変化の激しいときには、逆に保守化が進むといいます。
つまり、現状にしがみつきたいという心理が働くわけです。 これ、今の政治状況を言い当てているところもあるかと感じますが、企業などの組織においてもいえそうです。多くの組織では、変革に対する抵抗勢力というのが必ず生まれます。また、時代の変化に対してしなやかに対応できなかった組織は、世界の歴史の中に星の数ほどあります。 人のキャリア観も同様です。 昨今の新卒就職における地方公務員人気などはこの傾向でしょうし、大手企業志向も同様の文脈で語れそうです。もちろんそうでない人もいますが、どうもマジョリティは保守化に動くようです。 今が変化の激しい時代であることは誰も否定できないかと思います。こんな時代に生きる中で、トランジションから目を背けていては危険です。本当でしたら、自らトランジションをとるくらいの気持ちが必要なのですが、現状にしがみつくようなキャリア観がこういう時代には強まりそうな気もします。 ※酒場探訪シリーズ057 美味ぇ津" @新橋 ~新入社員研修会場のすぐ隣のお店。ただ、今や簡単には行けません。基本、予約をして18時30分までに入らないとです。写真の前菜、串煮込みはもちろんですが、ハチノスの塩が美味い。 スポンサーサイト
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先週の金曜日は、ワークス研究所のWorks Round Tableでした。HR関連のイベントが山ほどある中、絶対に毎回参加したいイベントです。今回も本当にいろいろと考える機会になりました。
1つのセッションでは、キャリアオーナーシップを取り扱いました。人生100年時代、過去のキャリア理論のいくつかは成り立たなくなるかもしれません。このセッションを聞きながら感じたことを少し整理しておきます。 人はひと皮むける経験で成長するといわれますが、そのためには良質のキャリア・トランジションが訪れる必要があります。 人材流動性の高い企業で、優秀な社員が辞めてしまう一つの理由は、適切なキャリア・トランジションを企業が提供できなかったということが結構あるように感じます。良質なキャリア・トランジションは、人を成長させますし、人に新たなチャレンジ機会を提供します。最も伝統的な良質なキャリア・トランジションは「管理職昇格」でしょう。ここでは不連続的な変化が訪れます。役割自体が変化するのです。ただ、本人が求める、期待するスピードでこれが訪れないことがあります。ポストなどが滞留するとこれは顕著になります。プロフェッショナリズムの発揮でこれをカバーすることはできます。プロジェクトリーダーへの任命などもそうです。これらが適切に提供できないと、優秀な人材はそれを外に求めます。そして、そのようなマーケットはすでに形成されています。 良質のキャリア・トランジションについては、既存の社員のリテンションの文脈からでなく、人材を守るという意味からも観ていく必要があるようです。 ※酒場探訪シリーズ056 山ちゃん@蘇我 ~本当にどこの街にも素敵なコの字酒場はあります。 |
長岡先生のゼミに土曜日にお邪魔してきました。 ダイバーシティの連続講座の一回目を担当。とてもMall理事率の高い構成です。 「多様性」の反対語って何ですか、との問がありました。 皆さんはどう考えますか。 「一体感のある」「気心のしれた」なんて回答がビジネスパーソンからは多いそうです。これは、「多様性」って必要だけど、なかなか難しいよなということの裏返しなんでしょう。「多様性に満ちた社会」とは「ぎくしゃくした」「軋轢のある」社会に写るようです。これは違和感ありますね。 で、学部学生に聞くと「画一的な」との答えが返ってくるとのこと。 こちらはしっくりときますね。つまり、「多様性」という言葉を非常にポジティブな言葉として理解しているということです。 日本企業は、新卒一括採用、終身雇用、企業内人材育成の3セットで、画一的な社内人材を創造してきました。その結果、「気心のしれた」メンバーで「一体感のある」仕事を行うことにより、世界史でも稀な経済成長を果たしました。そのモデルが崩壊した今、世の中は「多様性(ダイバーシティ)」を目指し始めました。それを国家が後押ししています。この本当の文脈は、女性活躍推進でも、外国人雇用の促進でも、障がい者の活用でもありません。「ぎくしゃくした」「軋轢のある」組織をつくり、クリエイティピティを確保し、国の競争力を取り戻すことです。そしてスタンダードと違う人が排除される社会ではなく、「みんなちがってみんないい」が当たり前になる社会を目指すことです。 ※酒場探訪シリーズ055 鍵屋@鶯谷 ~まさに酒場浴。 |
参加者の皆さんと一体になってキャリアに関するテーマを考える日本キャリアデザイン学会の「キャリアデザインライブ」。次回は来月の17日の開催です。テーマは障がい者雇用。私の担当企画です。といってもまだ事前の打ち合わせもこれからですが…。愉しい時間にしますので、皆さん是非ご参加ください。学会員でない方も有料にはなっちゃいますが、普通に参加できます。これを機会に学会に加入するなんてのもどうでしょうか。来年の大会は関西大学ですので、皆で関西で盛り上がれますよ。下記、詳細です。どうしようかなぁと悩んでいる方は、ご連絡をいただければ、背中を押して差し上げます。 ■日時 2017年11月17日(金)19:00~20:30 ■テーマ 「障がい者雇用を改めて正しく知る、障がい者雇用を支援する人を考える」 ■趣旨 精神障がい者の雇用義務化、障がい者法定雇用率のアップ、障がい者差別解消法による合理的配慮の義務化など、障がい者雇用を取り巻く環境は大きく変わってきています。日本には約800万人もの障がい者がいますが、そうにち民間企業で就労しているのはわずかに50万人たらずに過ぎません。 障がい者の雇用支援には多くのプレイヤーが存在し、ビジネスと福祉の双方の世界で様々な立場の人が日々奮闘しています。法定雇用率を設定して企業に強制的に雇用を促進させるとともに、行政も様々な立場から就労支援を支えようとしている日本独特のモデルがそこにはあります。知っているようできちんと理解できていない障がい者雇用の世界の全体像をまずは正しく理解することから始めましょう。そして、そこではどのようなプレイヤーが存在し、どのような人たちがそれぞれの役割をどんな思いをもって担っているのか。また、障がい者を支える側の人にも脚光を浴びせ、支える側の人のキャリアについても考える場にできればと思います。 ■ゲスト 阿部潤子 氏 2008年日本女子大学人間社会学部社会福祉学科卒業後、豪州メルボルン工科大学大学院修士課程に2年間留学。修士論文では、障がい者福祉施策における「ノーマライゼーション」への批判的考察から、「共生社会」を実現するために必要な社会政策の立案プロセスについて研究。2009年12月、修士号(Master of Social Science)取得。社会福祉士及び精神保健福祉士。2010年株式会社ソーシャル・スパイス・カンパニー入社。 2014年3月同社取締役社長就任。神奈川県内で就労系の障がい者福祉サービスを提供する会社に設立から携わり、障がい者の企業就職を支援すると共に、県内3施設のマネジメントと約60名の障がい者を雇用する経営者として障がい者雇用の課題に取り組む。2015年8月同社取締役退任。同年9月株式会社コネクティングポイント設立。代表に就任。「障がいがキャリアを積む上での『障害』にならない社会」の実現をめざし、社会(=企業)と障がいのある人達の「つなぎ目」に焦点をあて、そこに存在する課題の解決を様々な立場の人とともに取り組んでいる。 ■参加費 会員/無料 一般/3,000円 事前申込制 ■定員 先着 50名 ■会場 明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー11階 1115教室 JR中央線・総武線, 東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅下車 徒歩約3分 東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅下車 徒歩約5分 都営地下鉄三田線・新宿線, 東京メトロ半蔵門線/神保町駅下車 徒歩約5分 ■参加方法 コチラのサイトから申し込みをお願いします。 ※酒場探訪シリーズ054 まくらとよかかつ@恵比寿 ~美味しい! 焼き物はファーストオーダーのみの受付なので真剣に考えましょう。ホッピーは「ナカ」とはいわないので注意。まくらは口の中の火傷注意。 |
なんだかんだ、月に1回くらいは外部の方に向けて何かの話をする機会があります。まあ、テーマはいろいろです。で、来月は超面白いお題をいただきました。タイトルは「日本の食文化を守り育てる、日本の企業文化を皆で考える」です。
このテーマ、なんとなく自分のビジネス人生の集大成のテーマのような気がします。クローズドな特殊な場での講演なのでご案内はできませんが、何かこのテーマ、もっと深堀したいと思います。 で、いきなり話は変わりますが、文化の真の担い手は大衆なんだと思います。そして(だから)文化はザラ場に宿ります。クラフトビールは文化になるけど、大手ビール4社の寡占構造は文化になりえません。その意味では、日本の食文化を語る時に、ラーメン店と酒場は欠かせません。その講演ではこの中でも特に「酒場」を取り上げ、そこから日本の企業文化に話を展開させる予定です。パワポは各地の古典酒場の写真だらけになる予定です。 で、いろいろ考えていてしたら、「HR担当者のため酒場学習論」という連載を書きたくなりました。どっかで書けないかなぁ。毎回、1つの素敵な酒場を紹介し、その酒場と何かHR関連用語を紐付けて情緒的に解説するような企画です。誰が読むのかわからないけど、やりたいなぁ。例えば、「立石の『宇ち多"』で考える組織社会化」とか、「新橋の『美味ぇ津"』で考える新卒採用と中途採用の違い」とか、「赤羽の『まるます家』で考えるフレックスタイム制度」とか……。なんか編集会議をみんなでやるのも愉しそう。 酒場探訪シリーズ053 野毛ハイボール@野毛 ~何回もいったわけではありませんが、いつもお店から桜木町の駅まで終電めがけてダッシュする羽目に陥っています。 |
「もしも世界が終わるとしたら、その最後の晩にあなたは何を食べたいですか」という問ってよくありますよね。ひねくれ者の自分は「僕は世界が終わる日が来るとは思わないし、できるだけ来ないようにささやかな努力をしたい」と答えるのですが、でもでもでもしいて言えば「鰻串」です。
関西人にはあまり理解されない「鰻串」。もしかすると、東京のロコフーズなのでしょうか。都内にはたくさんの名店がありますが、マクロ的にみると少しずつ減っているように感じられます。でも、そんな中で新しい店もできているのが頼もしいところです。 で、とある晩、それなりに満腹であまり知らない街を歩いていました。そこに「鰻串」の看板。当店は予約を……となどと店頭に書かれているものの、さほど入りにくそうでもない店構え、ついつい入ってしまいます。で、串5本をオーダー。カブト、ヒレ、が美味しい店は大丈夫。熱燗でいただきました。で、お隣に吞んだあとに鰻重を食べているサラリーマン2人組。会社は違うようなのですが、何かの関係で先輩後輩みたいです。ついつい話を酒のつまみのように聞いてしまいました。 先輩「転職したんだってな。おめでとう」 後輩「ありがとうございます。今度の会社は人間関係があまりよくないことを除いては、すごくホワイトなんですよ」 先輩「へえ、そうなんだ。勤務時間は何時から何時なの」 後輩「朝は前の会社と変わらなくて7時には会社にいってます」 先輩「えっ、俺まだ寝てるけどな」 後輩「夜は9時過ぎにはだいたい帰れるんですよ。ほんと身体が楽です。ただ、社内が派閥で真っ二つに割れていて、ほんとに人間関係は悪いんです。入社早々、お前はどっちにつくんだといわれても困りますよね」 先輩「………」 あらためて思いますが、ブラックもホワイトも絶対的な基準があるわけではなく、相対的なものなんですね。世の中がホワイト化すると、相対的にブラックな企業が登場するというのもあります。そして、もう一つ大事なのは、最初の職場はそれなりにキツイ方が絶対に幸せだよ、ということでしょうか。たぶん、前の職場よりもしんどい職場にチャレンジするのは大変なんです。最初の職場がしんどげばあとは楽勝です。これは一生、つきまといます。ただし、しんどいといつても、愛が必要です。愛のあるキツイ職場(ストレッチを求められる職場)に身を置いて、ちゃんと働いていれば、絶対に成長します。 酒場探訪シリーズ052 うなちゃん@国立 ~いろいろな意味で最高のお店。 |
動けば不安は課題に変わります。 課題はクリアすればいいのです。 優秀な人ほど事を起こす前にいろいろリサーチします。 ************************************************************************************************ いきなり長い引用でした。 毎週楽しみにしている日曜日の朝の Indigo Blue の柴田さんのメルマガ先週分です。ほんとにそうだよなぁと思います。 でも、無謀は駄目ですよね。 例えば、生まれて初めて立石の「宇ち多”」 で、そんな店に行くのは不安ですよね。動かずにまず調べてみることにします。となると、こんなサイトや、こんなサイトに、こんなブログ、が目につきます。学べば学ぶほど難しく感じてきます。二郎のマシマシカラカラくらいならいえるけど、ちゃんと注文できるだろうかとか、いきなり怒られた人がいるみたいとか、不安がどんどんまします。そうすると挑戦から足が遠のきます。なので、ちょっと知り合いに聞いていってみるくらいが一番かもしれません。先日は、「適当に盛り合わせてください」と頼む初訪のツワモノもいました。行動してみる、感じてみる、ダメだったら変えてみる、ほんとにダメだったら自分にはあわないと理解してみる、ということなのでしょう。 どんなたとえ話だよ、といわれそうですが。 動けば不安は課題に変わります。まだまだ、課題店はたくさん全国にあります。 酒場探訪シリーズ051 宇ち多""@立石 ~表です。出口専用です。 ※裏です。こちらに並びます。この日は奇跡的な短い列。普段はディズニーランド状態になって並んでいます。 ※煮込みです。多いです。安いです。 ※一番好きです。タン生。 ※シンキといってオーダー。 ※よく焼きとか考えなければオーダーは楽です。でも途中から使っちゃいます。成長です。 ※最後の梅は半分ってオーダーできます。これもお得。 |
「ブレードランナー2049」の公開が迫っています。 1982年公開の「ブレードランナー」の舞台は、当時からみれば37年後の未来 「ブレードランナー」の原作は、私がもっとも好きな作家であるフ そして、「ブレードランナー2049」を見る前に必ずやって欲しいこと。 ※左が私が好きな最初の電気羊、右はまだゆるせるカバー。今の奴は買ってないけど最悪。ディック作品は最悪のデザインで統一かされてしまっています。最初の「ユービック」「火星のタイムスリップ」なんかのカバーは良かったです。あとはサンリオSF文庫の「ヴァリス」「暗闇のスキャナー」のカバーとかも素敵です。真ん中にあるはバージニアの書店で買ったペーパーバック。この日、SF古典、大量買いしました。読了できたのは1冊だけかな。 |
ちょっと昔、「7つの習慣」の研修をトライアル受講させていただいたことがあるんですが、ほんといろいろと気づきの宝庫でした。あと、どっちが出典なのかわかりませんが、様々な研修や書籍で語られていることが満載されていました。その中に「大きな石を先に入れる」というのもありました。これに似た話は何度か聞いたことがあるなあと思いながら聞いていましたが、実演しているビデオはちょっと迫るものがありました。
大きな石と細かい石、砂利があります。そして、バケツがあります。大きい石はほとんどバケツの背丈と同じくらいの大きさです。 もしも最初に細かい石や砂利を入れたとします。石はバケツの半分くらいまで細かい石や砂利で埋まります。それから大きな石をうんうんと一生懸命に押し込んでも入りません。 今度は、最初に大きな石を入れます。それから小さな石を入れます。小さな石は大きな石とバケツの隙間に入り込みます。それから砂利を入れます。砂利は小さな石たちの間に入り込みます。そして、同じ量の石がこんどはきちんとバケツに入るのです。 これビデオでみると、なるほどほんとだそのとおり、という感じになります。 最初にとりあえず手ごろに小さな石を入れていると、一番大事な大きな石はけして入らなくなります。重要度が低いこまごまとした用事やアポに奔走されて、本当に大切な仕事に手がつかないのはこういうことです。日々の忙しさにかまけて、人生で本当に大切なことが後回しになっては取り返しがつきません。まあ、そこまでいかなくても、人は弱いものなので、ついつい大切なことや大事なことを後回しにしてしまいます。また、目の前のこまごまとしたことをやっていると、なんとなく働いているような、頑張っているような気にもなります。いけませんね。頑張ろっと。 だいぶ前ですが、梯子酒をした際に、2軒目にラーメン屋に寄ろうと言い張る人がいました。その人がどうしても行きたいラーメン屋がたまたまあったのです。この日は何軒もちょこっと吞みをしてまわる企画でした。少しのつまみでも何軒も吞み歩くと結構お腹にきます。そうすると一番大きいラーメンという石を〆という名の最後にまわしてしまっては、ラーメンが入らない(食べられない)危機があるのです。で、われわれはこの「大きな石を先に入れる」の石をラーメンにした例えに負けて、2軒目にラーメン屋に寄るのでした。でも、そういう意味のお話ではありません。 ※酒場探訪シリーズ050 バー賀茂@銀座 ~銀河系で一番美味しい三冷ホッピーが吞めるお店。 |
相変わらず、というか、ますます切れのよい日々のブログを早朝に書かれておられる中原先生。素敵です。で、このブログに連ブログを書きたいと思いつつ、日がたってしまうことが多々あります。 10月3日6時14分の『あなたの会社の研修は「武器を前もって渡すモデル」それとも「乾いたときに水を飲んでもらうモデル」?』もそうでした。というか、書き始めてそのまま失念していました。せっかくなので仕上げてみます。たいした話ではないですが。 中原先生のブログを引用すると、 「武器を前もって渡すモデル」とは、 **************************** 「学習者が、今後、仕事をしていくうえで使うスキルやツールを、前もって、研修企画者が予測して、研修やセミナーなどで、学習者に前もって、前もって、渡していくこと」をいいます。 場合によっては、学習者にとってみれば、なぜ、今、この武器を渡されるのか、あまりピンと来ていないこともあります。でも「将来、必要だからと言われ、持たされる」。 研修企画の担当者からすると、将来、必ず必要になる武器を、何とか「前もって渡したい」のです。それは学習者が苦労することが目に見えているからです **************************** これに対して「乾いたときに水を飲んでもらうモデル」とは、 **************************** 「乾いたときに水を飲んでもらうモデル」では、 「学習者が、困難な状況に陥って、喉が乾ききったあとで、水を飲んでもらう(=学習をしてもらうこと)」を考えます。 この考え方の背景には、「喉が渇いて」いないのに、水をいくら差し出しても、学習者は水(学習内容)を飲もう(学ぼう)とはしないだろうという思いがあります。なので、こちらのモデルでは、「乾いたときに、水をはじめて差し出すこと」を考えます。 先ほどのメタファをもってみると、「武器を前もってわたす」のではなく、「武器は必要になってから渡す」ということになりますね。 **************************** このような話はよく人材開発担当者でされる議論です。 たまたま、今、ほぼ毎週日曜日に、とある講座のオブザーブをさせていただいています。これ、キャリアカウンセリングの講座なのですが、いろんなクラスのオブザーブをするのですが、実にいい雰囲気です。こちらの学ぶ意欲も活性化されます。これは「乾いたときに水を飲んでもらうモデル」の方です。しかも、結構、高いお金を払って水を買って飲んでいます。オブザーブしていても気持ちいいですし、これ担当する講師も大変な部分はあるかと思いますが、気持ちはいいし、やりがいもあるでしょう。だって、一人の例外もなく、ここにいたくているんだし、時間を惜しんで学びたいと思っている人の集団ですから。 これに対して「武器を前もって渡すモデル」は難しいです。武器の必要性をいかに認識してもらうか、「武器が欲しい」と喉を乾かせるかが勝負になります。 私のいる会社では、人事主催の研修の大半は「乾いたときに水を飲んでもらうモデル」です。しかも、これはすべて自己啓発として就業時間外(主に週末)に実施します。社員が自ら行きたい研修を会社が無料で提供しているかたちになります。なので本当に来たい人だけがくることになります。これもやはり気持ちがいい研修ができます。ただ、このやり方、妙に頻繁に喉が渇く人が出現することがありえます。もしかすると糖尿病かもしれません。そう、何の研修でも来てしまうタイプの人です。なので、年間の受講数制限のようなものはいれないといけません。 でも、いくつか必須の研修もやります。代表的なのは新卒新入社員研修です。これは「武器を前もって渡すモデル」の典型例ですね。今のビジネス状況、素手で配属するとかなり倒れる確率は高くなります。ただ、新卒新入社員研修というのは、受講者に武器が欲しいと喉を乾かさせることが比較的やりやすい研修でもあります。それは、一般的な学生時代の生活と企業の仕事生活の相違点を早期に理解させることです。ちょっとヤバイと感じるようにすることです。これは内定出しの時、内定時代からじんわりと仕込んでいく必要があります。そうして初めて新卒新入社員研修が機能するのです。4月1日では遅すぎます(その昔、「10月1日では遅すぎる」というSF小説がありました)。それでも、本当に喉が渇いている人とはリアルさに少し差があります。あの時にもっともっと真剣にやればよかったのにね、といいたくなるようなことが夏くらいによく発生します。 もう一つは、必須の研修としては、毎年その年のテーマを決めてやるマネージャー向けの研修をやっています。これは、当社のマネージャーは今年は何に喉が渇いているかなということを徹底的に考えて、そのコンテンツをベンダーの方にも協力をいただいて自社流に作り上げることになります。このあたりは人事として、とても楽しくも苦しいプロセスになります。 てなブログを書きかけてそのままにしていたので、ちょっと遅れましたが連ブログでした。 ※酒場探訪シリーズ049 ホッピー仙人@野毛 ~初めていった日はホッピーが品切れでした。青りんごとか吞んだよ。 |
今年もやります。
にっぽんお好み焼き協会主催の「お好み焼き検定」。 毎度のことながら、お土産満載の大サービス。 そして、なんと今年も上級検定もやります。 上級検定を合格した方には、無料のお好み焼き教室(ホッピー吞み放題)にご招待。 今年は頑張って、みんなで要点集と試験問題も全面リニューアルしました。 問題の難易度は初級はちょっと上がっているかな。 実施は11月12日(日)です。 お申し込みは、こちら。 で、今日は特別サービスで過去問の披露です。 初級テストはマークシート式の4択問題! 申込者がwebからダウンロードできるテキスト「要点集」をきちんと学習すれば、 あなたもきっと「お好み焼き博士」に! 過去問題を3問だけ、こっそりご紹介します。正解、わかりますか? 問1 日本で一番人口一人あたりのお好み焼き店が多い都道府県はどこですか? ①広島県 ②岡山県 ③徳島県 ④愛知県 問2 関西風お好み焼きに合うキャベツの切り方は何でしょうか? ①粗みじん切り ②細かいみじん切り ③千切り ④色紙切り 問3 最初にお好み焼きをひっくり返すタイミングはいつでしょうか? ①煙が出てきたとき ②焦げた臭いがしてきたとき ③まわりが黄色くなってきたとき ④ぱちぱち音がしてきたとき |
今日は告知です。 日本キャリアデザイン学会では、皆で一緒にキャリアに関するテーマを考える「キャリアデザインライブ」を定期的に開催しています。次回は、来月の17日。私の担当です。テーマは、障がい者雇用。是非、皆様、ご参加ください。有料とはなりますが、学会員でない方も参加できますのでどうぞ。これを機会に一つくらい学会に加入するのもいいもんですよ。来年は関西での大会開催ですので、一緒に行きましょう。参加を躊躇されている方は、背中を押しますので、ご連絡ください。 ■日時 2017年11月17日(金)19:00~20:30 ■テーマ 「障がい者雇用を改めて正しく知る、障がい者雇用を支援する人を考える」 ■趣旨 精神障がい者の雇用義務化、障がい者法定雇用率のアップ、障がい者差別解消法による合理的配慮の義務化など、障がい者雇用を取り巻く環境は大きく変わってきています。日本には約800万人もの障がい者がいますが、そうにち民間企業で就労しているのはわずかに50万人たらずに過ぎません。 障がい者の雇用支援には多くのプレイヤーが存在し、ビジネスと福祉の双方の世界で様々な立場の人が日々奮闘しています。法定雇用率を設定して企業に強制的に雇用を促進させるとともに、行政も様々な立場から就労支援を支えようとしている日本独特のモデルがそこにはあります。知っているようできちんと理解できていない障がい者雇用の世界の全体像をまずは正しく理解することから始めましょう。そして、そこではどのようなプレイヤーが存在し、どのような人たちがそれぞれの役割をどんな思いをもって担っているのか。また、障がい者を支える側の人にも脚光を浴びせ、支える側の人のキャリアについても考える場にできればと思います。 ■参加費 会員/無料 一般/3,000円 事前申込制 ■定員 先着 50名 ■会場 明治大学 駿河台キャンパス リバティタワー11階 1115教室 JR中央線・総武線, 東京メトロ丸ノ内線/御茶ノ水駅下車 徒歩約3分 東京メトロ千代田線/新御茶ノ水駅下車 徒歩約5分 都営地下鉄三田線・新宿線, 東京メトロ半蔵門線/神保町駅下車 徒歩約5分 ※酒場探訪シリーズ054 まくらとよかつ@恵比寿 ~美味しい! ファーストオーダーしか焼き物は受け付けないので真剣にオーダーします。ホッピーは「ナカ」とかいわないので注意。 |
障がい者雇用をテーマにしたワークショップをキャリアデザイン学会でやります。
で、内容について考えていた先週の日曜日の朝、Indigo Blue の柴田さんからメルマガは、こんな感じでした。ちょっと遅れましたが、とりあげさせてください。 ************************************************************** “障害はその社会のスタンダートに合っていないことである” 発達障害者の社会復帰を支援する事業を行っている 株式会社キズキ代表の安田祐輔さんの言葉です。 “米国におけるADHD(注意欠陥、多動性障害)者の割合は日本と比べると低い。米国では 職場等で動き回る人が比較的多いので、動き回ることをそれほど気にしない。日本は そうではないので気にする人が多い。この差が数字に出ている。“ 受け入れる土壌の違い。考えさせられる話です。 ADHDやASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)、LD(学習障害)といった 発達障害者について語られるようになったのはここ数年です。この“障害者”と、 どのように向き合っていくか、どう受け入れていくか。 間違いなく今後の組織マネジメント上の課題だと思います。 ************************************************************** いつもいっているのですが、障がいとは相対的なものです。 その社会のスタンダードは時代とともに変わります。ですから、障がい者の定義も時代とともに変わります。そして、現に時代とともに変わってきています。昔は精神障がい者という区分はなかったわけですし。 許容度の小さな社会では、スタンダードは狭くなります。ダイバーシティを受け入れない社会でもスタンダードは狭くなります。概して日本という国は、スタンダードが狭い国です。何せ日本民族しかいなかったんですから。 そして、今の日本では、ダイバーシティとかいいながら、残念ながらスタンダードは下手をするとさらに狭くなっていくような傾向もあります。あれだけ、ダイバーシティに力を入れているのに……。今までならば職場に適応できていた人が、発達障がいのレッテルを貼られ、オミットされかねない危機もあります。 聞きかじった知識で、障がいをカテゴリ分けする、ラベリングする悪癖は絶対にいけません。これは特に発達障がいに多く見受けられるのではないでしょうか。今までなら、本人の持ち味だと思って、まったくもう、とかいいながらも工夫して仕事を振っていたのが、発達障がいというラベリングをして別扱いしようとするような話です。過渡的な事象だと願いたいところです。 例えば、フリーアドレス、リモートワークなんかが広がると、今よりはADHD(注意欠陥、多動性障害)と診断される人は減るかもしれませんね。自宅で落ち着きがなくてもわからないですし、誰にも迷惑はかけないわけですから。これ、いいかもしれません。 誤解しないでいただきたいですが、日本人からみれは、ラテン系の皆様は大半の方がとっても素敵な多動性の傾向も持たれる方々だともいえます。日本人はやっぱり狭くスタンダードをとらえる習慣がついちゃてるんだなと、やっばり思います。 ※酒場探訪シリーズ048 工藤軒@新橋 ~253も美味しいけどやっぱり個人的にはセンマイ。立ち吞みに入るなり、誰もがコーヒーをオーダーする店、あまりないですよね。本当に素敵なお店です。 |
いつの間にか10月ですね。衣替えなどまったく手掛けていないが、明日はネクタイして出勤するのかな。月も変わったので、ブログでも書いてみます。 本日より、gcdfの講座のオブザーブをさせていただいています。全12回の講座を複数のコースをまたがってオブザーブさせていただきます。たまには気づいたことなど書き残していきたいなと思います。ていうか、気づいたことが山ほどあります。 今日はとあるコースの第1回目のオブザーブ。受講生の皆さんは、初めましての仲です。キャリアカウンセリング協会の新しいオフィスでは、3つ同じような大きさのクラスルームがあります。週末は3クラスが並行で走っているそうです。ある意味、大変な人気です。 今回は全12回のコースの初回のオブザーブなので、講座参加者の皆さんの自己紹介が冒頭にありました。今回の参加者の特徴は、年齢層が若いこと(20代が相当数います)、人事・人材ビジネス関係者が圧倒的に多いことでした。前者は比較的ここのところの傾向のようですが、後者はたまたまのようです。個人的な感覚として、キャリア系の人は結構、趣味が豊富なように思います。今回の自己紹介でも趣味の話もなかなか面白いものがありました。でも、自己紹介は自然と半分は受講動機と抱負になってきます。社員、クライアント、学生、キャンディデイト、部下……、相手はいろいろと違いますが、多くの方が誰かを仕事の中で支援しています。対面で相談にのり、言葉をかけています。それぞれが自分の持ち場で先輩の指導を受けたり、本を読んで知識を得たりしながら、必死に日々の課題に対峙してきています。そして、少しずつ経験値を高め、支援のレベルも高めててきています。そんな感じが伝わる人が多くいらっしゃいました。 ただ、経験と努力だけで本当に意味のある支援ができているのか、今の自分がやっていることは大丈夫なのか、もっといい支援を自分はできるんじゃないかと、いやプロとしてはしなければいけないんじゃないかと、ふと感じるわけです。しっかりとしたセルフ・アウェアネスですね。そしてそのきづきが行動を起こさせます。そして今日のこの席に来られています。 逆にいえば、気づく⇒行動する、という2つのステップを超えないとこの席にくることはありません。これは、とても大切なことです。人が学びに踏み切るプロセスって、セルフ・アウェアネスとそれに基づく行動をする勇気なんだ、とあらためて思いました。 それにしても、やる気のある皆さんと一緒の空間にいるとやる気がでるものです。 頑張ろっと。 ※酒場探訪シリーズ047 大甚@名古屋 ~涼しくなったのでシリーズ復活です。素敵な独特の世界です。私が生まれた病院で30年勤務していたという大先輩と隣り合いました。名古屋いいな。 |
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