に応じてやるものではない、困ったときに必要に応じてやるのはコンサルテーション。そして、いつまでもやるものでもない。カウンセラーの自律を促すことが大切。

■スーパービジョンについての共通理解

①カウンセリング場面だけでなく、プロフェッショナルとしての全人的教育を行う、専門的介入
・教育プログラムが必要、プロとしての責任が生じる
・必要に応じてやるのではいけない

②スーパービジョンの理論はカウンセリング・アプローチの違いに関係なく共通
・理論に凝り固まったカウンセラーが多い。その人がどんな教育を受けてきたかに着目する。

③スーパーバイジーを通して、クライエントに介入する方法でもある
・ただし、直接、クライエントに会うことはしない(普通できない)
・ケース記録が大切になる。

④スーパーバイジーにとって、スーパーバイザーはカウンセラーではない
・スーパービジョン関係のみ、カウンセリング関係になってはいけない
・はっきりとカウンセラーに問題を指摘し指導することもある

⑤カウンセラー(スーパーバイジー)及びケースをどう評価するかが重要
・カウンセラーが抱えている問題をどうみるか

⑥専門職のゲイトキーパーである。したがって門から社会に出してはいない人は出さない

⑦SVの大きな流れは、【申込み】⇒【第0回面談】⇒【第1~5回面談】⇒【終了】

スーパービジョンには「判断力」と「観察力」が必要。教育的・評価的視点でみて相手に役に立つようにどう伝えていくか。その意味では「説得力」も必要。優れたカウンセラーが、優れたスーパーバイザーになるとは限らない。しかし、優れたスーパーバイザーのほとんどは、優れたカウンセラーであろう。

■スーパーバイザーの機能

①インストラクション
・評価のプロセス・結果を伝える。「教師」の役割。
・きちんと伝えるべき知識と、説明することができるスキルが必要。

②スーパービジョン

③マネジメント
・5回のプログラムを作り、変更していく。目的達成までのプロセスのマネジメント。
・専門家として働くためのマネジメント

④コンサルテーション
・専門的な知識を交換しあって進めるのがコンサルテーション。

⑤リサーチ
・リサーチの視点も必要。目的にあわせて情報を集める。さらには研究活動。

※これら5つの役割が一人の中で統合されるのがスーパーバイザーである。


この先、もう少し長くなるので、明日に続かせます。

《2010年9月16日》 今週末にオフィスが引っ越すので、今日あたりからかなり引っ越し作業モード。引っ越し好きなんです。なんせ子供のころは、2年に1回は引っ越してましたから。転校生生活です。引っ越さないと落ち着かない感じでした。なんでもとっておくたちですが、引っ越しで捨てるからそれが成り立ってたんですね。



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【2010/09/16 23:39】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ちょっと整理です…9月前半編
またまた、早いものですが半月の振り返りです。
半分くらいが、キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座からになっていますね。でも、まだまだ復習は足りませんけど。
それにしても、キャリアカウンセラーを志す方は、まだまだ増えていますね。きっと、スーパーバイザーの社会的ニーズも高まるであろうと感じています。それができる人になりたいと思ってるのですが、まだまだまだ道半ばです。

9月1日 個人と組織が成果を高める2つの機能
9月2日 接近欲求と回避欲求
9月3日 成果=能力×熱意×考え方
9月4日 第6回イブニング・ダイアローグ(@代官山産能大)
9月5日 おしゃもじコンプレックス
9月6日 エスノグラフィ
9月7日 モチベーションのキーワード
9月8日 歩く ~創業バリュー継続について
9月9日 第6回イブニング・ダイアローグ画像公開
9月10日 小倉昌男「経営リーダー10の条件」
9月11日 スーパービジョンで取り扱う課題
9月12日  ラス1、CAAスーパーバイザー養成講座 
9月13日 大学生のための超簡略版経験学習講座
9月14日 質問に答えるのか、質問している人に答えるのか

《2010年9月15日》 今日は新富町で【やゑくら】。遅刻かつ会議弁当食べた後という悪環境でしたが、美味しかったです。で、今後の企画も次々と。次回は四谷です。そうそう、先日のイブニング・ダイアローグについての長岡先生のコラムがHPに掲載されました。結構、考えさせられますよ。いずれ、ここでも整理します。


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【2010/09/15 23:42】 | 振り返り | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
質問に答えるのか、質問している人に答えるのか
「質問に答えるのか、質問している人に答えるのか」

キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座も残すところあと1回なのですが、まっとうなスーパーバイザーになるという目標の傍らで、学びの中には日常に活かすことができる内容が多々あります。

冒頭の「質問に答えるのか、質問している人に答えるのか」なんかはまさにそうです。特に管理者ともなれば、日々、さまざまな他者からの質問や要求、要望、意見にさらされています。そして、役割としてそれらに応えています。でも、本当に質問、要求、要望、意見に丁寧に答えていくことがいいことなのか、何らかの問題解決に結びつくのか…、という話です。

質問とは、その人にいろいろな思いがたまたま外界に出た言葉の1つです。いうまでもなく、それがすべてではありません。それどころか、まったく違うところに真の意図があることもあります。さらに難しいのは、質問をする人自身がそれに気付いていないことすらあるわけです。

このことを理解すると、人間関係は大きく変わってくると思います。往々にして、質問に正しく答えると、議論を招く結果となります。そして、多くの場合、議論は問題を解決に導きません。

「質問している人に答える」というのは、「どういうところからこの質問はでているのか」ということを掘り下げて考えることです。単に表に出た言葉にとらわれすぎないということです。本当の相手を理解しようということです。

《2010年9月14日》 やっぱりよく冷えたビールは一番のご褒美。いろいろ試しても、結局は「黒ラベル」派です。


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【2010/09/14 23:37】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
大学生のための超簡略版経験学習講座
先週の金曜日に亜細亜大学経営学部ホスピタリティ・マネジメント学科の皆さんがご来社されました。夏季研修にて、いろいろな企業を訪問されている一環です。それにしてもこの学科、なかなかユニーク。大学も日々、変貌をしていることを実感します。

最後に10分くらいお話をしたのですが、内容はごくごく簡単に「経験学習」について。

難しいことは別にして、何よりも経験をするために何らかの活動・行動をすることが大切。ただ、活動・行動もただ数多くやればいいのではなくて、どのように取り組むかが大切。そして、何よりも大切なのは、それをちゃんと振り返って、自分なりに意味づけすること。そうすると、気づかないうちに普通の大学生活の中で、自分は成長しているはず、って感じのお話です。そんな人であれば、就職活動が始まってもエントリーシートを書くネタで困らないはずです。

今回の企業訪問研修なんかも、ただ行ってためになったではなく、自分なりにそれを振り返ってみる、そしてブログに書いてもいいし、友達にしゃべってもいいし、親に話してもいい、何でもいいから、言葉に出してみる…、そんなことが大切なのだと思います。

やってるかな、何人かは…。

《2010年9月13日》 珍しく22時前に帰宅。夜が長いので、たまった資料の整理を始めたら、気づいたら深夜。


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【2010/09/13 23:34】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ラス1、CAAスーパーバイザー養成講座
本日、キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座。公募した本当のキャリアカウンセラーの皆様がスーパーバイジーとしてやってこられました。われわれ受講生が、スーパーバイザーとしてこれに相対します。

で、私のスーパービジョンからの反省。

たくさんあるのですが、どうしてもケース記録という事実を丹念にあたらずに、概念で筋立てをしてしまいがちな癖がまた出ました。特に今回はスーパーバイジーの課題を早く見立ててしまったため、それに基づいて空中戦を繰り広げた感じでした。スーパーバイザーが想定したスーパーバイジーの課題は、まずはあくまでも「仮説」です。それを認識しないと「決め付け」になります。また、「仮説」の怖さは、自分が立てた仮説に適合する情報は拾うけれども、そうでない情報は捨ててしまう、仮説を検証するような材料ばかりを集めてしまうというように、無意識になる可能性があることです(これは、カウンセラーとクライアントの関係にもいえることです)。
セッションの中で「仮説」を作り、それによって全体をマネジメントすることは大切ですが、仮説=課題としないことですね。今回は「仮説」にかなり自信があったのですが、丁寧に事実を使って検証をしていかないと、仮にそれが正解であっても、結果的にスーパーバイジーにとっては納得感を得にくいものになるという、ある意味では当たり前のことを改めて感じました。

終了後に内田先生から、3つの視点で確認するという話をいただきました。
①クライアントは具体的に何を言ったのか
②カウンセラーはクライアントの話を聞いたときにどう思ったのか
③そしてカウンセラーはどう応答したのか

次週で全20回のコースは修了になりますが、まだまだ学びと実践は続きます。

《2010年9月12日》 終了後は神保町の名店「三幸苑」にて恒例のプチ・リフレクション。橋本先生もご一緒です。


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【2010/09/12 20:58】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
スーパービジョンで取り扱う課題
改めてキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座について。
先週も整理したのですが、橋本先生が提示された【スーパービジョンで取り扱う課題】の6つについて。

【スーパービジョンでとりあつかう課題】
A:バイジーがいう課題
B:バイザーがとらえたバイジーの課題
C:バイザーがとらえた「クライアントがとらえているであろうクライアントの課題」
D:バイザーがとらえたクライアントの問題
E:(カウンセラーがとらえた)クライアントがとらえたクライアントの問題
F:カウンセラーがとらえたクライアントの問題

スーパーバイジー(カウンセラー)は、当然ですが自ら何らかの課題をもってスーパービジョンの場にやってきます。でも、それが本当の課題であるかどうかは実はわかりません。スーパーバイザーは、スーパービジョンの中の応答をもとに、スーパーバイジーの本当の課題をみたてる必要があります。これがAとBの関係なのですが、同じようなことはカウンセラーとクライアントの関係でもよくあります。

それがEとFなのですが、クライアントの場合はスーパービジョンにくるスーパーバイジーのように、私のこの課題を解決するためにスーパービジョンを受けることにしましたとはいって来ません。ですから、Eは「クライアントがいう課題」ではなく、「(カウンセラーがとらえた)クライアントがとらえたクライアントの問題」という少々まどろっこしいものになります。これに対して、カウンセラーはFである「カウンセラーがとらえたクライアントの問題」、つまり真の課題をみたてるわけです。

そして、CとD。これはもう複雑です。スーパーバイザーとして、クライアントの課題が何であるかをとらえるのですが、あまりに複雑になるので書かれていませんが、CもDも間にはスーパーバイジー(カウンセラー)のフィルターが入っているのです。

《2010年9月11日》 休日出勤のあと葛西飲み。休日のうち1日は出勤できると身体がとても楽なのですが、なかなか予定満載でそれができない…。今日は高尾山キャンセルで実現。いいのか、悪いのか。ま、ビアマウンテンも葛西も一緒と思っておきましょう。


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【2010/09/11 21:31】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
小倉昌男「経営リーダー10の条件」
尊敬する経営者のお1人である小倉昌男さんの「経営リーダー10の条件」です。

①論理的思考
②時代の風を読む
③戦略的思考
④攻めの経営
⑤行政に頼らぬ自立の精神
⑥政治家に頼るな、自助努力あるのみ
⑦マスコミとの良い関係
⑧明るい性格
⑨身銭を切ること
⑩高い倫理観

これらに関する名言めいたものを「小倉昌男経営学」からいくつか抜き出してみます。「小倉昌男経営学」は、今でもヤマト運輸では社内研修のテキストになっているそうです。

・経営は論理の積み重ねである。したがって、論理的思考ができない人に、経営者となる資格はない。
・論理の反対は情緒である。情緒的にものを考える人は経営者には向かない。
・攻めの経営の神髄は、需要を作り出すところにある。需要はあるものではなく、つくるものである。
・宣伝と広報は違う。経営者は、優れた広報マインドを持つことが要求されていることを知らなければならない。
・企業が永続するためには、人間に人格があるように、企業に優れた「社格」がなければならない。人格者に人徳があるように、会社にも「社徳」が必要なのである。

《2010年9月10日》 それにしても、多岐にわたる仕事。本日も打ち合わせの連続で昼食、食いっぱぐれ。で、亜細亜大生との交流などもあり、最後は新橋のやきとん「まこちゃん」でホッピー。明日も仕事だ!


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【2010/09/10 23:52】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
第6回イブニング・ダイアローグ画像公開
イブニング・ダイアローグから早くも1週間。
2次会でお借りしたお金は、まだ返せていません。
でも、ちゃんと記憶していますので、ご安心ください。

さて、当日の画像がアップされています。

ツイッター経由限定で @tsuka_0814 さんから先行公開されている段階みたいですが、多くの方が RT されているので、もう周知といってもいいですね。今回はツイッター限定で募集して2次会をやったりと、ツイッターの使い方も工夫されています。それにしても、イブニング・ダイアローグ、素敵なのでメジャーになって欲しくないという思いと、素敵なのでみんなに伝えたくないという思いが、複雑に交錯します。

インディーズの頃から贔屓しているグループがメジャーになっていくのを見ている昔からのファンの気持ちですかね。キャリアカウンセリングがまだマイナーだった頃からホルダーになっている人が、あとからホルダーになり国家試験まですぐに合格している人をみているような気持ちも近いですかね。

まあ、私に制御ができるお話ではありませんが。

では、画像をお楽しみください。



《2010年9月9日》 モチベーションをテーマに2時間弱のお話をさせていただきました。お相手は小麦粉卸の社長さん方をはじめとした皆様。社会人になって初めて担当した問屋の社長もお出でだったり、何ともいえないシチュエーションです。でも、こんな機会をいただけることに何よりも感謝です。人のつながりは大事にしないと。


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【2010/09/09 23:50】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
歩く ~創業バリュー継続について
偉大なる創業者が育てた企業では、創業の精神をいかに後進に伝え、維持・発展させているのか。

非常に興味深いテーマですが、非常に難しいテーマでもあります。生身の創業者がいるうちは、何かバリューやビジネスモデルからずれた行為があれば、直接の指導を受けることができますが、その後も永続して勝ち残れるだけのパワーを持った企業文化を作り上げるには、何がなされなければならないのでしょうか。

これに限らず、何か新たなテーマを考えようとしたときには、まずは私は外に聞きに行ってしまいます。

このテーマ、どうせ聞くなら日本を代表する創業者を擁する企業だということで、この2週間ほどの間に、松下幸之助氏のパナソニック、小倉昌男氏のヤマト運輸、稲盛和夫氏の京セラの3社にお話を聞きにお邪魔しました。いずれも、それぞれの企業なりに「さすが」の取り組みをされており、お忙しい中でお時間を頂戴した皆様には本当に感謝しています。

なんかちょっとした論文でもまとめられそうなヒヤリング内容の濃さなのですが、実務に伺った内容を活かして成果を出すのが、実務家の務めです。

《2010年9月8日》 大変にのんきな話ですが、今日、雨が降ってたんですね。朝早く、夜も今、帰ったところですが、まったく雨には濡れませんでした。建物の中にいると天気も季節もわからなくなります。


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【2010/09/08 23:55】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
モチベーションのキーワード
ちょっと結構大がかりな人前で話さなければならなくなって、モチベーションについて整理しています。

改めて、整理しようと思うと、ちょっとやそっとでは手に負えない大変なテーマだということに気づかされます。で、モチベーションのキーワードを以下の4つに絞ってみました。最初は、10個以上あったのですが、限られた時間で伝えるためにポイントを絞ってはみたのですが…。

  ①関心をもたれる、期待される
  ②参加意識
  ③成長実感
  ④人それぞれ

どうにも横ならびではない4つなのですが、今の時点での実感です。

お話を聞いてくださるのは、経営者の皆様中心ですが、あえてあまりそのあたりを意識せずに、やった方がいいかなと思っています。ほんとですと、このテーマで何度かやると、さらにブラッシュアップされてくると思うのですが。

《2010年9月7日》 今日は朝7時から幹部会議。この時間に駅まで歩くのは気持ちがいい。毎朝、こんな生活だと健康的かもしれません。でも、夜も遅いので…。


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【2010/09/07 23:48】 | モチベーション | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
エスノグラフィ
エスノグラフィというのは、ここのところ育成分野でも時折聞くようになった言葉ですが、私もまだ正確に理解しているとはいえません。

そもそもは、文化人類学・民俗学等の分野で、異文化の聞き取り調査を行い、それを記述し伝えていくことをいった言葉のようですが、これが生活者マーケティングの世界に入り、定量分析至上主義へのアンチテーゼとしての定性分析的な聞きとりなどの調査方法にも、この言葉が広く使われてきているようです。

先日のイブニング・ダイアローグの最後に、産能大の長岡先生がエスノグラフィの話をされていました。

この日は日産自動車の中国戦略についての話をうかがい、それをもとに各社の人材育成担当者とディスカッションしたのですが、その時に聞いた話を会社に戻って、「いやぁ日産ではこんなことをやってるんだよ」とか、「日産の話を聞いて××社の人は、こんな凄い発想を持っていたよ」とかいう形で情報を伝播することは、あくまでも「伝統的エスノグラフィ」です。なるほど。

しかし、人材育成担当者が意識すべきなのはそれだけではなく、「ポストモダン・エスノグラフィ」だというのです。「ポストモダン・エスノグラフィ」については、「調査者自身が自らの規範・価値観を自覚して再構築していくリフレクシブなプロセス」と定義されていましたが、まさにこれは「越境」するということにつながります。そして「学びほぐし」の行為でもあります。

新たな言葉を生むことによって、概念が腹落ちしやすくなるのは良いことですが、新たな言葉が人材育成村だけでぐるぐるするのでは問題です。人材育成担当者は、自分が腹落ちしたものをいかに自社のメンバーに伝わりやすく噛み砕いて伝播していくという役割も求められます。この点は、ちょっと「伝統的エスノグラフィ」でもあります。

《2010年9月6日》 厚生労働省の皆様との合同勉強会。なんと厚生労働省側は12名も参加。この夏の異動で課長・課長補佐もかなり代わられておられますが、この勉強会は続かせますよ。で、三時間飲み放題で、ずっと交流してました。よく飲んだ。


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【2010/09/06 23:45】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
おしゃもじコンプレックス
今日のキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座で橋本先生に聞いた言葉です。

「おしゃもじコンプレックス」。

そのこころは、「いつもすくう(救う)だけ」。

キャリアカウンセラーは、クライアントの課題を自ら解決できるように支援するのが役割だといえますが、実はクライアントがとらえているクライアントの課題というのは、真の課題でないケースが多々あります。クライアントがいうことをとにかく解決させてあげようというサービス精神旺盛なキャリアカウンセラーが、相手のいう課題をそのまま受け入れて救ってあげようとする姿勢を揶揄したのが「おしゃもじコンプレックス」という言葉ですね。

スーパーバイザーは、スーパーバイジーが「これが課題です」といって持ってきた課題については、基本的にはひっくり返して真の課題を探した方がいいという話が今日はありましたが、これはカウンセラーとクライアントの間でも結構、同じようなことがいえるときがあるでしょう。

【スーパービジョンでとりあつかう課題】…これはクラスメイトのために書いています。

A:バイジーがいう課題
B:バイザーがとらえたバイジーの課題
C:バイザーがとらえた「クライアントがとらえているであろうクライアントの課題」
D:バイザーがとらえたクライアントの問題
E:(カウンセラーがとらえた)クライアントがとらえたクライアントの問題
F:カウンセラーがとらえたクライアントの問題

重層階層になっているところが実に難しいです。

《2010年9月5日》 ということで、スーパーバイザー養成講座もあと2回。それにしても9月は公私ともに目の回るような忙しさです。


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【2010/09/05 19:43】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
第6回イブニング・ダイアローグ(@代官山産能大)
昨日9月3日のイブニング・ダイアローグ(@代官山産能大)は、またまた素晴らしい会でした。中国趣味をドレスコードと指定しながら和装で現れる長岡先生のワールドで、日産自動車の志賀COOと、産能大の平田先生が、それぞれ「日産の中国ビジネスの現状と人材育成」、「10年後の中国と日本」と題したお話をされ、それを受けて参加者のダイアローグ、バータイム…、最後は日大の平山先生も交えて鼎談、長岡先生のラップアップという仕掛けでした。近日中に、その様子が大量の画像とともにアップされることと思います。

で、基本テーマは「越境する人材育成マネージャーの集い」。サブタイトルには「対中国ビジネスの未来像についての越境的ダイアローグ」とありました。いうまでもなく工夫されつくしたこの場自体が越境であることに加えて、人材育成担当者にとって中国ビジネスという畑違いの話を他社の人と一緒に聞くという、テーマ&トピックの越境という隠れ仕掛けにも、テーマ自体がなっているということです。

でも意外なことに、長岡先生が意識されたほど中国ビジネスの話は参加者にとって「越境」ではなかったような感じがしました。自社の中国拠点での課題、国内で雇用した中国人社員の課題、中国人旅行者をターゲットにしたビジネス、多くの参加者が、自分の中の対中国問題を抱いて参加されていたように感じます。人材育成担当者一人ひとりがこのような状況になっているということは、もはやどんな会社でも中国なしでビジネスが語れなくなったことの証明のようにも感じました。

長岡先生からは、予定調和的「越境」はやめよう的なお話がありました。大賛成です。始めは新しいことをやっていたつもりでも、気づくと完全に予定調和の世界に陥っていたということはよくあります。それはそれでサロン的ではあるのですが、この日に和装で現れた行動に思いが込められています。常に今を疑うというフィリップ・K・ディック的世界観は、現実のものとして意識する必要が出てきています。

「知らない話を聞くのは意外と面白い」との長岡先生のコメントも素敵でした。健全な知的好奇心がベースになっていれば、「導管教育もまた楽し」ということなんだと思います。

《2010年9月4日》 長時間にわたる複数の会議が終了して帰宅途中。なんとポイント故障で葛西臨海公園駅には京葉線は止まらないと…、舞浜から折り返せと……。東西線で帰ればよかった。


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【2010/09/04 23:58】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
成果=能力×熱意×考え方
ちょっと昨日書いた研修の続きについてです。

この研修の講師は、成果についての以下のような算式を提示されていました。

  成果 = 能力 × 熱意 × 考え方

なるほどです。私が良く使うのは、

  成果 = 能力 × 経験 × モチベーション

という奴ですが、基本思想は一緒です。

能力のある奴が成果をあげるわけではありません。残念ながらせっかく能力がありながらも、それが成果に結び付かない人が少なからずいます。そして、けして能力的には素晴らしく秀でているわけではないのに、しっかりと成果を上げている人がいます。

「熱意」の原動力になるのは、モチベーションでしょう。その意味では、「熱意」は「モチベーション」と書き換えてもいいかもしれません。

そして問題は「考え方」です。どんなに「能力」が高くても「考え方」がネガティブだと、これは駄目です。これがマイナス・レベルになると、この算式は掛け算ですから、成果もマイナスになります。これは、恐ろしいことです。

「考え方」って本来は自分で制御できるものですよね。でも、それができない状況に陥っている人もいます。そうなる前に気づくのが大切なのですが…。常に素直にフィードバックを受けられるようにしておけば、このようなことは起きません。でも、これがまた難しい。

あとは、これがひどくなると、自分を正当化するようになります。完全に他責思考で身勝手な考え方で、自分が被害者のように考えてしまうのです。組織にとってはちょっと厳しいことになります。

《2010年9月3日》 産業能率大学長岡先生のイブニング・ダイアローグ。終わりに日産自動車の志賀COOが「私自身、今日は越境学習でした」という言葉が象徴的。詳しくは、後日。で、同期力の凄さにも改めて感動。終了後は、中目黒にてキャリアカウンセリングの将来について熱く語り合う。気づいたら、財布にお金がなく、某氏にお借りする。いろんなことが朝からあった日でした。あっ、毎日、そんなもんか。


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【2010/09/03 23:33】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
接近欲求と回避欲求
キャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座からです。復習には果てがありません。

今日は、行動の引き金となる欲求について。これには2種類があります。

接近欲求…対象に近づきたいという欲求。対象が魅力をもっているケース。

回避欲求…対象から離れたいという欲求。対象に近づくと緊張感が生まれたり嫌な気分が生まれたりするケース。

これらの複数の欲求がぶつかり合って行動の選択を難しくするのが「コンフリクト」という状況です。それは組み合わせによって3パターンがあります。

①接近-接近型  

「今週末はコンサートにも行きたいし、映画にも行きたい」
一般的には魅力の高い方を選択するので、それほど深刻なコンフリクトにはならないことが多いようです。

②回避-回避型  

「仕事はしたくないし、クビになるもの嫌だ」
前門の虎、後門の狼のような状況で、結構つらいですね、これ。

③接近-回避型  

「会社にいくのは楽しいが、あの上司の下で働くのは嫌だ」
この手の奴がコンフリクトとしては。よく私たちを悩ましているような気がします。
  
基本的に人の行動を持続させるのは、「接近欲求」の方です。
「回避欲求」は、対象から離れれば当然ですがしぼみます。
となると、長い目でみたときにどちらで人をコントロールをするのがよいかを考えると、明らかに「接近欲求」の方ですね。

例えば、勉強を子供にさせる場合の話。

「小遣いを減らされるのが嫌なので勉強する」というように「回避欲求」でいくのか、
「将来、宇宙飛行士になりたくて勉強する」というように「接近欲求」でいくのか、

ということですね。「接近欲求」で人を動かすことが出来た方が幸せです。

《2010年9月2日》 はい、やっぱりいい皆さんと飲みに行くと元気になります。それにしても、最近、気づくと飲み会のメンバーで圧倒的に自分が年寄りということが多いのはちょっとねぇ。飲んだ後に仕事に戻るのも実は嫌いではありません。というか、身体がそう覚えています。


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【2010/09/02 23:14】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
個人と組織が成果を高める2つの機能
ちょっと前のモチベーションの研修(BYレアリゼさん)からです。

「個人と組織が成果を高める2つの機能」というのを整理いただきました。

課題達成機能

「全体像を共有(共通理解)し、課題を遂行する」

ビジョン・目的・目標を明確に提示し、価値観・行動基準・ルールも共有化されている状況です。目標達成に向けて具体策が整理されており、個々に明確な役割が振られており、進捗状況が適宜伝えられています。
全体像がわからないとモチベーションは間違いなく下がるものですね。

集団維持機能

「人の気持ちに配慮したコミュニケーションをとる」

声がけをしたり、名前をちゃんと呼んだり、相手を認めたり、感謝したり、ねぎらったりすることが当たり前のようにされています。意見を聞き、任せられるところは任せ、勇気付けて仕事を進めています。
気持ちに配慮し合ったコミュニケーションがないと間違いなくモチベーションは下がります。

こういったことをワークなどを通じて腹落ちさせながら伝えて行くのが研修の醍醐味です。このブログのように書いているように言葉だけで伝えるのとは、効果は大きく違います。

《2010年9月1日》 仕事は細部に宿る。ラフいのは駄目です。細部を大切にできるのは、プロ意識を持っているかどうかです。


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