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個人の成長を引き出すためには何をすればいいのか:プチヒント
先週の「HR戦略総合セミナー2011」での東京大学中原淳先生による「職場における人材育成研究のフロンティア」の整理3夜目です。中原先生の話は、何度も何度も聞いていますが、その都度に一歩内容が進んでいることに気づきます。たまにはこうやって整理しないと、ですね。

整理自体は今日で最後になります。まだまだ下記漏らしていることがあるのですが、講演の最後に提示された「個人の成長を引き出すためには何をすればいいのか:プチヒント」というのをまとめてみます。

3つのポイント

①仕事をしっかり任せる…任せるときに言葉にする
②職場つくりによる育成…人のつながり、かかわりをつくる
③新しい仕事による育成…新しいことをする職場をつくる

いずれも導管ですが、少し細かくみていきます。

①仕事をしっかり任せる…任せるときに言葉にする

何よりも仕事を「任せる」と仕事を「投げる」の違いをしっかりとする必要があります。そういうと北海道ではゴミを捨てることを投げるといいますね。

仕事を任せることの3要素
1.ストレッチの仕事
2.仕事の背景を説明すること
3.モニタリング・リフレクション

2なんかは昔からよくいわれることですね。仕事をパーツとして渡すのではなく、それを取り巻く全体像や背景からよく説明することです。パーツとしてだけでなく、全体の中での自分の仕事の意味づけと前後の工程との相関を理解することは実に大切です。
ちょうどいい大きさのストレッチできる仕事が職場から少なくなったと言われます。職場には「大きすぎる仕事」「細分化された仕事」「スピード要求の強い仕事」ばかりで、ちょうどいい大きなの仕事がないといわれます(中原家の会話より)。仮に「細分化された仕事」であれば、さらに「全体像や背景」を説明することが強く求められます。

そして上司のもっとも大切や役割は、確かに中原先生の指摘されるとおり3の「モニタリング・リフレクション」かもしれません。でも、これがなかなかできません。やるのは簡単なことで、仕事を観ること、そして時折聞くことです。聞いて相手に言葉にさせることです。でも、その余裕が…なんていいわけしてはいけませんね。

「聞いて相手に言葉にさせる」というのはほんとに肝に銘じたいですね。これは明確な「行動」です。「観る」というのはやったかやらないかが白黒つきにくいですが、「聞いて相手に言葉にさせる」というのはやったかやらないか白黒つきます。自分の部下を一覧にして、「聞いて相手に言葉にさせる」ことをした日をつけていく、ということをすれば、部下とのコミュニケーションの偏りにも気づきます。このような白黒つく行動ベースで自己改善をするのがわかりやすいですね。

③新しい仕事による育成…新しいことをする職場をつくる

何となく納得できることですが、ルーティンばかりやっていると他者からの支援やフィードバックを受ける機会はどうしても少なくなります。これに対して四苦八苦して新しいことに取り組む場合は、他者からの支援やフィードバックを受けやすいというか、嫌でも受けることになります。支援やフィードバックを受けることが成長につながるのだとすれば、新しい仕事をすることによって人は成長するということになります。

日本人が元気がなく、中国人が元気なのも実はこれで説明ができるのではないでしょうか。経済が成長し続けており、次々と新しい仕事に取り組むことになる中国人は自然に成長をするわけです。以前の日本がそうであったのとまったく同じです。それに対して、経済成長が停滞して1億総ルーティン作業化となりかねない状況の日本ではなかなか人が育たないのは当たり前なのかもしれません。

イノベーションの副次的効果は人材育成です。ベンチャー企業で20代、30代の経営者が出るのも新しいことに取り組み続けているからかもしれません。マネージャーの基本的役割は、メンバーに仕事を与えることと、仕事のフィードバックをすることだとすると、新しいことを常にそこに折り込んでいくことによって、人が育ちやすい風土をつくることができます。しかし、そうでない環境に慣れていた人達にとってはそれはけして居心地のいいものではありません。成長するというのは、楽なことではないのです。逆に成長しないで現状維持をするのは楽なことです。でも、世の中が変化していることを考えると、現状維持は相対的な退化でしかありません。このことをメンバーの一人ひとりに理解させ、新しいことに次々と取り組むことによって、日本も少しは変わるんじゃないかと思っています。

そして、その取り組みは1つの職場を預かる私たちマネージャーが今からでも始められることです。あれこれと揺れながら3日間振り返ってきましたが、職場変化仮説であろうが失敗不許容仮説であろうが、前提の整理にはなりますが、理由がなんであろうが関係ありません。今は今なのです。私たちは自分の預かる職場で必死にパフォーマンスをあげながら、それが今の日本を良い方向に変えることに少しでも結び付くようにやるだけです。この2つはきっと一度に得られるもののはずです。

どうも整理が収斂しないのですが、何となく熱くなってきたので終わります。

《2011年6月8日》 聞いていると、何となく入ってくるものが、言葉に落とすと違った味わいになったり、意外と入ってきていなかったり…、これがまた面白い。


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【2011/06/08 23:45】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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