経営学習研究所では、今年も毎月のように多くの企画を予定していますが、今年度最初の企画は平野理事のラボ企画です。平野さん、私にとっては様々な刺激をくださる素敵な仲間です。静かなのに、実にパワフルです。今回の題材は、ポストカード。確かに引き出しとかをひっくり返すと、いろいろなポストカードが出てきそうです。今回のまた面白いのは、「ザ・ビューティフル」展とのコラボになっているところ、こういった企画はつなぐ人がいないと絶対に実現しないものです。
お申し込みは経営学習研究所の申込サイトからお願いいたします。 ========================================= ポスカホリック・ワークショップ@「ザ・ビューティフル」展! 4月10日(木)18時半~21時 MARUNOUCHI CAFE倶楽部21号館 ========================================= 旅行に行ったとき、あるいは休日に、美術館で展覧会をみたとき、 お土産にポストカードを購入した経験は多くの人が持っているのではないでしょうか。 でも、買っただけで何に使うわけでもなく、引き出しに入ったまま…そんな経験ありませんか? 本企画は、三菱一号館美術館「ザ・ビューティフル」展を題材に、 朝日新聞社がアートファンと企画したアート鑑賞手帳「ポスカホリック」を使い、 新しいアート鑑賞の共有体験を楽しむ大人のワークショップです。 http://www.poscaholic.com/ ポスカホリックは、展覧会ポストカードを活用することで、 鑑賞体験をふりかえることを促すツールになっています。 同じ展覧会を見たはずなのに、注目するポイントが違ったり、 同じ作品が気になっていたのに、ポスカホリックの「まとめ方」が全然違ったり。 ポスカホリックを使うことでアート鑑賞体験を共有し、より深めることができちゃいます。 平日夜、会員制のMARUNOUCHI CAFE倶楽部21号館で、 特別な大人のためのワークショップに参加してみませんか? ご参加の方には、「ポスカホリック」を一人一冊進呈します。 お気に入りの展覧会ポストカードをご持参の上、ぜひご参加ください! ■主催 MALLアート・コミュニケーションラボ 平野智紀 http://mallweb.jp/ ■協力 三菱一号館美術館 http://mimt.jp/ 青い日記帳 http://bluediary2.jugem.jp/ ■日時 2014年4月10日(木)18時半~21時(開場は18時15分から) ■場所 MARUNOUCHI CAFE 倶楽部21号館 (三菱一号館美術館の向かいにある会員制の倶楽部です) http://www.marunouchicafe.com/club/ ■募集人数・参加費 20名/2000円 (ポスカホリック1冊、ワンドリンクつき!) ■ご参加にあたってのお願い 1.ワークショップ当日までに、三菱一号館美術館で開催中の 「ザ・ビューティフル」展を事前に鑑賞して、 一番気になった作品のポストカードを1枚購入してきてください。 開館時間は10時から18時まで(月曜休館、金曜のみ20時まで開館)です。 2.上記以外に、過去に購入したお気に入りの展覧会ポストカードを1枚お持ちください。 3.ポスカホリック作成に使いたいシールや付せん、 マスキングテープなどの「デコ素材」をご持参ください。 基本的な素材は、主催者側でもご用意いたします。 ■内容 ・倶楽部21号館に集合、持参したポストカードとともに自己紹介 主催者から趣旨説明+ポスカホリックの説明。 ・「ザ・ビューティフル」展で購入したカードをもとにポスカホリックを作成 展覧会チラシや作品リストなど、使える素材をご用意します。 展覧会広報担当やポスカホリックユーザーからの「ヒント」も聞けるかも! ・完成したポスカホリックをシェア グループごとのポスターセッション形式! 回遊する時間と、自分のプレゼンをする時間とを設けます。 ■参加条件 下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。 申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいているとみなします。 1.本ワークショップの様子は、予告・許諾なく、写真・ ビデオ撮影・ストリーミング配信する可能性があります。 写真・動画は、経営学習研究所、ないしは、経営学習研究所の 企画担当理事が関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、 書籍等に許諾なく用いられる場合があります。 マスメディアによる取材に対しても、許諾なく提供することがあります。 参加に際しては、上記をご了承いただける方に限ります。 2.欠席の際には、お手数でもその旨、主催者までご連絡下さい。 人数多数の場合には、繰り上げで他の方に席をお譲りいたします。 3.人数多数の場合は、抽選とさせていただきます。 4月4日までにお申し込みをいただき、 4月5日には抽選結果を送信させていただきます。 ![]() スポンサーサイト
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私が尊敬する呑み手の倉嶋編集長のブログは、相当な時間差があり、ようやく最新のブログでクリスマスあたりの「まるます家」の壮絶な吞み会がレポートされていたりします。これが妙にいい感じです。これをまねているわけではないのですが、だいぶ書けずに残っているものがあり、少しずつ追いつきたいと思います。
ということで、先月28日の金曜日のお話です。 企業研究会が主催するシェアードサービス経営者交流会議、こちらでお話をさせていただきました。私は非常勤で特例子会社の代表をしていますが、そちらにシェアードサービス的な要素をもっと入れていくのは課題であり、自分にとってもタイミングの良い機会でした。 講演のタイトルは「シェアードサービスの光と影 ~私的シェアードサービス論~」、とても情緒的なタイトルです。 メニューは以下のようにしました。なんだかわかりませんね。 ①.シェアードサービスと私~自己紹介にかえて ②.シェアードサービス、愛と追憶の日々 ③.シェアードサービスの浸透と拡散 ④.外から感じるシェアードサービス ⑤.おしまいに で最初の自己紹介だけでスライドが13枚あります。私のシェアードサービスとの出会いは2000年7月です。当時所属していた会社が持株分社をすることになり、そのプロジェクトの人事パートの事務局を担当することとなりました。分社後各社の賃金制度を考えたりする仕事の傍らで、分社後の人事機能をどのような体制で担うかが検討課題にありました。そこでみつけたのが、シェアードサービスというマネジメント手法です。何はともあれ、これだと思い、当時分社経営をしていた数少ない企業を訪問したりするのにつれて、この思いは確信に変わりました。しかし、シェアードサービス化のネガティブな局面なども感じたりした結果、持株会社内に人事シェアードサービス機能を置くという結論に至りました。いまでも当時の判断は良かったんだと思います。 そして、1年後の2011年7月に分社施策は実行され、人事シェアードサービスができます。設立前に強く意識したのは、ミッションの明確化とブランディングです。正式組織名が人事給与事務センターというやる気も何も出ない名前になってしまったため、正式名称を使うのはやめ、J-centerという愛称を前面に打ち出すことにしました。実はこのブログのタイトルもそこからとっています。 当時、基本思想を整理するのに使用していたキーワードはだいたい下記のようなものです。 ・品質管理、コスト管理、モチベーション管理がSSCの命 ・最小限の内部人材と外部リソースの徹底活用 ・取材大歓迎 ・意識的なブランド戦略 ・ローテーションと多能工化 ・詳細の契約&請求書 ・ミスは返金、提出遅延は追加料金 ・毎週全員面談 ・仕事はお祭り騒ぎ、打ち上げは文化 ・外との交流を徹底推奨 ・面白い仕事を持ってくる 次の仕事はシステムの入れ替えです。当時はまだホストで給与計算をまわしていたので、分社後に各社の給与体系が変わっていくのに対応するのは厳しいだろうとの想定で、パッケージを入れることとし、R/3とジェネラリストとの最終コンペの末でCOMPANYの導入を決めました。会社全体はR/3のビックバン導入を決めたときだったので、R/3にせよとの圧力を強く受けましたが、何とかはねのけました。当時のCOMPANYは人事担当者でパラメーター管理や諸設定が可能でした(よい時代でしたね)。システム部門にはネットワークとサーバなどの面で頼るだけでよかったのです。今では、COMPANYの給与もシステム担当者抜きではまわせないようですが…。 何となく昔話が長くなりそうです。明日に続きますね。 ![]() ※J-centerビールです。ホッピービバレッジ社にお願いして同社の地ビールで創っていただきました。 |
なんと早くも増刷が決まったという中原淳先生の著作「研修開発入門」について少し書いてみたいと思います。今年は読んだ本をきちんとブログに書き残そうと思っていながら、ぜんぜんできていません。本書を契機に少しずつ頑張りたいと思います。
この本、企業内で人材育成・能力開発・研修などというものに携わる人にとっては、待望の書といってもいいかと思います。世の中には数多くこの分野のハウ・ツー本は出回っていますが、「ひとが育つ研修のつくり方」を体系的、網羅的に取り扱ったものは意外とありませんし、そのようなことを体系的に学べる場もありません。仮にあったとしても、本書が意識しているような広義の「研修のつくり方」はカバーしていません。「広義の」、ここが大切です。研修の「内製化」に少なくともコスト削減以外の価値を見いだそうと感じている人であれば、本書を紐解く価値は間違いなくあります。 読了して感じるのは、本書は2つの二面性を持つ書籍だということです。 1つ目の「二面性」は中原先生自身が前書きでも明示されています。 『研修開発プロセスを明らかにするにあたって筆者が根拠とするのは、①筆者の研究知見と、②企業教育関係者の実践知です。①に関しては、筆者は「経営学習論」を自らの専門とし、これまで企業組織内の学習研究・実践を続けてきました。経営学習研究、ないしは、学習研究の中には、企業研修の開発や評価に関する先行研究があまた存在します。本書を執筆するに当たり、第一に理論的根拠とするのは、これらの研究知見です。しかし、一方で、先にも述べました通り、理論があるだけで本当に現場で役立つ本を執筆することができるでしょうか。「否」であるという立場を筆者は取ります。理論は、確かに現場の実務の指針を提供しますが、それから演繹的に実務で何をなすべきかを把握できるわけではありません。そこに不足するのは、「現場で蠢く実践知」です。よって本書では、理論と実践の間に潜む空隙を埋め、より実践的な記述を心がけるため、先に述べました通り、②「企業教育関係者の実践知」を集めることにしました。理論の知では説明できない部分を実践の知で補い、一方、実践の知がカバーできない部分を理論の知で補完することを狙っています。』(4~5頁) この部分は平素から実務家との深い交流を続ける中原先生ならではのものかと思います。実務家の実践知の集大成をつくるというのはなかなか簡単にできることではありません。定量的な分析はアンケートである程度はできますが、知の集積というのはベタで定性的なものですし、場合によっては実務家自身も自らが平素やっていることの中に「知」なるものが存在しているとは意識していないということも多々あるわけです。そして、本書の素敵なところは、2つの知の往来をあまり意識することなく読み続けられることです。相当に意識して平易な記述を志しておられると察します。 さて、もう1つの二面性は私が勝手に感じているところかもしれません。 それは、本書は多くの実務家が近くに置き続けたい「実務書」であるとともに、企業内研修に対する「哲学書」でもあるという点です。 人材育成担当者という存在は、何らかの哲学がなければ単なる研修屋に陥るリスクがあります。去年の研修を同じように今年もまわしている人、前任者の研修を何となく引き継いでやっている人、研修ベンダーを何社か呼んで曖昧なオリエンをしただけでコンペをやって研修を決めているような人、いずれも哲学性が欠如しています。本書で貫かれている最も大切な企業内研修の哲学を乱暴に一言でいうと、「企業内研修は政治である」ということです。まさにこれは真実です。 『誤解を恐れずに述べるのであれば、「研修を開発すること」というのは、教材をデザインすること、ファシリテーションを行うことではありません。それは、関係するステークホルダーのニーズを拾い、かつ、「同じ船」に乗せて行く「政治的交渉のプロセス」であり、そこには「リーダーシップ」の発揮が求められます。研修開発のプロセスとは、研修開発担当者が仮説を提示し、関係する人々を巻き込んでいく、リーダーシップの発揮プロセスにほかなりません。そして、このプロセスをきちんと踏まなければ、いくら工夫してカリキュラムをデザインしても、その努力は実を結びません。』(79-80頁) ここの腹をくくれないようでしたら、研修内製化などに取り組むのは意味をなさないでしょう。 あと、もう1つ、本書の中で提示されている明確な哲学があります。 『誤解を恐れずに言うのであれば、企業の研修の目的とは「教えること」ではありません。教えることは「学習者に学んでもらうこと/変化してもらうこと」の「手段」であって「目的」ではありません。例えば、あなたが今、さまざまな手法を用いて、何らかの知識を「教えた」とします。もし万が一、研修の目的が「教えること」であったのだとしたら、その目的は達成されたことになります。しかし、繰り返しになりますが、研修の目的とは「学習者が学ぶこと」、その上で、学習者に「変化」が起こることです。教えたとしても、「学習者に変化」が生まれなければ、目的を達したことにはなりません。このことは厳しいようですが、研修の目的を記述するときには、学習者を主語にして、学び手がいかに変化するか、という視点から書くことが求められるのです。その上で、さらに話を進めると、企業の研修とは「学ぶこと」だけで止まってしまっては不足があります。「学んだあと」で、当人が職場・現場に帰り、成果につながるような行動をとることができること~すなわち~「仕事の現場で成果につながる行動を取ることができること」が目的になります。』 これはわかっているけれども、なかなかできていないことです。どうしても私たちは甘えと妥協の中で日々を過ごしてしまいがちです。 私が勝手に哲学だと引用させていただいた中原先生の2つの文がいずれも「誤解を恐れずに」というフレーズで始まっているのは、なかなか印象的です。これ、中原先生がご自身で気づかれているかはわかりませんが、中原先生の多用フレーズの1つです。 誰しも「誤解を恐れずに」という言葉で語り始める場合、当たり前のことですが、誤解される可能性を認識しているわけです。でなければ「誤解を恐れず」などと付け加える必要はありませんから。そして、そのあとには本当に語りたい大切なコンテンツが来るものです。たぶん中原先生もこれまで相当に誤解をされてご苦労されたことが多々あるんだろうなと勝手に慮ります。ただし、それは新たな道を切り拓く人の勲章ですね。 何か新しいことをやろうとする場合は、どうしても誤解はつきものです。誤解なんてまだ可愛いもので、曲解や意図的な歪曲された理解、無視、罵倒、さまざまな反応が想定されます。だから「政治」の大切さがあるのです。「政治」というとあまり良くない行為とのイメージがありますが、何かを実現するために必要不可欠な合理的なステップだと考えるべきです。ただし、これが実に難しい……。そして、難しい局面で必死の「政治」を続けるためには、自らの中に「哲学」がなければなりません。そうでないと早い段階でへこたれます。 この「政治」と「哲学」の重要性はすべての仕事に共通するものなのだと思いますが、「研修」という一見、平和な世界も真剣に何かをやろうと思えば、そこから離れることはできないわけです。ただし、私が勝手に本書に貫かれていると感じている2つの哲学については、おそらく数年もしないうちに「誤解を恐れずにいえば」などという前置きは不要な日本になることと思います。そして、後世に本書を読み解くと、あの頃はそんなことで苦労をしたり悩んでいたりしたよね、と懐かしがる日がきっとくるはずです。たぶん…。 少し脱線したので、最後にもう一度繰り返します。企業内で人材育成・能力開発・研修というものに携わっている皆様、本書はお薦めの書です。幅広いレイヤーの人にとって、それぞれの読み方ができます。 さっそく経営学習研究所の私のラボでも、本書をつかったスモール企画をやりたいと考えてます。ただ、週末もほとんどなくなっている怒涛の面接シーズンが終わってからのお話ですが……。
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一般社団法人経営学習研究所の活動については、ここでもいろいろと書いていますが、打ち出している企画は3つのカテゴリーに分かれています。
①.シアターMALL……理事全員で企画・運営を行う100名規模を超える大規模イベントです。年に1~2回の開催となっていますが、比較的多くの方に興味をお持ちいただけるテーマを経営学習研究所ならではの切り口と魅せ方で取り上げてきました。 ②.ギャラリーMALL……シアターMALL同様に理事全員で企画・運営を行いますが、もう少し小型のイベントです。シアターとギャラリーの違い、何となく伝わりますよね。 ③.ラボ企画……経営学習研究所では8名の理事がそれぞれ自分の強みと興味を前面に出したラボを持っています。そして、任意にラボ企画を打ち出しています。個々のラボ企画にも、他の理事が協力したり参加したりと、経営学習研究所ならではの一体感で運営を続けています。 ほんとは当初から別の形態も考えているのですが、今のところは①~③の3つのイベントがなんだかんだいってほぼ毎月開催されている状況です。ちょうど、来期の予算策定の時期に差し掛かっており(なんせ法人ですから予算と決算が当然にあるわけです)、来期にどんな活動をしようかを考えている時期です。 そして、今期最後の企画がリリースされました。岡部理事のラボ活動「経営学習研究所 dolab輪読会(第1回)【イヴァン・イリッチ『脱学校の社会』を読む:「想像力の学校化」を超えて】」です。開催は3月31日、期末日、新卒採用真っただ中、入社式・新入社員研修前日…、ということで私は参加は叶わないのですが、シアターMALLとは一味違った時間が流れることと思います。リリース全文を引用しますので、ご興味のある方は、是非サイトからお申し込みください。 ******************************************************************** 経営学習研究所 dolab輪読会(第1回) 【イヴァン・イリッチ『脱学校の社会』を読む: 「想像力の学校化」を超えて】 ================================================== KEYWORD : イヴァン・イリッチ 想像力の学校化 脱学校化 学習のためのネットワーク 知識・技能・経験の分かち合い 3月31日(月)午後6時30分-午後9時00分くらいまで ================================================== このたび,3月31日(月)に、経営学習研究所dolabのイベントを,ソフィアさまとともに開催させていただきことになりました。今回のイベントは 【イヴァン・イリッチ『脱学校の社会』を読む:「想像力の学校化」を超えて】 です。 『脱学校の社会』著 イヴァン・イリッチ 多くのひとたちに読まれている哲学者であり文明批評家であるイヴァン・イリッチの名著から,学校をはじめとする教育制度や機関で学び,教えられることが前提となった私たちの社会について議論したいと考えています. とりあげる章は2つ.1章の「なぜ学校を廃止しなければならないのか」(p13-57)と,6章「学習のためのネットワーク」(p135-189)です. 経営学習研究所で上記2つのレジュメを用意し,内容を報告します.その内容を受けて,軽食やお飲物とともに,リラックスした中で,参加者の皆様と自由な議論を行いたいと思います. イリッチは,私たちが学校の中で評価され,学校から価値を受け取ることを善しとして疑わなくなることを通して,「想像力の学校化」が生じていると述べます.そしてこのことから,(学校の中でよりも学校外でより多くのことを習得したにもかかわらず,)私たちは,学校「的」な文脈で教授されることのみを「教育」だとみなすことに慣れてしまい ます.イリッチによれば,「想像力の学校化」は,教育のみならず,「健康」や「安全」においても生じるとされます.私たちは,医療制度に頼り,医者にかかっていれば,健康に配慮しているとして「誤解」し,そのサー ビスを受け入れるようになるとイリッチは述べます. 本書の6章において,学校化された考え方の価値転換が試みられます. 「本章で,私は学校についての考え方をひっくり返すことが可能であることを示すつもりである....すぐれた教育制度は三つの目的をもつべきである.第一は,誰でも学習しようと思えば,それが若いときであろうと年老いたと きであろうと,人生のいついかなる時においてもそのために必要な手段や教材を利用できるようにしてやること,第二は,自分の知っていることを他の人と分かちあいたいと思うどんな人に対しても,その知識を彼から学びたい と思う他の人々を見つけ出せるようにしてやること,第三は公衆に問題提起しようと思うすべての人々に対して,そのための機会を与えてやることである.p140」 学校教育の現場であれ,組織開発の現場であれ,何らからの形で教育と学習に関わる方々にとって,根幹をゆるがす思想になると思います.この2つの章の思想と,みなさまの現場での経験との往還を通して,有意義な議論ができれば と思います. 今回のレジュメの報告は,経営学習研究所の岡部を中心に行ないます.経営学習研究所にて輪読会を行なうのは,初めての試みではありますが,ふるってご応募して頂けましたら幸いです. どうぞみなさま,ご来場いただけますことを願っております. 岡部 大介 ■共催 一般社団法人 経営学習研究所 dolab. 株式会社ソフィア ■日時 2014年3月31日(月)午後6時30分 - 午後9時00分ころまで 開場は6時15分から ■ 会場 株式会社ソフィア 東京都港区麻布十番1-2-3 プラスアストルビル 8階 東京メトロ 南北線 麻布十番駅より徒歩4分 東京メトロ 大江戸線 麻布十番駅より徒歩1分 ■参加費 お一人様2000円を申し受けます サンドイッチなどのお食事,飲料(お酒とソフトドリンク),資料印刷費用となります. 限定12名様まで ■内容 pm6:30-6:35 ・経営学習研究所(MALL)ラボ dolabからの挨拶(岡部) pm6:35-7:05 ・レジュメ報告1 『脱学校の社会:第1章 なぜ学校を廃止しなければならないのか』 (レジュメ担当:経営学習研究所 研究員 松浦) pm7:05-7:40 ・ディスカッション1 pm7:40-7:50 ・ブレイク pm7:50-8:20 ・レジュメ報告2 『脱学校の社会:第6章 学習のためのネットワーク』 (レジュメ担当:経営学習研究所 理事 岡部) pm8:20-8:55 ・ディスカッション2 pm8:55-9:00 ・ラップアップ ■参加条件 下記の諸条件をよくお読みの上,参加申し込みください.申し込みと同時に,諸条件についてはご承諾いただいているとみなします. 1.輪読会の様子は,予告・許諾なく、写真・ビデオ撮影・ストリーミング配信する可能性があります.写真・動画は,経営学習研究所,ないしは、経営学習研究所の企画担当理事が関与するWebサイト等の広報手段,講演資料,書籍等に許諾なく用いられる場合があります.マスメディアによる取材に対しても,許諾なく提供することがあります.参加に際しては,上記をご了承いただける方に限ります. 2.欠席の際には,お手数でもその旨,info [あっとまーく]mallweb.jp(松浦李恵)までご連絡下さい. 3.人数多数の場合は,抽選とさせていただきます.3月23日までにお申し込みをいただき,3月24日には抽選結果を送信させていただきます.ただし,仮に応募が多数になった場合は,〆切前でも,応募を締め切ります.できるだけ早く応募を行っていただけますよう,よろしく御願いいたします。 以上,ご了承いただいた方は,下記のフォームよりお申し込みください.なお,応募が多い場合には,〆切まえであっても,予告なく応募を停止する可能性がございます.あしからずご了承下さい. 皆様とお会いできますこと愉しみにしております! ******************************************************************** ※おや、懐かしい。2012年6月の経営学習研究所キックオフイベントのムービーです。各ラボの紹介もされています。 |
3月28日(金)に凄いセミナーがあります。
あまりにも凄いセミナーなので、勝手に引用します。主催者は人財ラボ。登壇者はペッカー橋田さん。ペッカーさんのドラムサークルは、経営学習研究所でも取り上げさせていただきましたが、今回のコンセプトは「越境者」。『越境者…その源を探る』がタイトルです。そう、まさにペッカーさんは越境者です。なんでこのコンセプトに今まで気づかなかったのか、とても自分が残念です。 何はともあれ、人財ラボさんのHPから開催概要を引用します。申し込みはHPまで。 ************************************************************* パーカッショニスト「橋田・ペッカー・正人」さん。前回のハイコンセプトクラブでは、音楽やリズムを取り入れた研修プログラム「トレーニングビート」を紹介していただきましたが、そもそもどうして音楽家が人材育成を?? 伺ってみるとペッカーさんは元来、他に類をみない自称「越境者」。音楽の世界でもジャンルを超えた作品づくりや演奏の経験が豊富で、その都度、肌合いの違いを感じながらのジャムセッションを楽しんできたといいます。ドラムファシリテーションとの出会いから、「人材育成」や「企業活動」の分野に関わるようになりましたが、それもペッカーさんとしては、得意のジャムセッションのひとつなのだとか…。最近は地域を超え、東北での元気づくり活動にも関わっています。 この「異質」を受け入れながら新しいものを生み出す過程と、そこにおけるリーダーシップ・コミュニケーションの中に、実はイノベーションを起こす源泉があるのではないでしょうか。 今回はこの「越境者」としてのペッカーさんの人生と様々な人々との関わりの原点を掘り起こし、魅力の原点を探るとともに、ジャンルを超えるということ・異質をとりこむということについて、その実践の秘訣を考えていきたいと思います。 ■日時:2014年3月28日(金) 18:30〜21:00 ■会費:3,000円(当日現金にてお支払いください。) ■定員:24名 ■会場:株式会社人財ラボ 〒102-0083 東京都千代田区麹町2-4-11 麹町スクエアプラザ9F 有楽町線 麹町駅 1番出口より徒歩2分 半蔵門線 半蔵門駅 3a出口より徒歩3分 ************************************************************* 私は残念ながら、予定が合わずにお邪魔できません。誰か是非、当日のレポートをお願いします。 そして、そのペッカーさんが主宰する「楽器で笑顔基金」が明後日13日に復興支援ライブをやります。今日であの震災から3年。今日に限ってはすべてのテレビが震災を取り扱っていますが、普段はあの3年前の日々や、まだまだ復興にはほど遠い場所があること、原発の問題は何も解決していないことなどを私たちは忘却の彼方にやりがちです。私たちはできる一番簡単な復興支援は、あの日のことを風化させないこと。そんな思いで活動を続けているペッカーさんには、本当に頭が下がります。 明後日のライブの案内です。私も大幅遅刻になりますが、大阪から駆け付ける予定です。今日は目茶目茶体調が悪いけど、2日後までには何とかします。 楽器で笑顔基金のフェイスブックページでは、明後日の出演者の皆様が震災のあの日について語っておられます。お時間があればご覧ください。 ************************************************************* NO!風化 東北支援ライブ#5 2011/3/11より丸3年が経過しようとしています 私たち、特定非営利活動法人楽器で笑顔基金では、ますます 進行する風化に歯止めをかけたいと思い、微力ながらまたまた、LIVEを開催します。 来る3月13日、原宿クロコダイルでラテンミュージックの 達人達が結集致します。 当然キューバンサルサやソンの楽しくノリノリな音楽が 楽しめます。 みなさま お誘い合わせの上、ご来場ください。 このコメントのシェア大歓迎です。 いいね!、コメントもお願いします。 こうやってラテン音楽を楽しみながらの支援もありではないでしょうか? 3月13日 18時 Open 20時 Start MODERN MUSIC RESTAURANT CROCODILE 〜クロコダイル〜 渋谷区神宮前6-18-8 ニュー関口ビル B1 Tel: 03-3499-5205 Fax: 03-3499-5206 予約¥3,000(税別) 当日¥3,500(税別) 主催 特定非営利活動法人楽器で笑顔基金 出演 Pescado de Oro MASAYO Vo / 森村献 Pf 高橋ゲタ夫 Bass / 中村哲 Sax佐久間勲 Tp 相川等 Tb / 木村キムチ誠Vo, Per佐藤秀樹 Per ペッカー Vo, Per ドス・ソネス・コラソネス 佐々木誠 Vo, Per / ムーチョ Tres ************************************************************* ![]() ※NO!風化 東北支援ライブ#3、だったと思います。 ![]() ※NO!風化 東北支援ライブ#4、だったはず。 ![]() ※NO!風化 東北支援ライブ#5(今回)の素敵なフライヤー。 |
3月7日からソチパラリンピックが開催されます。
ロシア南部の街であるソチは、ウクライナのクリミア半島と同じ黒海沿岸に位置し、クリミア半島からは距離にして450キロほどの場所にあるそうです。ウクライナの情勢は非常に憂慮すべき事態のように感じられますが、ソチパラリンピックについても開会式にアメリカの議員団やイギリスの閣僚が参加を取りやめるなど、少しずつ影響も出ています。しかし、そんな中でも31人のウクライナ選手団も冷静に直前の練習に取り組んでいるそうです。日本選手団には、若い選手が多いので、政治情勢から不要な動揺が起きないように願うばかりです。 昨年、全日本障害者クロスカントリーチームの荒井監督に出会って以来、この分野には強い関心を持っています。パラリンピックも少しずつスポーツとして認知されるようになってきており、今回のソチは開催期間中、毎日20時から30分から45分ではありますがNHKのEテレでの放映が予定されており、NHK総合でも放映の予定があります。 オリンピックがスポーツを管掌する文部科学省の管轄であるのに対して、パラリンピックは障害者の自立支援を管掌する厚生労働省の管轄であるといった、障害者スポーツをスポーツとは認めない状況が続いていた日本の行政も、東京パラリンピックの開催決定もあり、ようやく今年には管轄が文部科学省に一元化されるそうです。 こういったお話もすべて荒井監督からうかがいました。それがなければ私もソチパラリンピックには特段の関心を払わない人だったと思います。経営学習研究所(MALL)に登壇いただいた久保選手、先日会社に来てくださった江野選手といった個人的に思い入れさせていただける選手も増えてきました。是非、勝負にこだわって頑張ってきて欲しいと思います。 荒井監督がほぼ毎日、現地の状況をブログに書いてくださっています。是非、皆様も関心をもってパラリンピックを見つめていただければと思います。 ![]() ※昨年11月2日に開催した経営学習研究所(MALL)sMALLラボ「『パラリンピックと日本人、僕らは何をしなければならないか!』にて、参加者と久保選手・荒井監督を囲んで。 |
木曜日の話を振り返ります。倉嶋編集長のブログほどではないですが、少しずつ書くのが遅れております。
木曜日は「異業種ダイバーシティ推進検討会」の10周年記念イベントがありました。2002年に「女性活躍推進検討会」として発足したものが、昨年に衣替えした組織で、ボランタリーな異業種人事の集まりで、女性活躍・育児・介護・ダイバーシティについて、情報交換をしたり議論をしたり合同研修をしたりという活動を地道に行ってきました。 10年を迎えるので何かやりたいね、という話は前々からあったのですが、緩い会ですので遅れ遅れになって、12年目に入ってから10周年記念イベントをやるということになりました。幹事団がもの凄く頑張って、現会員員以外の皆様にも多く参加いただき、良い会をすることもできました。終了後の懇親会も素敵な盛り上がりをみせました。 発起人の1人として冒頭でご挨拶をさせていただいたのですが、この会の歴史を残すためにも、当日のご挨拶でお話した内容をシンプルにしてここに書き残しておきます。 ************************************************************************ 時を遡ること、2002年。女性活躍推進検討会は、4社の男達が手作りで始めました。 ご挨拶にかえて、当会の創設メンバーの1人として、本会の成り立ちと歴史について改めてご紹介したいと思います。知ってる人にはしつこくてすみません。 まだ、WLBなんて言葉も、ダイバーシティなんて言葉も一般的ではなかった頃、「くるみん」も日本にはまだ生息していなかった頃…、2002年。始めたのは4人の男達。 何かやらなければ、何かやりたいと思っていたが何からやればいいのかわからない。わからないのならば、皆で考えればいい。社内にロールモデルがほとんどいない……。いないのならば、他社のロールモデルを借りればいい。1社では知恵がでないことは、他の会社の仲間に相談して一緒に知恵を出せばいい。そんな気持ちから、検討会は始まりました。 そして、最初にたどり着いたのは、合同研修の実施。スコレ雪カ谷での記念すべき第1回開催。キャリア研修+パネルディスカッション。パネラーは各社の虎の子のロールモデル達。会場とパネラーが一体となった盛り上がり。この成功が今日に続いている……。 そして、第二期へ。 会の主役は男性から女性へ。企業数も開催の都度に拡大。次第に大きな集団になっていく。会長はいなくても、その都度その都度、自然にリーダー的役割を担う人が出る。でも、変わらないことがある。 ①基本はGIVE&TAKE。TAKEを期待するならば、GIVEが先の精神。 ②去る者は追わず、来る者は全員で判断。 ③単に何かを学ぶ場、情報を得て帰るだけの場ではない。何かを皆で創る場。 ④会長その他役職者はいない、フラットでボランタリーな組織。 ⑤会費もない。実費均等負担の原則。 ⑥終了後には必ず飲み会がつく こんな思いを持ち、私たちはやってきました。企業の顔触れは随時て入れ替わり、リーダー役として活躍する人も自然と交代しながらも、会のコンセプトと思いは続いてきました。 そして、第三期へ。 突然ですが、私たちはどうして組織で仕事をするのでしょうか。パラダイムは大きく変わりました。 20世紀的パラダイムでは、個人でやるよりも組織でやる方が効率的な仕事ができるというのが組織で仕事をするメリットでした。隣の会社よりも、少しでも効率的に仕事をした会社が市場で勝つことができました。 でも、今のパラダイムでは違います。「文脈の多様性」を確保するために私たちは協業します。一人ではなく、大勢との対話を通して、新しい何かが生まれます。隣の会社がやらない新しいことをやらないと市場で勝つことができない時代で私たちは戦っています。だから、ダイバーシティが重要テーマになってきているのです。数値目標とかアベノミクスだとかブーム的なものに押し流されずに、何が大切なのかを考えながらやっていくことが求められる時です。 一人だけで頑張っていても、良い仕事はもはやできません。社内だけで盛り上がっていても、新しい価値はなかなか生まれません。この会の新たな価値が問われる時代です。 一人ひとり、それぞれの参加者が、「自分ごと」としてこの会に参加し、みんなの力で第三期を創ります。 ************************************************************************ 当日の内容は明日に続きます。たぶん。 ![]() ※この会、会場提供や連絡役幹事も持ち回りで皆で負担を分けています。今回の会場提供はワークスアプリケーションズ。赤坂溜池タワーの会場をお借りしました。会議室で立食懇親会を終えた後、花でん⇒鳥通とホッピービバレッジ的な動きをしておりました。 |
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