FC2ブログ
困った研修会社の営業について考える
雨の休日。

フェイスブック上である人材会社の社長さんのニヤリとするような書き込みを見ました。とある人事担当者が研修会社の営業に関して言っていたお話だそうです。

○研修会社の営業に優秀な人って、いない。
○営業を通さずに、講師と直接やりとりしたくなる。
○アポをとってやってきて「御悩みごとは何ですか」とか平気できいてくる。
○忙しいさなかに、なんで自分が彼に悩みを打ち明けなければならないのか、勘弁してほしい。

いやあ、なかなか素敵な話ですね。特に後半の2つですね。

確かに、アポイントとってやってきて、「今の人材育成上のお悩みはなんですか」「御社の課題をお聞かせください」と当たり前のようにいっている営業担当者は実に多いですが、多くの場合、私もほとんど同じような感情を持ちます。

いろいろなご紹介で来社される研修会社の方も多いですし、展示会で出会ってアポを取りにきてくださる方、飛び込み電話をたまたま受けたケース、基本的に私は多くの新しい会社の方とお会いするのが好きです。そして、できるのであれば、新しい会社を起用したり、他社にも紹介したりというのも大好きです。ですから、比較的気軽にアポイントは受けます。

でも、何パターンか本当に駄目駄目なパターンというのがあります。

冒頭の奴はそのうちの代表的な1つであり、ソリューション営業というのを勘違いしているパターンです。もうずいぶん前から営業のほとんどがソリューション営業を標榜するようになりました。商品を売るのではなく、お客様に問題の解決を提供することにより顧客満足を得るということなのでしょうが、本当に勘違いをしている人が多いです。

この人事担当者と全く同感なのですが、初めてあった何ができる会社かもわからないところの人になぜ自社の悩みや課題を説明する意味があるのかよくわかりません。また、ソリューションすべき課題を相手に聞いてしまう能天気さも理解に苦しみます。本当のソリューションとは、顧客も文章化できていないようなこと、顕在化させることができていないようなことを炙りだして解決することです。顧客よりも半歩前に行く必要があります。

また、そもそも関係構築もできていない相手にまともに悩みや課題を説明する人がいるでしょうか。gcdfの講座でみんな苦労するのは、このためです。仮に聞き出せたとしても、通り一遍のどうでもいい話どまりでしょう。真の課題なんて出てきません。ですから、お互いに意味がありません。

悩みを語ってもらうためには何をすればいいか。これは相手の会社、相手の担当者のキャラクターによってすべて違います。初回の訪問でこれができる人は、優れた人でしょう。私がよい方法だと思うのは、悩みを聞くというのではなく、これかなと思ったテーマについての専門家同士のディスカッションに持ち込むやり方です。この中でこちら側の考えも深まったり、整理されたりしてきますと、いろいろなことを語り始めることはよくあります。

2つ目の困ったパターンは、一期一会の真剣さのない人です。獲得できたアポイントを大事にしない人です。前出の間違ったソリューション営業の人は、合併症としてこのパターンも持っているケースが多いです。2回目の商談の機会がもらえると完全に決めつけて、今日はヒヤリングをして持ち帰って、社内でいろいろ相談して企画をつくって次回に提案などと勝手に考えているような人ですが、こういう人には忙しい会社は基本的には2回目は与えません。

初回商談では、いかに相手がもう一度会ってもいい、もう一度会ってみたいと思わせることができるかが勝負です。そのために一分一秒も無駄にせずに、真剣勝負をしなければなりません。2日前のブログに書きましたが、小なりとも社長をされている方、特に創業社長をされている方のほとんどは、これを徹底されています。もちろんご自身も時間がないということもあると思います。そういう人と話しているとやはりこちらも面白いのです。そして次も逢いましょうとなったり、しばらくはテーマがないですがフェイスブックで繋がっておきましょうとなったり、するのです。でも、非常に若い人でも、こうなるケースは多々あります。今週もお一人ありました。

3つ目は論外ですが、予習が足りない人です。これ意外と多いです。特に多いのが、同行してきた上司です。担当者はよくわかってくれているのに、上司はほとんど予習していないで、腰をいれずに商談しにきているというケースは時折あります。こちらは肩書は求めません。現金に役に立つ人であればいいのです。あまりにひどい場合は、露骨に担当者の方ばかりを向いて話すこともありますが、ちょっと逆に担当者が可哀そうになったりもします。

4つ目は、最近は少し減りましたが、商談とプレゼンの違いを理解できていない人です。これは比較的若手に多いですが、しっかりと練習して記憶した商品説明をきちんとしようとする人です。こちらは短時間にポイントさえつかめばいいので、そういう場合は、相手にもわかるように企画書をどんどん読み飛ばして、説明しているのとは違うページを見るようにしています。それでも気づかない人には、こちらから質問を始めます。

5つ目は、軸のない人です。これも最近、事例があったのですが、こちらがいうと「そうします」といい、違うことをいうと「そうですね」、また違った角度からの指摘をすると「そうでないといけません」といいます。そして、それらの間に明確な論理矛盾があるのですが、当人は気づいていません。なぜなら当人には論理矛盾はないのですから。当人の中では、何がなんでも受注をするという目的のもとに、すべての論理は整合性がとれているのです。このまま突っ走ると、たいてい研修がうまくいかないのは、先日、あらためて学習したところです。

冒頭の人事担当者の方は「研修会社の営業に優秀な人って、いない」と語られていましたが、これには反対です。何人も魅力的で素晴らしい人を存じ上げています。ただ、全体の中では非常に少ないのも事実です。しかし、産業の底上げは、顧客の責任でもあります。

商談相手である人事担当者が「ゆるい」から研修担当者が育っていないのだと捉え直してみてもいいのではないかと思います。私たち1人ひとりが、より専門性を磨き、より購買意識を高め、より要求水準を厳しくして商談をする。基本的には営業は顧客に育てられるものです。私の今日があるのも、20代の頃に鍛えてくださった小麦粉のお客様のおかげだと思うことがよくあります。研修会社の営業に優秀な人がいないということの責任の一端は、企業の人事担当者にもあるはずです。

なんて書きましたが、皆様、怖がらずに商談に来てくださいね。


《2012年3月17日》 3週連続週末にラーメン二郎。すべてインスパイアではありませんよ。それにしても、二郎は回転時間が早いのがいいですね。ちょうどいいブランチです。
スポンサーサイト



【2012/03/17 22:57】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
| ホーム |