我々に残されている時間はもうない~「人材教育」12月号から
「人材教育」12月号の特集は「21世紀初頭10年の人づくりを振り返る」。

またしても、とても意欲的な紙面です。まったくもって、あの編集スタッフには頭が下がります。とにかく頑張っている人には応援したくなりますね。できることでしたら、なんでも頼んでください。

で、その特集の中で、我らがスーパーバイザー、慶應義塾大学の花田先生が「個の自律時代の仕組み構築を急げ」という濃厚な文を寄せておられます。先日、湘南藤沢キャンパスのインターンシップ報告会でも、多くのデータを駆使して日本の大変に厳しい状況を提示されていましたが、今回もその流れでの話であり、手遅れになるまでに人事の仕組みの再構築が必要と力強く説かれています。

冒頭で説明されている私たち日本が対峙している3つの世界の話が印象的です。

1つ目は、サムソンや中国企業といったアグレッシブな経営と活動を繰り広げる新しいライバル達の世界です。彼らは徹底的な達成志向と意欲を涵養するために報酬や昇進で強力な成果主義を展開し、成功者に対してはポストと報酬で報いてきています。一説にはサムソンには300人以上もの1億円プレーヤーがいるとか。外的報酬によるモチベーション管理を人事の中枢に据えた本当に徹底的な成果主義が貫かれているわけです。

2つ目は、オランダ、ノルウェー・スウェーデン等の北欧国家らを中心としたワーク・ライフ・バランスや、ワーク・シェアリングの動きです。

そして3つ目は、米国企業に顕著にみられる、資本の論理を徹底化するいわゆるグローバル・スタンダードの流れです。

この3つの流れの中で日本は翻弄させられて、自らの立ち位置を失っているかに見えます。
米国流のグローバルスタンダードには後追い的に対応し、北欧的な仕事と生活の調和にもスタンスが確立できないままに対応しています。しかしサムスン・中国的な動きにはすでに対応する意欲すら失っているやに見えます。確かにそんな状況かもしれません。

ただし、間違いないことは、この3つのいずれに徹底対応しても、私たちの未来はないことです。私たちの未来は、日本企業にとって可能な方策を考えて徹底的に推し進めることでしかありません。

『今、私たち人事パースンに求められているのは、この躊躇をやめ、「今」を乗り切り、「将来の可能性」を切り拓く人事モデルの展開と実践である。それがあって初めて、今の時代にマッチした、自己責任、当事者意識を持った課題達成志向モデルを構築できるものと考えがえる。そして、それに対する腹をくくった、積極的な企業支援プログラムの展が重要となる』

その施策として例の「自律的成長・発達ロードマップ」が提示されます。

最後のパラグラフを引用して終えたいと思いますが、もう前例主義や、他社事例主義に奔走している場合でないことは、すべての人事パーソンが認識しなければなりません。私たちのやるべきことは、山積されています。何としても、日常対応の比率を下げて、戦略的な時間をまず確保しなければなりません。ぬくぬくとした日常業務に逃げ込んで、嬉々として多忙を謳歌しているのは罪です。

『さて今、私たちが乗り越えなければいけないさまざまな課題に対して、我々人事パースンはどこまで危機意識と当事者意識、そして勇気を持って組織をデザインし、実践しようとしているだろうか。繰り返すが、我々に残されている時間はもうないことを認識するべきである』。

《2010年11月29日》 神保町の三幸苑にてキャリアカウンセリング協会のSV養成講座メンバーでの会、橋本先生・内田先生付きですよ。GCDF的には超贅沢。仕事ではものすごく寂しいことがあった日ですが、こうやってモチベーションの自己調整をやって生きていくしかないのが、プロフェッショナルのビジネスパーソンですね。まだまだですけど。自らの社会資本の充実は、強く良い仕事をするためにも大切、ということを改めて痛感。


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