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モラルダウンなのか、就職活動における学生の適応行為なのか
先日ある方が「歩留まりという言葉が採用活動に使われだしたのはいつ頃だろう」といったことをブログでつぶやかれていました。

確かにそうですね。「今日のセミナーの参加者は75%の歩留まりで読んでいます」「内定承諾歩留まりを6割とみて内定を出そう」といった使い方を普通に採用担当者はしていますね。

歩留まりとは、投入された原材料の量に対して完成品がどの程度の比率で得られるか、もっといえば生産された製品に対する不良品ではない正常製品の割合をいう言葉のように思います。食品加工業では一般的に使われていますが、他の工業生産の世界でもよく使われている言葉です。歩留まり率を高めることは、利益に直結します。でも、もともと人間に対して使う言葉ではなかったはずです。

やっぱりよくよく考えると人に使うのはちょっと変ですね。応募者を一人ひとりの個性ある存在としてでなく、大量生産のマスの存在でとらえているからこそ出て来る言葉だともいえます。でも、これが今の採用の実態をあらわしているようにも思います。

さて、ここで話は変わりますが、採用担当者の間では「学生のモラルダウン」がしばしば指摘されます。先日の打ち合わせではこんな指摘がありました。

・明確に内定承諾をしながらも、平気で内定を辞退する。
・エントリーシートの内容は盛って当然
・WEB代理受検はOKライン
・内定者の履歴書から志望動機をしっかりとパクる

まあ、こんな感じでしょうか。やれやれ。

確かにモラルが極めて高ければ、このような行為に陥ることはないでしょう。ただ、採用側も「歩留まり」という言葉を無神経に使っているような状況ですから、今の就職活動に対して非力な学生が純真無垢に立ち向かうことはほとんど不可能です。

ある意味では、これらの行為は確かにモラルダウンではあるものの、就職活動生の環境に対する「適応行為」なのです。

就職活動の中で、学生の皆さんが、世の中の理不尽さ、曖昧さを味わうことは悪いことだとは思いません。実際に彼ら彼女らが働く社会というのは、理不尽さと曖昧さに満ち満ちているものですから、その入り口である就職活動というのが、理不尽で曖昧なのにはきっと意味があるのだと最近は思っています。

ただ、理不尽と曖昧に対しては、きちんと立ち向かわなければなりません。

環境に適応することはとても大切です。あらゆる生物は環境に適応しなければ生き残ることはできません。就職活動においてもそうでしょう。でも、若者にとって、もっとも理想的な適応行為は「成長」のはずです。多大な労力を投入している就職活動・採用活動ですから、成長に結びつく何かを残したいですね。これは企業側も真剣に認識する必要があります。これからの日本のために。

《2011年5月18日》 特例子会社のマネジメントチームにてお好み焼きを食べます。めざせ日本一、そのためには足元を固めよ、コミュニケーションを強化せよ、です。


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【2011/05/18 23:15】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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