社会に出て経験する壁
とてもベタなんですが、新卒新入社員研修で「社会に出て経験する壁」という話を必ずしています。この壁には2段階があります。最初の段階がこれです。

社会に出て経験する第1の壁
  1.リアリティショックの壁
  2.曖昧な基準の壁
  3.多様な価値観の壁

これは社会人の皆さんであれば、特に説明は不要かと思います。参考までに、やはり2年前のこの時期に書いたブログを参照しておきます。
新入社員研修は、これらの壁をきちんと認識させ、対峙させ、低くさせることができるように設計されています。現場に出る前に、研修の中でこれらの壁を理解し、乗り越える術を得られるようにします。もちろんすべてについて安心できるレベルまで達することは難しいです。あと、実はこの3つの壁は大学生活の過ごし方を少し変えるだけでも、低くしておくことができます。内定が決まった段階ではそんな話もしています。

社会に出て経験する第2の壁
  1.要領の良さが通用しない
  2.自分からの発信ができない
  3.PDCAサイクルが回せない

こちらはもう少し難しいです。大学時代、そこそこ要領が良かった人こそが注意です。社会ではそこそこの要領では戦えません。天下無敵の要領の良さでもあれば別ですが、そこそこの要領で乗り切ってきた人こそが苦労します。ですから、そういう感じの人については、要領では通用しないことを研修のうちに実感させ、マインドを変えるきっかけをあげる必要があります。不幸なのは、研修も要領で乗り切ってしまった場合です。こういう新入社員は、たいていは現場では「立ち上がりが早い」と評価されます。ただ、要領でいけるのはそこまでです。ある時期から伸び悩み、気づいてみたら元気がなくなっているというケースもあります。ここは周囲がどうみてあげるかです。
自分からの発信については、とにかく新入社員研修の中では何度もチャレンジする場をつくります。それでもなかなかできませんし、やりません。必要なことはわかっているのになかなかできないのです。最初は教えられたことを覚えるので精いっぱいの新入社員ですが、いずれ「お前はどう考えているんだ」と問われるようになります。発信をするには、自分の考えを持たなければなりません。これは意識で少し変えることができます。
PDCAサイクルについては、日本中の会社が新入社員研修で取り扱います。最初はなんとなく回しているつもりになるのですが、実際に現場にでるとその難しさを再認識します。研修のときみたいに、課題が単純ではないからです。同時並行的に様々なことが現場では起こります。研修でもそのような設計をするカリキュラムを入れるには入れますが、そのリアルさにはやはり差があります。

当社の新入社員研修もあと1週間です。この4月は街のあちこちで新入社員らしき集団を見かけました。でも、5月になり日が経つにつれて、そんな姿を見かけなくなります。いつの間にか、新入社員が先輩たちに同化していき、見掛け上、区別がつなかくなっていくのです。そうやって、日本の夏が毎年やってきます。

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※なんとなく壁っぽい写真。宇都宮にて。
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【2014/04/26 17:33】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
見込み管理 ~優秀な営業だけの話ではない
優秀な営業は常に新規獲得の見込みを抱えています。

毎月、目標を達成し続けるためには、見込み顧客の管理は重要です。月末にすべての見込みを刈り取ってしまい、翌月に見込みゼロからスタートしているようでは、その月の目標達成はおぼつきません。連続達成し続ける営業は、数か月先の見込みも意識しながら日々の活動をしているものです。

実はこの発想、営業だけに限ったことではありません。管理系、私たちのような人事の業務でも、常に先の見込みを意識した仕事ができているかどうかが、良い仕事をアウトプットできるかどうかの分かれ道になります。今まさに取り組んでいる仕事に100%注力するのはいいですが、次にくる仕事の仕込みもせずにやっていると、次にくる仕事ではいい仕事ができません。次の仕事をやらなきゃいけなくなってから手掛けていては、去年と同じことをやってお茶を濁すのが関の山です。怖いことに、管理系の仕事というのは、それでも何となくやったような気になってしまうところがあります。去年の通達の日付を変えただけの通達を出して仕事をやったと思ってしまう人がでてしまいます。去年の研修とまったく同じ内容の研修をやって仕事をやったと思ってしまう人が出てしまいます。これは完全な仕込み不足、営業でいえば見込み管理ができていない人です。

今、4月も終りです。5月の仕事をやっているのは当たり前ですが、少なくとも7月や8月に予定されている仕事をいかに変革させるかを考え始め、いろいろな人に会ったり、いろいろなことを調べたり、社内のヒヤリングをしたりというのが、私たちにおける見込み管理です。

世の中の進化の早い時代に置いては、停滞は退化にほかなりません。去年の通達の日付だけ変えて仕事をしているようでは、100点満点の60点以上をとることは難しいでしょう。となると、去年の6割の給料になってもいたしかたない仕事なんだといえます。

営業だけでなく、私たちこそ見込み管理をきちんとやっていく必要があります。

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※どんなトイレがあって、それが使用中かどうかが一目でわかる掲示版。便利だなぁという気持ちと、ここまで必要なのかなぁという気持ちが交錯しますが、そういう感覚って仕事でもありますよね。



【2014/04/21 23:44】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
レジリエンスと2つの楽観主義
残念ながら見ることができなかったのですが、NHKのクローズアップ現代で「レジリエンス」が取り上げられたそうですね。『“折れない心”の育て方 ~「レジリエンス」を知っていますか?~』ってタイトルだったそうです。サイトにかなり詳しい内容が書かれていますので、是非、ご参照ください。おそらく「レジリエンス」という言葉は、遠からぬうちにごく一般的に用いられる日本語になるような気がします。

この中で心が折れないための5つの要素が紹介されています。「感情のコントロール」「自尊感情」「自己効力感」「楽観性」「人間関係」の5つです。いずれも、なるほどと思いますが、この中の「楽観性」を少し考えてみたいと思います。

「楽観的にものごとを考えよう」「楽観性を持たないときついよ」なんてことを眉間にしわを寄せている新入社員なんかにもついつい声掛けしてしまいますが、「楽観主義」には2つあります。これを間違えると、行動が根本から変わってしまいます。

1つは「何とかなるさの楽観主義」。
もう1つは「何とかするさの楽観主義」。
たった平仮名一文字の違いですが、この差は大きいです。

前者は何か危機が訪れた際に、身を潜めてそれをやり過ごそうという立場です。もちろんこれで何とかなればそれにこしたことはありませんが、今はこれでは何とかならないことがとても多くなっています。もう1つは非常に楽観的ではあるのですが、何とかするしかないから何とかする、そしてできるんじゃないの、たぶん、きっと……、というものです。悲壮にならずにものごとに立ち向かうものです。レジリエンスに結びつくのは、あきらかに後者の楽観主義です。

実は前者の「何とかなるさの楽観主義」にはつらいものがあります。よほどに能天気な人でなければ、楽観的にやり過ごそうなどと思いながらも、実は心の底でどきどきはらはらが続いているものです。逆に非常にストレスフルな楽観主義なのかもしれません。自らの命運のすべてを他者に委ねているわけですから。

またまた来週もいろいろなことがあるかと思います。「何とかするさの楽観主義」で道を切り拓いていきましょう。

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※パワーを何かからもらうのもいいですね。




【2014/04/20 11:24】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
キックオフ2014『進化するキャリア、人事、組織にむけて』
本日は、久しぶりに慶應義塾大学の湘南藤沢キャンパス、SFCです。
久しぶりにくると、やけに遠いです。宿日酔いの影響かもしれませんが…。

ほんとに多くの方が今日はSFCに集結しました。訪れたのは、キックオフ2014『進化するキャリア、人事、組織にむけて』 。慶應義塾大学を定年で退任された花田先生の事実上の社会人向けの最終講義です。ただ、3月中に最終講義をやるのはどうも……という花田先生のことなので、4月になってから「キックオフ」と名打ってやるあたりが何ともしびれます。

キャリアリソースラボの所長は環境情報学部の武藤先生に引き継がれ、昨年から就任している財団法人SFCフォーラムの代表理事の立場を軸足に活動されるようです。(ある特定のポストは)ポストオフだけど、ロールオフではない、これまでも今までとおりの方針で人生を歩んでいく、と語られていました。

冒頭で話された5つのCについてご紹介します。

『私たちは、先が読めない、見通しの立たない、何が起こるかわからない世界で、未来予想図を描くことを求められています。だから、私は"未来予想図パートII"ならぬ、"パートC(キャリア)"をめざしたいと思います。ドリカムの人気曲である『未来予想図II』では、愛の印として「ブレーキ」が5回踏まれます。でも私の"未来予想図パートC"ではブレーキではなく、「アクセル」を5回踏みます』(慶應MCC通信【てらこや】より)

そんな前置きで説明されたのが、『キャリア構築を後押しする5つの「C」』です。1つひとつの言葉がとても深みを持ちます。

●Challenge:挑戦する……自分自身に負けずに挑戦する意欲を持つ。

●Create:創造する……現状に留まらず、新たな価値の創出に向けて変化を起こし、創造的に活動する。

●Chance:チャンスを創る……色々な機会に対して、自分の気持ちを閉ざさず、オープンに自らを解放し機会をつくる努力をする。

●Contribute:貢献する……ひとりよがり、ナルシズム、利己的な自己実現に陥らず、常に周囲・社会に目を向け、その一員にあることを自覚し、その中で生かされ、行動する目を持つ。

●Care:いつくしむ……他者を大切に想い支援するだけでなく、自分自身を大切にし、自分が生きることをいつくしみ。自分らしさの発揮を大切に生きる。

『財団法人SFCフォーラムを、実学・現場活動を重視し、時代のしがらみや組織の枠組みにとらわれない、新しい研究開発やプロセスコンサルテーションを行えるような組織になるよう努力をしていく』と配布された資料でも宣言されていました。私たちは今まで通り、場合によっては今まで以上に、先生から刺激を得続けることができることは間違いありません。まだまだやることはたくさんあると〆られた花田先生、この感覚はとても大切だと思います。

さらにもろもろと書きたい話は続くのですが、続きはまた書きます。

1つだけ最後に付け加えます。
SFC内で語られた言葉、『花田と武藤は怖い。あいつらは考えたことを研究するよりも実践しようとする』。本当にこれは勲章ですね。この生き方こそ、一番、追いつきたいものかもしれません。



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【2014/04/19 16:58】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
開寮式しました~コンソーシアム型独身寮「月島荘」
私のいる会社は法人立ち上げが2000年のまだ歴史が必ずしも長くはない会社ですが、今年、初めて新卒社員向けの独身寮をつくりました。

独身寮をつくるにいたった理由は3つです。

まずは、次年度差から新卒採用数を倍増しようということになり、地方からも多くの学生を確保したい、採用をもっと全国的に拡げたいというニーズがあり、そのインフラとして必要性が高まったというのがあります。

次に、たまたまある晩、残業後の時間帯に新入社員と帰り道が一緒になり、少し話をしていると、1人暮らしにおける様々な不安を聞き、寮でも作らなきゃなぁと漠然と思っていたことがあります。

そしてなんといっても、去年の秋のある日、「人事部長宛」に送付されたDMをみて、これは面白い、独身寮を作るならこういうのじゃないと意味がないと思ったこと、DMを見るやいなや電話をし、見学の希望を入れました。この3つがほぼ同時、並行的に発生し、即、決断しました。

そのDMの物件が、コンソーシアム型独身寮「月島荘」です。前回の「日本の人事部」主催の「HRアワード」も受賞されましたね。一言で言うと、シェアハウスが寮になったような物件です。1人ひとりの部屋はけして広くはないのですが、豊富すぎるくらいに共有スペースがあります。各部屋には調理用のキッチンは一切設置されず、調理や食事は1階にあるABCキッチンでもできるようなスペースか、各フロアにあるキッチン付の共有スペースで飲食をします。共有スペースとして、学習スペース、図書館スペース、ジムスペースまであり、ちょっと過剰サービス?と感じなくもないほどです。ちなみに居室にはバスもなく、風呂も共有です。

ここに現在17社の社員が居住しています。あえて外国籍社員のみを居住させている企業あり、国籍もバラエティに富んでいます。日々、違う会社のビジネスパーソンと、語らえる環境があります。

ここの共有スペースには、レストランス的なペースもあり、こちらを貸し切ってデリバリーを使って、今週の水曜日には「開寮式」を行いました。式といってもパーティです。研修中の新入社員と2年目の先輩がすでに居住していますが、会社間の縦の関係だけでなく、タイバーシティあふれる関係を容易につくりながら、寮生活が送れるのは魅力です。そして、通勤時間も短く、セキュリティも強固です。

開寮式の翌日に新入社員代表からの御礼メールを皮切りに、メールが行きかっていましたが、2年生の先輩社員のメールにとても感動しました。ここで育ったメンバーが、何かを切り拓いてくれると本当に嬉しいです。

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新規 Microsoft PowerPoint プレゼンテーション (3)


【2014/04/12 09:17】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
愛嬌力~教えられ上手の新入社員になるために
新卒採用面接をしていて、そして新入社員研修をしていて、あらためて感じることがあります。

それは「愛嬌力」とでもいうもの。

愛嬌のある新人・若手は最強です。ついつい先輩は教えてあげたくなりますし、お客様ですら教えてあげたくなります。教えられ上手になるには、「愛嬌力」は実に大切な要素です。

愛嬌というのは、生物の本能だと思っています。弱い立場の者が、強い立場のものから庇護を求めるために、愛嬌というものがDNAに刷り込まれているのです。そうでなければ、あらゆる生物の子ども、赤ん坊が、あんなにかわいいわけがありません。人間だけでなく、どの生き物をみても赤ちゃんってたいてい可愛いですよね。これは愛嬌の力で、周囲からの庇護を引き出す仕組みがインプットされているからだといっていいのではないでしょうか。

人間の赤ちゃんは特にすごいです。泣くことと笑うこと、わずか2つの行為で大人を操作しています。野生動物に比較して、人間の赤ちゃんは特に弱い存在ですから、最強の愛嬌力をもって生まれてきているわけです。

さて、新人の愛嬌というのは、別にみためとかそういうことだけではありません。まじめにやっていること、素直にやっていること、変に抱えないで表に出せること、笑顔を見せられること、挨拶がきちんとできること、そんなことの積み重ねが愛嬌になります。ちょっと一見は暗い感じのする人が、いい愛嬌を出しているってのもありますよね。愛嬌というのは、表面的なものだけでなく、じわっとくるものでもあるわけです。

さあ、愛嬌力を磨きましょう。

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※こいつら、間違いなく愛嬌力、あります。野毛のキアッケローネでみつけたプルチネッラ



【2014/04/08 22:31】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
日報フィードバック ~新入社員研修から
この時期、会社からの帰路は、ずっとスマホでメールを読みんで過ごします。読んでいるのは、新入社員が書いている日報です。すべてに目を通すと、だいたい自宅の近くにまで来ています。ですから、4月は本を読めません。

日報は大切です。新入社員研修で、経験学習サイクルをうまくまわせるかどうかの3分の1くらいは日報にかかっているといっても過言ではありません(おおげさ?)。

ある決められた時間に決められた方法で、強制的にリフレクションをするツールが日報だといえます。新入社員の日報は、ほとんどすべての人事部員を動員して、皆で分担をして数名分を毎日読み、フィードバックメールを返します。新入社員の数が知れていますので、メールを担当するのは3名程度ですみます。自宅に帰ると、まずこの作業をやります。これが4月の日課だといえます。

人事部員にはある程度のガイドラインを示していますが、フィードバックはおのおのの個性で自由にやることにしています。そして、1週間がたつと担当者が交代します。1人の人事部員からは1週間メールでフィードバックを受け、次の1週間は違う人事部員から、というのが5週続きます。

とても面倒見のいいメールを打つ人事部員もいます。本質だけをつっけんどんに返す人事部員もいます。人、様々です。おそらく細かい部分では違ったアドバイスをしているケースもあるでしょう。今日から2人目の人事部員からフィードバックを受ける2週目が始まっていますが、前週の担当との違いに戸惑いを得ている新入社員もいると思います。

これがまたいいのです。

同じ担当者が新入社員研修の間、ずっと1人でフィードバックをしていてはいけません。いろいろな価値観の人が、いろいろな立場で、いろいろなことをいってくるのが社会です。その疑似体験を日報フィードバックでやっているわけです。こんな感じで、担当者は工夫をして研修全体をデザインします。

今年の日報には体調欄があらたにつきました。これは障害者特例子会社の日報でやっていることですが、前日の摂食状況や睡眠時間を確認しています。特に大切にみているのは睡眠時間です。睡眠は最大の休養であり、疲労回復の唯一絶対の解決策です。そして、健康のバロメーターでもあります。睡眠時間が短い新入社員には、理由を聞いてみたりします。

何が正しいのかはわかりませんが、できる工夫はすべてやろうというのが大切です。

仕事ができる人は仕事が愉しくなる、新入社員に仕事を愉しくやって欲しいから、仕事ができる人にとにかくなって欲しい、そんなことを新入社員研修担当者が語っていました。まったくもって同感です。仕事を愉しくできるようにしてあげるには、仕事ができる新入社員にしてあげる以外はないのです。

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※いろいろな色。




【2014/04/07 23:55】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
リクナビ批判に感じる緩やかな潮流の変化
今年もたくさんの新卒採用面接をしていますが、結構、手ごたえ的には良い感じを得ています。

良いなぁと感じる点が2つあるのですが、1つ目はやみくもに企業エントリー数を数えることなく、ある軸をもって就職活動をしているなぁという学生が増えたような気がする点、これは単に狭くやっているということではなく、いろいろ考えた上で自分なりの軸ができているという感じの人達です。やや売り手市場に移行してきているからこそできているのかもしれせんが。

あともう1つは、面接で円滑なコミュニケーションができる人が増えた点です。良い面接はリビングルームでの雑談のような雰囲気になります。最悪の面接は学生のプレゼン大会になるパターンです。どちらがその学生の素をみることができるかといえば、いうまでもなく前者です。

こちら側の面接のやり方が功を奏しているのもあるかもしれませんし、比較的良い(?)学生を確保できているということもあるのかもしれません。でも、緩やかに潮流が動いているような感じがします。このあたりは、いろいろな会社の皆さんとも会話をしつつ、もう少しじっくりと考えたいと思います。

そんな中で、webの世界では、リクナビの露骨なエントリー数増加促進施策に批判がかなり集まっていますね。

例えば、リクナビ批判と検索すると、下記のような記事が出てきます。

http://www.j-cast.com/2014/03/29200563.html
http://blog.livedoor.jp/itsoku/archives/37907118.html
https://twitter.com/s_suneco/status/448665586222899201/photo/1

エントリー数促進施策の背景には2面性があります。あまり早期からイメージだけで応募先を決めずに、早めからら広く見て行くことは大変に大切なことです。また、就職活動の中で学生が磨かれるということは間違いなくありますから、早くから多くの企業にふれることはプラスです。そんな親心で、エントリーを増やさせてあげようとしているという善人説がまずあります。

サイト運用元企業のビジネス的側面からみれば、顧客企業へのエントリー数はサイトの「成果」そのものになります。「あんなにお金をかけたのにエントリーが500名のしかないじゃないか」的なクレームがあったりもするでしょう。サイト運用元企業にとっては、顧客企業へのエントリー数をどう増やしていくかが、ビジネスの生命線であり、サイト型就職活動モデルのビジネスの根源でもあるわけです。

前者が前面に出てやっているうちは、批判は大きくならないのでしょうが、あまりに前者を逸脱して「あおり」に近い状況になると、今回のような批判がやはりででくるわけです。

でも、そんな中でも就職活動に軸を感じさせる学生は、けして最初からイメージだけで閉じた就職活動をしているのではなく、それぞれのプロセスを経て軸を創ってきています。就職活動初期からの軸の変遷を聞くと様々なストーリーがあります。一本道でくる人も中にはいますが、かなり少数派です。もちろんそのプロセスには稚拙なものも少なくないのですが、少なくとも稚拙であっても「考える」ということを一生懸命にやっています。「まとめてエントリー」は考えることを奪うシステムです。

面接の中でエントリー数を聞くと、少なめの学生は、何となく気まずそうに数を話すというケースが結構あります。まわりに比べて頑張っていないと無意識に感じてしまうのかもしれません。確かに数は明確な比較要素です。

先に述べた「緩やかな潮流」と考えあわせると、今回のリクナビ批判を招くリクナビのサイトづくりは、まさにリクナビ的な採用が終りに近づいてきているということを語っているようにも感じます。断末魔の叫びとまではいいませんが……。もちろん、そんなことを超越した尖がった話もそこかしこで出てくるようになってきています。

2016年度の採用活動は時期の問題ばかりが脚光を浴びていますが、実はポスト・ナビ採用というもっと強烈なものと向き合うかどうかという大命題を抱える年になるのかもしれませんね。

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※会議室でドミノ倒し。

【2014/04/06 22:10】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
教室パラダイムから社会パラダイムへのパラダイムシフト
4月を迎えました。とにかく業務が目茶詰まっており、本当に久しぶりに、1週間ずっと仕事で帰りは午前様、酒場には1軒も寄らず、出張も外出もなしという日々を送りました。30代後半の頃に戻ったような生活です。そして、その間に、入社式があり、新入社員研修がありました。

新入社員研修は、まさに汽水域のような存在です。16年間続いた教室パラダイムから、今後果てしなく続く社会パラダイムへのパラダイムシフトを行う、移行期間ともいえます。新卒一括採用が主流の日本では、就職活動⇒内定時期⇒新入社員研修という、3段階のパラダイムの移行期間があります。そして、新入社員研修は泣いても笑っても、最後の移行期間なのです。もちろん配属後もパラダイムシフトのチャレンジは続き、ようやく去年の新人たちが社会パラダイムに馴染んできたくらいといえるかもしれませんが。

教室パラダイムと社会パラダイムの話を書くときりがないのですが、一番わかりやすいのは、妹尾堅一郎先生の「問題解決症候群」のお話です。長岡先生から伺って、すごくしっくりとくるので何度もいろんなところで引用させていただいています。

問題解決症候群*********************************************************
症状①:問題は与えられるものである。
症状②:与えられた問題には必ず1つの正解がある
症状③:その唯一の正解は誰かが知っているし、場合によっては教えてくれる
***********************************************************************

良いとか悪いとかでなく、これこそが今の日本の「教室パラダイム」を象徴的に説明をしているフレーズです。だから、新入社員も正解がどこかに落ちているものだと思って歩きまわり、不正解をいうのが怖くて発言をはじらい、間違いを恐れて80点主義の行動をとる、なんてことを最初はしてしまうわけです。何せ16年間も正解探しの競争をしてきたわけですから、無理もありません。新入社員研修のプログラムとは、「教室パラダイム」を「社会バラダイム」にパラダイムシフトさせるプログラムです。そうでないと「社会パラダイム」では愉しめないからです。

仕事ができるようになると、仕事が愉しくなります。新入社員には愉しく仕事をさせてあげたい。そのためには何といっても仕事ができるようにしてあげることが大切です。「教室パラダイム」のままではそれはとても難しいのです。

パラダイムシフトは研修コンテンツだけではなかなかできません。場づくり、日報のフォロー、新入社員同士のコミュニケーション、日常の役割分担、先輩との接触と先輩の関与……、会社に来てから帰るまでのすべてがパラダイムシフトを促せるような仕掛けに満ちていなければなりません。ただ、そうはいっても研修というものの宿命で、その存在自体が「教室モード」を内包しています。ですから、かなり意識をして脱「教室モード」のエッジを立てなければなりません。

まずは、そんな4日間が終わりました。今日は日本中で新入社員の宴が繰り広げられていることと思います(私は宴は縁遠い日々を送っていますが…)。素晴らしいことです。新卒同期はやっぱり素敵ですね。

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※夜に少し桜をみれました。この仕事やっていると花見ってなかなかできないですよね。





【2014/04/05 00:59】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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