「十人十色ゲーム」~他者の視座を意識する難しさ
産業能率大学の長岡先生がツイッターで「十人十色ゲーム」なるものを紹介されていました。

冒頭には、以下のような説明があります。

『「十人十色ゲーム」とは、「他者の視座」に対する意識を喚起するきっかけとなる経験を提供するためにデザインされた、"ゆるやかな形式"のオープンソース・ゲームです。中学生から社会人まで幅広い参加者を想定した「協調学習」のための学習環境デザインを意識しています』。

で、やってるのは『友人の「好みの食べ物」が分かりますか?』。例題としては、目玉焼きに何をかけるか。解答例は、①ソース、②醤油、③ケチャップ。これを互い友人が何を選ぶのかを予想するのです。ちなみに本筋とは関係ありませんが、私は「塩・胡椒」です。選択肢にも入れてもらえませんでしたが、多いんじゃないですか「塩・胡椒」の人。

もう少し、長岡先生のお話を引用します。

『3つの選択肢が目の前に提示されたとき、私はつい「どれにしようかな?」と考えてしまいます。つまり、無意識のうちに「自分」が私の思考の大部分を占有してしまうのです。改まって質問でもされない限り、「他人の好み」を考えてもみません。この、「自分」についての思考を優先してしまうという無意識の状態が、様々な状況において、他者とのコミュニケーションを難しいものとしているように思います。それが全てではありませんが、コミュニケーションにおいて無視できない側面であるに違いありません』。

まさにその通り、私達の頭の中は常に「自分」で一杯になってしまいがちで、「他者の視座」というのは相当に努力しないと入ってこないのです。

毎週日曜日にキャリアカウンセリング協会のスーパーバイザー養成講座に通って、実感していたのがまさにこのことです。

スーパーハイザーとして、キャリアカウンセラーであるスーパーバイジーに対峙する時、カウンセラーとして相談にきたクライアントに対峙する時、当然にトレーニングを受けている専門家として応対するのですから、「積極的傾聴」なんてことは理解していますし、そのスキルも学んでいます。でも、気づかずに、頭の中は自分のことばかりで、相手の視座は置いてきぼり、といったケースが多いのです。

カウンセラーであれば、このクライアントに頼りないカウンセラーだと見られたなくないなぁとか、次に何いおうかなぁとか、苦手なタイプの相談内容だなぁとか、とにかく視座はいつの間にか自分に向かってしまっているのです。毎週通っていてようやくこの程度のことが理解できたというのではおそまつなのですが、従来できているように漠然と感じていたことができていないとわかったことは、大きな進歩です。気付いたことによって、本当にできるようになる可能性が出るわけですから。

長岡先生も指摘されていますが、「他者」を意識することは本当に難しいことです。たぶん、人間という生物は生存本能によってまず先に自分を意識せよ、とインプットされているのだと思います。しかし、ここまで高度な人間関係が求められる文明社会になった今、生存本能とおりに生きることではすまなくなったのでしょう。ひょっとすると、これは人類としての新たな成長段階に来ているのではないかとも思ったりします。すべての人類が「他者の視座」を優先的に意識できる力を得た時、確かに世界は変わりそうな気がしますからね。

えらい大きな話になりましたが、それができるようになる第一歩は、いうまでもありませんが、自分が他者を意識なんかできていないということを実感することです。まずできていない自分を知ることです。

お客様や上司や家族に何かをいわれて、つい反抗的な気持ちになってしまうとき、すべて気持ちは自分に向かってしまっています。親に怒られている子供がいい例ですね。相手がどういう気持ちでどういう背景でそういっているのかという「他者の視座」を理解しようとしないと、何も解決は来ませんし、どんどんコミュニケーションが悪化します。ただ、そんな時に多くの人は、自分が「他者の視座」を意識できない人になってしまっているということに気づいていないのですね。一丁前の大人でも多くがこの負のスパイラルに入り込みます。

セルフアウェアネスはキャリアカウンセラーにとっても、スーパーバイザーにとっても最も必要なことですが、これが実に難しいのです。

そんな「他者の視座」を意識できていないことを理解する、という難しいことをゆるゆるでやる素敵なゲームがこの「十人十色ゲームです」。本当に素敵ですね。ガチャトークと同じくらい感動しました。

《2010年9月23日》 浜松町の大つけ麺博。雨の中、2食だけ食べてきました。そういうと、駒沢公園の時も雨だった。来週のコナフェスタは晴れるといいですね。


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