キャリアデザイン学会のことなど
今日はキャリアデザイン学会の 常務理事会・委員長合同会議。
私は研究会企画委員ですが、今回は大会研究発表審査のため参加させていただきました。たくさんの研究発表申請がある中で、学会大会にふさわしいものを選択します。昨年も出席させていただきましたが、なかなか普段の会社の会議とは少し違って面白いものがあります。最後にはきちんとコンセンサスがとれて決まるのがなかなかです。

今年度の大会は、第10回大会になります。2013年10月26日(土)・27日(日)の2日間に渡って武蔵野大学有明キャンパスにて開催されます。昨年の仙台開催と違い都内の開催ですので、ご都合の付く方、是非ご参加ください。インターネットから申し込み受付中です。

大会に先立って、私がちょっと絡ませていただいた研究会が2つありますので、ついでに改めて告知を。

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第50回研究会 『私たち女子中高生、キャリアを懸命にデザインしています!!』

2013年7月6日(土)14:30~16:30 法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26階会議室A

デザイニング・キャリアには断絶はない。キャリア教育にも断絶はないはずである。しかし、現実には、小学校と中学校の接続、中学校と高等学校の接続、高等学校と大学等上級学校との接続、大学と企業との接続という視点から見ると、必ずしも連続性が保たれているわけではない。隣接した校種間でさえもそうであるならば、中高生と企業との間には、深い溝があるかもしれない。そのギャップが接続を困難にし、連携を阻害しているかもしれない。何よりも相互理解の入り口にすら立っていないかもしれない。中学生から企業人へ、高校生から企業人へ、企業人から高校生へ、企業人から中学生へ、言いたいこと、知りたいこと、理解できないことなどを忌憚なくぶつけて、接続への第一歩を踏み出すためのスタートラインを描くことを目指す。

14:30~ 紹介
 「中村中学校・高等学校の『キャリアデザイン授業』」
   中村中学校・高等学校 副校長 永井 哲明
14:50~ パネルディスカッション
   中村中学校 (3年生)栗原 里奈/林 蓮
   中村高等学校 (2年生)明 小雪/山田 都子
   株式会社ネットワークバリューコンポネンツ 大瀧 美和
   ニフティ株式会社 栗原 智子
16:20~ 挨拶
   日本キャリアデザイン学会常務理事・研究会企画委員長  平林 正樹
<コーディネーター>
   フェリカネットワークス株式会社 四方 昌利 (研究会企画委員)
   中村中学校・高等学校 副校長 永井 哲明(研究会企画委員)

お申し込みはキャリアデザイン学会のサイトから。

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第52回研究会 障害者のキャリアデザインを考える②『発達障害者のキャリアについて考える』

2013年8月31日(土)14:00~16:00 法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー25階セミナー室

発達障害、ADHD、アスペルガー症候群などという言葉が、いつの間にか当たり前のようにテレビや雑誌で取り扱われるようになりましたが、発達障害に関する正確な理解が広く行きわたっているとはいえません。しかし、民間企業の障害者法定雇用率が1.8%から2.0%に引き上げられた中で、発達障害の雇用に積極的に取り組む企業も増えてきました。潜在的に100人に1人はいるといわれる発達障害者のキャリア支援・雇用は、大学・企業双方にとって、これからはますます大きな課題になってくることは間違いありません。
発達障害と正面から向き合い、その就労支援に取り組んでいる株式会社Kaien(http://www.kaien-lab.com/)の鈴木代表を招き、まずは何よりも発達障害についての正確な理解を得たいと思います。その上で、大学生のキャリア支援の現場での実情、発達障害者を積極的に活用しようとしている企業の現場での奮闘についてのレポートを直接聞き、発達障害についての理解を深めるとともに、そのキャリア支援のあり方を皆で考える場にしたいと思います。

講師① 株式会社Kaien 代表取締役 鈴木慶太
1977年12月生まれ。東京大学経済学部卒業後、NHKアナウンサーとして報道・制作を担当。2007年からKellogg (ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院)留学。経営学修士。渡米中、長男の診断を機に発達障害の能力を活かしたビジネスモデルを研究。帰国後2009年9月にKaienを 創業。自閉症(アスペルガー症候群など知的遅れのない自閉症スペクトラム)の強みを活かし、PC関連業務やIT・ソフトウェアの仕事に就く事を応援している。

講師② 和光大学現代人間学部教授 坂爪洋美(学会員)
  発達障害者に対する大学のキャリア支援の現場から。

講師③ 株式会社サザビーリーグ 人事統括室 部長 木津幸三
  発達障害者を積極的に雇用・活用している企業の現場から。

お申し込みはキャリアデザイン学会のサイトから。

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7月の会は登壇者の人選で協力させていただきました。社内の研修があるのでギリギリの到着になりそうですが、私も参加の予定です。8月の会は私が企画担当です。まずは素晴らしい登壇者を集めましたので、全体をどう創るかですね。いずれも、リンクをはった協会のホームページより参加申し込みをお願いします。非学会員でも3000円の参加料でどなたでも参加できます。学会員は無料です。
また、非学会員の方は、この機会に入会をいただければ今回の参加分から無料になります。10月の大会も学会員価格で参加できますので、年会費は1万円になりますが、上手く使えばとてもお得です。入会には学会員の推薦が必要ですので、ご相談ください。

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【2013/06/30 20:16】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
GCDF、4枚目の資格証
GCDFの更新が無事にできて、キャリアカウンセリング協会から資格証が送付されてきました。今回で3回目の更新ですので、資格取得して9年になるということですね。受講開始したのが2003年、資格取得が2004年だったでしょうか。資格番号は416番ですが、今は何番になるのでしょうか。

キャリアカウンセラーの資格はそれ以前からずっと気になってました。10年前に私の背中を押してくれた人は2人います。お1人は取引先のある派遣会社のマネージャー。どちらかというとキャリアカウンセラーとは結びつかないタイプの方だったのですが、その方が始動して間もないGCDFのホルダーになったと商談の合間に聞きました。もう1人は当時のメンバーで、社会人大学院を終えた直後にも関わらず、次はGCDFだと次々とハードな学びを求めるのです。思ってるだけじゃだめだな、と改めて決意したわけです。タイミング的にもう1つ背中を押したのは、教育訓練給付金の規模が縮小されるという話。そんなことが相まって、GCDFホルダーになることができたわけです。

すべてのGCDFホルダーが同じように語っていますが、クラスメンバーに恵まれ、とてもよい学びの時間を過ごしました。週に3日のパターンもある過密カリキュラムのコースに申し込みましたが、本当に愉しくも厳しくもありました。初回のテストは実技が不合格、何とか2回目で合格したのが、2004年の1月だったと思います。

継続学習時間を稼ぐためということもありますが、当初は結構、同じグループでの勉強会を企画しました。また、協会主催の継続学習企画にも参加しました。一時期は頼まれて、受付をやったりもしました。ここ数年、クラスの継続学習を主催することができないでいます。常連ゲスト参加者も増えていたので、ちょっと申し訳ない気分です。先日のMALL企画に、当時のゲスト参加者がお2人来てくださいました。特にお1人は会場提供までしてくださった方。たぶん、またやらなきゃねという神のお告げかと思いますので、涼しくなるまでに何とかしたいと思います。

ありがたいことに、ある時期から協会のテスト・クライアントをやらせていただけるようになりました。このおかげで出会った皆さんも多くいましたし、協会の皆様とも直接の知り合いになりました。また、その後にはクラスにお邪魔するクライアント役を担当させていただくようになりました。特にクラスクライアント役は、自分自身ももの凄く勉強になります。

ヘルピング・アドバンス・コースを受講したもの、もうずいぶんと昔になります。橋本先生完全監修の4日間、濃厚な時間でした。わずか4日間だけしか時間をともにしなかった仲間ですが、その後も定期的に会が続いています。どなたも魅力的な方でした。ヘルピングという言葉はもう使われていないんですね。古いホルダーの郷愁です。

そして、2010年には協会が初めて立ち上げたスーパーバイザー養成講座を受講しました。第1期生になれるというのが何よりの魅力でした。転職してしばらくがたち、人事の業務にはどっぷりと漬かっていた時期です。対面カウンセリングの機会があまりなく、もともとけして得てではなかったカウンセリング自体を進化させなきゃという思いと、メンバーが対面で相談してきたものに対して上司としてどう対峙するかにもっと軸をつくりたかったという思いもありました。期間中、週末の大半がつぶれるカリキュラムでしたが、橋本先生と内田先生が担任されるという贅沢な中で、深い学びをすることができました。橋本先生がいつまで現役で担当いただけるのかはわかりませんが、是非、橋本先生がやられているうちに、橋本先生が直接担当される講座を受講すべきです。これだけは間違いありません。

4枚目の資格証をみて、ちょっと昔のことを思い出してみました。こうやって思い出してみると、あの頃の自分は偉かったなぁと思う瞬間がいくつかあります。過去の自分に負けることを年をとることだというのだとしたら、少しやばいかもしれません。今日からまたまき直しです。

キャリアカウンセリングに興味のある方、何といってもGCDFはお薦めです。いつでもご相談ください。

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スーパーバイザー養成講座が当時は神保町で開催されていたので、終了後の定番は「三幸苑」で餃子。ということで、GCDFというとどうしてもこの写真になってしまいます。橋本先生も毎回のように来てくださいました。けして質問には答えずに…。
【2013/06/29 22:45】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
面接のときにこういう皆さんに会いたかったな
昨日は来年4月入社予定の内定者を集めた会を催しました。

一同に会するのは初めての機会、最後は近隣で懇親会を実施します。最初は少しすましていたのが時間が進むにつれて担当者の企画も効果を発揮し、皆、素でいい雰囲気になります。なかなか素敵なメンバーを採用できたなぁと喜ばしい瞬間です。

最後の締めを人事企画のリーダーにお願いしたのですが、なかなかうまい話をしました。だいたい要約すると次のような言葉です。

皆さん、とっても素が出ていい雰囲気です。
 できれば、面接のときにこういう皆さんに会いたかったなと思います。」

半分、冗談めかしての発言ではあるのですが、面接という採用手法の難しさを改めて思い起こさせる言葉です。採用プロセスにおいて、面接はずっと最っとも本流のポジションを占めています。しかし、面接の限界を指摘する担当者も多くいます。そして、より良い面接のために日本中の担当者が苦労をし、工夫を日夜こらしています。しかし、その反面、自らをトレーニングすることなく感覚と雰囲気で面接をやっている面接官も日本中に何万人もいるのも事実です。

そんな中で、面接にはもう見切りをつけて、いかに面接をせずに選考をするかに知恵を絞る会社も出ています。

先日の経営学習研究所のイベント「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」で6名の登壇者のトリをつとめてくれた佐谷さん。彼女の振り返りブログには、会場でお話をした社会人からの言葉として、次のようなフレーズがありました。

こんな風に自分で悩み考えている学生はとても素敵。
 でもこういう学生を企業はいっぱい落としてしまっているのだろう
。」

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【2013/06/28 23:10】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
特例子会社の管理スタッフの知見が活きる時代に
今日は直行で千葉にある障がい者特例子会社に。
非常勤で代表をやっているのですが、だいたい毎週半日は行くようにしています。ちょっと少ないですね。

特例子会社のメンバーは、それぞれに障がいに由縁する制約のある社員です。私の会社は精神障がいの方を中心に雇用していますが、スピード感があり短期的成果を求められる普通の職場ではなかなか力を発揮するのが難しいのでしょうが、それぞれ向けに仕事のやり方をデザインすれば、十分に力を発揮することができます。ですから、特例子会社の管理スタッフには、獲得してきた仕事を各メンバーに適したやり方に翻訳する力が求められます。また、必要があればそこで何らかの仕組み化も必要になります。このあたりが適切にできるようになれば、障がい者もいかんなく力を発揮して、仕事に取り組むことができます。

この特例子会社の管理者の業務設計能力がもっともっとこれから価値を持ってくるのではないでしょうか。今日、雑談めいた中で話していたのですが、企業の中では、いろいろなタイプの制約のある社員が増えています。

たとえば、1つの職場で人数が増えてくると結構目立つのが時短社員です。育児時短の人は、時間の制約があることと、何かあった場合は急遽子供のところにいかなければならないという制約があります。でも、それら以外ではなんら問題なく働ける社員です。介護の制約のある社員、体調面での制約のある社員というのも増えていきます。こういった制約のある社員の仕事を適切にマネジメントすることは、企業の競争力にもいささかの影響を及ぼすようになるのではないでしょうか。

1つのアイデアとして、特例子会社に時短社員を大量に出向してもらってはどうかという案を真面目に考えています。私の特例子会社は、本社とは離れた千葉にあります。本社のスピード感、仕事感に巻き込まれずに彼らに最適な環境を得るためです。ただ、どうしても時間のロスと、リアルコミュニケーションがしにくいのが欠点です。ここを埋める役割を時短社員にお願いしてはどうかというのが1つの考えです。また、特例子会社のメンバーには対外折衝は少し荷が思いため、そういったタスクを含む業務を獲得することができません。折衝の部分を担ってもらえる人を確保できれば、特例子会社で固まりとして扱える仕事は大幅に増加します。1+1がうまくいけば、3以上になります。

この話は、私たちの夏の宿題の1つにしました。

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【2013/06/27 23:27】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
『非情の常時リストラ』 溝上憲文著 文春新書
本書の著者である溝上憲文さんは尊敬する労務ジャーナリストです。溝上さんのお名前をご存知ない方も、人事のキャリアが長ければきっと溝上さんの文章は何度も読んでいるはずです。いつも、現場の声を丹念に拾い、それを巧みに構成して誌面をお作りになっています。

溝上さんは私をはじめて立石に呑みに連れて行ってくださった方でもあります。初めて溝上さんにお会いしたのは、立石の「宇ち多”」の前でした。それ以来、時折ご一緒させていただいたり、取材をしていただいたりしています。溝上さん得意の覆面座談会的企画にも誰とはわからないようなかたちで潜りこませていただいたりもしています。

そんな溝上さんとしては珍しいと思うますが、今回、新書本を書かれました。タイトルは「非情の常時リストラ」。結構、エゲツないタイトルです。経営危機に陥ったときのリストラではなく、今や、成果主義の旗の下、ある年齢になればリストラの危機は常時私たちの近くにあるということなのですが、実は本書を読んでみると、激しいタイトルや強めの章見出しとはちょっと違って、日本の戦後の人事労務の歴史を自然に学ぶことができる本なのです。このあたりは溝上さんの真骨頂だといえます。

『第1章 「常時リストラ」時代に突入』では、追い出し部屋の話なんかが描かれているのですが、けして扇情的なトーンではなく、きちんと背景を説明しながら筆を進められています。

『第2章 学歴はどこまで有効か』では、ここ10数年の新卒採用の歴史と流れの概要を平易に把握することができます。最近人事の担当になった人には是非、人事労務の歴史を学んで欲しいといつも思うのですが、新卒採用の現代史(?)を学ぶにはちょうどよい内容かもしれません。

『第3章 富裕社員と貧困社員』というのも凄いタイトルですが、ここでは平易に賃金制度の本質が語られています。また、賃金制度と分けては議論できない、資格制度・評価制度にも言及されています。

『第4章 選別される社員』では、配置の問題が扱われています。異動、役職任免、組織といった分野です。さらには、次世代リーダーの育成にまで筆は進みます。

最後の『第5章 解雇規制緩和への流れ』は、安部内閣が一瞬だけ本気で着手するかにみえた解雇に関する規制緩和を取り扱います。この章の最後は「会社員になる意味」という単元で終わっています。そこには次のようなフレーズが並んでいます。

選別主義が逆説的に、会社人として生きる働き方から日本人を解き放ち、多くの人たちを1人の個として自由に生きる働き方に変えていくのではないか

会社が何かを与えてくれる時代は終焉を迎えている。自分の人生を切り開くのは会社でもなければ経営者でもない。何かを実現したい、何かになりたいと思う自分しかいない。その覚悟を持つことがいま最も求められているのだ

仮説・検証というプロセスにとらわれることなく、取材に基づく現場の情報を積み上げて、ある面では情緒的な色合いも添えて筆を走らせることができるのが、ジャーナリストの特権ではないでしょうか。。そんなジャーナリストの視点から、溝上さんには是非、日本の人事労務現代史を編纂していただけないかと思います。それは新しいタイプの新任人事労務担当者のテキストにきっとなるはずです。本書にしても、実は編集の視点を大きく変えるだけで、まさにそのままそんなテキストになりえるのではないかと思える内容です。

あとがきにこんなフレーズがあります。

「本書は私にとってこの20年間に取材してきた事実を集大成したようなものである。」

読み終えてみてまさにそう感じるとともに、まだまだですともあえていいたいと思います。是非、違うテイストの真正面からの集大成をいつかお待ちしています。次回、呑んだらそう絡もうと思います。

非情の常時リストラ (文春新書 916)非情の常時リストラ (文春新書 916)
(2013/05/20)
溝上 憲文

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【2013/06/26 23:22】 | 書籍紹介 | トラックバック(1) | コメント(1) | page top↑
問題解決症候群
6月22日(土)の一般社団法人経営学習研究所sMALLラボ企画「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」に登壇された法政大学の長岡先生が紹介されていた「問題解決症候群」についてです。

 問題解決症候群 妹尾堅一郎(1994)

  ・問題は与えられるものである
  ・与えられた問題には必ず1つの正解がある
  ・その唯一の正解は誰かが知っているし、場合によっては教えてくれる


問題が所与のものであり、それには必ず1つの正解がある、そんな思想ですね。誰もが気づきますが、まさに旧来的受験勉強の世界です。そして、おそらく明治維新以来、20世紀の末まで日本を支配していた考え方です。

これが染み付くと、どうしても自分で考えること、自分で動くことを磨くことができません。常に正解を気にして間違うことを恐れます。受身で指示待ちになります。正解がないと不安にすら陥ります。人と違うことが不安になります。

確かに自分にしても「正解探し」を無意識にしていることが多々あります。これから離脱するには、自分を徹底してトレーニングする必要がありそうです。

「AかBかと聞かれたらCだと応える人」を育てるという長岡先生の言葉には重みがあります。

正解探しをしていてもそれなりには仕事はできます。でも、新しい価値を生むことはできません。ですから、そのままですと前年のいいところ8割程度の給与しかもらう資格はありません。こんな人ばかりの企業になってしまっては、先行きはありません。永遠のジリ貧です。ですから、私たちはそうではない人を採用し、また育てなければいけません。

「問題解決症候群」的な新卒学生を採用しない採用面接のあり方ってどうやりますか。そもそもそうではない学生をどのように探しますか。

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【2013/06/25 23:02】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」報告
6月22日(土)に株式会社内田洋行様の素晴らしいスペース「東京ユビキタス協創広場CANVAS」の地下1階フロアをお借りして、一般社団法人経営学習研究所sMALLラボの企画「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」を開催しました。今日はその振り返りをきちんとやります。長文になります。

2時間半という時間で登壇者6名という贅沢な布陣の構成でした。私が企画をすると往々にしてこうなります。ただし、会場でのダイアローグに時間をとりたいため、お1人あたり10分か15分でのショートプレゼントいう無理なお願いをいたしました。

最初に理事からご挨拶と経営学習研究所の説明があります。ありそうでなかったペアにお願いしました。岡部理事と板谷理事です。

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こんな素敵な会場で進みます。

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冒頭に僭越ながら、2つ、当日の思いを会場の皆さんにお伝えしました。私のパワポシートから引用します。

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どうも就職活動についての論議は、「ひとごと」になりやすい傾向があるように思います。

就職活動の長期化批判、就職活動の早期化批判、学生の大手志向批判、親の過剰な関与批判、企業の横並び思想批判、大学の授業内容批判、対大学のキャリア教育批判……とにかく「批判」ばかりが不思議なほど渦巻いているのがこの世界です。

自らは傷つかず汗もかかない立場から、批判を繰り広げているだけでは、何かを変えてやろうという「うねり」はけして生まれません。
また、「時期論」だけで何かが解決すると勘違いしている傍観者も多数います。

でも、すでに局所的な「うねり」はさまざまなところから出てきています。今日はいくつかの「うねり」を皆で共有しながら、「自分ごと」としてこの問題をとらえ、自分は自分のフィールドで明日から何ができるのか、に思いをめぐらせる時間にできればと思います。

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ここのところ就職活動の解禁時期論があれこれと取りざたされ、とてもやるせない思いをしました。時期を変えることで何かが解決すると思っている人がいるという事実に実にさびしい思いをしたわけです。もちろん、時期には意味がないとはいいません。ただ、そんな簡単なことではないのです。就職活動はたぶんにマスコミがおかしくしているところがあります。とにかく現場の学生、教授の皆様、キャリアセンターの方、採用担当者の話を幅広くきちんときいて欲しいものです。また、それら就職活動に関与するいろいろな人たちが一緒に何かを考える場があって欲しい、それがこの日でした。

こんな中で、ここ数年、いろいろな取り組みをする人が出てきています。採用活動だって横並びの馬鹿らしさから離脱して、いろいろと工夫を凝らす企業も増えました。少しずつ何かが変わりそうな雰囲気が出てきています。そんな「うねり」がいつか大きなものになり、改革の閾値を超える日がもう遠くはない、そんな感じを得ています。そんな思いでこの日にはいくつかの「うねり」をリアルに参加者にお伝えしたいというのが企画内容の軸になっています。世界を変えようとか、日本を変えようとか大上段に振りかざす必要は何もありません。自分のできるところから少しずつ変える、そんなことを多くの人がやれば、きっと変革の閾値を超え、コップの水が溢れ出す日がくる、そんな風に思っています。そして、参加者の中にも「うねり」を起こそうとしている方が確実にいらっしゃいました。

そして、私の冒頭の2つ目のパワポです。

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もう1つ、就職活動についての論議では、どうしても自分たちの時代をベースに語ってしまう傾向が強くあります。

私は50歳になりましたが、私たちの頃と今の就職活動ではまったく様相は異なっています。今の40歳でも、今の30歳でもそうです。厳密にいえば、1年1年、その姿は変化しています。ですから、今の時代を理解せずに、自分たちの時代をベースにしてこの問題を語ることにはあまり意味がありません。

今日は最初に文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の平野さんから、今の就職活動を概観していただきます。共通の認識をもった上での、意味のある議論が必要です。

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これは、とても大事なことだと思っています。でも、どんなに意識しても、私たちには自分の経験というバイアスがかかるのです。

ということでトップバッターをお願いしたのは、文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の平野恵子さん。新卒採用における私の大切なブレーンとなってもいただける方です。平野さんのプレゼンでは「就職活動の共通認識を持つための10のキーワード」という整理をいただきました。10のキーワードとは以下の10個です。

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社会へ窓口、大学と大学生の二極化、キャリア教育・、インターンシップ、アクティブラーニング、即戦力採用、盛る学生(プロセスより結果を重視)、大手企業志向、ターゲット大学&リクルーター、採用活動のルール、即戦力の誤解、盛る学生(プロセスより結果を重視)、大手企業人気、ターゲット大学&リクルーター、3月-8月ルール
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これだけの内容を15分で語れといわれた平野さんは大変だったと思います。でも、直前に何かカットするものがあればいってくださいといわれたのですが、1つとしてカットできるものはありませんでした。それは、すべてのキーワードが独立して存在しているのではなく、複雑に絡み合い相関しあって存在しているからです。ここに就職活動問題の難しさがまたあるわけです。

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全体の共通認識あわせをしたところで、次に大学における「うねり」を2つ紹介します。

まず、最初は成城大学の勝又あずさ先生が取り組んでいる「汽水域」の紹介。汽水域とは淡水と海水が入り混じるところで、多様な生物がそこではぐくまれています。川を流れて大海原に出る直前の学生たちが、社会という大海で日夜活動をしている社会人と会う場をこの「汽水域」というメタファであらわしたセンスは秀逸ですね。内容は以前にこのブログに書いていますので、ご確認ください。

勝又先生から送られてきたパワポはなんと100枚。誰しもが伝えたいことがたくさんあるのです。素晴らしいですよね。もちろん、これがさすがに10分で終わるわけがありません。

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次の登場は法政大学の長岡先生です。この日は和装でパソコンの設定などをしていただいている姿がとてもお茶目でした。俺は絶対に時間を守ると豪語されたとおり、しっかりと10分の時間内でお話をいただくことができました。テーマは「カフェゼミ」。毎月1回、通常のゼミを大学を離れて近くのカフェで開催されています。しかも、参加者自由。他大学生や企業人が普通に参加しているわけです。残念ながら私は一度も参加できていないのですが、当日の参加者の中にもカフェゼミ経験者の姿もありました。

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授業,時間割,教員/学生,そして,教室といった大学教育を構成する様々な網目から,学習という活動を一時的・部分的に解き放ちフラットでダイナミックな関係性の中から生まれる新たな可能性を探索する実験の場
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長岡先生の説明シートの冒頭にはこうあります。誰かが用意したカリキュラムを一生懸命にがんばってこなす学生ではなく、AかBかと問われたらCだと応えるような人を生みたい……、大学の表層的なキャリア教育とは対照的な世界観を強烈に打ち出しています。カフェゼミの詳細は長岡研究室のWEBサイトからみられます。

採用活動をやっていてさびしく感じるのは、今の採用活動ではなかなか学生の普通の姿をみることが難しいことです。一部の学生は面接とはハイライトを競う場だと勘違いしています。3年間の大学生活のうち、わずかに4日間だけ過ごした海外ボランティアの話を聞いても、その学生が普段何に対して何を感じ誰と交流しどんなインプットとアウトプットをしているのか何があると嬉しいのか嫌なことは何なのか時間を忘れて没頭できることは何なのか……(あえて句点を入れませんでした)、何もみえません。
就職活動はハイライトの競い合いではけしてないはずです。普通の大学生活をきちんと送っていて、そのことをしっかとり伝えることができれば、いいはずです。

日常の大学生活そのものが本質的には就職活動につながるということ

これが私の思いです。そんな方向の取り組みをされる大学の先生が着実に増えてきているのは物凄く力強さを感じます。

さて、ここで最初のダイアローグの時間です。MALLの企画ですから、当然呑み放題です。今回のフードは、バラエティあふれるパン、そして三幸製菓様からご提供いただいた米華の数々。私もずいぶんと呑みました。前半戦はやや硬さがみられ、真面目にノートをとる姿が目立った参加者の皆様も、アルコールと語りが入ることにより、雰囲気があったまります。今回のフードの提供は、MALLの岡部理事と松浦広報担当に完全におんぶにだっこでしたが、素晴らしい段取りをしていただけました。

テーマがテーマですから、当日の運営スタッフは学生にお願いすることにしました。各登壇者に推薦していただき4名の大学生が集まり、大活躍をしてくれました。今回は珍しく指定席の仕組みをとりました。それも事前に席を決めずに、受付で属性(大学生、大学関係者、企業関係者、採用ベンダーその他、の4つ)をうかがって、同じグループに様々な属性の方が混じるように受付担当が座席を即興で割り振ります。結構難易度の高い受付を板谷理事の仕切りのもので学生スタッフの皆さんが見事にこなしてくれました。参加者の皆様からみていかがでしたでしょうか。

メンバーは開始2時間前に集まり、まずは椅子を並べて会場作りから始めました。同じグループに同じ色の椅子が入らないようにしようなどと細かい心配りもしてくれていました。参加申し込みの際に参加者の皆様が書いてくれた一言メッセージは、全員分を印刷して壁にカラフルに張り出します。パンの搬入、飲料の搬入・冷蔵庫への保管、フードのディスプレイ、領収証への法人印捺印、パソコンの接続テスト、受付の設置など、直前にやるべきことは意外と多いです。即席チームの4名、本当にがんばってくれました。いいチームと仕事ができたのをとても嬉しく思います。

こちらは直前の最終ミーティングの光景です。

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さて、話が横にそれましたが、最初のダイアローグが終わると、次は社会人の取り組み例を2つ紹介しました。

最初は「大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会」というありえない長さの名前を持つNPOを立ち上げて活躍されている辻太一朗さんです。辻さんの活動については、何度かこのブログにも書いているので、あまり詳しくは書きませんが、企業が大学の成績を採用の参考にしないことにより、学生は学業には力をいれず、単位取得が楽な授業に走り、教育は研究に注力するために学生を魅了しない授業を漫然と送り出す。結果、学生は授業には目をくれずに、就職活動でアピールするために課外活動に精を出し……といった負のスパイラルを指摘します。

次の登場はCDC(キャリアディベロップコミュニティ)の山田学さんです。CDCは普通の企業人が集まって、もう10年ものあいだ大学生のキャリア研究、キャリア支援などに取り組むチームです。代表も規則もない中で、活動だけが綿々と続いています。丁寧な研究の結果、経験学習モデルを回すことの大切さにたどりついています。それに気づかせ、その手伝いを少しすることが社会人の自分たちにできないだろうかとの思いのもとに、大学生との接点を持ち続けている素敵なチームです。

そして、最後の登壇者は逆側の立場代表です。

就職活動を終えた社会人1年目の佐谷圭さん。大学2年の夏休みに私は初めて彼女に会いました。私は大学時代にいくつかのサークルに顔を出していましたが、その中のひとつが広告研究会。しかし、卒業からしばらくたったところでいつの間にか活動が途絶えていました。それを最近になって復活させて活動をしている人たちがいるという話をゼミの後輩から聞き、一緒に呑もうという話になったのがきっかけです。広告代理店の社員の方お2人にも同席していただきました。その時の印象としては、ちゃらっと就職活動をして大手から早々に内定をとりそうな学生かな……、でした。

でも、彼女は夏を過ぎても内定が取れないままに過ごします。自分らしい姿をみせられない面接に何度も悔しい思いをしたことと思います。それが9月にたまたま「本当にやってみたいことは何だろう?」「それを仕事にしている人に会ってみたい」という思いの延長で国立市のまちづくりワークショップに参加し、そこで studio-L パートナーとして働いている人が講師にいて、声をかけたところ立川市のプロジェクトを見学する機会を得て、新卒学生としては初めてstudio-Lへの参画が決定します。4年生の12月のことです。講師に声をかける背中を押してくれた人も実はいたそうです。彼女が引用していたブランドハプンスタンスセオリー、そのものの就職活動のエンディングです。
話の合間に長岡先生が素敵な介入をしてくださります。studio-Lが何だかを理解しないと、この話の素敵さが半分も伝わらないので、studio-Lについて山崎亮さんについてのコメントをくださりました。まさに彼女が求めていた世界としては、最高の鍛錬の場に今、いるわけです。

就職活動を終えてみて気がついたこととして下記のようなことを語ってくれました。

***********************************
・はじめから“就活”を上手くいっていないシステムとして見ていた
・自分が感じていることを言葉に落とし込めていなかった
・自分らしく話せる場面を作れなかった

・自分の「軸」が見えた
・面接官の質問の意図がわかった

・仕事と私事の境がない
・人や土地の魅力を引き出す
・新しい社会をつくっていける
・身に付けたいスキルが学べる
     発想力、デザイン、話す、聴く

***********************************

そして今日問いかけてみたいことの最後に語ったくれた言葉がこれです。

***********************************
終わってみないと気付けないことに、どうやって早い段階で気づくか
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さっそく翌日、佐谷さんのブログで自らが振り返っています。

さて、全員のショートプレゼンが終わったところで、あまりに素敵な参加者が多数いるため、参加者から5名の方に超ミニミニプレゼンをいただきました。時間はわずかに1分。皆さん、見事に1分でいい話をしていただけます…。本当に感謝です。

そして最後のダイアローグ。これは越境あり、引き抜きありのルールです。あの人と語りたいというのであれば、その人のところにいったり、連れてきたりがありなわけです。登壇者も、理事も加わり、学生スタッフにも話の輪に入っていただきました。時間になったため、一応ラップアップと〆はしましたが、会場を提供していただいた内田洋行様のご好意により、終了後30分以上ものあいだ、呑み喰いをしながらの歓談は続きました。

私が整理したつたないラップアップシートには次のようなことを書きました。

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○10個のキーワード、1つも削除できなかった。
○「終わってみないと気付けないことに、どうやって早い段階で気づくか」
○日本を良くしたいと思いながら、自社の採用、育成の業務で何ができるのか。
○面接を5時間やった人。
○本業以外で自分がやることは……

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この日のイベントが何を残せたのかはわかりません。
ただ、別にこのイベントの貢献ではありませんが、何年後には何かがきっと変わっているはずです。たぶん。そのためにも、まずは自分のまわりでできることからやる、ことが本当に大切だと思います。そして、それは取るに足らないような小さなことでもいいのです。

最後にまたリアルタイムパブリッシングによる「経営学習新聞」を参加者の皆様にお持ち帰りいただきました。今回が第3号です。ほんとに凄いです。ここに座って、2人は新聞を作ってたんですねぇ。

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できあがりはこんな感じです。6名の登壇者のその日の登壇の姿がもう印刷されています。第1号、第2号のバックナンバーも配布していました。

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今回は学生の参加はかなり少なかったのですが、その中の1人が研究室のWEBサイトで振り返りをしてくれました。それぞれに少しだけでも何かが残れば、主催者冥利につきるというものです。やってて私もとても愉しかったです。株主総会の翌日ということもあり、かなり疲れましたが。

これからもMALLはいろいろな取り組みをしていきます。おたのしみに。

【2013/06/24 23:44】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
終わってみないと気付けないことに、どうやって早い段階で気づくか
うーん、やることがいろいろとあって時間がちょっととれないので、土曜日のMALLイベントの全体総括に手がつきませんが(単なる言い訳のような気もしますが…)、土曜日の話の中から1つ。

私も理事に名を連ねさせていただいている経営学習研究所で「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」というイベントを開催しました。6名の方のショートプレゼンと、参加者同士のダイアローグにより構成された会なのですが、一番最後のトリには社会人1年生の佐谷さんに登場していただきました。四半世紀の時を超えた私の広告研究会の後輩になります。

彼女はなかなか紆余曲折した就職活動を経た結果、studio-Lで活躍を開始しています。土曜日の会ではstudio-Lに関する長岡先生の介入が見事でした。私はまさに彼女の就職活動には今の就職活動のさまざまな要素が凝縮されていると感じたこと、そんな中で結果的にはしなやかにそして心強く生き抜いた生きざまが素敵に感じたことから、登壇をお願いしました。6月は東京にいると聴いていたので安心して依頼したら、なんと伊賀上野勤務とのこと。当日はわざわざこの会のために来ていただきました。

彼女の話については、本人がさっそくブログに書いてくれているので是非、お読みいただきたいと思いますが、最後のメッセージが実に素敵でした。前日にパワーポイントを送ってもらった際に、PCの前でちょっと感動してしまいました。

「終わってみないと気付けないことに、どうやって早い段階で気づくか」

ここまでの話の流れをご紹介していないので、なかなか伝わらないかもしれませんが、実に大切な言葉であり、気づきです。

もちろんこれに解決はありません。彼女自身が紹介してくれたプランドハプンスタンスは、1つ重要なキーになると思います。また、この前の登壇者であったCDCの山田さんが言及された経験学習における行動することと振り返って意味づけすることの重要性も大きなヒントになりそうです。少なくとも、普通の人である私たちは、黙想していてもたぶん気づくことはできません。気づきたいと思って行動することが必要です。しかも、模範回答があるわけではないことをきちんと理解しながら。

私たち、すでに社会人になっている者としては、たぶん少し何かができるように思います。自分たちの頃の就職活動や、教訓やノウハウを語るのではなく、何か彼ら彼女らに伝えられることがあるはずです。さあ、やること、一杯ありますね。

明日は何とか整理を書きたいと思います。

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【2013/06/23 22:53】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」、まずは御礼
本日は経営学習研究所(通称MALL)にて私が担当するsMALLラボ主催による企画「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」を開催しました。ちょっと仕事が立て込んだのと、体調不良の時期があったので、準備が中途半端になり、自分としてはけしてまだまだ満足がいくアウトプットではありませんでした。でも、結果的にはそれでも多くの皆様に何かを伝えて終えることはできたようです。ありがたいことです。

ほんとうはたくさん書くことあるのですが、今日は内容についてまで振り返る余裕とパワーがありませんので、運用に関してほんの一部だけ振り返りたいと思います。ちゃんとした振り返りはまたやります。

あらためてワークショップはチームワークだと感じました。そして、経営学習研究所というチームは素敵なパワーをもったチームだと感じました。さらには、私を取り巻く皆様には、今まで以上に感謝して日々を過ごさないといけないと感じました。登壇者の皆様も、参加者の皆様も、学生スタッフの皆様も本当に素晴らしい皆様でした。

私のいけないところなのかもしれませんが、今回のようなある規模のワークショップであっても、ファシリテーターとプロデューサーを自らが兼ねてしまいます。今回などは、岡部理事や松浦広報担当研究員の細部に渡る配慮に満ちたディレクション、板谷理事に受付まわりを土壇場で完全にお任せできたこと、そして何よりも長岡理事(兼事務局長)の全体に渡る目配り・気配りの基づくアドバイスの支援があったので、これがなんとかなりました。さらには、内田洋行の人事の皆様のご協力、登壇者の皆様お一人お一人がまるでスタッフであるかのごとく動いていただけたこと、そして登壇者の皆様からご紹介をいただいた素敵な学生スタッフ4人。誰もが自然と動いていただけるチーム、これは素晴らしいです。そして、私たちはお客様にも本当に恵まれています。最後、一回締めくくった後に、片づけをしながらだらだらと呑んでいるという流れ解散的なしかけにしたのですが、気づくと多くの参加者の方が椅子の片付けなどを手伝ってくださっています。そこには参加者も主催者もありません。本質的にいいのか悪いのかという議論はありますが、本当にありがたいことです。

こんなに中にも外にも素晴らしい仲間を持った経営学習研究所(MALL)は、誕生してまだ1年ちょっとですが、すでに13のイベントを世に送りました。

私としてはこれからも頑張ります。これだからワークショップをやるのは面白く愉しいんです。眠る時間を削ってでも、やろうという気になるんです。でも、今日はこのくらいにして寝ることにします。

※写真は、リアルタイムパブリッシングの制作作業に取り組みつつ、フード・ドリンクの補充具合にも気を配ってくださっていた岡部理事と松浦広報担当研究員の後ろ姿です。今回も内田洋行様の素敵な会場をお借りできました。壁には参加者の皆様から寄せられた、参加の思いが貼られています。

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【2013/06/22 23:25】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
五月病が死語になる
五月病(ごがつびょう)という言葉が死語になりつつあるそうです。

もともと大学に入ったばかりの1年生が5月になると陥る病気といわれてました。日本では新年度は4月に始まります。大きな期待をもって新生活に入り、最初のうちはやる気が上回るのですが、新たな環境への適応や、実家を出ての1人暮らしへの適応などがあり、5月のゴールデンウイーク過ぎくらいから、何となくふさぎこんでしまったり、やる気が出なかったりする症状です。もちろん正式な病名ではなく、診断をうけると適応障害とかうつ病とかいう病名がついたりするのでしょう。

その後、大学だけでなく、企業の新入社員にも同様の症状がみられるようになりました。5月になると、大学の学生課や企業の人事には、こんな人達からの相談が増えるわけです。

大学も企業も以前に比較するとずいぶんとエントリー者に対する配慮はされるようになったといえます。企業においても、徒弟制度的な育成が減り、メンターやOJT指導員が闊歩します。

でも、五月病が死語になりつつあるというのは、そのようなエントリー者向けの取り組みの効果が出てきたからということではないそうです。実は五月病的な症状がなくなったのではなく、そんな相談なら365日、季節を選ばずに常時あるよ、というようになったということです。なので、五月だけを抽出して表現することが適切でなくなったということなんでしょう。

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【2013/06/21 23:58】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ネットワーク型人事部、かな
先月、メンバーが1人、田舎で別の仕事をやるといって退職しました。まあ、このくらいは減員でなんとかやろう、少数が精鋭を創るんだよね、と涼しい顔してやってましたが、今月の1日にどうしても補充が必要な社内ポジションに人事のNo2を出すことになってしまい、今のところその補充もままならずという状態です。もともと社員13人でやっていた人事ですから、11人になるのはちょっときついですね。

でも、こういうときこそ「ネットワーク型人事部」の本領発揮です。

私の持論ですが、「ネットワーク型人事部」というのは、人事はコアメンバーはごく少数で、あとは外部とのネットワークでまわすという単純な思想です。以前は3000人の会社なら人事部員は3人いればできるななどといってましたっけ。

「ネットワーク型人事部」には3つのネットワークがあります。

まず1つ目のネットワークは、誰でも考える外部リソースの活用です。

これにも2つあります。1つは王道でいわゆるアウトソーシングなどですね。人的・能力的・専門的に不足するリソースを外部に求めて安定的かつ低コストかつ高品質な業務運用を志す方法です。また、既存の社員のリソースを置き替える施策です。この際には、アウトソーサーとして単なる委託者ではなく、いかにパートナーシップを相手と強固に結べるかが大切です。そのためには、顧客である私たちも委託者の力になる必要があります。

アウトソーシングのような固定的なものでなくても、困った時にちょっと手伝ってもらえるという存在も大切です。もちろん派遣スタッフを依頼するという普通の方法もありますが、社外にパートタイムで仕事を受けてくれる仲間を確保しておくことも大切です。モロボシダンが何かの事情でウルトラセブンに変身できないときに使うあの「カプセル怪獣」のように一時的に持ちこたえてくれる仲間がいるとありがたいです。ミクラスとウィンダムでしたっけ。

2番目のネットワークは外部のディスカッション・パートナーを得ることです。

人数が少なくなると、どうしても新たな発想が出にくくなります。グループダイナミックスも働きにくくなります。そんなとき、何か考えごとがあった場合などに、一緒に話し合ってくれる社外の専門家やベンダーを各分野に持つことは大切です。すぐに受注に結び付くとは思わなくても、メール1本、電話1本で快くディスカッションの時間を適用してくださる社外ブレーンの存在は本当にありがたいです。でもこれもギブ&テイク。自分も何か少しでもいいから、相手に貢献をしようという意識がなければだめです。業者を集めて知恵を出させる的な安易な発想は商売として最低です。

そして3つ目は、社外のHR関係者。

何かあったときにすぐに聞ける外部ネットワーク、社外ブレーンですね。またHR以外でも主要分野で聴きやすい人がいると楽です。HRの世界は実業界とアカデミアの距離が近いので、大学の先生もちょっとした相談にものっていただけます。
ちょっと話がずれますが、いつでも気軽に聴ける人間関係をつくるコツが1つあります。それは、一時的に集中的に会うことです。濃厚な時間を少しでもつくることです。そうすると面白いもので、1年ぶりに連絡をとりあっても、すぐに戻ることができるものです。ちょろちょろ異業種交流会などにでかけているだけではなかなかそういう関係がつくれません。

ネットワークを支える基本原理は、何といってもGIVE&TAKEです。一方的な愛という思想はここにはありません。

GIVE&TAKEでは、GIVEが必ずTAKEよりも先なのが大切です。これが逆になっては続きません。たまに自分は何もGIVEすることなんかできないんです、という人がいます。そんな人にお薦めの一番簡単なGIVEは、吞み会の幹事をやることです。幹事が苦手という人は、ぐるなびが提供する「スーパーらくらく幹事さん」をご利用ください。求める条件を入れるだけで、条件にあったお店からオファーがくる仕組みです。なるべく具体的に細かく条件を入れるのが上手に使いこなすコツです。

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【2013/06/20 23:12】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
社会人になる困難さは増している
今年の新卒採用セミナーは、ともすれば導管型になりがちな採用セミナーを実ビジネスに少しでも近い形でやろというチャレンジをしてみました。導管型の生活では給料はもらえませんので。まあ、チャレンジしたのは弊社の担当者ですが。

採用セミナーの通常のスタンスは「1人で聞いてメモをとる、最後に少しくらい質問もしたりする」といった感じでしょう。これを「みんなで取り組んで結果を出す」という作りにしました。この「みんなで取り組んで結果を出す」というのは、言葉は緩いですが、実は組織で仕事をすることそのものなのです。採用セミナーで、少しでも組織で仕事をするというのはどういうことか、感じてもらいたいという思いがもちろん根底にあるわけです。

普通のセミナーと今年実施したセミナーの対比は以下のとおりです。
実はこれって「学校での生活」と「社会に出て企業の一員となった生活」の対比とほぼ同じです。

1人で  チームで
インプット中心  インプットとアウトプット
固定的  流動的・変化
他人の知識  自分の考え・意見
与えられた時間割  自分で時間管理・納期管理
聞く  考えて話す
準備はしてもらえる  準備が必要・何を準備すべきかを考える
受身でもOK  自ら参加

というコンセプトのもと、レイアウトや場づくり、内容や小道具などを練り上げてセミナーを開催しました。

22日に経営学習研究所sMALLラボにて「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」というワークショッブを実施します。6名もの魅力的な方にショートプレゼンをお願いしているのですが、そのトップバッターをお願いしたのは、文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の平野恵子さん。新卒採用についての私の大切なブレーンとなってくださっている方です。

平野さんには冒頭に「就職活動の共通認識を持つための10のキーワード」というお話をしていただけます。

新卒就職活動は毎年毎年変わります。でも、ほんとに現場を持った担当者でもない限り、なかなかこれにキャッチアップができません。自分が就職活動をしていた頃や、自分が採用担当者だった頃の感覚で、今に対しても意見をいってしまいがちなところがあります。これが、就職活動に関する問題を複雑にしています。ですので、一番最初に「共通認識」を持てるようなお話を平野さんにはお願いをした次第なのですが、素敵なキーワードでこれをまとめてくださいました。

一番最後のスライドに「社会人になる困難さは増している」という整理があります。学生と社会人(職業人)の対比をされているのですが、先に整理した「学校での生活」と「社会に出て企業の一員となった生活」の対比を俯瞰したような整理になっています。

おそらく、高校と大学の段差は以前よりもかなり小さくなっているといえるでしょう。その分、大学と社会人の間の段差は大きくなります。結果、学生から社会人の移行はよりハードになってくるわけです。ですから、この移行をきちんと意識して内定者教育を徹底してあげなければ、入社後の彼ら彼女らが不幸になる可能性があります。パブル末期に新卒採用担当をしていた頃の私は内定者教育反対論者でした。でも、今ではそれでは成り立たないと実感しています。

ということで、6月22日のMALL企画「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」にご参加予定の皆様、当日をお楽しみに。他の登壇者の皆様からも素敵な資料が続々と届いています。

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【2013/06/19 23:01】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
生産性向上施策を売り物にする会社がテレアポをかけまくるということ
ホワイトカラーの生産性向上の支援をしているという会社から、仕事に集中している午前中のプライムタイムに携帯電話に電話があり、生産性向上についてのセミナーに昨秋のカンファレンスで興味をいただきありがとうございました(たぶん、申し込んだけどいかなかったように思います)。ついては大変に好評だったため、再度セミナーを実施することになったので、ご案内の電話を差し上げています。その後、ホワイトカラーの生産性向上への取り組みはいかがでしょうか。との売込みがありました。

集中して業務をしているときに、不急の電話にでなければいけないことほど生産性を下げることはないので、興味があればこちらから電話をするので、要件はメールにて入れて欲しいと伝えて電話を切りました。彼の電話のおかげで、思考はストップし、生産性はかなり落ちました。

彼がホワイトカラーの生産性向上への支援という商品を売るために、日本中のホワイトカラーの会社員に一日中電話をして生産性を阻害しまくっているというのは、こういっては失礼ですが、実に滑稽な姿です。誰もそんな彼から商品を買うことはないでしょう。

でも、これは極めてわかりやすい話ですが、似たようなことを私たちはしていないでしょうか。

自分がよかれと思い、相手の事情や状況も把握せずに、やっているサービスや支援。けして管理目線ではなく、とてもヘルプフルな目線で提供しようとしているサービスであっても、相手の状況を理解しなければただの迷惑です。そんなことをついついやってはいないでしょうか。

また、管理機構も業務の効率化を求められています。電話をかけてきた彼が営業成績を求められているのと同じように。自分たちの効率化が顧客の非効率になるようなことはないでしょうか。顧客にすべておもねる必要はまったくないですが、顧客の事情を理解しない効率化は、実は全社トータルでは効率化になどなっていないという事態を招く可能性もあります。

で、電話で集中力を失ったので、こんなことを考えて横道にそれてしまいました。

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【2013/06/18 23:41】 | 仕事の進め方 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
データの見方と引用の仕方、そして天の邪鬼な視点
ベネッセ教育研究開発センターが2008年に続いて、第2回目の「大学生の学習・生活実態調査」を発表しています。

日経新聞はこの調査から引用して、6月15日付の朝刊一面の連載特集「大学は変われるか」の中で、『自分で発表をする演習よりも教員の話を聴く授業が良い」と答えた学生が8割に達した』、と嘆いています。

また、朝日新聞はちょっと前の5月2日付の朝刊「教育」欄で、この調査から2つのデータを引用して、『今時の学生は主体性を失っている』と総括しています。引用していている1つは日経と同じで『自分で調べて発表する演習形式より講義形式を好む学生が、前回より1.3ポイント増え、8割を超えている』と指摘しています。もう1つの引用は、『あまり興味がなくても単位を楽にとれる授業が良い」と「単位をとるのが難しくても興味のある授業がよい」の二択では、前者を選んだ学生が54.8%。前回調査より5.9%増え、過半数になった』とこちらも嘆いています。

まさに導管教育の勝利、楽して学ぼうとする学生像、DSSの辻さんが憤るのも納得できる、という流れです。ただ、どうにも不気味に怖いのは、こういうデータって単に自分がいいたい論調を強化するために引用・利用されがちだよね、という点です。

よくよく拝見すると、本調査は実はかなり広い範囲の内容について聞いているものです。そして、全文がPDFで取得できます。すごいですね。目次です。

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序 章 
○巻頭言 大学教育改革の共通プラットフォームとしての学生調査:神戸大学 教授 川嶋太津夫
○大学教育改革と大学生の学習状況:青山学院大学 准教授 杉谷祐美子
○大学における系統的なキャリア教育・支援の必要性-大学2年生から3年生へと「活用される」働きかけを緩やかにつなぐ-:お茶の水女子大学 准教授 望月由起
○現代学生の「移動」問題-在学中に進路変更を希望する学生の実態と背景-:愛媛大学 准教授 山田剛史
○現代の大学生の人間関係-「先生」「友だち」の存在が大学への着地を促す-:立教大学 学術調査員 谷田川ルミ
○高大の教育接続の課題-学習面の接続を視点として-:Benesse教育研究開発センター 主任研究員 樋口健

第1章 高校との接続
○第1節 大学進学への準備
○第2節 高校と大学の学びの接続
:Benesse教育研究開発センター 研究員 岡部悟志

第2章 大学生活について
○第1節 入学した頃の気持ち
○第2節 大学生の生活実態
○第3節 先生と友人との関係
○第4節 大学への適応と満足度
:愛媛大学 准教授 山田剛史(第1節1~第2節1、第4節)
:立教大学 学術調査員 谷田川ルミ(第2節2~第3節)

第3章 大学での学習
○第1節 大学生の学習状況
○第2節 大学での学習成果
:青山学院大学 准教授 杉谷祐美子(第1節1~2、第1節4~8)
:愛媛大学 准教授 山田剛史(第1節3~第2節)

第4章 海外留学
:Benesse教育研究開発センター 研究員 吉本真代

第5章 大学卒業後の進路
:お茶の水女子大学 准教授 望月由起

第6章 大学生の意識
○1 大学生の社会観・就労観など:お茶の水女子大学 准教授 望月由起
○2 保護者との関係:青山学院大学 准教授 杉谷祐美子

資料編
○調査票見本
○基礎集計表
○調査企画・分析メンバー
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実は私もろくにまだ読まないでこのブログを書いています。
これを引用する人達が、どこまで全体を読み込んで引用されているのかはわかりません。ただ、都合の良いところだけをつまみ食いすることができることは間違いありません。極端な話、日経新聞の記事は、朝日新聞を読んだだけでも書けてしまうのです。もちろん、さすがにそうではないと思いますが。

また、さらに危険なのは、私のこのブログもまさにそうなのですが、引用された箇所だけをまた引用してしまうという行為を人は犯しがちです。フェイスブックのシェアやツイッターのRTといったものがはびこり、引用が引用を呼び、あたかも正しい意見のように見えてしまうという情報の構築のされ方が、ものすごくしやすい世界になっているのです。ですから多くの人が、日経や朝日のこの記事を引用すると、この内容自体が既定の事実のように感じられてきます。
あれこれ引用ばかりせずに、自分はどう考えるかがまずは大切であるにもかかわらず、引用文化はますます強まっています。もちろん、引用には効率的な面、インパクトを与える面などの効能が間違いなくあるので、全否定してはいけません。

もう1つ、この記事をみて怖いなと思ったのは、『あまり興味がなくても単位を楽にとれる授業が良い」と「単位をとるのが難しくても興味のある授業がよい」の二択では、前者を選んだ学生が54.8%。前回調査より5.9%増え、過半数になった』というところです。

確かに過半数の学生が楽な授業を取ろうとしているのは問題かもしれませんが、逆に45%もの学生がそうではないと回答しているのです。これだけ大学進学率が高まり、大学全入といってもいい中で、45%もの学生がそうはいっていないという事実は、逆に無視できないのではないでしょうか。我々が大学生活を送っているときよりも、この数値は向上しているかもしれません。でも、もう1つの引用の80%と並んで書かれると、何となくふむふむと自然に納得してしまいがちですが、この数値をもって『今時の学生は主体性を失っている』と総括するのは、いかがなものかと感じます。

日本人はもっとも活字を信じる国民だと何かで読んだことがあります。自分をみても確かにそんな気がします。ただ、鵜呑みにはせずに、天の邪鬼的にものをみることは、時に大切ですね。

最初は素直に調査結果を紹介しようと思って書き始めたのが、今日のブログはまったく違う方向になりました。言霊ってすごいですね。

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【2013/06/17 23:10】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
メンバーシップ型の日本型雇用システムの先に
ここのところ新聞では、日本の硬直的な雇用ルールの見直し的なことが何度か報道されていましたが、どうやらあまりたいしたことはせずにまた終わりそうです。突然わきあがった「限定正社員」の話もフェイドアウトっぽいですが、そもそもこれは現行体制下でもできる話ですし、取り組んでいる企業もすでに多々あります。

たまには、このあたりの話を整理してみたいと思います。

日本の雇用について、「メンバーシップ型」であるというとらえ方があります。この対極にあるのが、ジョブ型というか職務型という、何の仕事をするかで契約をする考え方ですが、それに対して日本の雇用慣行は、会社の仲間に入ることを約束しているだけで、何の仕事をするかは定めていないのが確かに現実です。なので「メンバーシップ型」といわれるわけです。

ですから、私たちが就職をする際に、多くの場合、職務の限定はありません。会社都合で職務を超えた異動を命じられても従うほかありません。さらには、勤務地の限定もありません。こちらも、会社都合で勤務地を超えた異動を命じられても従うほかありません。かくして、単身赴任家庭が次々と生まれます。そしてもう1つ特徴的なのは、日本のフルタイム勤務というのは単なるフルタイム勤務ではなく、オーバータイム付のフルタイム勤務という暗黙の了解があります。これは労働時間が限定されていないととらえることもできます。つまり、時間の限定もないのです。

このように整理してみると、日本型雇用システムにおける正社員雇用とは、職務・時間・場所の3つについて原則として限定されない勤務を前提とした雇用関係だということになります。なんかものすごい不平等条約を結ばされているような気がしませんか。

この不平等条約的な取り決めにバランスをとっているのが、日本の極めて厳しい解雇規制と、日本企業の生活給的思想を取り入れた賃金体系だったといえます。つまり、ずっと面倒みるから、好きにさせてもらうよ、というロジックです。まあ、見方によっては幸せな時代だったのかもしれません。

ただ、明らかに仕組み上の矛盾を2つ内在してきました。

まず1つは、法律と判例管理の問題です。

実は日本の法律も基本的には職務型・ジョブ型をベースに書かれているように感じます。たとえば、試用期間という定めがありますが、これってまさに職務型・ジョブ型が前提でなければおかしな制度です。何の仕事をしてもらうのか決めずに雇った社員を試用期間中に適性をみて解雇するなどということができるわけがありません。見ることができるのは、その人の人間性とかやる気とかいうものぐらいで、それを判断基準にして解雇の判断するしかなくなります。
職務型・ジョブ型的に書かれている法律は、このように実態との中で齟齬をきたしていますが、この隙間を綺麗に埋めてきたのが、裁判所の判決で確立されてきた人事権法理、整理解雇法理、就業規則の不利益変更法理等の判例法理というものたちだったといえます。しかし、法律の文面と判例法理の存在による運用の矛盾が労働法制を実にわかりにくくしてきました。さらに、労働基準監督署、職業安定所等の今一つ統一性のないところがある行政判断がそれに拍車をかけてきました。

そしてもう1つは、ここ数年激しく批判されている非正規雇用です。

前述した日本型システムが適用されるのは、あくまでも正社員だけであり、非正規社員はこの真逆になります。つまり、職務・時間・場所について限定をされるかわりに、雇用保障はありません。非正規雇用の担い手が、主婦や学生だった時代はまだいいですが、本来であれば正規雇用を望む人が多数、非正規雇用に甘んじているとなると、ちょっと複雑な問題が生じてきます。

今回、沸騰した「限定正社員」という発想は、とりあえず真ん中の人を作ろうということでもあります。しかし、それ以前にすでに現実として、職務・時間・場所に制約のある社員というのが着実に増えてきています。育児ステージにある人が代表的ではありますが、潜在的には介護の問題も忘れてはいけません。また、自らの専門性にこだわり、企業内での職務転換と同時に退職をする優秀な社員の問題も出てきています。

これまでのように企業が、従業員の職務・時間・場所を自由に操ることが、今後ますます難しくなることは間違いありません。しかし、仮にそれを手放すとすれば、その代替として保障してきた雇用の保障を続けるコストは企業にとってはまったく合理性のないものとなります。これは、非常に複雑な話です。

そして、けしてすべての企業一律で適用される素晴らしい解が存在するとも思えません。ですから、私たち人事の仕事をつかさどる人間は、自社の人員構成、事業内容、成長性、今後必要とされる職務などをよく見極めた上で、現行法制の中でまず自社として何を考えるか、が大切です。そんな取り組みをそれぞれの会社が真剣にしはじめているのが、まさに今という時期です。

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【2013/06/16 22:02】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
桃太郎的生き方と浦島太郎的生き方
もうだいぶ以前の話になりますが、精神科医の野口先生と弁護士の山中先生が共同主宰するメンタルコンシェルジェの定例勉強会に、東京大学の玄田先生が登壇されました。たまたま弊社の会議室を提供させていただいた関係上、終了後の呑み会まで含めて当社の担当が仕込みをして、ものすごく久しぶりに玄田先生と呑むこともできました。玄田先生が経営アカデミーの担当をされていた頃からですので、10年以上ぶりになるでしょう。相変わらずの調子で、とても頼もしく思いました。いい意味で、時間の経過を感じさせられることなく、楽しめました。ただ、個人的には当日は体調があまり芳しくなく、あまり呑めなかったのですが…。

で、お話の中から1つ。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)で宇宙飛行士を選ぶ際に、面接における重要な質問にこんなのがあるという話です。もちろん、本当か本当でないかはわからないのですが。それが、こんな質問です。

あなたは次の2人の生き方のうち、どちらの生き方にあこがれますか。どちらの生き方をしたいと思いますか。1つは桃太郎的な生き方です。そして、もう1つは浦島太郎的な生き方です」。

おそらく日本国民であれば、この人物2人を知らない人はいないかと思います。私は泳げないので、浦島太郎的生き方はとてもできないなと思うのですが、そういう観点ではもちろんありません。

桃太郎はある意味では、一般的なリーダーの条件を持ち合わせてる人だといえます。また、キャリアビジョンが明確です。きび団子を準備してモチベーションに訴求して戦略的に仲間を集めます。ある意味、キャリアビジョンが明確な人だともいえそうです。

それに対して、浦島太郎は、結構、行き当たりばったりです。好奇心もあり、いい人なんでしょうが、開けるなといわれた玉手箱を開けてしまうような人です。

それ以外にもいろいろな考えるポイントがありますね、この問。キャリア観的に面白い対比です。

さて、あなたは桃太郎的な生き方と浦島太郎的なのどちらを好みますか。そして、JAXAが宇宙空間に送り出すのにより適切だと考えるのは、どちらの生き方を好む人でしょうか。

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【2013/06/15 23:14】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
セミナーに出るもう一つのメリット
私はよく外部のセミナーに顔を出します。

今日は、企業内託児所設置検討のためのセミナーに、ちょっと仕事を抜けていってきました。朝の9時から30分刻みでミーティングが入っている日で、ほんとだったらやめちゃおうかなとか思うところですが、そこでやめてはいけません。本来でしたらお昼休みであるはずの12時台にも30分ずつ2つ打ち合わせが入り、昼食抜きで15時から出かけました。約3時間の外出です。

実はこういった外部セミナーに参加している時間が一番、脳がフル回転しているように思います。いろいろな話を聞いていると、自社でやりたいことが知らぬうちにふつふつと湧き出てきて、それがある程度整理されていき、時には話している方の話を聞くのを忘れて、ノートに構想を書き散らしたりしてしまいます。セミナーに出ているときは、誰かが相談に来ることもないですし、急ぎの捺印を求められることもないですし、携帯にもまず出ることはしませんし、とても濃い思考の時間なのです。

ですから、外部のセミナーに出るというのは、情報収集とかネットワーキングということに加えて、深い思考の時間を得るという効果もあるわけです。ただ、これって話している方のパワーによってずいぶん左右されることに最近気づきました。つまらない話を聞いていると、思考がスピード化しないのです。それ以前に眠くなります。今日のセミナーのような素晴らしい展開だと、こちらの頭もフル回転します。今期やりたいことがほぼ整理され、それを言葉に早く落としたい、その時間を確保したいという思いにかられるようになります。

困るパターンは、導管型のセミナーだと思ったら、いきなりグループに分かれてダイアローグをやれと強制的にいわれる場合です。もちろん内容によっては、すごく乗れるのですが、ファシリがいい加減で、なんとなく最近のセミナーってグループに分かれてダイアローグやってるのが多いから、とりあえずうちもやってみようというような無責任さだと、その緩さといい加減さにイライラとすることがあります。

まあ、わがままな参加者ですね。

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【2013/06/14 23:42】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
新入社員時代の刷り込み
本日は珍しく新幹線で日中に移動をしました。

終日、大阪にいる予定で昨晩遅くに大阪入りしたのですが、夕方に東京で会議がはいったために、やむなく午後早くに切り上げて移動したというわけです。就業時間中に移動をするというのは不思議な感覚です。本来、役務を提供すべき時間のうち、2時間半もの時間が急に浮くのです。今回はそのうち2時間はPCに向かって仕事をしていましたが、30分くらいはうつらうつらとしていました。これ、オフィスにいたら許されないですよね。まわりを見渡しても、格好の休息時間だとばかりに寝入っているビジネスパーソンはたくさんいます。移動があると大変だね、出張が続くと大変だね、とかいわれますが、実は結構、体安めになるものです。しかも、朝一番に行く場所の近くにホテルをとりますから、朝なんかは普段よりも1時間以上遅く起きても悠々です。

でも、どうにも昼間の移動というのが落ち着きません。別にビールを飲めないからではありません。今日のような止むに止まれずの場合はありますが、基本的には移動は夜間・早朝になります。これは刷り込みのようなものです。

新入社員で配属になった営業所は、比較的指導が厳しい営業所だったと思います。そこでの刷り込みはいくつかあるのですが、その1つが、この移動は夜か早朝にです。たいてい東京で晩飯を終えてから最終近くで前泊地にいくというのがパターンでした。

ほかにもいろいろと刷り込みはあります。たとえばエレベーターでは真っ先に操作盤の前に立つこと。これは自宅のマンションでもついついやってしまいます。

私たちが新入社員を指導する際、結構、何気なく言った一言が相手には深く残っているということがあります。そして、相手はその後の仕事の基準にそれをしているなんてこともあります。前職では、計700人くらいの新卒の採用と新入社員研修をしましたが、退職する際に彼ら彼女ら贈ってくれた言葉には、どっきりとさせられるものがいくつかありました。あのときにかけてくれたあの言葉をいまでも大切にしています、的なものなのですが、確かに自分はそういうことはいうだろうなとは思うのですが、具体的に言ったシチュエーションをまったく覚えていなかったりするのです。これは冷や汗ものです。

今日の夜は、各社の採用担当者の皆様とご一緒だったのですが、素晴らしい皆様でしたので、きっとこの方々も新入社員にいろいろなことを残しているんだろうなと、思います。

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【2013/06/13 23:57】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
吞み会の途中で帰るのは絶対に嫌でした
「経験学習」といえばこの方!という感じの北海道大学の松尾睦先生と、なんと誕生日が一緒です。先日、松尾先生と呑ませていただける場があり(私は体調の問題から呑まなかったのですが)、その際に先生から誕生日のことを伺いました。私の方が2歳、お兄さんです。

で、2人でぼやきつつ言っていたのが、やはり加齢とともに人はやる気というかパワーが落ちる、ということです。以前であれば、何も意識しなくても、仕事(研究)にのめり込んで、時間も忘れて夜中まであれやこれややっていたのが、結構、自らを鼓舞しないと続かないよね、といった感じのお話です。

自分でいえば、一番顕著なのは、吞み会の途中で帰ることができるようになってしまったことです。皆が3次会に行くというのに、2次会で家路を急ぐなんてことができるようになってしまったのです。ま、先月も5次会ってのはやりましたが。

いずれにしても、ちょっと前まででしたら、吞み会の途中で帰るのは絶対に嫌でした。
だって、自分が帰ったあとに、何か凄く面白いことが起こったら、目茶目茶悔しいじゃないですか。

だから、お誘いを断るのも一緒で、もったいないです。誘われた吞み会は、売られた喧嘩と同じ。逃げることはご法度でした。その結果、一晩に2件、3件、掛け持ちというのは当たり前という生活が長らく続いていました。

おそらく、すべてを取ることはできない、というあまりに当たり前のことが自分の身体で理解できるようになってきたんだと思います。とはいいつつ、通常の年齢以上には激しい生活は続いているかと思います。

いずれにしても、良い年の取り方をしたいというのが、将来の夢の1つです。

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【2013/06/12 23:42】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
健康食・ダイエット食としてのラーメン二郎
今年はラーメンの食数をここ数年の半分くらいに抑えようとしています。去年は200超えでしたので100杯程度にと思っていますが、今のところのペースではちょっと厳しそうです。ここから夏にかけてぐっと抑えたいと思いますが、ほんとに魅力的な新店が次から次へとできるんですよね。そういうとフェイスブックのラーメンのアップもないねと言われますが、ここのところフェイスブックは告知ツールと連絡ツールとなってしまっています。これ、使い方、難しいです。ツイッターはほとんどつぶやかなくなりました。

痛風の発作以来、いろいろな方が健康法・ダイエット法を伝授してくださいます。その中で一番多いのが、食事の最初にたくさんの野菜をまずとってから、炭水化物などをとるという奴。食べる量自体を意識的に減らすことなくできるので、いい考え方です。野菜も嫌いではないですし。こうすると血糖値があがらないんだそうです。何法という名前がついているのかはわかりませんが、いい方法ですね。

で、この食べ方を以前から前提としているスーパーな食べ物があるということに先日、地下鉄三田線の中で気づきました。それは、なんとこともあろうあの「二郎」です。「二郎」でヤサイマシマシを頼んでみてください。タワーのようにヤサイがそびえたっていますので、最初は嫌でもヤサイだけを食べ続けることになります。いけどもいけども炭水化物である麺は姿を現しません。そして。あるところまでヤサイを食べ進めた時点で、私たちは勝負に出ます。「天地返し」という奴です。箸を巧みに操って、底に鎮座する麺とまだ麺の上を覆い尽くしているヤサイをひっくり返すのです。まさに「二郎」を食べる時の醍醐味です。このように、炭水化物である麺に辿りつくまでに嫌でも「二郎」では大量のヤサイを食べる仕掛けになっているのです。これはまさにあの健康法・ダイエット法の先取り以外の何ものでもありません。

ただし、「二郎」におけるヤサイとは、基本的はほとんどがモヤシです。単価の高めの素材、天候によって価格が変わる素材は「二郎」の経営上提供が困難なのです。

ということで、今日は「二郎」は健康的な食べ物だということを発見したのでつい嬉しくてブログに書いてしまいました。

※写真は「ラーメン大」ですが…。

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【2013/06/11 23:03】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
給与業務の近未来 一例としての「COMPANY」+「PAYROLL」
人事業務の中でも給与業務は少し特殊だといえます。採用や育成といった外向きの業務の互換性が薄いと考えられがちであったり、単なるルーティンだとみなされたり、そんな傾向があります。しかし、給与業務というのは、人事の業務の中で一番の最前線業務なのです。毎月必ずすべての社員にアクセスする業務は他にはなかなかないでしょう。ですから、最前線業務てある給与業務の評判は、人事全体の評判に大きく影響を与えます。

では、給与業務の信頼性の源とは何でしょう。これは2つに集約されると思います。まずは「正確性」。「間違えない!!」ということです。こちらはどちらかというと衛生要因的に働きます。もう1つは「ホスピタリティ」。「助かった!!」という奴です。こちらは動機付け要因でしょうか。

さて、ここで問題です。

①.給与業務は高い専門性が必要な仕事でしょうか。それとも、まったくそんなことはない仕事でしょうか。
②.給与業務は大切な仕事なんでしょうか。それと、取るに足らない下流工程の仕事なんでしょうか。

結構、難しい問だと思います。社会保険や税務といった給与の周辺分野は広く、幅広い知識が求めらます。一長一短にはこれは得られません。えてして給与担当者にベテランといっていい担当期間の長い人が多いのも、そんなことが理由にあるはずです。でも、おそらく役割評価をすると役割としては高くはなりません。それはプラスの価値をなかなかそこに見出せないからです。難しくて大変だけど、評価されにくい。しんどい仕事ですね。給与明細というのはすぺての人事施策のアウトプットです。その意味では給与業務は大変に大切な仕事なのですが、制度企画担当者からみると下流業務とみなされがちです。では、制度企画担当者のどれだけの人が1人で1カ月の給与をまわせるだけの知識と能力を持っているかというと、これは結構いないでしょう。ちょっと複雑な二重構造がここにはあるのです。

私のいる会社では、給与業務をアウトソーシングに出しました。アウトソース先は「PAYROLL」社です。

自分としてはこれは合理的な「解」だ思っています。

給与業務の信頼性の源を2つあげました。この2つは適切なアウトソーサーであれば、社内でやっているのに負けない結果を担保することが可能です。逆にいえば、ここが担保できないようであれば、アウトソーシングは間違った判断です。アウトソースを考えるのであれば、自社のこれを担保できると判断できるアウトソーサーを探す必要があります。当社にとっては、それが「PAYROLL」社でした。

やはり給与は専門性が高い仕事です。単に専門性というよりもある種の熟練度が求められます。ここで、この熟練度と専門性を社内で確保する必要があるかどうかという次の問が生まれます。熟練度と専門性が企業の差別化と競争力の源泉になるのであれば、これは外に出してはいけません。しかし、比較的普遍性のある専門性がベースとなる給与業務は、その専門性と熟練度を外に求めることが十分にできます。逆にその方が給与業務は安定するともいえます。ベテラン社員がブラックボックスの中で給与業務を回している状況こそ、実に危険な状況なのだといえます。大切な仕事で安定性が求められるから、逆に外に出すのです。

私のいる会社では、給与業務は外に出しましたが、人事情報システムはそのまま「COMPANY」を活用しています。「COMPANY」「PAYROLL」という組み合わせです。給与アウトソーサーも人事マスタを整備していますが、まだまだ専門システムには及びません。従業員1000名でそれなりの人事管理をしたいのであれば、「COMPANY」や「ROSIC」を人事情報システムとして活用し、給与はアウトソーシングというのが、現段階では最適の業務設計だと思っています。ただ、「COMPANY」の場合は、フルERPの思想が強いので微妙なところがありますが。

人事情報システムは、ホスト時代からERPパッケージの時代に完全に移管して10年以上が経ちました。次は、戦略的人事システム+給与アウトソーシングの時代がくるのではないでしょうか。多くの日本の伝統的大手企業でも給与をアウトソーシングすることを検討し始めています。グループ内のシェアードサービスではなく、グループ外の専門会社にです。給与アウトソーシング後の人事情報システムに求められることは、単なるデータの箱ではなく、経営に資する情報を適切に簡単にわかりやすく提示できることや、タレントマネジメントを実現できること、各種シミュレーションができること、などなど企業によってニーズは異なってきますが、これからいずれ最大公約数が見えてくるでしょう。

給与をアウトソーシングするからには、社内工数は最小限にとどめたいところです。ですから、人事情報システム側にも給与アウトソーサー側にも、平易なインターフェイスの提供が求められます。しかし、給与アウトソーシングをしたから、100%丸投げかというとけしてそうではありません。アウトソーシングの場合、必ず社内とアウトソーサーとの間のインターフェイス役が必要です。ここが上手に機能すると、アウトソーシングを徹底活用することができます。既存のシェアードサービスセンターの役割も実務をこなすことではなく、グループ各社の業務とアウトソーサーのインターフェイス役を担うことに変わってくるはずです。

この意見にご興味のある方、是非、ディスカッションしましょう。

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【2013/06/10 22:52】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
『発達障害者のキャリアについて考える』~第52回日本キャリアデザイン学会研究会
またまた1つリリースをさせてください。日本キャリアデザイン学会では、企画委員が自ら研究会を企画できるのですが、私も企画委員として今年も1つやることにしました。

テーマは私にとってはちょっとチャレンジングなのですが、『発達障害者のキャリアについて考える』。仕事でも大変にお世話になっている株式会社Kaienの代表取締役である鈴木慶太さんの取り組みを少しでも多くの皆さんに紹介したいという思いが根底にあり、発達障害の方を見事に戦力化されているササビーリーグのオフィスに鈴木社長と一緒にお邪魔した瞬間に、この企画をやりたいと強く思いました。

適切な支援は、正確な情報と知識がベースにないと絶対にできません。発達障害は近年急に言葉としてはメジャーになってきましたし、情報流通量も増え、何となく知っているという人は増えました。しかし、「何となく知っている」という状況ほど危険なことはありません。鈴木社長の説明はとても明快で理解しやすいです。是非、正しい理解を得るとともに、既に真剣な取り組みを始めている大学・企業側の話も聴き、私たちとして何ができるのかを皆で考える場にしたいと思います。

学会員は参加費無料です。非学会員も参加費用3000円をお支払いいただけれぱ参加できます。申込は、キャリアデザイン学会のサイトからになりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

以下、サイトにアップした内容をそのまま引用します。

*********************************************************

第52回 研究会
日 時 2013年8月31日(土) 14:00~16:00
テーマ 『発達障害者のキャリアについて考える』

講 師 株式会社Kaien 代表取締役 鈴木慶太
http://www.kaien-lab.com/company/message/
1977年12月生まれ。東京大学経済学部卒業後、NHKアナウンサーとして報道・制作を担当。2007年からKellogg (ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院)留学。経営学修士。渡米中、長男の診断を機に発達障害の能力を活かしたビジネスモデルを研究。帰国後2009年9月にKaienを 創業。自閉症(アスペルガー症候群など知的遅れのない自閉症スペクトラム)の強みを活かし、PC関連業務やIT・ソフトウェアの仕事に就く事を応援している。
和光大学現代人間学部教授 坂爪洋美(学会員)
  発達障害者に対する大学のキャリア支援の現場から。
株式会社サザビーリーグ 人事統括室 部長 木津幸三
  発達障害者を積極的に雇用・活用している企業の現場から。

趣 旨
発達障害、ADHD、アスペルガー症候群などという言葉が、いつの間にか当たり前のようにテレビや雑誌で取り扱われるようになりましたが、発達障害に関する正確な理解が広く行きわたっているとはいえません。しかし、民間企業の障害者法定雇用率が1.8%から2.0%に引き上げられた中で、発達障害の雇用に積極的に取り組む企業も増えてきました。潜在的に100人に1人はいるといわれる発達障害者のキャリア支援・雇用は、大学・企業双方にとって、これからはますます大きな課題になってくることは間違いありません。

発達障害と正面から向き合い、その就労支援に取り組んでいる株式会社Kaien(http://www.kaien-lab.com/)の鈴木代表を招き、まずは何よりも発達障害についての正確な理解を得たいと思います。その上で、大学生のキャリア支援の現場での実情、発達障害者を積極的に活用しようとしている企業の現場での奮闘についてのレポートを直接聞き、発達障害についての理解を深めるとともに、そのキャリア支援のあり方を皆で考える場にしたいと思います。

参加費 会員/無料、一般/3,000円(事前申込み制)
定 員 先着40名
会 場 法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー25階セミナー室

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【2013/06/09 19:43】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
「ありがとう」がない仕事でも
先週末に発症した痛風の発作で苦しんでおります。

さきほど、テストしましたら、何とかぎりぎり革靴に足を入れることができましたので、今晩のお通夜にはまともな姿で行けそうですが、とにかく足がパンパンに脹れて靴が履けない状態が続きました。サンダル履きで会社に行かざるを得ないので、スーツでは格好悪いので全体もスーパークールビズ状態の一週間でした。痛みのピークは先週の日曜日。今回は左足でしたが、どこに触れても痛いので、びっこもつけない状態でした。この痛みは徐々に収まり、いまではつま先近くだけに痛みが残っています。

今回の発作はおよそ10年ぶり。3年ほど前から薬を飲むのをやめていました。また、春の健康診断では尿酸値が10近くまで戻り、やばいなと思いつつも、特に産業医からの呼び出しまではないので、病院に行かなきゃなと思いつつ放置しておりました。

今回の教訓として、健康診断はちゃんと受けること。数値が悪かったら、きちんと検査すること、です。今回はほぼ1週間を不完全な状態で過ごし、この間のパフォーマンスは50%を切っていたとすれば、4日程度を無駄にしたことになります。そのくらいでよかったですか、1日医者にいっておけばそれですんだ話かもしれません。ただ、難しいのは、発症したからこういえるのであって、発症しなけば「ラッキー」で過ごしていれたのです。

なかなか健康診断の受診率が100%にはなりません。忙しい中で、時間をとるのはとても面倒です。私もずいぶんと受診しない時期がありました。それでも病気にならなければ、特になんてことはありません。でも、病気になったときに受けておけばよかったということになります。また、たまたま受けた健康診断で何かがみつかり、未然に大病を防ぐということもあります。そういった経験をした人は、健康診断は大切だと思うのですが、そういう経験をしなければわずらわしいものでずっと終わってしまうこともあります。

健康診断の担当者は地道に未受診者をフォローします。忙しい、都合がつかないといわれても、受診するように促します。これは「ありがとう」のない仕事です。たまたま何かあった場合は健康診断を受けておいてよかったということになるのですが、何もない大半の人に対しては煩わしいことを強いる仕事でもあったりするわけです。

でも、担当者は使命感があるからやるのです。管理系の仕事の多くは、結構、似たところがあります。老婆心なからうるさいことを言わざるを得ないことが多くあります。その結果、助かったよとなるケースもありますが、大半は何もおきません。うるさいだけです。でも、何かあってはいけないから、言い続けるのです。相手に迎合し過ぎたり、サービス精神というのを勘違いしてしまっては、これができません。自分の仕事の意味を深く理解し、信念をもってあたることにより、これが続けられるのです。利かせていい融通と利かせてはいけない融通、ここの区分が実に難しいのです。

それでは、哀しいですが、10日ぶりに革靴を履いて、お別れにいってまいります。

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【2013/06/08 15:15】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
マネジメントは確かに難しくなった、果たして他の仕事はどうだろうか
ちょっと前ですが日本の人事部主催のHRカンファレンスにて東京大学の中原淳先生の「マネージャー育成を科学する ~弱さからの出発、自分流マネジメントの発見」というセッションをお聴きしました。今回のHRカンファレンスでは、フルに話を聴けたのは唯一このセッションでした。聴けて良かったです、ちょうどいろいろと考えているところでしたので。

このお話の中でマネージャーになることが難しい理由、ますます難しくなってきた理由として、3点をあげられていました。「突然化」「多様化」「役割化」の3つです。別のサイトで拝読した記事では、中原先生は「役割化」を「二重化」と書かれています。「二重化」の方が説明しやすいように思いますが、まずはここでは「役割化」で整理してみます。

1.突然化

ピラミッド型組織においては、マネージャーになることは段階的な移行でした。階層を段階的に1つ1つのぼっていくのがマネージャーになるプロセスだったというわけです。その中で、ちょっと年長者のロールモデルに接したり、また時には上位者の代行をしたりといった経験を行い、段階的に昇進してマネージャーになるというルートが厳然とあったわけです。これに対して、組織のフラット化という取り組みにより、マネージャーへの移行が「突然化」するにいたったのです。極端なバターンとしては、メンバーがいきなり課長になるというのりですね。確かにそんな傾向はあるでしょう。
ただ、段階的移行は本人にとってはいいでしょうが、段階的移行で生まれたリーダーが、イノベーション的取り組みを率いるトップ・リーダーの役割をまっとうできるのかなぁという疑問もあります。つまり、段階的移行でそこそこのマネージャーは創れるけど、わくわくするリーダーは創れるのかなという話です。もともと段階的移行なんかでリーダーを育成してきたから、日本には真のリーダーが生まれなかったんじゃないのという見方もありそうです。

2.多様化

かつての日本企業は超均質社会でした。大卒男子のみが正真正銘の正社員。女子社員はそれを補完する立場ではありましたが、これも雇用形態的には正社員でした。しかも、上司は必ず年上。部下は必ず年下。わかりやすいですね。総合職女性、派遣スタッフ、業務委託、外国人といった多様性の波はもはやすべての日本企業を覆い尽くしていますし、序列も崩れました。こういった職場のダイバーシティへの対応が、マネジメントに複雑さを増していることは間違いありませれん。
ただ、派遣社員や業務委託の比率の増加は、現場のマネジメントに実は自由度を与えています。正社員だけの組織では、人事の論理で人は各部署に押し付けられ、現場に人の選択権はありません。しかし、どの派遣スタッフや業務委託作業者を活用するかは現場が決められます。多様性は確かに増したかもしれませんが、この自由度は過去にはなかったものではないかと思います。自分のチームメンバーを自分で決められるというのは凄いことです。はるか昔ですが、派遣をとっていいといわれたときのわくわく感をよく覚えています。自分のメンバーを自分で選べるというわけですから。
でも、決められたチームメンバーを活かして組織をまわしていくというのも、マネジメントの醍醐味だったりします。ヤクルトスワローズの投手リレーですね。これはびしっと決まると醍醐味です。FA選手を好きに持ってくる球団には、味わえない醍醐味があります。だから何なのといわれれば、それまでですから。

3.役割化

例えば課長というものが、ポジションから役割へと変化してきています。あきらかに課長は「マネジメントだけをする人」ではありません。「プレイングしながらマネジメントを担う人」です。この多重な役割は確かに大変です。これは「二重化」そのものですね。

いずれも納得がいきますね。これらの要素により、さらにマネジメントの仕事は難しくなっていることは間違いないようです。

でも、難しくなったのは、果たしてマネジメントの仕事だけなのかという疑問もあります。新入社員が担う仕事も、3年目の若手社員が担う仕事も、定年間際の年配者が担う仕事も、経営トップが担う仕事も、皆それぞれのレイヤーでそれぞれ難しくなってはいないでしょうか。

そんな中でマネージャーやミドル層に対する研究や調査は他のレイヤーの社員と比較すると、突出してあるように感じます。マネジメント、リーダーシップをうたったビジネス書も毎日のように新しいものが出ています。マネージャーは一番、可哀そうだね、といってもらっている立場のようにも思えます。これってなかなか幸せなことです。世間が関心を持ってくれているのですから。

マネージャーは大変だというと、ますます大変な気持ちになってしまうので、これだけ大変だ大変だと脚光を浴びているマネージャーって結構幸せかもね、と少し思ってみたりしてはどうでしょうか。まあ、ひねくれ者の論理なのですが。

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【2013/06/07 23:42】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
大学生研究フォーラム2013「学生のうちに経験させたいこと―大学生の今、変わる企業」
とっても気軽に引き受けましたが、結構、重たげな会です。「大学生研究フォーラム2013」という奴に夏休みに登壇します。去年までは京都でやっていた奴ですよね。毎年、行きたいなぁと思ってました。

内容はこんな感じです。

*****************************************
大学生研究フォーラム2013「学生のうちに経験させたいこと―大学生の今、変わる企業」

総合司会:松下佳代(京都大学高等教育研究開発推進センター教授)

9:30 開場
10:00~ イントロダクション:
中原淳(東京大学 大学総合教育研究センター)

10:30~11:30 基調講演「教育が日本をひらくグローバル世紀への提言」
安西祐一郎(独立行政法人 日本学術振興会 理事長)

11:45~:Learningful Lunch・主催者挨拶
吉見俊哉(東京大学 副学長/大学総合教育研究センター長)
大塚雄作(京都大学 高等教育研究開発推進センター長)公益財団法人 電通育英会 理事長

13:00~14:15 Learningful Talk(1)「大学・大学生の今を知る」
「大学生の学び、キャリア」溝上慎一(京都大学 高等教育研究開発推進センター)
「大学生のインターンシップ、企業」佐藤博樹(東京大学大学院 情報学環)
「大学生の留学」松尾泰樹(文部科学省 高等教育局 学生・留学生課長)
【司会】中原淳(東京大学 大学総合教育研究センター)

14:15~15:30 Learningful Talk(2)「企業経営のフロンティアを知る」
「変わる採用」田中潤(株式会社ぐるなび 人事部門長兼総務部門長)
「変わる働き方・人材活用」奈良崎修二(日産自動車株式会社 人事本部 副本部長)
【司会】中原淳(東京大学 大学総合教育研究センター)

15:50~16:30 ダイアローグ・セッション

16:30~16:40 小括
中原淳(東京大学 大学総合教育研究センター)

16:40~17:30
総括パネルディスカッション
「学生のうちに経験させたいこと」
吉見俊哉(東京大学 副学長/大学総合教育研究センター長)
平田純一(立命館アジア太平洋大学 副学長)
笹倉和幸(早稲田大学大学院 政治経済学術院/学生部長)
【司会】
大塚雄作(京都大学 高等教育研究開発推進センター長)

17:30~17:45 
閉会
溝上慎一(京都大学 高等教育研究開発推進センター)
*****************************************

人ごと的にいってしまいますが、かなり面白そうです。申し込みは先着順だそうですので、ホームページの申し込みホームからお早めにどうぞ。日時は、2013年8月17日(土)10:00~17:45(昼食付)です。ありゃりゃもろにお盆休みですね。会場は、東京大学本郷キャンパス・伊藤謝恩ホール。参加料は無料です。電通育英会設立50周年事業とのこと。

実は今年、採用について役割をいただくことが続いており、個人的には勝手に2013上期採用3部作といっています。

最初は日本の人事部主催のHRカンファレンスで、「人材採用のパラダイムシフト~これからの新卒採用を考える~」というパネルのモデレーターをやらせていただきました。この準備のために、魅力的な採用活動をされている5社の方に直接詳しく話を伺う機会もいただけました。
2番目は6月22日に予定している経営学習研究所sMALLラボ企画「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」です。こちらは主催者側ですので、コーティネーターというかファシリテーターというか、そんな感じで関与します。
そして、3番目のこれは自分で語らなければなりません。果たして、どんなお話になりますことか。

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【2013/06/06 22:46】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
内的キャリアは目標ではなく、方針として持つ
肩書や、名誉や、給与、といった「外的キャリア」に対する概念として、「内的キャリア」が語られます。別に善悪の対比軸にある概念ではないのですが、「内的キャリア」至上主義的な雰囲気が今の世の中にはあるようです。でも、「内的キャリア」を充実させるためにも、「外的キャリア」はけしておろそかにしてはいけないと私は思いますし、いずれにしてもこの両者は簡単なものではありません。

先週土曜日にあったキャリアリソースラボラトリーのスーパービジョンの中で、花田光世先生は「内的キャリア」はあくまでも「方針」として持つものであり、「目標」として持つのは難しいという話をされていました。

キャリア研修がキャリアの棚卸に終わらずに、ビジョン・計画・ゴールの整理までなされているかとの問いもありました。「ビジョン」というのは5年程度の長期的なものです。まさに方針、もしくは方向性としての「内的キャリア」がこれにあたるのではないでしょうか。そして、「計画」というのは3年程度の中期的なものです。身近で達成可能ではあるものの、必要に応じて変えていってもいいものです。そして、「ゴール」はいうまでもなく短期的なもの。1年程度のレンジの身近な数値目標です。このゴールをきちんと定め、日常の成長可能性・変化可能性の中でストレッチしていくことが実に重要だと先生は説きます。キャリア研修が単なる棚卸で終わったり、自分が大切にしているビジョンを理解するだけで終わったりするのではなく、具体的な数値目標たるゴールの設定まで整理をし、その実現を伴走し関与するのもキャリアアドバイザーの役割だと続きます。

こう考えると、やはり確かに「内的キャリア」を目標、ゴールとして持つのは難しいですし、そぐわないところがあります。ただし、単に短期目標だけをいたずらに設定するのではなく、「内的キャリア」から語られるところの「方向性」があってこその目標という点も大切なのです。

どうでしょうか。わかったようなわからないような感じだと思いますが、書いている私自身がまだまだわかったようなわからないような感じでいますので、読んでいる方にとってはそりゃそうです。力不足で申し訳ありません。まだまだ学びは続きます。

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【2013/06/05 21:25】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
私たち女子中高生、キャリアを懸命にデザインしています!! ~キャリアデザイン学会第50回研究会
私はかねてから大学生のキャリア支援については興味を持ち、いろいろと活動を続けていますが、大学生よりも若い中学生・高校生となると、なんかとても難しいものを感じてしまいます。そんな難しい中学生・高校生のキャリアデザインについて、真正面から取り組むイベントがありますので、ご紹介させてください。

中村中学校・高等学校 副校長であられる永井先生が、キャリアデザイン学会で取り組む意欲的な研究会です。
タイトルは、『私たち女子中高生、キャリアを懸命にデザインしています!!』。ほんと、真正面ですね。

パネラーとして中学3年生が2人、高校2年生が2人登壇し、企業側のパネラーの方とパネルディスカッションを行います。

永井先生が学会ホームページに書かれた趣旨にはこうあります。

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デザイニング・キャリアには断絶はない。キャリア教育にも断絶はないはずである。しかし、現実には、小学校と中学校の接続、中学校と高等学校の接続、高等学校と大学等上級学校との接続、大学と企業との接続という視点から見ると、必ずしも連続性が保たれているわけではない。隣接した校種間でさえもそうであるならば、中高生と企業との間には、深い溝があるかもしれない。そのギャップが接続を困難にし、連携を阻害しているかもしれない。何よりも相互理解の入り口にすら立っていないかもしれない。中学生から企業人へ、高校生から企業人へ、企業人から高校生へ、企業人から中学生へ、言いたいこと、知りたいこと、理解できないことなどを忌憚なくぶつけて、接続への第一歩を踏み出すためのスタートラインを描くことを目指す。
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そう、つなぎのキャリアは大きなテーマです。

今回の企業側のパネラー、お2人とも「ごじかん会」のメンバーです。「ごじかん会」とは、人事採用担当者の親睦チームで、定期的に少し学びの要素を入れた吞み会を開催している会です。現在の登録者はホームページで確認しましたが、104名。何かメーリングリストに御悩みごとを投げると力強いアドバイスや情報提供が帰ってくる頼りになる仲間でもあります。
前回の「ごじかん会」にて、お席が近かったお2人にパネラーのお声掛けをしたところ、快くチャレンジのお答えをいただきました。こういう乗りで新しいことに取り組める人って素敵です。当日が愉しみです。

開催日は、2013年7月6日(土)14:30~16:30。場所は、法政大学市ヶ谷キャンパス ボアソナードタワー26階会議室Aです。学会員は無料ですが、非学会員は3000円の参加費を頂戴します。今年の大会は、都内の武蔵野大学ですので、これを機会に学会に入会されるなんてのもどうでしょうか。推薦人が2人必要となりますが、ご相談承ります。

詳細の情報とお申し込みは、キャリアデザイン学会のホームページの案内からどうぞ。

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【2013/06/04 21:05】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
戦略的中途採用と「居場所」
東京大学の中原淳先生は、著書「経営学習論」の中で、中途採用者の組織再社会化について扱っています。実は、この分野の知見は新卒者に比較すると驚くほど少ないのではないかと思います。

中原先生はこの中で、中途採用者が「人脈学習課題」「学習棄却課題」「評価基準・役割課題課題」「スキル課題」といった困難に対峙すると指摘されています。転職経験者であれば、うなずける話ですね。

「人脈学習課題」とは、代表的なのは社内政治みたいなものでしょうか。誰に根回しをしておかないとこれはまずいよ、とかいう奴ですね。多くの組織では、職務分掌規程、職務権限規程どおりに世界はまわっていません。どこに地雷があるのかもわかりませんね。

「学習棄却課題」とは、現在の職場では通用しない過去の経験を捨て去ることができるかどうかです。これも難しいですね。でも、けして捨て去らなくてもいいという考え方もあります。最初の3カ月だけ、そっと横に置いておいて、まずは新しい組織のやり方にどっぷりとつかってみればいいわけです。そして、必要があれば3カ月たってから、おもむろに過去の経験を活用し始めてもいいわけです。

「評価基準・役割獲得課題」は、とても説明口調な課題名ですが、自分がどんなレベルの仕事を求められているか、職場における自分の役割がよくわかっているかということです。これが実はとてもアイデンティティに関わります。特にマネジメント以上で転職した場合。

「スキル課題」については、経験やスキルを買われて転職をした場合でも、ほんの些細なところでつまずきます。一番多いのは、メーラーやスケジュラーの違いではないでしょうか。これに慣れないと、業務効率が100倍下がることだってあります。私も一番苦労したのはこれです。

で、先週のワークスシンポジウムの分科会A-3「個を生かす中途採用とは~戦略的中途採用の実態とその課題」の中で、法政大学の石山さんが、この4つを引用した上で、「やはり、新しい組織のメンバーシップを獲得するのは大変!」と整理されていました。まさにそのとおりだと思います。また、「どうしたら裏コード(会社方言)を減らすことができるのか?」とも言及されていました。

そして、土曜日。痛風の発作でびっこを引きながら、訪れた慶應義塾大学丸の内シティキャンパス。今年度最初のキャリアリソースラボラトリーのスーパービジョンです。ここでの花田光世先生からの話でも、転職者の話が出ました。

話はすごく明確です。勝手に自分で解釈して整理をしてみます。

転職者が仲間として認められる瞬間についての話です。転職者を組織が仲間としてインクルージョンしていく場合、転職者は見事に組織社会化を遂げる必要性があるわけです。あくまでも、転職者は最初はマイノリティであり、仲間になるということはマジョリティの仲間入りをできたということになります。いうまでもなく、これでは「戦略的中途採用」にはなりません。

花田先生の考えは、インクルージョンではなく、インテグレーションです。私たち迎える側も、マイノリティに対して当事者意識を持ち、ある意味では全員がマイノリティであるという感覚を持つことなのかなと感じました。大が小を呑みこむのとは違う感覚です。自分も多様なメンバーの1人であると認識し、転職者という新参者とも互いに支援・啓発しながら自分たち自身を成長させていくという世界です。

迎える側も大半が転職者という職場であれば、比較的これは可能な話かもしれませんが、新卒一括採用年次人事運用でがっちり固めた組織となると、容易ではありません。でも、このことの実現が本当に中途採用を戦略というレベルに引き上げることなのかと思います。

もう1つ、個人の側の目線もあります。私たちには組織に属するとき、「居場所」というものが必要です。花田先生は、「居場所」というものは自分自身でしか作れない、といいます。もちろん「居場所」を創りやすくする支援というのはあるんだと思いますが、私も「居場所は自分自身でしか作れない」という話にはとても納得感が持ちます。そもそも1人ひとりにとって、良い「居場所」というのは異なるわけですし。

で、先にあげた「人脈学習課題」「学習棄却課題」「評価基準・役割課題課題」「スキル課題」というのは、「居場所」をつくるための課題でもあります。ここにどう支援をするかというのは、人事の問題です。

ただ、支援ありきだけでは、またまずいのではないかというのも私の意見です。

例えば、営業という仕事をする際に、お客様の社内で誰が決定権者なのかを探るのは仕事の醍醐味です。先方の予算感や、意思決定ルート、機の熟し具合、ライバル会社の動向、こういったものは、当然ですが提示されるものではありません。自らさぐりを入れて確認する中で理解していくものです。そして、これができる営業担当は、たいてい成約率も高まります。

私たちが中途採用で欲しい人材というのも、別に営業ではなくてもこういうことのできる人材のはずです。社内用語が知らされていなかったり、決定権者がわからなかったり、いきなり地雷を踏んだりして、会社にクレームを入れるような人材ではないはずです。

こういったことを素朴に周囲に質問し、自分で少しずつ「居場所」を創っていくことのできる人材です。自分でネットワークへの投資を行い、「居場所」を拡げて行くことのできる人材です。ですから、必ずしも懇切丁寧な中途採用者対応をするだけが、戦略的中途採用につながるとも限りません。もっと抜本的に、マイノリティ対マジョリティという図式の思想から自らが脱して、マイノリティに対する当事者意識を持つことができることが大切です。その点、転職経験者は少し有利でしょうか。

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【2013/06/03 21:22】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
6月22日「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」~6人の素敵なショートプレゼン
経営学習研究所sMALLラボ 「普段とは少し違った視点で就職活動を一緒に考えてみませんか」(6/22)の応募締め切りが近付いてまいりました。あと若干ですが、定員まで余裕があります。この週末までにお申し込みいただいた方は全員抽選当選とさせていただいた上で、会場が比較的ゆとりがありますので当初の定員をやや超えても募集を続けたいと思います。

本日、外はさわやかな天気のようですが、痛風の痛みでまったく動けないこともあり、お申し込みをいただいた方からの一言メッセージを1つひとつ拝見いたしました。こんなにボリウム感たっぷりのメッセージをいただくワークショップはなかなかありません。参加される皆様のこの問題に感じている思いのようなことが改めて伝わってきます。そして、早くお一人おひとりにお会いしたいという思いも強くなりました。皆様からのメッセージは、すべて会場に掲示したいと思っています。

本企画について初めて読む方がいるといけないので、あらためて本企画を立案した思いのようなものを案内文から引用してみます。

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就職活動についての論議では、どうも地に足のつかない議論がまだまだ横行しているよう感じませんか。マスコミの論調などをみていると、「解禁時期論」でこの問題がきれいに解決するような幻想すら抱かされます。しかし、現場にいる人々は絶対にそんなことはないことを肌で理解しています。

また、「ひとごと」であるかのごとく、批判をくりかえす論調も気になります。
就職活動の長期化批判、就職活動の早期化批判、学生の大手志向批判、親の過剰な関与批判、企業の横並び思想批判、大学の授業内容批判、大学のキャリア教育批判……とにかく「批判」ばかりが不思議なほどに渦巻いています。

企業も大学も、長いものに巻かれろ、横並びが安心とばかりに、旧態依然な手法が継続されているのも気になります。就職ベンダーと呼ばれる人々に踊らされている担当者も少なくないでしょうし、新卒採用にきちんとコミットしていない経営陣もみられます。

しかし、この問題に真剣に対峙する人もたくさん出てきています。新卒就職活動問題というのは、それだけにスポットを当てるべきものではなく、働き方や学び方の問題を一緒にきちんと考えなければならないものだと思いますが、そういったアプローチからもいろいろな動きが出ています。局所的な「うねり」はさまざまなところで生まれています。

今回のsMALLラボでは、そんな「うねり」のいくつかを皆で共有しながら、「自分ごと」としてこの問題をとらえ、自分のフィールドで明日から自分は何ができるのか、に思いをめぐらせる時間を創ります。

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今回は魅力的な6名の皆さんのショートプレゼンをフックにして皆さんで語りを拡げて行きたいと思っています。概要をごくごく簡単にご紹介します。

1.共通認識の醸成
 :平野恵子さん(文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所・研究員)

一番最初に平野さんに共通認識の醸成についてお願いしました。就職活動についての論議では、どうしても「自分たちの時代」をベースに語ってしまう傾向が強くあります。私は50歳になりましたが、私たちの頃と今の就職活動ではまったく様相は異なっています。今の40歳でも、今の30歳でもそうです。厳密にいえば、1年1年、その姿は変化しています。ですから、今の時代を理解せずに、自分たちの時代をベースにしてこの問題を語ることにはあまり意味がありません。共通の認識をもった上での、意味のある議論が必要です。

2.事例提供①「汽水域
 :勝又あずささん(成城大学特任准教授)

「汽水域」とは、海水と淡水が入り混じり、豊かな生命体が生息する特別な場所。大海原で活躍する社会人と、川を下ってきて海に出る直前の学生が出会う場をデザインする…。
素敵なメタファーです。私も「汽水域」のイベントに参加させていただきましたが、学生の皆さんが等身大で企画されていたのが印象的です。別に特別な何かがなくても、いろんなことが誰にでもできるのです。そして、社会人は実はそこに存在しているだけで、ちょっぴりは役に立てるのです。

3.事例提供②「カフェゼミ
 :長岡 健さん(法政大学教授(経営学習研究所理事)

カフェとは既存のコードが存在しない自由な場所。通常のゼミをカフェというオープンな場に移し、そこには自由に社会人も集う…。何とも魅力的な取り組みではないでしょうか。先日の「酒場学習論」の席では、長岡先生、6月22日はかなり暴れて(?)いただけそうなご発言をさせていましたので、それもまた愉しみです。

4.事例提供③「DSS
 :辻太一郎さん(NPO法人大学教育と就職活動のねじれを直し、大学生の就業力を向上させる会(DSS)代表)

今の日本では、学生・企業・大学教授のそれぞれの想いが、つながっていない。そこには大きな「ねじれ」がある。今より成長したいと願う学生・企業・大学の関係者、かかわる人たちすべての想いが成果に結びつき、報われる世の中ができれば、日本全体を元気にできるはずだ…。
私はこんな辻さんの思いに胸を打たれた1人です。就職活動という場をもとに学生・企業・大学教授が繰り広げる負のスパイラルを断ち切り、反転させることはきっとできるはずです。

5.事例提供④「CDC」
 :山田 学さん(日本能率協会マネジメントセンター)

若手社員や採用面接で出会う学生の優劣の差、入社後の成長のスピードの差、というものは何に起因するものなのか。それは「学生時代の過ごし方」の中にはないか。これを整理することができれば、大学生・大学・企業に対して、有益となる提言が可能になるのではないか…。普通の社会人たちが普通に疑問に思ったことを探求することにより、何か世の中で投げかけることができる、そんなことを多忙な中で実践しているチームです。メンバーは変幻自在、入れ替わり立ち替わり、必要なときにキーパーソンが現れます。同じ思いを持つ人と連帯して何かをやる、またそんな姿を見せられることは素敵なことです。

6.事例提供⑤「私の就職活動」
 :佐谷 圭さん(studio-L

この手の企画では、本当の当事者である学生が起き去られることがあります。学生ではありませんが、社会人1年生にも登壇いただきます。つながりの大切さに気付き始めた人々が、新たな結び付きによって、自分たちの課題を自分たちで解決していく、そんな触媒としてのコミュニケーション・デザインを実践する山崎亮氏率いるstudio-Lに4月から参画し、伊賀上野で社会人生活を開始している佐谷さん。自らの就職活動と、今自分どうしてここにいるのかなどを語っていただきます。

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本日現在の参加者リストを拝見しますと、企業で採用担当をしている人、採用担当ではないが企業人、大学の先生、大学のキャリアセンターの方、大学生、採用ベンダーや教育ベンダーに在籍する人、ほんとうに様々です。なかには、この人にもショートプレゼンして欲しいなという人も何にもおられます。大変に贅沢なことです。

ご興味のある方は、経営学習研究所(MALL)サイトからお申し込みください。

■日時
2013年6月22日(土)16時から18時30分まで(終了時刻は前後します)会場は15時30分を予定しています。詳細はお申し込みいただいた方にあらためてご連絡いたします。

■会場
株式会社内田洋行 東京ユビキタス協創広場CANVAS地下1階 
JR・東京メトロ八丁堀駅または東京メトロ茅場町駅下車 徒歩5分

■参加費・定員
お一人様、3000円を申し受けます。
当日はビール等の飲料と軽食をご用意いたします。気楽な雰囲気で飲み食いをしながらの進行を予定しています。

それでは、早く痛風の発作を抑えつけて、皆様とお会いできますのを愉しみにしています。

ところで前回のイベント「酒場学習論」でも発刊した「経営学習新聞」。今回のワークショップ実施中にも、取材・執筆・構成・印刷をして、最後のラップアップ時には参加者の皆様のお手元にお届けする予定です。とても私にはできませんが、凄い人達がいるものです。あわせてお愉しみに。

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【2013/06/02 15:31】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
個を生かす中途採用とは ~ワークスシンポジウムより

昨日のワークス・シンポジウム。

毎年、愉しみにしているのですが、今回は終盤の2コマのみの参加でした。懇親会も途中まで、しかも脚は痛風で痛むはと、不完全燃焼ではありました。すべては自業自得です。

分科会A-3「個を生かす中途採用とは ~「戦略的中途採用」の実態とその仮題~」、分科会A-4「勝てる人材を採り、育むための人事体制 ~HQ人事・地域統括人事・現法人事の役割分担と連携~」の2つに出ましたが、少しA-3を振り返ります。

ワークスの「企業の採用動向と採用見直しに関する調査」によると、中途採用を計画的にやっている企業というのは39.3%しかないそうです。また、中途採用をした企業のうち、その理由が「退職者に対する欠員補充」という企業が52.9%もあり、まだまだ日本企業においては中途採用というのが新卒一括採用の補完的な役割でしかないことに驚かされます。私は新卒採用メインの企業に4年強ほど在籍しているので、かなり感覚的にはずれています。

普通、新しくできた会社が創業初年度から新卒採用をやるというケースはあまりないでしょう。ある程度、組織ができた上で、「そろそろうちも新卒でも採るか」となるわけです。ここで採用される新卒社員は組織内ではおおいなるマイノリティになります。初めての新卒採用を失敗させない最大の秘訣は、ある程度の人数を一気に採ることだそうです。ただでさえか弱い新卒新入社員が、1名で組織に入るのでは確かに可哀そうです。また、1人だと何とかなるとかいって例えば研修なんかもちゃんと整備しないのが、4~5名いっぺんに入ると効率面からいっても整備されます。同期の連帯という、付随的でありながらも、実はとても重要な要素も加わります。ですから、史上初めての新卒採用をするのであれば、1人は絶対にNGで数名単位でというわけです。

似たようなことが実は中途採用でもありそうです。新卒バリバリの集団に1人で入る中途採用者は確かにやりにくいでしょう。新卒バリバリ集団というのは、何せ中途採用者が何に困るかをまったく理解できていません。人としては悪い人ではないのでしょうが、その意味では「思いやり」の気持ちが持てないわけです。「戦略的中途採用」とまでカッコいいことはいえませんが、本気で中途採用を活用したいのであれば、やっぱりある程度の人数をいきなりやった方がいいんじゃないでしょうか。人数が増えると、効率性の面からいっても必ず仕組みも整備されます。また、仲間がいるというのは大切です。中途採用者の新入社員研修、中途採用者の同期会組織形成支援、中途採用者向けの「会社の歩き方」的なツール提供、そんなことをちょっと気のきく担当者であれば、当たり前のように企画するようになるでしょう。その意味では、よくよく考えると私のいる会社はいろいろな仕組みが揃っています。ただ、別に「戦略的」に取り組んだ帰結ではなく、人数を入れるということはそういうことなのです。

分科会の中で周囲の皆さんとの話し合いの時間があり、終了後に中重前編集長から指されました。嫌だというのもいけませんし、大変にご恩もあるのでその場で思いついた2つの話をしました。ここまで書いたような話が最初の話です。もう1つは、会社の「裏コード」(会社方言)に対する反応です。どこの会社にもその会社独特の言葉や常識というものがあります。地雷もふんだんに散らされているものです。これは確かに良くないよね、ということではあるのですが、ちょっと違い見方もできるのではないかという、少しひねくれたお話です。これについては、これ以上、脚が痛くならなければ、明日に整理したいと思います。実は今日、参加した慶應義塾大学SFC研究所キャリアリソースラボラトリーのスーパービジョンでの花田光世先生の話とも、シンクロするテーマでした。

分科会A-4は、とにかく石原さんの進行が秀逸でした。「インタラクティブ・セッション」というコンセプトを軽々と超越して、独自の魅力的なワールドを形成されていました。かえってこのくらいの方が、中途採用者としてはいいかもしれませんが、なかなかできることでもありません。

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【2013/06/01 21:01】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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