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燗酒の歴史? 若き日の燗酒
いつの頃からでしょうか。

ひとり酒をしたり、相手の気兼ねなしにお酒を頼めるときは、ほぼ決まって燗酒を呑むようになりました。結構、夏でもです。ここのところ、空前の日本酒ブームです。それもいい加減なブームではなく、なんとなく丁寧なブームのような気がします。何も考えずに呑んでいるのが好きな私でさえ、真面目に日本酒を勉強したくなります。そして、燗酒ブームもやってきています。そんな中で「dancyu」が燗酒の特集をやったりしています。

この特集の中で「燗酒ヒストリア」というタイトルで燗酒の歴史を追っていますので、備忘録的に残しておきます。

① 大転燗時代(1600年代~1870年頃)

平安時代には、とある書物に「9月9日から3月2日までは燗」という記録があるそうです。少なくともこの頃には燗酒を飲む習慣があったのですが、寒い時期にのみ呑んでいたことが伺い知れます。これが通年で呑まれるようになったのが確認されているのは、安土桃山時代あたりからだそうです。江戸時代は好んで燗酒が呑まれたようです。

② 燗酒黄金時代(1870年頃~1940年頃)

明治時代の酒造りは、燗を前提に味が設計されるほど、燗酒が当たり前の時代だったそうです。一時期は国家収入の三分の一が酒税によるものだったというくらい、明治人は酒呑みでした。多くの文豪、歌人が酒を愛し、文人と燗酒のエピソードは数多く残っています。

③ 燗酒冬の時代(1970年頃~1990年頃)

戦後、洋酒の波に襲われ、日本酒は安酒的な扱いをされるようになります。燗酒は最たるもので、燗酒の主な登場場面は「モーレツ宴会」。効率よく大量に提供することが大切で、必要以上に高温に設定した機械で、やたら大きな徳利で提供され、サラリーマンの宴会での呑ませ酒として活躍しました。私が社会に出た頃はまさにそんな感じだったように思います。そんな方法で燗付けされるので、どんな酒でも美味しく呑めるはずもなく、燗酒はまずい、燗酒は呑まされる酒というイメージが生まれました。とても不幸なことです。一方、並行して地酒ブームが起こります。吟醸酒ブームといってもいいでしょうか。その結果、いい酒は冷酒で呑むという認識が広く一般に伝わってしまいました。

④ 燗酒復権時代(1990年頃~今)

個人的には1990年からというよりはもっと最近のような気がします。ここのところ、燗酒をメインにした新しい素敵なお店もできてきています。洋酒の世界にはなかなかない、燗をつけて呑むというこの習慣は、間違いなく日本酒の幅を拡げています。別に張り合うつもりはもうとうないですが、原料に強く左右され、それで評価されるワインよりも奥深いと日本人としてはいいたくなります。

まあ、そういうことは抜きにして、美味しいお酒が呑めればいいです。

でも、ほんと、昭和の昔、燗酒は激しいつぎ合いができる宴会酒でした。宴会以外では燗酒なんか呑まないという時期が長らくありました。「お流れ頂戴」とかいって、誰かがつぎにくると自分の盃を空けて相手に渡し、ついだ人はそれを一気で空けて、また相手に戻してからようやく酒をつぐという風習がありました。新人は、一回り宴席をまわると全員とこれをやるので、全員分一気をすることになります。スポーツでしたね。途中でこれをやめると、宴席の後半になって、お前は俺に酒をつがなかった、俺の前でつぐのをやめたといつて怒りだす人もいたりします。気をつけないとそんなことで営業として出入り禁止になったりするんです。若き日の燗酒の思い出です。

お酒は時代、お酒は文化、お酒はコミュニケーション、お酒は愛です。

021 煮こみや まる。
※酒場探訪シリーズ021 煮こみや まる。@荻窪 (新宿よりも西で仕事が終わったら立ち寄って帰りたいお店。近所の皆様が羨ましい。)





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【2016/02/22 23:50】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
いいね合戦
音楽座ミュージカルのシアターラーニングのコンテンツの1つに
「いいね合戦」(勝手に命名しています)というのがあります。
これ、アイスブレイク的にもいいんですが、とてもシンプルでパワフルなワークです。

2人ひと組になります。

最初に1人が「いいね」といいます。
次に相手が、「いいね」と言い返します。
この時に、前の「いいね」よりも少しでもいいので高いテンションで返さないといけません。
その次に最初に「いいね」と言った人が、さらに少しでもいいので高いテンションで返します。
これを「ストップ」といわれるまで繰り返します。

小さな「いいね」から始まります。
そして、少しずつ「いいね」は大きくなります。
だんだん会場中に「いいね」の大声が響き渡るようになります。
『いい加減にもうストップしてくれ』と内心で思う人も少なくないでしょう。
ある意味、そこが自分にとっての「殻」です。
でも、このワーク、シンプルなので、また相手という手助けがあるので、
この「殻」を超えても続けることができます。そして「殻」を超えると楽になります。
もっともっと元気な「いいね」を出せるようになります。

そうして第1ラウンドには「ストップ」がかかり、第2ラウンドに移ります。
声だけだと限界があります。次はアクション付の「いいね」をやります。
第1ラウンドと一緒で最初は小さなアクションから始まります。
「ちょっとやだな」と思うのも、相手の力を借りてできるようになります。
「ちょっとやだな」と思う自分を投げ出す瞬間、これがとても大事です。
自分を抱え、自分を意識せずにの自分を離します。
アクションは人に何かを伝えるのてにとても大事なのです。
そして、自分の「殻」をやぶる素敵なきっかけにもなります。

時々、音楽座ミュージカルさんの研修をこのブログでも取り上げているのですが、
なかなか伝わりにくいところがあります。
インプロ的なものをやることもありますが、今回ご紹介したワークのようなコンテンツがいろいろあります。
歌と動きと声を使います。リフレクションの仕組みも、フィードバックの仕組みもうまく取り入れています。
初めて見た人が
「ミュージカルを研修に、テーマの1つは殻をやぶるというから、
 ただ声出したりして殻を破れという、自衛隊研修の亜流かと思ったけど、もろがちで研修なんですね」
とコメントしましたが、そうなんです。

といっても見ないとわからないと思うので、私の会社の新入社員研修は見学可でやろうかと思っていますので
興味のある方はご相談ください。

020 横須賀中央酒場
※酒場探訪シリーズ第020回 中央酒場@横須賀 (横須賀割、素敵です。まほろば帰りによりましたが体調最悪の時で翌日寝込んだ記憶があります。)

【2016/02/21 22:32】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
今週の越境活動
ブログ、目一杯、一休みしてました。

今週は月曜日から木曜日まで久しぶりに毎晩、越境活動でした。そして、すべて吞み会付です。

月曜日は法政大学でキャリアデザイン学会研究会企画委員会、新年度の企画会議です。私は4つ企画を持ち込みましたが、違う組織から集まってきている皆であれやこれやとアイデアを出し合うのは愉しいですね。終了後は、神楽坂の山形料理にて。今年も4月から、ほぼ毎月、キャリアデザインライブやります。興味のある方、是非、ご参加ください。

火曜日はキャリアデベロップコミュニティ(CDC)、こちらは純粋に吞み会からスタート。で、私は結構、遅刻しての参加です。JMAM新本社近くの日本橋です。この会、ゆるーく、10年以上続いてるキャリアに関する研究と実践の会で、この会の活動からそれぞれのメンバーがいろんな学会で自身の研究の発表をしていたり、実際に学生のキャリア支援の実践に取り組んだりとユニークな会です。今回は昔からのメンバーがかなり集まり、これからの活動についてあれこれ語り合いました。ここ数年、ちょっと低調だったのですが、また何か起こりそうです。

水曜日は経営学習研究所(MALL)の理事会。8日に予定しているシアターモールの段取りから、来期の活動についてまで、こちらもあれやこれやと話し合いました。そして、終了後は恒例のドイツビールなのですが、先日のこのブログの研修コンテンツは誰のものかという話から始まり、研修担当者が変わる際の問題について熱い議論になり、翌日、中原先生のブログにつながります。

木曜日は千葉県にて、千葉県障害者特例子会社連絡会の勉強会。今回は県下の16(かな)の障害者就業・生活支援センター(通称ナカポツという奴です)の皆様と一緒に20を超える(どんどん増えるのでもうアンカウンタブル)特例子会社が集まり、障害者就業・生活支援センターからみた特例子会社、特例子会社と障害者就業・生活支援センターの連携の成功例などが題材になりました。会場だけでは不完全燃焼であり、懇親会に場所を変えましたが、さらに不完全燃焼になったので、またやらないといけないねぇといっと終わりました。個人的にも不完全燃焼だったので、帰り路に船橋で1人呑みをしてしまいました。このお店、最近では一番、気にいっています。新しい店ですが、表彰ものの古典酒場です。センベロ・プライスなんだけど、つまみが多彩で旨く、居心地もいいので1000円で帰れない、そんな店です。

金曜日は飛ばして今日の土曜日。「精神科医療機関を対象とした就労支援セミナー」に参加しました。お世話になっている医師の方からの依頼で、企業としての復職支援、就労支援への考え方的なことを少しお話しました。会場、目一杯机が入る盛況ぶり、精神障害者の雇用義務化という言葉はよく聞きますが、それを支援する人達にとっても新たな取り組みがいろいろと出てきます。ここにいく途中の中央線で久しぶりの我妻さんに会ったと思ったら、ここでは10年以上ぶりの元同僚にばったり。介護で退職した方なのですが、その後に臨床心理士の資格を取得しうつ病のリワークデイケアで働かられていました。すごい!

今週は業務も詰まっており、なかなか大変な状況ではあります。金曜日は実はあまりに仕事がたまったので、代休を取得して一日、家にこもって仕事をしていました。はかどります。それにしても、まあ、一見、多彩にも見える一週間でしたが、何となく、どれもこれもがつながっているような気がします。

019 増やま
※酒場探訪シリーズ019 増やま@船橋 (新しい店なんだけど懐かしい店。今、千葉エリアでは一番好きです。)
【2016/02/20 21:48】 | キャリア~全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
とある紹介会社の話から
ある大手紹介会社が新しいサービスとして、求人を登録した案件について、毎日5名分のブラインドレジュメ(氏名などが入らず人物が特定できないレジュメ)を朝の9時に送ってくれるというのを始めています。

ちょうど、人事のオープンポジションを依頼しているので、日々、様々な人事の方のブランドレジュメを拝見します。ビスリーチ、探しにいくのと違って、待っていてくるので、短時間ではありますが、毎朝ちゃんと見ます。社名、卒業学校名はたいていはいっているので、どんな経歴の方かが結構わかります。

同じ会社から同じ週に2人、3人と入っていることもあります。現年収も入っているので、企業毎の水準めいたものもあらためて見えてきます。送られてきた人の中で、会いたい人にオファーを出すのですが、誰にオファーを出したかから、AIが判断してより送る人選の精度が高まるという触れ込みです。本当かどうかわかりませんが…。いずれにせよ、結構な情報が毎朝、得られています。

それにしても、この会社。マッチングはどんどんオートにさせて、対局であるコンサル的なこととの二本柱で勝負をしていこうという感じがとってもみてとれます。それはそれでちょっと微妙な気持ちがします。それとは逆に、ヒューマンの力で企業と候補者の間にはいって価値を発揮しようとしている中規模の会社もあります。これらの、双方と適切に付き合っていくのが大切ですね。

018 たつや
※酒場探訪シリーズ018 たつや@恵比寿 (朝から呑めます。地下はオオバコ。ホッピーが旨い。)
【2016/02/06 23:57】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
LILI 会議のプロセス
会議ファシリテーションの適切な手順。
もともとの出典はマーサーらしいですが、音楽座のワークショップで伺いました。

L 聞く  Listen 
I  伝える  Inform
L 導く  Lead
I  巻き込む  Involve

多くの会議は「伝える」から入りがちです。
ただ、これでは参加者が主体的にはなかなかなれません。
「聞く」から始めることにより、相手を巻き込める可能性が高まります。
巻き込めたら、半分は勝ちです。自分ごととしてとらえてもらえれば半分は勝ちです。

表面的なやりとりは、どうしても対立構造を生みます。
一段階上位のテーマでくるんでいくと人は参加しやすくなります。

誰も悪くしようと思っているわけではありません。
大きな目的がきちんと共有されずに、小さな相違点でコンフリクトが起こってはいないでしょうか。
本質に立ち返れば、何とかしたいという気持ちが多かれ少なかれ誰にもあるはずです。
リーダーがどのように会議をどうファシリテーションするか、そんな気持ちを引き出すことができるか、
これが大切です。
いろいろな意見を引き出しながら、協働作業のプロセスを丁寧に分で行くことが大切です。

一番危険な会議は、誰もが反対意見をいわず、何となくyesで終わる会議……。
表面的には決まっても、実行段階に入ると実は何も決まっていないことに気づかされます。

017 田酔六本木店
※酒場探訪シリーズ017 田酔@六本木 (神保町にも新店、田酔ワールドが拡がります。これは六本木。貫禄の八寸。)

【2016/02/05 07:01】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
親父の小言ワークショップ in KANSAI :往生せずに往生するために ~経営学習研究所
経営学習研究所(Mall)の新イベントです。
昨年、大好評だった、あの男だけのイベント、「親父の小言ワークショップ」が何と関西で開催です。
関西の皆様、私は行けないのですが、是非、ご参加ください。

【申し込み受け付け中!】火は粗末にするな!? 風呂にはさっさと入れ!?

「親父の小言ワークショップ in KANSAI :往生せずに往生するために」

2月27日(土)13時~17時
株式会社内田洋行 大阪ユビキタス協創広場 CANVAS

申込はコチラのサイトまで

関西の皆さん、出番ですよ!
昨年9月に東京にて開催したワークショップのバージョンアップさせ、
このたび、2月27日(土)に大阪で開催することになりました。
対象は前回同様、元気にはたらく男性(35歳以上ー60代まで)です。
※別途、同テーマで女性を対象とさせていただくワークショップを企画中です。
今回も男性に限定させて頂きますが、どうかご了承ください。

このワークショップは、「長い仕事人生」に区切りをつけた後、
「次の人生」も充実させて「大往生」するために、どんな準備や
心構えが必要かを考える実験的ワークショップです。

大往生のなかの「往」という漢字は、

①どんどんと前進する。さきに向かって行く。
②過ぎ去る。いってしまう。転じて、人が死去する。
③のち。それより後。
④おくる。ものを人に届ける。

といった意味を持っています。

先に向かって進んできた仕事人生には、同時に、過ぎていった過去の
積み重ねがあるはずです。
仕事人生を終えた後も、こうして積み重ねてきたものを誰かに
「おくる」「届ける」ように、充実感を感じながら、次の人生を
過ごせるようにいたしましょう。

どんなに華々しい仕事人生を送っても、次の人生で「立往生」して
しまっては、元も子もありません。
そして、仕事人生を終えたその翌日には、すぐに次の人生が始まります。
そこで、なるべく早い時期に、仕事人生の後にもまだまだ続く次の人生を
考える機会をもっていただきたく、本ワークショップを企画しました。

当日はまず、自分のまわりにいる親父のロールモデルを参考にしながら、
「こうなりたい」という理想のあり方、逆に「できればこれは避けたい」という
今後やってくる可能性のあるリスクについて、思いを巡らせます。
その後、やってくるリスクをどう充実感を感じながら乗り越えるか、
理想の姿に近づくために何が必要かを話し合いながら、これからの
自分に向けた「親父の小言」を書にしたため、まわりの親父たちと
共有していただきます。

おそらく多くの方が
「まだこの仕事人生すらどうなるかもわからないのに、
次のことなんて想像できないよ」と思われることでしょう。
でも、考えてみてください。教育機関を終えて、働き始めて、
今の年齢になるまでは「一瞬」ではなかったですか?
かくして、あっという間に次のタイミングはやってきます。
みなさんで、次への備えを整えましょう。

ふるってのご参加、お待ちしております。

ーーー

共催
京都造形芸術大学 アート・コミュニケーション研究センター
一般社団法人 経営学習研究所 中原ラボ・平野ラボ
内田洋行教育総合研究所

日時
2016年2月27日(土)13時~17時(開場は12時45分から)

会場
株式会社内田洋行 大阪ユビキタス協創広場 CANVAS
http://www.uchida.co.jp/company/showroom/canvas/osaka/index.html
地下鉄谷町線・中央線「谷町4丁目駅」8番出口より徒歩8分

募集人数・参加費
30名/3,000円
チケットはお一人様ずつご購入ください。
(ご購入後返金はできませんので、くれぐれもご注意ください!)
軽食・ビール・ソフトドリンクなどご用意しますが、差し入れ大歓迎です。

内容
1.オープニング「親父の大往生ワークショップ」のはじまりと主旨
2.親父の「大」往生
3.親父の「立」往生
4.親父の「往生際」
5.親父の小言
6.クロージング

参加資格
働く35歳~60代の男性

参加条件
下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
お申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。

1.本ワークショップの様子は、予告・許諾なく、写真・
ビデオ撮影・ストリーミング配信する可能性があります。
写真・動画は、京都造形芸術大学アート・コミュニケーション研究センター、
経営学習研究所、ないしは、経営学習研究所の企画担当理事が
関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、書籍等に許諾なく
用いられる場合があります。マスメディアによる取材に対しても、
許諾なく提供することがあります。

2.会場にクロークはございません。
お荷物の管理は自己責任でお願いいたします.
参加に際しては、上記をご了承いただける方に限ります。
以上、ご了承いただいた方は、下記のフォームよりお申し込みサイト

よりチケットをご購入ください。
なお、チケットが完売した際は、〆切まえであっても、
予告なく応募を停止する可能性がございます。あしからずご了承下さい。
また繰り返しになりますが、このたび、いったんご購入後は返金は
できませんので、くれぐれもご注意ください!

お申し込みWEBサイ

皆様とお会いできますこと愉しみにしております!

016 はなでん
※酒場探訪シリーズ016 花でん@赤坂 (不思議な落ち着きが得られる親友の実家のようなお店。)
【2016/02/04 23:23】 | 経営学習研究所(MALL) | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
研修コンテンツは誰のもの?
社内研修で自分が登壇する場合、そのコンテンツはどうされますか。私はすべて自分で作成しないと、うまく進めることができません。講演原稿なんかもそうです。

人材育成担当者が数年おきに変わるような企業では、前任者のコンテンツを利用して、後任者がファシリテーションをするといったことが行われているものなのでしょうか。私はこれがなかなかできません。基本的に、自分のオリジナルでないとうまく進めることができないのです。パワーポイントもいちから自分で創りなおさないと気がすみません。他の仕事でもそうですが、マニュアルとか引継書というのは、できるだけ見ないようにもしています。

自分がつくったコンテンツを他者に使ってもらうのも、今一つ気に入りません。十分な準備期間があったのであれば、前任者のものは参考にしつつ、やはり自分なりのコンテンツを創る方が、誰しもきっといい研修ができます。いい悪いは別にして、どうしてもコンテンツは人につくのです。新卒を1000名採用する企業では、新入社員研修を10数クラスに分けてやらざるを得ないでしょう。すべてのクラスでは均質な研修が求められます。これ、ある程度まではできるとは思いますが、やはり同じものはできません。

企業内でオリジナルでつくったコンテンツって誰のものなのかなぁと、ふと思います。もちろん、著作権的には会社に属するのでしょうが、創った人以外に100%活かすのは難しいという前提がそこにはあります。

015 まるい
※酒場探訪シリーズ015 まるい@押上 (この日は生肉ばかり食べたけど、今度は焼いた肉も食べたいです。田舎の親戚の家のような感じ。)
【2016/02/03 23:11】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
人材育成は現場離脱不安を感じにくい仕事?
昨日、中原淳先生の『駆け出しマネジャーの成長論~7つの挑戦課題を「科学」する』から、マネージャーの「現場離脱不安」について取り上げました。これは第一線のスターであった人が、マネジメントの立場に移ることによって、現場を離れることについての不安であり、不安というよりは「寂しさ」といった方がより当てはまるかもしれません。

人材育成担当者ではどうでしょうか。

私は現在、自分の時間予算の15%程度を人材育成の分野におおよそ使っています。本当はもっと大きくしたいのですが、このあたりが限界です。ただ、私以外の人が今の立場についたら、きっともっと人材育成にそそぐ時間予算は小さくなるかもしれません。

私は人材育成100%という立場で仕事をしたことがありませんので、比較は難しいですが、人材育成という仕事は他の仕事よりも、現場離脱不安を抱きにくいという傾向があるように感じます。人事分野でもっとも現場離脱不安(寂しさ)を感じるのは、なんといっても採用業務です。中途、新卒、派遣、いずれの分野もそうです。

これに対して、人材育成の場合は、いつまでたっても自分が担当すべきコンテンツは自分でファシリテーションをします。担当する部分は変わりますが、これは変わりません。また、外部ベンダーを活用する場合などで考えると、多くの研修において、担当者がディレクターであるとすると、自分はプロデューサー的な立場で設計から関与します。研修プロデュースは実に現場的な仕事です。これらの2つの意味から、人材育成という分野は現場離脱不安を比較的感じにくい仕事ではないかと感じています。なんといっても、ライブ感があります。もちろん、組織によって、これは違うのだと思いますが、皆さんの組織ではいかがでしょうか。

014 戎
※酒場探訪シリーズ014 戎@西荻窪 (私の酒場人生のスタートのようなお店。近くに行ったら、礼儀として立ち寄ります。)

【2016/02/02 23:33】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
現場離脱不安 ~マネージャーの4つの不安から
今後のマネジメント研修を考えるにあたり、
中原淳先生の『駆け出しマネジャーの成長論~7つの挑戦課題を「科学」する』を改めて紐解いています。

本書で取り上げられているマネージャーになることに対するネガティブな4つの感情について、今日は復習として取り上げたいと思います。

①目標達成不安…自分のチームや職場が目標を達成できるかどうかという不安
②板挟み不安…上司と部下の間に挟まれてディレンマを抱えてしまう不安
③業務量不安…業務量をこなせるかどうかという不安
④現場離脱不安…現場を離れることについての不安

いずれも実にリアリティがあります。

ただ、この中で①と③については、担当の時から質的には同じ不安は抱えつつ、マネージャーを任命されたくらいの人ですから、それに打ち勝ってきたわけです。ですので、イメージはつき、また経験のある不安です。また、③については、質こそ違いますが、社内と社外の板挟み、自部署と他部署の板挟み、といった具合に優秀な担当者であれば、コンフリクトは相当に経験しているはずです。もちろん、上下のコンフリクトという意味では新鮮な不安なのですが。

まったく異質なのは、④です。そして、この不安は、不安というよりも、どちらかというさ「寂しさ」であるという点も他の3つの不安とは異なります。マネジャーの定義が「Getting things done through others」なのであれば、マネージャー自身がすべて現場のフロントで活躍するわけにはいきません。

実はこの不安、人によっては一番大きいように感じます。そして、いつまでも付きまといます。

013 とり平総本店
※酒場探訪シリーズ013 とり平総本店@梅田 (なかなかメニューが覚えられないのが悩みです。ドンドン、ボンボン、ビンビンとか。)




【2016/02/01 23:15】 | マネジメント・リーダーシップ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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