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楽器で笑顔基金  NO!風化!!復興支援ライブ
昨日はペッカー橋田さんが率いるNPO法人「楽器で笑顔基金」の「NO!風化!!復興支援ライブ」にフルに参加してこれました。

「楽器で笑顔基金」は私もほんとにささやかながら設立に絡ませていただいたNPO法人です。その設立趣旨を引用させてください。

 2011.3.11、午後14時46分、東日本の海岸一帯を襲った大地震、それに伴い発生した1000年に一度とも言われる巨大津波は、特に東北の沿岸一帯で、壊滅的な事態を引き起こしたのです。甚大な被害は広範囲で街ごと消滅した地域もあります。そして、そこに住む子ども達も多くのものを失いました。家族、家、友達、学校。そして計り知れない程の大きな心の傷を負いました。
 そして、その傷を癒やしてくれるであろう、「音楽」も失っています。
 入学式で買ってもらったハーモニカも、音楽室のオルガンも、講堂のグランドピアノも、あの巨大津波が押し流してしまいました。
 震災から日が経つにつれて、目に見える大きなモノから順に復旧されはじめています。しかし、目に見えない心の傷はどうでしょうか。どこまで癒やされれば復旧されたと言えるでしょうか?我々は、子ども達が新しい楽器を手にし、音楽を奏でることを心から楽しめるようになるところまでを、心の復興と位置づけ、長い支援を目指すことにしました。
 音楽を楽しむ子ども達のはじける笑顔が、復興のたくましいエネルギーになってくれますように!!


そして、地道な支援をペッカーさんが中心になって続けています。来月早々には気仙沼の中学校でドラムサークルを実施する予定です。あのときの気持ちを風化させないため、継続的に昨日のようなライブも実施しています。

会場はこちら、原宿クロコダイルです。

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今日は3つのバンドが登場します。たぶん、この機会がなければ私がライブに参加することなどなかったバンドばかりだと思いますが、いずれも好きになりました。

バンドは演奏順に次の3つです。

SUPER PLUS
Cadiluck Bunny
カンタス村田とサンバ・マシーンズ

最初は「SUPER PLUS」。最後の曲で「We are Living together」を皆で繰り返しました。
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そして「Cadiluck Bunny」。凄く熱く、真っすくでした。
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最後に「カンタス村田とサンバ・マシーンズ」。すごいです。この乗り。確かにラテンと歌謡曲です。あと、パーカッションの子の飛び跳ねかたが素敵。
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合間にお手製の募金箱が会場をまわり、楽器を届ける支援を会場中からいただきます。今回は会計士がお休みなので、山中君の仕事でした。

各バンドともに、演奏の合間の語りで、あの震災の直後の気持ちを振り返ります。あの心のざわつき、不安、落ち着きのなさ、そして何か自分にできることはないのかという気持ち、そんな気持ちが呼び戻ってきます。

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最後の最後はペッカーさんが会場全体を乗りに乗せて、ステージと客席が一緒に盛り上がります。このあたり、ペッカーさんのファシリーションの力は秀逸極まりありません。来月には大阪ににてピート・オブ・サクセスの企画に金井壽宏先生が絡んで大騒ぎの学びの場を創られるとのことです。

こういう場にくると、音楽の力というのをほんとに感じます。私は何一つ楽器は奏でられませんが、こうしてこういう場にくることが支援につながるのです。次回はあらためて初心に戻り、もっともっと大勢の人をこの場に巻き込みたいと思います。そんなことと、ペッカーさんを盛り立てることが私にもささやかにできることなのかと思います。

最後のミュージシャン全員での写真です。この一体感、ほんとに羨ましい限りです。皆様、次回は是非。

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【2013/09/27 22:50】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
お好み焼き教室 in konaフェスタ
にっぽんお好み焼き協会では、日清製粉グループが開催する「konaフェスタ」の中で、お好み焼き教室を開催します。「konaフェスタ」は日清製粉グループが2年ぶりに開催するイベントで、立川の国営昭和記念公園で10月5日(土)6日(日)の2日間にわたって開催されます。前回、2011年の開催時には1万6千人ものお客様を集めました。昭和記念公園では同時にコスモス祭も開催中です。

このお好み焼き教室では、にっぽんお好み焼き協会の佐竹会長が講師となり、家庭のホットプレートでびっくりするようなおいしいお好み焼きを焼くコツをお教えします。お土産もたくさんお持ち帰りいただけます。「konaフェスタ」ではすっかりとおなじみの企画となっており、毎回大勢の参加希望者にお集まりいただき、本当に申し訳ないことですが参加者は当日の抽選にて決めさせていただいています。比較的、朝の会の方が倍率が低くなっていることが多いので、よろしければお早めにお出かけください。

ヴィア・パルテノペのナポリピッツァも食べられます。

「konaフェスタ」概要
開催日 : 2013年10月5日(土)、6日(日) 10:00~16:00
会場 : 国営昭和記念公園 「ゆめひろば」/「花みどり文化センター」 JR中央線立川駅下車
参加費 : 無料(※飲食物は有料でのご提供となります)
主催 : 日清製粉グループ
協力 : ヴィア・パルテノペ、一般社団法人日本クラシック音楽事業協会、
        日本コナモン協会、一般社団法人にっぽんお好み焼き協会
展示協力: 三鷹の森ジブリ美術館

【2013/09/24 23:41】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
はたらきたい、採用母集団、マン・オブ・スティール
今更ながらですが読みました。「ほぼ日の就職論 はたらきたい」。今年の6月に開催された「はたらきたい展」に行けなかったので、その代わりにと思ってその頃に買ったのですが、なんとなく読まずにいました。

本書が書かれたのが2008年、私が手に取った新装版が出たのが2010年、5年前と3年前になります。面接試験の傾向と対策に終始しながら大企業を目指す就職活動のおかしな点をとらえ、5つの対談と、128のフレーズで構成されている本です。就職よりも、はたらくがきちんと前面に出ています。

本書での河野晴樹氏との対談にあるように「大切にしてきたことは何ですか」というのが、面接における最高の質問であることは同感です。私たちはスペックを選ぶのではなく、仲間を選ぶのですから。でも、マスの世界の海の中で、そういう「思い」と一緒にきり揉みされながら溺れていく感覚を多くの採用担当者は刹那刹那に感じることがあるでしょう。一人ひとりの目の前の学生ではなく、「母集団」と表現される塊で学生をとらえなければならない「マスの世界」、ある規模以上の企業であれば、ここと無縁であることにはもの凄い体力が必要です。

5つの対談のうちの一つは、様々な分野で主にフリーで活躍している4名(板尾創路氏、ピエール瀧氏、天久聖一氏、浜野謙太氏)とのものでした。本題とはずれるのですが、その中で印象的だったことに、フリーだとクレジットカードを作るのが大変だ、フリーだと不動産の契約がなかなかできないというものがありました。話には聞きますが自分自身なは実体験がないので、どきっとしました。組織に属してるということの凄さ、ありがたさ、組織に属さない人に対するこの国の世の中の厳しさを改めて感じます。そして、会社というのはこの国の代表的な組織形態です。

他には、しりあがり寿氏(元キリンビールの社員だったんですね)、金井壽宏先生、矢沢永吉さんと、バラエティに富んだ対談が続きます。どちらかというと、インサイドから就職を論じているのは、河野氏と金井先生だけであり、そこがこの本を特徴つけています。そして、河野氏と金井先生の話があるのにもとても意味があります。

繰り返しになりますが、本書が書かれたのは5年前、新装版が出たのが3年前です。それから多くの人が今の就職活動に対していろいろな発言や行動をしていますが、今のところこの強固な壁は崩れるそぶりをみせません。1928年代すでに就職マニュアル本があったということですから、3年や5年で何かが変わると思う方に無理があるのかもしれません。でも、毎年、毎年、いろいろな兆しはでできていますし、発言や行動をする人は増えていますし、(予算に任せてというようなやり方ではなく、知恵を振り絞って)チャレンジングな取り組みをする企業も増えています。これは事実だと思います。

ただ、まだ何かが足りないんだよなぁという気持ちを最近はしています。ここのところ映画漬けですが「スタートレック」をみても「マン・オブ・スティール」をみても「ウルヴァリン」をみても、それが何なのかには近づけません。当たり前です、そういう映画ではありませんから。それにしても、彼らのように強い意志と使命感と愛をもって誰しもがいつも生きていけるというわけではありません。でも、そうそう、ちょっと考えるところはありました。

この手の映画をみると、名もない人が多く犠牲になることがいつもちょっと気になります。主人公の最愛の人は幾多の危機を乗り越えて、たいていは最後まで生き残ります。ハッピーエンドです。しかし、それを勝ち取るまでの様々な過程で、名もない人が大勢犠牲になるのです。「マン・オブ・スティール」では、愛にあふれる戦いの中で、多くのオフィスビルが壊され、おそらくそこにいたであろう映画の中では名もない膨大な数のビジネスパーソンが犠牲になっています。

マスの採用活動管理には、「母集団」管理という発想がはずせません。3万人あるプレエントリーの母集団を面接可能な2000名に絞るためにはどうしますか、という感じの奴です。ここで使う「母集団」という言葉には、映画の中で亡くなっていく名もない人と同じテイストがちょっとあります。これは企業側の論理です。その企業の映画の中では内定を出した人だけが、主人公の仲間です。他は、あくまでもその他大勢です。

でも、学生側の論理は違いますし、違わなければなりません。自分はあくまでもこの世界にひとりだけです。良くも悪くも世の中は自分中心に回っていますし、自分のまわりで回し続けるということが生きていくことだともいえます。自らをマスの採用世界の海に飲み込まれるに任せるのではなく、この採用戦線の中でも一人の個として存在し続けることは大切なことです。

自分で書いていてもよくわからない主張なのですが、そういう感覚が広がることが、何かの解決に結びつくのではないかというような気がします。たぶん、そういう感覚が広がった世界では、就職マニュアル本の販売数はちょっと落ちているのではないかと思います。これは85年をかけて日本がまだできていないことです。

よくあることですが、書こうと思っていた書籍紹介から、3光年くらいはお話がずれました。

新装版 ほぼ日の就職論。「はたらきたい。」 (ほぼ日ブックス)新装版 ほぼ日の就職論。「はたらきたい。」 (ほぼ日ブックス)
(2013/06/05)
ほぼ日刊イトイ新聞

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【2013/09/23 19:55】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
キャリアデザイン学会 第10回大会
今年もキャリアデザイン学会の大会が秋にあります。7年後にはオリンピック一色になっているであろう有明の武蔵野大学が会場です。今、私が唯一入っている学会なのですが、今年はワークの担当はなく、初日に1コマ、司会進行の場をいただいています。去年は仙台で、【ちゑや】in学会をやらせていただき、中村ご店主に大変にお世話になりました。

学会、ホームページの内容を引用しておきます。
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グローバル社会と地域をつなぐ人材
―グローバル社会におけるキャリアデザインの多様性と可能性―

・日 程 2013年10月26日(土)・27日(日)
          1日目(10/26)9:30~20:00(交流懇親会18:00~20:00)
          2日目(10/27) 9:30~16:30
・場 所 武蔵野大学 有明キャンパス
          〒135-8181 東京都江東区有明3-3-3 (りんかい線「国際展示場」駅より徒歩7分) 
・参加費 会員 研究会+懇親会 8,000円  研究会 5,000円
        非会員 研究会+懇親会 11,000円  研究会 8,000円

いつの時代にも環境変化への対応を迫られるのは、組織も個人も同じである。
組織は経営環境の変化に対応した戦略と組織をデザインする。個人は経済社会環境の変化を大なり小なり意識してキャリアをデザインする。あるいは、デザインすることの必要性に気付きはじめている。
経済社会環境の変化は波のように限りなく押し寄せてくる。時には大きな波が大切なものを破壊し、経営やキャリアの再構築を迫る。
振り返ってみると、70年代のオイルショックと為替の大変動は高度経済成長社会の幕を閉じ、産業構造の転換や仕事の高付加価値化の必要性に気付かせてくれた。それに対応すべく進展した80年代の経済社会の国際化や情報化は、人々の仕事やキャリアに大きな影響を与えた。やがてそれらを克服したわれわれは、マネーゲームに翻弄され、祝宴の最中に今度はバブル崩壊という波に見舞われ、目を覚ました。
その間、新興国の勢いが増し、経済社会のグローバル化が進展したこともあってバブルの後始末は予想以上に長引いた。その影響は、90年代の失われた10年どころか、すでに20年を越えてしまった。個人にはいよいよ自律的なキャリア構築が求められる時代になり、2004年本学会が誕生した。
この10年間のキャリアを取り巻く環境の変化は、一言でいうと『グローバル化』であるといっても過言ではない。それは従来の国際化とは質的に異なるものである。国際化は、国境を越えて自国と特定の他国との行き来、つまり意識の上でも国境の存在を前提にしているが、グローバル化はそうではない。
グローバル化には、その影の部分も存在することを忘れてはならない。事業活動の場を地球規模で構想できるようになる一方で、これまで競争の防波堤として機能していた国境の機能がなくなる。企業も個人も、経済的な格差がますます拡大することが避けられない。そのため本学会でもこの10年間、企業のグローバル展開に対応した人材開発や、大学等における教育について議論してきたところである。いわゆる“グローバル企業”や“グローバル人材”を目指すというスタンスである。
このような混迷の時代にあって我々には、もう一つの代替的方法もあるだろう。グローバル化の影響を最小化したり、逆にプラスに変えたりするものである。それは逆説的になるが、日本の、あるいはよりローカルの特徴や文化を徹底的に追及することである。そしてそのことを、新しい技術を用いて、あるいはフェイスツーフェイスで世界に発信することである。
それはまた、グローバル化等の影響で疲弊した地域の再生に対するヒントでもある。いわゆるグローカル人材(グローバルな視点をもったローカルな人材)の活躍が期待される。
言いかえると、広くグローバルに展開する戦略と、狭く深くローカルにこだわる戦略があり、それらを担い、適切につなぐ人材が必要になる。
そのような人材を育て、支援し、活躍の場を与える方策を、それぞれの専門領域から垣根を越えて議論しなければならない。そのためには、小学校から中学・高校、さらに大学・専門学校、組織、社会に至るまで、価値連鎖とでもいうべき接続の構築が求められるであろう。
本大会は第10回記念大会でもあり、以上のような問題意識の下に企画された。

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【2013/09/18 22:57】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
就職協定は1928年の紳士協定まで遡れる
先日、1953年から始まる就職協定の変遷について整理しましたら、いやいや実は戦前から「紳士協定」というかたちで類似の動きがあったんです、とありがたいことに教えてくれる方がいましたので、今日はちょっとリライトします。最初の2行を加えただけですけど。

1928年 極度の就職難により、学生の就職活動が過熱、学問の環境が問題となり、大手企業と有名大学が紳士協定を結ぶ
1939年 「学校卒業者使用制限令」。軍需産業を中心に国が卒業学生を割り当てる。
1953年~1971年 文部省・大学・経済界の申し合わせ:10月中旬から選考開始
1972年~1981年 労働省が加わり「就職協定」:当初は7月選考開始だったが後に11月に変更
1982年~1996年 経済界と大学の「就職協定」:おおむね会社訪問開始を8月、内定は10月
1996年 協定破りが横行し協定を廃止
1997年 「倫理憲章」の開始:内定時期を10月に
2001年 「倫理憲章」:内定時期に加え、4年生の4月になる前の選考の自粛を明記
2011年 就職解禁を3年の12月、選考開始を4年の4月と明記。2013年卒から適用
2013年 首相が経済界に解禁時期を3年生の3月、選考を4年生の8月にするよう要請。2016年卒から適用。「採用選考に関する指針」経団連。呼びかけのみで賛同企業の署名などは求めない見込み。

就職協定のルーツは、1928年の紳士協定に遡れるということですが、実はこの時期からマニュアルどおりの受け答えをする学生に苦言を呈する人事担当者のコメントが残されているといいます。「就職戦術」なるハウ・トゥー本も出ていたとか。85年を経て、この国はいったいなんをしているんでしょうか、ちょっと笑える話です。

最初の紳士協定が、大手企業と有名大学の間で結ばれ、選考開始時期の取り決めなどがなされたというのは、とても象徴的です。そして、協定に参加していない企業は当然これを守らずに抜け駆けをしたそうです。昔も今も、協定は大手企業と有名大学の間の一部の一種の談合的なものの域を出ていないということですね。今はそれに大手週活サイトが加わったというところでしょうか。

協定を一概に悪くは思っていませんが、異能の人材を横ならびのスケジュールで採用しようとするのは、ちょっと虫が良すぎるかもしれません。どうしても、横並び好きの人が集まってくるのは無理もないことでしょう。井のベーティブではない採用手法でイノベーティブな人材を採ろうというのも、ちょっと無理な話です。「採用選考に関する指針」を守ろうとする企業の採用担当者はそこを嘆いてはいけません。

H 7LJR 1000


【2013/09/17 22:27】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
受益者意識が強い学生、そして社会
台風で足止めを食っていたので、お昼過ぎまで山積みになっていた資料をあれこれ読んでいました。その中から1つ、大学関係者等への聞き取り調査から整理された「近年の学生の傾向」というのがあったので、整理してみました。定性調査の結果を少し抜き出して箇条書きにしただけですが。

○主体的な情報収集リテラシーが低下している……何かの目的をもって具体的に自分達から情報を集める力が低下。検索ワードを何にすればいいのかが思いつかない。受動的に得た情報や、他者の個人ブログに記載されている内容を鵜呑みにしがち。

○日本語文章力が低下している……ツイッター、ラインなどの影響で、単語単位でのコミュニケーションに慣れており、長文や起承転結のある文章が書けない。お手本となる良い文章・良い言葉を目にする機会が少ない。

○知的タフネスさが低下している……受験テクニックで「満点を取る必要はない、難問は捨ててとれるものを確実に取れ」と指導されている影響か、答えのない問にぶつかると、考えることすらを放棄しがち。

○飛び出す力が不足している……単純な質問に手を上げるだけでも周囲の様子を伺う傾向が強まっている。以前は自分の意見を人前で話すのは「恥ずかしいから」抵抗を示していたが、最近は他者から批判をされることを恐れ「怖いから」意見を言わないという傾向がある。

○いつどこで具体的・短期的にどう役立つのかの明確な説明、納得がないと動かない……根深い受益者意識がある。説明されて当然と考えており、学びがどう役立つかを自分で考えない。合理的ともいえるが、すぐに役立つ分かりやすいものにしか反応せずに、短期的・短絡的。逆にいえば、具体的なイメージを持たせ続ければ動機づけることができる。

○長年、目標は与えてもらうものであり、それを言われたとおりにこなすと賞賛されるというワンパターンの経験を積み重ねている。

○HOW教育には慣れているせいか、教えてもらったテクニックはすぐに身につけ、要領よく物事をこなすスキルは高い。

○就職活動に役立つ知識・スキルは1年生の時から叩きこまれているので、ある側面ではとても優秀……プレゼンの四方、テーマに応じたディスカッションの進め方などは大学1年生から訓練をされている。ITツールの発展により、受動的に得られる情報量が増え、世の中の出来事は意外といろいろと知っている。

○感動体験によって一気に動機つけられることもある……運よく本物のプロフェッショナルの提供する最高のモノに触れると、感動し、これまで持ったことのない夢や憧れを感じ、一気に動機付けられることがある。

○頑張れは届きそうなロールモデルが具体的あるいは身近にいると動き出す

○上位校の学生ほど「大手有名企業に入ること」を親や学校に目的化され、1年生からHOW教育を受け、その通り実践して褒められてきた経験を積んでいるため、受益者意識とHOW教育への感度が高い傾向がある。

○上位校の学生は自分たちが甘やかされて育ってきた認識を持っているため、インターンなどで社会の厳しさを学ぼうという気持ちが強いが、サービス化されている大学の手厚い対応の中で行われるインターンであることを理解できずに、これで社会の厳しさを十分に知ったので大丈夫と考えてしまいがち。

○多様な価値観を受け入れず同一性を強く求める日本社会に対して、あきらめに似た感情を持っている……グローバル化が進み、多様性が求められる時代になっていることは理解し、英語学習への意欲も高く、海外に短期留学にいく学生も増えており、SNS等を通じて外国人とのコミュニケーションを愉しんでいる学生は多い。大学1~2年生の頃は、壮大な夢・価値観を持っている人もいるが、就職活動の時期になると現実を理解し、日本社会が依然として同一性を求める傾向にあることを知り、一気に思いが急速冷凍される。

キーワード的に出てくるのが「受益者意識」という奴です。別の調査では「消費者意識」という表現で似た概念を扱っていました。少子化の影響で1家庭あたりの子ども数が減少し家庭における過保護状況が強まっただけでなく、大学のサービス業化の影響から、何事も与えられるもの、きちんと説明のあるものという状況に慣れてしまっていることを指す表現です。

あらためて読み返すと、この「受益者意識」を含めて、彼らは社会の鏡であることを強く感じます。例えば「受益者意識」は大学生だけの話ではなく、社会全体を覆っている現象です。例えば、街を綺麗に維持するのは、街に住む人たちの役割ではなく、行政の役割であるという意識は強まっています。私たちは気づかないうちに、この受益者意識を強めています。これは豊かさと分業化・専門化の進む弊害だともいえるでしょう。

社会を動かすキーワードは、「曖昧」「理不尽」「多様性」「答えがない」です。東京中のどこにいっても「おもてなし」があるなんて勘違いしてはいけません。いずれにしても「受益者意識」ばかり強い国民が増えてしまっては、国家財政は成り立ちませんし、得られるサービスの益を維持するために増税をどんどん進める必要もあります。また、賃金というのは、誰かに何かのサービスを提供した報酬として得られるものですから、強い「受益者意識」はいうまでもなく、働くというスタンスを歪めます。強い「受益者意識」は「他責思考」につながりやすいものですから。

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【2013/09/16 19:44】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
過去を評価するのではなく、将来を買う
ヘッドハンティングとは、その候補者の過去ではなく、将来を買うことだ」。

あるヘッドハンターの言葉ですが、まったくもって真実ですよね。華麗なる過去の経歴が役に立つのではありません。しかし、将来を買う判断をすることは実に難しいものがあります。それは私たちに、未来予知能力がないからです。

「将来を買う」という仕事の1つに、採用という仕事があります。予知能力のない私たちとしては、将来わが社でしっかりと働いてくれるかどうかを判断するために必死に候補者の材料を探す必要があります。その代表的な手法は、面接です。

面接ではどうしても過去を聞きます。まだ来ぬ将来のことを聞いても好き放題に大ぼらを吹けますが、過去は事実に立脚せずに語るとリアリティが持てないので、将来ではなく過去を聞くことは、とても意味があることです。しかし、いかに華やかな過去があっても、将来にまた同じような成果をあげてくれる保証はどこにもありません。そこで、私たちは過去の成果ばかりに焦点を当てることはせずに、過去の成果にいたるプロセスに焦点を当てて、ここを掘り下げます。なぜかというと、成果よりもプロセスの方が再現性をより確認てぎるからです。つまり、将来にまたやってくれる期待ができる人かどうかを知る手掛かりを得られるからです。

過去に果たした素晴らしい業績を、もしくはそれ以上の業績を、当社の中で将来に果たしてくれるのか。これが面接官の関心事です。

ですから、成果の事実を詳しく聞いてもヒントは得られませんが、成果にいたるまでのプロセスを確認すれば、なるほどそういう風に考えて、そういう風に周囲を巻き込んで、そういう風にリスクを把握して、そういう風にスピーディに行動ができる人なのか、ということがわかってきます。この部分については、再現性がかなり期待できるわけです。つまり、面接官が過去の成果を聞くのは、その成果そのものに興味があるわけではなく、その成果にいたるプロセスの中から再現性を確認したくて聞くわけです。将来何をやってもらえそうかを知りたくて聞くのです。新卒採用における「大学時代に力を入れたことは何ですか」という凡庸な質問でも、まったく狙いは同じです。

成果主義という言葉があります。

成果をもって処遇する考え方ですが、成果を反映させて昇格や昇進を決める考え方は果たして適切でしょうか。

昇格や昇進というのは、優秀な社員に次の立場になってさらに活躍してもらうことを期待して行うものです。これはある意味では、次の資格、次のポジションにおける採用試験だともいえます。

ですから、過去の成果がいかに素晴らしくても安心はできません。成果そのものを評価するのではなく、成果に至るまでのプロセスから理解できる再現性こそが評価のポイントになるはずです。さらには、上の立場になってもその再現性が担保できるかという点がポイントになるはずです。

ですから、成果自体を評価するのではなく、成果にいたるプロセスを丁寧にとらえて評価をすることが、正しいのではないでしょうか。考え方は採用面接の場合と同じです。結果としての成果だけで、ロジカルに昇格・昇進を決める仕組みは、この点からみて合理的ではありません。

しかし、結果としての成果を上げることは、いうまでもなく企業の財務諸表にプラスの好影響をもたらします。こちらも企業にとっては実に大切なことです。ですから、成果を上げた人にはきちんと「報いる」必要があります。これは、昇格や昇進というかたちではなく、賞与や達成インセンティブという払い切りタイプの報酬で報いるのが適切なのでしょう。成果は評価するものではなく、報いるものであり、評価の対象はあくまでもプロセスであるべきだという考え方です。

成果が大切なのか、プロセスをみるべきなのかというのは、けして択一論ではなく、それぞれに意味があるわけで、その意味に即したシステムが必要だということですね。

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【2013/09/15 09:17】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
NO!風化! 楽器で笑顔基金、復興支援ライブ
いつも元気をくれるペッカー橋田さんが主宰するNPO法人「楽器で笑顔基金」が、また「NO!風化!!」を合言葉に復興支援ライブをやります。

あまり貢献できていませんが、私も細々ながら支援させていただいていますので、ペッカさんのメッセージを引用するかたちでご紹介させてください。

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9月11日は過ぎましたが
2年と半年が過ぎます。
そんな中、元気に支援LIVEの開催です。

あれから2年と半年が過ぎました。
しかし、新しい住宅は用地買収の難しさ、(理由は様々あります)
圧倒的な事務作業に対して行政も人出不足で
4〜5%しか整っていません。

そして今現在、21万人もの人たちは仮設住宅や
借り上げたアパートでの生活です。

復興にはまだまだ、ほど遠いのです。

我々、特定非営利活動法人楽器で笑顔基金では
支援LIVE。

No! 風化!!  を開催致します。

どうかみなさま、ご参加ください。

ご好意によりいただいた、
ザクロジュース(アゼルバイジャン特産の1000円相当)をお一人様一本
ご参加のお礼に差し上げる予定です。

2013年9月26日 
場所 原宿クロコダイル

予約¥3,000 当日¥3,500

時間 19時スタート

出演 
SUPER PLUS
Cadiluck Bunny
カンタス村田とサンバ・マシーンズ

愛・平和PLUS夢・希望
SUPER PLUS!

Cadiluck Bunny

パワフル&ソウルなニュータイプ。
カリスマユニットが放つ熱い叫びは、深く体の奥に染み込んでいく。

カンタス村田とサンバ・マシーンズ

歌謡曲meetsブラジル?!2008年、カンタス村田(vo)を中心としSamba,Funk,Rock,Jazzなどの様々な音楽的バックグラウンドを持つ一風変わったメンバーが集められる。総勢13名。ブラジルというサウンドツールを使ってポピュラーな音楽を展開。カンタス村田の持つ歌心や紡ぎ出すキャッチーなメロディーは懐かしく新しい。怒濤のパーカッション部隊を含む屈強なリズムセクションと鋭利なブラスセクションとの攻防も見物。
2010年夏には新人バンドの登竜門、FUJI ROCK FESTIVAL '10「ROOKIE A GO-GO」のオーディションを勝ち抜きステージ最終日の大トリとして出演。3日間で唯一のアンコールを受ける盛り上がりを見せた。
2011年3月8日、満を持して1stアルバムをリリース!日本サンバ界の革命日となる。
2012年1月よりスタートし継続中の渋谷クロコダイルでの月例ライブも毎回大盛り上がり!同年12月にはひと区切りとしてワンマンライブを開催!約200人のお客さんに集まって頂き、場内カオス。場外も長蛇の列となり圧倒的カオス。
ファンキー&ダイナマイトなライブはその空間を祝祭へと変える。2014年のリオ五輪、2016年のW杯ブラジル大会を虎視眈々と狙いすまして絶賛暴走中!

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【2013/09/14 09:22】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
歴史に学びいつかくる成熟化と対峙する
私は4年ほど前に創業1900年の企業から、2000年会社設立の企業に移りました。移った当初は、新興企業の常識がわからず、どちらかというとそういう企業の方とのネットワーク構築を意識し、その中で本当にいろいろなことを学ばせていただきました。私のいる企業は平均年齢33歳くらいですが、ちょっと前までは20代でした。着実にこれは高まってきています。創業当時は女性マネージャーが会社中を闊歩していたそうですが、今ではマネージャー女性比率は2割強に減っています。

伝統的企業からみればいずれもうらやましい数値であることは間違いありません。ただ、企業が成長するにつてれて当然、成熟化の課題にあたります。急成長した企業というのは、グライナーモデルの5段階の5つの危機に同時に襲われているようなところがあります。

ただ、成熟との戦いというのは、日本の伝統企業が長い時間をかけて経験してきたことです。成長が鈍化したときに何が起こるのか、それにどんな対処をすればどんな副作用があるのか、それへの効果的な処方箋は何なのか、これらについて、伝統的企業の歴史と今から学ぶ要素はたくさんあるわけです。

企業研究会の勉強会「21世紀の経営人事を考える会」という会に昨日はちょっとご縁があって参加させていただきました。多少のアウエー感を感じつつも、あらためて感じたことを書いてみました。

成熟化を徹底的に回避するのか、乗り越えるのか、共生していくのか。100年企業を続けて行く覚悟があるとすれば、回避し続けることは困難です。日本企業の成長と失敗と再生と奮闘の歴史に学ぶ要素はもの凄く多くあります。何十万人ものビジネスパーソンの努力の結晶がそこにはあります。

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【2013/09/13 22:44】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
就職協定の歴史変遷
数日前の日経新聞に就職協定の歴史変遷が整理されていました。
何かの際に必要になるかもしれないと思い、書き留めておきます。

1953年~1971年 文部省・大学・経済界の申し合わせ:10月中旬から選考開始
1972年~1981年 労働省が加わり「就職協定」:当初は7月選考開始だったが後に11月に変更
1982年~1996年 経済界と大学の「就職協定」:おおむね会社訪問開始を8月、内定は10月
1996年 協定破りが横行し協定を廃止
1997年 「倫理憲章」の開始:内定時期を10月に
2001年 「倫理憲章」:内定時期に加え、4年生の4月になる前の選考の自粛を明記
2011年 就職解禁を3年の12月、選考開始を4年の4月と明記。2013年卒から適用
2013年 首相が経済界に解禁時期を3年生の3月、選考を4年生の8月にするよう要請。2016年卒から適用。「採用選考に関する指針」経団連。呼びかけのみで賛同企業の署名などは求めない見込み。

ちなみに、倫理憲章に今年サインしている会社は、経団連加盟1300社中830社であり、結構な数の経団連加盟企業がサインしていないそうです。そして2016年度採用から適用される「採用選考に関する指針」は、賛同のサインといった踏み絵を求めないあくまでも「指針」の扱いになるそうです。

新卒採用を実施している企業は日本で10万社近くあるといいますから、。830社というわずか1%弱の会社が談合して世の中の動きを決めようとしている現象だと皮肉にみることもできるかもしれません。大学の先生や大手コンサルタント会社が研究して世の中に知として出しているものも、その大半が対象は大手企業ばかり、しかも経団連に加盟しているような伝統的大手企業が大半です。一部の現象を全体に適用して、その整理の結果として窮屈に生きなきゃいけなくなるそれ以外の人たちが生まれてしまうようなことがあれば、それはあまりいいことではありません。

もっともっと、新興企業、中堅企業に関する研究や調査が進むことを願います。もちろん調査の効率は良くないでしょうし、世の中の注目も浴びにくいし、商品化もしにくいことは十分に理解できるのですが。
あれ、就職協定の話でしたね。ズレました。

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【2013/09/12 22:22】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
不安は何から来るのか
「不安」とは何からくるのでしょうか。

もちろん一概にはいえないとは思いますが、①知らないということ②先行きが見えないということ、の2つは大きな要素だと感じます。そして、就職活動というのは、この2つともが常につきまとうものです。知らない「社会」という世界に向かって、先の見えない日々を続けるのですから。

先週末で終了した弊社関西でのインターンシップに参加した学生がした、最終発表の質疑応答の中のお話です。

当社のインターンシップでは、採用とはまったく無関係に、できるだけ本当に仕事経験を職場でリアルにしてもらうのですが、これへの参加動機の一つとして「これから始まる就職活動への不安への対処」をあげてくれていました。そして、インターンシップを終えたとき、それがかなり消えたと言い切っていました。

実際に仕事をしている社会人と一緒に職場生活を過ごし、働くということの実感を多少なりとも得た成果だといえます。そして、もう一つ得た成果は、自分が不安を感じたときに、その世界に飛び込んでみることによって不安が消えることがある、不安から逃げているのではなく不安に対峙してみることによって不安が薄れることがある、ということを実体験から学んだことです。

「先行きがみえない」ということは簡単には解決ができないでしょうが、「知らない」ということは努力でかなり解消できるものです。正しい知識を得ることによって、不安の対象の輪郭がみえてくることが間違いなくあります。その意味では、正しい知識は大いなる武器なのです。

私たち社会人の大切な役割として、不安をあおるだけではなく、地に足のついた正しい「働く」ということについての知識を大学生・高校生・中学生に少しでも伝えていくということが間違いなくありますね。


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【2013/09/11 22:31】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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