はい、恒例ですが、12月後半の振り返りです。
明日は年間の振り返りをやろうかなぁと思っており、1日早い実施です。 12月18日 戦場でポタポタと血を流している人に概念の研修をしても何の役にもたたない 12月19日 決裁者がつかまらないということ 12月20日 聞いてしまうことの責任 12月21日 「5時間会」 12月22日 そもそも人事制度とは不要なもの 12月23日 キャリアデザイン学会へのご案内 12月24日 いとおしい引継書を書ける幸せ 12月25日 日本のこれから~若者の就職難 12月26日 年賀状 12月27日 就職活動への親の関与 12月28日 日本人留学生が減少している実態 12月29日 気分一新、自分を元気づける言葉 ここのところいろいろと考えます。考えるよりも行動をした方がいいこともありますし、無理してでも考える時間を確保する方がいいこともあります。でも、そんな都合にはおかまいなしに時間は流れていきます。流れには上手に乗りながら、自分の意思を通すことを大人の仕事といえるのではないでしょうか。 《2010年12月30日》 本日は静岡に帰省、弾丸日帰り帰省で、2軒飲んで帰ってきました。行きの新幹線は大混雑、久しぶりに年末のあわただしさを実体験しました。富士山は天候よくなく見れずです。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
何度かこのブログにも書きましたが、2007年に大学生活を過ごし方が社会人基礎力の向上を左右するんだよ、というような研究を仲間とした際に、どの学会で発表しようかなぁと思い、舞台に選んだのがこのキャリアデザイン学会でした。たまたま前年から学会員になっていたことも理由の1つですが。で、2度だけ研究大会にも参加していますが、今期は何となく流れで研究組織委員というのをつとめることになりました。1回打ち合わせに出ただけで、2回目の一昨日は会議が流れて土壇場キャンセルという不良委員なのですが、実業界の視点から何か貢献をしたいと思っています。
で、ドタキャンのお詫びにちょっと学会の広報です。 学会の年間最大の行事は研究大会ですが、今年は秋に日本大学で開催されます。東京開催ですので、都内在勤の皆さんは参加しやすいと思います。また、研究大会以外にも2カ月に1回くらいは研究会を開催予定です。私も2~3回程度企画をしたいと思っていますが、実務家にも関心をもってもらえるテーマをと思っていますので、こちらも是非、足をお運びください。いずれも学会員になった方が、安く参加できます。これを機会に1つくらい学会に入っておくのはいかがですか。文系の人って学会に縁がなく過ごしがちですよね。 入会方法については、ホームページの入会案内をご覧ください。学会入会には推薦人が必要ですが、これについてはご相談ください。 で、川喜多会長からのご挨拶文をホームページから引用します。さらに詳しい情報を確認したい方は、是非、学会ホームページもご参考にしてください。 ******************************************************************* 日本キャリアデザイン学会では、およそ一千名を越える「キャリア・プロフェッショナル」が研究者や実務家の個人会員また団体や個人の賛助会員として参加されています。学会設立時はすべての人の職業および、それを越えた生活の諸活動・ステージの有意味な連続という、キャリアという言葉すら珍しがられたにも関わらず、現在では学校ではキャリア教育が当たり前の言葉として用いられ、大学では狭義の就職活動支援を越えて初年度から学生のキャリア形成を応援するキャリアセンターあるいはキャリアデザインセンターが普及し、正課にもキャリアデザイン論がどんどん取り入れられています。企業においても新入社員・中堅社員・ベテランのそれぞれのライフステージや、また女性や多様な雇用形態の人々を含んでキャリアデザイン研修が行われ、「自律的なキャリア」への関心が高まってきたことはたいへん嬉しいことだと思っています。しかし、背景には学生の就職難や中高年層、非正社員から正社員までの雇用への不安、将来のキャリアへの戸惑い、人生設計の困難などがあり、さらにその背後には経済、雇用、教育、コミュニティの危機があるとすれば、喜んでばかりはいられません。 何もかもが急激に変わっていく、この時代の困難だけでなく、可能性をもしっかりと見据え、変化に翻弄されず自分のキャリアをデザイン・リデザインし続ける人びとに関わろうとする学会の重要性は大きいと思います。 本学会は、いわゆる研究者だけではなく、キャリアに関わる様々な実務家が多く参加しています。幼稚園から大学までの教員や職員、高校の進路指導教員から専門学校や大学の就職指導担当者、企業内のキャリアカウンセラーや人事教育担当者、経済団体の産業人材育成活動担当者、労働組合による職業教育担当者、キャリアビジネスのエクスパートや職業紹介機関のアドバイザー、NPOのオーガーナイザーから主婦の再就職や定年退職者によるまちづくりを支援している行政機関職員など・・・これほど多様な人びとがまわりの人びとのキャリアデザインを考え、その支援活動をされているとは驚くばかりです。 とはいえキャリアデザインが現代人の自律営為にならねばならぬとすれば、キャリア・プロフェッショナルだけでなく、なによりも自ら自身のキャリアデザインを真剣に考えようとする多様な市民の人びとが、研究者や支援者との出会い・相互啓発の場として、学会を利用していただかねばなりません。したがって「研究のための研究」ではなく、とはいえきちんとした実証に裏付けられぬ訓話・説教にキャリアデザイン論議を堕落することなく、両極を廃してキャリアデザインの運動のセンターになるよう心がけていきたいと思っています。 人生設計に密接に関わる以上、教育学、心理学、経営学、社会学、文学、医学・・・・多様な学問の交流からキャリアデザイン学は生まれてくるものだと考えています。学会員も多様なバックグラウンドを持っています。学際研究に求心力をもたせるのも、キャリアデザインとその支援の実践事例にもとずいて意見を戦わせる機会が増えることだと考えており、年間を通して様々な研究会を組織しておりますし、キャリアの多様化に則し多様なキャリアの現実を明らかにする学会大会・研究誌の充実も会員とともに進めます。既に出版したキャリア研究基本文献解題に引き続き、キャリアデザイン(研究)ハンドブック(仮称)の出版も目指して行きたいと思います。 《2010年12月23日》 7台目のVAIOを買っちゃいました。勢いでスーツとコートも買ったので、日本の景気の下支えにはかなり貢献したと思います。私の心理的パソコン寿命はかなり短く、通算11台目かな。もちろん家族ユースのもありますが。VAIO以外は、NEC1台、富士通1台、そしてMAC2台。もともとはMACユーザーでした。一番最初に購入したPowerBook180Cを超える価格のPCは未だに購入していません。今日はもう少しでMACユーザーに戻りかねないところでした ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
ちょっときりが悪いので2日遅れましたが、12月前半のブログの振り返りです。
もう1回、この振り返りをやると、今年もおしまいということです。 なんかこのところ連続ものになるネタが多いですね。簡潔にレポートを書くのも大切なのですが、難しいところです。 12月1日 人づくりの二面性 12月2日 仕事に対する愛おしさ 12月3日 「越境学習」にどうして出掛けるんだろう 12月4日 ダイアローグ・イン・ザ・ダーク① 12月5日 ダイアローグ・イン・ザ・ダーク② 12月6日 ダイアローグ・イン・ザ・ダーク③ 12月7日 東京大学教育学部2010年度冬学期授業「組織学習論」 12月8日 第2回CCAスーパーバイザー養成・認定プログラム 12月9日 SV認定試験のフィードバック 12月10日 コーポレート・ガバナンス体制を確立するための3つのキーワード 12月11日 選択肢のある時代に生きるということ 12月12日 GCDF2003東京Aグループの継続学習会 12月13日 経験学習論との出会い 12月14日 経験学習論と大学生の学びについて 12月15日 経験学習の視点から就職活動をみる① 12月16日 経験学習の視点から就職活動をみる② 《2010年12月17日》 人材発達支援塾、第3回。気づきがありましたよ。また、書きますね。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
東京大学教養学部冬季授業「組織学習論」での「経験学習論と大学生の学びについて」の続きです。
まずは、ざっくりと昔の研究内容を語りました。経験と内省が大事という単純な骨子ですが、学会発表の内容(主に2008年のキャリアデザイン学会発表内容)を書いた過去のブログを引っ張ってきたので、ご興味のある方はご覧ください。今よりもさらにつたないブログですが…。 2008年02月02日 活動は「どう取り組むか」が重要~大学生の社会人基礎力調査から 2008年09月28日 日本キャリアデザイン学会第5回研究大会 2008年10月05日 大学生活で社会人基礎力は伸びている 2008年10月06日 学生の成長に影響を与える人のタイプ 2008年10月07日 経験の印象から… 2008年10月08日 大学時代の経験と学習の因果関係 2008年10月09日 経験学習モデルから 2008年10月10日 好奇心がキーワード で、凄く乱暴にポイントをまとめてみると、以下のようなことになるんじゃないかと思います。 ・学生時代に間違いなく社会人基礎力は向上する ・経験の量よりも、質・タイプ・中身が大切 ・「ゼミ・研究会」は良質の経験の宝庫 ・楽しさ、仲間は良質の経験のキーワード ・他者とのかかわりあいも、またキーワード ・ロールモデルとしての他者の影響は大きい ・経験をありありと語ることができるか ・「好奇心」は良質の経験を呼ぶキーワード ・いかにものごとをポジティブにみることができるか そして、中原淳先生の示す経験学習モデルは、とても活用しやすいです。 「業務」(Active Experimentation) ⇒「経験」(Concreta Experiences) ⇒「内省」(Refrective Observation) ⇒「持論化」(Abstract Conceptualization) ⇒「業務」 のサイクルです。 大学生活でいえば、まずは「経験」をしないことにはサイクルは周り始めません。しかも、その経験がどんな経験であるかが大切です。ここでも「ストレッチ・フィードバック・エンジョイメント」の良質な経験の3要素は成り立ちます。 そして、周囲とのかかわりの中で「内省」をします。それが「持論化」されることによって、一段階成長していくのではないでしょうか。 これは企業でも、大学でもあまり変わらないことだと思います。 《2010年12月15日》 ①今日も別れあり、出会いありの1日。別れは出会いの前哨戦、未来に向かって関係が作れれば別れもまた良いもの。②キャリアインテグレート何とか会。諏訪先生の会です。とても魅力的な先生ですよね。キャリアインテグレートという概念も素敵ですし。そしてメンバーも素敵。改めて次代の日本に向けてやる気になりました。③COMPANY関西ユーザー会。ほんとに素敵な仲間です。夕方にお問い合わせをしたら、驚愕の即レスですし、深夜にはお電話をしたら、なぜか忘年会の2日前にプレ忘年会をされていました。ワークスのTさんも東京であまり飲めていませんが、こんど行きましょう。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
東京大学教養学部冬季授業「組織学習論」でお話をしてきました。
タイトルは「経験学習論と大学生の学びについて」。大きいお話ですねぇ。大学にお邪魔して企業事例紹介みたいのは何度か話したことはありますが、授業で企業ネタ以外の話をするのは初めてです。で、数日に分けてちょっとその内容のエッセンスをご紹介したいと思います。 まず今日は、私と「経験学習」との出会いについて。本論に入る前のさわりです。 話は2002年にさかのぼります。 CDC(キャリア・ディベロップメント・コミッティ)という実践共同体にて、2007年と2008年にキャリアデザイン学会で学会発表をしました。この2回のテーマは「大学生が大学生活によっていかに社会人基礎力を向上させるか」といったものでした。 この実践コミュニティでは、一時期、某大学のキャリアセンターから委託を受けて、就職相談員をやっていたことがあります。いろいろな相談がありましたが、今から考えると結構わかりやすく多かった投げかけが、 「自己分析をやっているのですが、自分のことがわからないんです」 「もう締め切りが近いんですが、エントリーシートに書くことがないんです」 の2つ。これは今の就職活動でも大きな悩みだと思います。 このCDCのメンバーで、2007年の1月に熱海で合宿をやりました。当時CDCをご指導いただいていた宮城まり子先生から、学会発表をやるか書籍を出すか、何かアウトプットの目標を作りなさいといわれ、結構、まじめに研究活動を始めていた時期です。参加メンバーの所属する各社にいる若手で業績を上げている元気な面々にインタビューをして、それを持ち寄って今後の研究の方向性を議論するという段階だったのですが、そのためにわざわざ泊りがけで熱海まで行ったわけです。楽しくないと社会人の研究は進みませんから、場も大切です。 そんな議論の中で出てきた素朴な疑問と問題意識は次のようなものでした。 「若手社員や採用面接で出会う学生の優劣の差、入社後の成長のスピードの差、というものは何に起因するものなのだろうか」 「何らかの後天的な共通の要因があるのでは。その何かが「学生時代の過ごし方」の中にないか」 「これを整理することができれば、大学生・大学・企業に対して、有益となる提言が可能になるのではないか」 こんな思いが研究の原点となっています。 優秀な人材というのが、生まれつき決まるものでは面白くもありません。また、幼年期の影響とかいわれると、われわれには手に負えません。大学時代であれば、何らかの支援の方法もあるのではないかと考えたわけです。 そして、2007年のキャリアデザイン学会。 発表終了後には、大勢の大学関係者の皆様から名刺交換を求められ、私たちの思いはまっとうであり、また何かをできる可能性があるとの手ごたえをもてたことをよく記憶しています。この時の進行ご担当が、法政大学の上西充子先生であり、同じ組での発表者が現産業能率大学の荒木淳子先生であったのも、何かのご縁です。また、東京大学の佐藤博樹先生が会場からご質問をされ、これがご縁で佐藤先生が主宰する企業人事担当者の勉強会(HRM研究会)で同内容を発表をさせていただく機会を頂戴し、以降、参加者としてもお邪魔しています。さらにはそのご縁で、昨年度に厚生労働省の短時間勤務推進のモデル事業もさせていただきました。何か行動をすると、それが広がるということを改めて実感できた機会でもあります。ネットワークは飛躍的に拡大しました。 ただ、2007年の時点では実は不勉強ながらも「経験学習」という理論すら知らなかったのが実態です。佐藤博樹先生はご質問の中で「内容はすごく面白かったし意義があると感じたが、残念ながらアプローチが研究のレベルではない」といったお話をされました。翌年の研究では、研究のステップをもう少ししっかりと踏もうとして取り組みましたが、そんなプロセスでメンバーの1人が先行研究にあたる中で、松尾睦先生の「経験からの学習」なる書籍を持ってきました。 一同、これだね、という感じで、自分たちの調査結果を「経験学習」の理論にあてはめて整理することが2008年の研究の主題となりました。当時、松尾先生は小樽商科大学に在籍されていましたが、まじで小樽までお話を伺いに行こうかとも思ったりしていました。 今回の授業への参加は中原淳先生のお導きでしたが、めぐりめぐって「経験学習論と大学生の学びについて」なるお話を佐藤博樹先生がおられる東京大学でさせていただいたのもまたご縁かと思います。 私たちが当初から感じている『成長に寄与する何かが「学生時代の過ごし方」の中にないか』という思いでは、まずは学生時代に何をしたのかという「学生時代の過ごし方」に着目することになります。 この「学生時代の過ごし方」というのを要素分解すると、「何を経験するのか」「誰から影響を受けたのか」「それをどう内省したのか(振り返ったのか)」に分解できると考え、分析を深めていきました。 その後、慶應義塾大学丸の内シティキャンパスの事務局の方から、2009年から中原淳先生が「ラーニング・イノベーション論」という講座を開講するという話を聞き、シラバスをみたところ松尾睦先生のお名前が。中原先生の魅力と合わせて、即申し込みをしました。そして講座の中で松尾先生にお会いすることができ、私たちの研究内容をご説明し、コメントをいただくこともできました。 長くなりましたが、「経験学習」との出会いについての思い出でした。 講座で語った内容は明日以降に。 《2010年12月13日》 本日より新メンバーあり。黙っててもちゃんと皆でランチに行くあたりがいいですね。また、本日にて退職のメンバーもあり。自分で決めたこととはいえ、前途が心配でもう少しなんとかしてあげられたのではないかと少し考えてしまいます。同じ部署にいるということは、同じ船に乗っているようなものですからね。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
慶應義塾大学丸の内シティキャンパスのキャリアアドバイザー養成講座仲間の横内さんが、株式会社テクノケアーでキャリア事業部を展開されています。そのホームページが「SUCCESS SUPPLI」。素敵な名前ですね。この中に「コラム」のコーナーがあり、慶應MCC関係者が書き連ねています。初回が花田光代先生ですから、ここに書かせていただけるのは光栄なことですが、先日更新された第4回は私が担当させていただきました。
テーマは「選択肢のある時代に生きるということ」。これはかねてから私が感じていることです。本ブログにも再録させていただきますが、是非、「SUCCESS SUPPLI」にアクセスして他の方のコラムもご覧ください。 ***************************************************** 「選択肢のある時代に生きるということ」 営業途中でお昼時にちょっと小さな駅に降り立ったとします。次のアポまで少し時間があるから食事でもしようかと思い、駅前広場に出たところ、小さな駅なので駅前広場には定食屋が一軒あるだけでした。悩むことなく、その定食屋に入りますよね。 翌日も営業途中で駅に降り立ちますが、今度はもう少し大きな駅です。次のアポまでに腹ごしらえをと思って広場に出ると駅前商店街が続き、飲食店も何十店かあります。いずれのお店も個性豊かで魅力的なメニューをアピールしています。ちょっと迷いますよね。 実は選択肢と情報があるということが、人を悩ませているのです。 今、キャリアの問題で揺れている企業人がたくさんいます。これは選択肢と情報がこの世に溢れてきた結果だともいえます。第二新卒マーケットが成熟していない頃は、新卒で入った会社で頑張るしかありませんでした。公募制度・FA制度・自己申告制度がなかった時代には、命じられた職場で頑張るしかありませんでした。 一見、世の中には選択肢が溢れています。でも、いざ選択しようとするとなかなか決められません。勇気を出して選択したのに相手に拒絶されることもあります。一見、世の中には情報があふれています。でも、いざ深く読みこんでみると何が真実であり、何が役に立つ情報なのかはよくわかりません。こんな世界で私たちは日々を過ごしています。選択肢や情報が乏しかった時代は、悩みも乏しかったわけです。もちろん、選択肢が豊富であり、情報が豊富であるというのは、本当に素敵なことです。でも、誰かの支援が欲しい…。 選択するということは、選択されなかったオプションを捨てるということです。これが実は簡単にはできないのです。本コラムの一番手をつとめておられる慶應義塾大学の花田光世先生から「判断と決断の違い」についてのお話を伺ったことがあります。私の解釈ですが、「判断」とは合理的・客観的な意思決定であり、メリット・デメリット分析の結果出せるようなものだと理解しています。これは、ちょっと頭が良い人であれば上手にできることです。ロジカル・シンキングの世界です。これに対して「決断」とは時に合理的とは思えなくても自分としてどうしてもこっちなんだと決めるようなことです。 私たちはビジネスの世界で、日々と莫大な数の「判断」を下しており、私たちの脳は「判断」に慣れ親しんでいます。でも、ビジネス分野でも時折、「決断」を求められることがあります。これは難しいですね。 キャリアの問題の大半は「判断」では決められません。何故かって? キャリアに関する意思決定は将来についての意思決定です。将来のことは、すべての判断要素を集めて「判断」することができないからです。あとで思ってもみなかったようなファクターが出現することもあります。転職先の職場上司が実はすごく苦手なタイプだったりとか。「判断」ベースでこれを決めた場合、もの凄く後悔をすることになります。それはそうです、そんな情報があらかじめあったら、転職なんかしていなかったのですから。つまり、違う「判断」をしていたのですから。 でも、「決断」ベースでものごとを決めていたら、簡単にはこれは揺るぎません。何せ、自分の全身全霊を込めて自分自身で選択したことなのですから。苦手なタイプの上司くらい何とかするさ、と思えるのです。 私たちキャリアアドバイザーの役割の1つに、こんな「決断」のお手伝いをすることもあると思っています。ご本人の思い込みを修正したり、不安を和らげたり、論点を一緒に整理したり、異なる視点を提示したり、方法は様々です。でも、最後に「決断」するのは、本人に他なりません。そして、「決断」はいつもドラマチックとは限りません。「今の立場でもう少し頑張る」という泥臭くベタな結論こそ大切な「決断」だともいえます。周囲はすぐには気付かないかもしれませんが、「決断」をしたその日から、きっとその人は変わり始めているはずです。キャリアという言葉にドラマチックな期待を抱く人もいますが、真のキャリアとはとっても泥臭くベタなものであるというのが私の考えです。だって、キャリアとは人生そのものなのですから。 《2010年12月11日》 GCDF2003年東京Aグループ継続学習会。今回も豪華(?)3本立て&飲み会。ただし、体調不良のため飲み会は1次会のみ。せっかく治ったんだけどなぁ。早く寝よう。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |
「第2回CCAスーパーバイザー養成・認定プログラム」の募集が開始されています。
昨年の第1回は7名が養成講座を卒業しています。で、私もその1人です。 このコースは、キャリアカウンセリング協会が筑波大学と共同開発したもので、キャリアカウンセラーのスーパーバイザーを養成するプログラムです。キャリアカウンセラー自体の社会的地位がまだまだ未確立である中で、キャリアカウンセラーが提供する品質の安定化は大切な要素です。その一助をできる役割がスーパーバイザーだと思うのですが、これができるレベルに到達するのは容易ではありません。 その第一歩を切れるのがこのコースです。 スーパービジョンでキャリアカウンセラーを指導するスーパーバイザーに必要な教育カリキュラムが構築されています。しかも、橋本先生、内田先生の責任指導、渡辺三枝子先生からも熱の入った指導が受けられます(今年の第一期はそうでした)。 ホームページにあるプログラム内容は以下のとおりです。 1)授業は20日間のうち前半基礎編、後半実践編で構成。 基礎編ではスーパービジョンに必要な視点・知識・姿勢を学習。 実践編では基礎編をもとにしたケーススタディやスーパービジョンの演習、 さらに実際のスーパーバイジー(キャリアカウンセラー)を招いたスーパービジョン 実習まで効果的なステップで実践力を身につけていきます。 2)スーパービジョンに必要な知識・スキル・姿勢を学ぶだけでなく、指導するスーパー バイジー(キャリアカウンセラー)を多角的な視点でサポートするために必要な組織・ 人的資源やメンタルヘルスの知識も学べる本格的プログラムです。 3)認定試験で合格すれば、キャリアカウンセリング協会で実施のスーパービジョンなど での実践の場も広がります。 4)プログラムの内容はキャリアカウンセリング協会が目指す日本初の「プロ(専門家)と してのキャリアカウンセラー’を養成し評価する一連の体系の一つです。 第1期の内容をベースにさらにブラッシュアップしたコースになっていることと思います。それなりに終了までには骨が折れますが、それだけの価値のあるコースです。また、一緒に学ぶ素晴らしい同期にも巡り合えることと思います。そして、スーパーバイザーとしての学びを進める中で、確実にキャリアカウンセラーとしての力量も高まります。 今年はかなり仕事も忙しいことが想定された中で、私が無理してでも受けてみたのは、久しぶりにキャリアカウンセリングの世界にどっぷり浸ってみたいという思いが芽生えていたことと、第1期という言葉に魅了されたところもあります。また、渡辺三枝子先生、橋本先生、内田先生の関与度を伺ってのこともあります。 是非、思いのある皆さまに第2期生として続いていただき、スーパーバイザーの卵として一緒に学ばせていただきたいと思います。 説明会が、12月15日(水)19:00~からあるそうです。興味のある方は是非、参加してみてはいかがでしょうか。また、何かご質問などがある方は、ブログのコメントにお書きください。できるお話はしたいと思います。 なお、募集要項を協会ホームページから引用しておきます。 ********************************************************** 募 集 要 項 □概要 授業と認定試験で構成 *授業:通学20日(160H)+ホームワーク(40H程度) 合計学習時間200H程度 *認定試験:スーパービジョン場面のロールプレイングと口頭試問 □日程 2/27(日)~ 20日間 ※土日祝日中心 全日程 9:30~18:30 2月 27日(日) 3月 6日(日) 13日(日) 21日(月・祝) 27日(日) 4月 10日(日) 23日(土) 24日(日) 5月 8日(日) 21日(土) 22日(日) 29日(日) 6月 11日(土) 12日(日) 19日(日) 26日(日) 7月 3日(日) 17日(日) 18日(月・祝) 24日(日) 時間 全日程 9:30~18:30 □会場 ・キャリアカウンセリング協会 セミナールーム) ・新橋・虎ノ門 周辺会議室 などを予定しております。 □講師 渡辺三枝子先生、内田雅顕先生、橋本幸晴先生、田中春秋先生、 大庭さよ先生 他 □定員 16名程度 □受講料 630,000円(税込) ※テキスト代、諸経費、初回認定試験料 含 (再挑戦の場合は2回目以降の試験料は別途いただきます) □受講対象者 スーパーバイザーとしてカウンセリングのスキルが一定レベルを要するため、下記3つの要件を満たした方 ①資格 GCDF-Japanキャリアカウンセラー正規資格者 ②経験 GCDF-Japanキャリアカウンセラー正規資格認定後 2年以上のカウンセリング実務経験のある方 (カウンセラーとしての専門教育を受けた後、カウンセリング実務経験が2年以上ある方) ※実務経験とは・・・進路相談業務、職業相談業務、個人を対象に実施される人事労務に関する相談業務、キャリア・カウンセリング業務などに継続的、反復的に携わった経験をいう。ご不安な方はキャリアカウンセリング協会(study@career-npo.org )までお問合せください。 ③選考 下記2つの選考試験で基準を満たした方 A:「スーパービジョン」を受ける ※「キャリアカウンセリング場面のロールプレイング」を教材に実施 B:「面接」 ※経験やカウンセリングに対しての考えなどお伺いします。 □継続学習 カウント約200時間 《2010年12月8日》 女性活躍推進連絡会です。場所は住友林業様。素敵なオフィスでした。現在の参加企業数は26社。4社から初めてここまで来たので、とっても大事にしたい会です。でも、そんな過去とか歴史とかを知らない企業の皆さんが意欲的に参加するのがとっても美しく感じます。その瞬間には、きっと合目的的意識を超えているのです。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を |