グリーン人事体系とブルー人事体系
「支援塾」初回合宿2日目は、前夜遅くに大阪入りしていただいた中島豊さんの登壇でした。中島さんは実務家の雄でありながら、週末は中央大学で教鞭も持ち、何よりもクリアでわかりやすい話が大好きです。

中島さんの提示された「今日の企業に存在する2種類の人事体系」という整理は実に秀逸です。

Ⅰ.グリーン人事体系
内部労働市場重視型人事体系。
新卒社員を採用して育成し、配置転換によって社員を社内に配置する。人事ローテーションは組織の活性化と、人材の育成の目的を持つ。低業績社員も他の職務に再配置して活用する。組織は社長と頂点とするヒエラルキーを構成し、組織の一体感が醸成され、上司や先輩を目標として自己のキャリア形成を考えることがモチベーションの源泉ともなる。
グリーン人事体系の特徴としては、包括的な契約関係がベースとなり、長期雇用によるロイヤリティの涵養、協調性や一体感の醸成、部門横断的で画一的な報酬システム、雇用の保証と相対的には低廉な賃金水準、等があげられる。

Ⅱ.ブルー人事体系
外部労働市場重視型人材体系。
外資系等に顕著にみられる、必要な人材を転職市場から調達し、また放出する仕組みをともなった体系。外部労働市場から即戦力の人材を調達するため、報酬水準は市場が決める。専門性が高い社員が中心となり、異動や職務の変更は原則行われない。業績の上がらない社員は外に放出されることになる。
ブルー人事体系の特徴としては、個別的な契約関係がベースになり、スペシャリティの高い社員が集まり、個別的で市場に連動した報酬システムが機能する、雇用の保証はなく、相対的には高い賃金となる、等があげられる。

今の揺れ動く日本企業の人事システムを考えるにあたって、極めて有用なメタファーだと感じました。これをさらに下記のように整理されています。

Ⅰ.グリーン人事体系
①採用:多数の新卒を採用。例外的に転職市場から中途採用。職務・勤務地は限定しない採用。
②配置転換:柔軟で広範なローテーション。「組織の活性化と低業績者を他の職務へ再配置」「多様な職務経験によるスキルの形成」
③昇進・昇格:職位・職責の向上
④教育訓練:OJTを中心に、手厚い教育研修を行う
⑤報酬:統一的賃金制度(相対的に低い賃金水準)
⑥退職:定年までの雇用保障が原則
⑦コミットメント(モチベーションの維持):雇用の保証によるロイヤリティ・組織的一体感や協調性。社長を頂点としたヒエラルキーの形成と昇進・昇格
★営業規模(組織力)で収益を追求する産業資本主義的業種・職種に適する

Ⅱ.ブルー人事体系
①採用:不足する人材を転職市場から不定期に採用。少数精鋭の新卒を選抜採用。職務・勤務地限定の採用。
②配置転換:例外的な育成的ローテーション以外は原則行わない。
③昇進・昇格:高報酬を得られる職務への変更。
④教育訓練:社員個人のキャリア開発のサポートが中心。
⑤報酬:転職市場が規定、マーケットプライス(相対的に高い賃金水準)
⑥退職:低業績者を社外に放出
⑦コミットメント(モチベーションの維持):労働市場における評価(タイトル・ポジションの獲得や、スキルアップに伴う報酬の増加)
★社員のスペシャリティ(個人技能)により収益を上げる金融資本主義的業種・職種に適する

ちなみに、グリーンとは山手線の色、ブルーとは京浜東北線の色です。
わかりますよね、このメタファー。素晴らしいです。

かなり文字を打ち続けて疲れたので、コメントは明日に。

《2010年10月26日》 最近たまにこのブログの読者だという方にお会いします。本日もそう。これはかけねなしに嬉しいです。本を書いたらもっと嬉しさを感じられるかな。


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【2010/10/26 23:35】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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