ダイアログ・イン・ザ・ダーク②
すみません、昨日はすっかり話が閉所恐怖の方にずれたので、ダイアログ・イン・ザ・ダークについて書きます。

完全なる暗闇ってなかなか経験することはないですが、視覚という最大の情報インプット機能が失われると、すべてのことが変わります。

完全な闇の中を8名がアテンドの方のガイドによって、ワークをしつつ移動するのですが、その途中には、森のトンネルがあったり、せせらぎがあったり、柔らかな草地があったり、丸太橋があったり、キャンプ場があったり、そしてバーがあったりします。

暗闇の中を視覚障害の方が使用される白杖を持って移動するのですが、誰かとはぐれてしまったら、それこそ天涯孤独を感じかねません。ですから、前を歩く方の力を借りることになります。前の人の肩をつかんだり、背中を持ったり、袖をつまんだり。そして、前をいく人は後ろの人を気遣います。そんな協力関係が自然とできています。

協力は言葉(聴覚)と触感が頼りになります。最初のうちは「こっちに切り株があるから注意して」と後ろの人にいうのですが、「こっちに」という言葉は視覚がなければ通じません。次第に慣れるにつれて「右の方に」であるとか、説明は具体的になります。また、急にとまると後ろの人に危険ですから、「止まります」「立ち上がります」といった具合に自分の行動も説明するようになります。さらには視覚がないと誰がいったのかの判別が難しいため、名乗った上で話をするようにもなります。また、「右側に手すりがあるよ」というような説明も、言葉だけではなく後ろの人の手をとって手すりに導いたりもします。視覚というものを取り除いただけで、コミュニケーションの密度が非常に濃くなります。誰もが雄弁になります。丸太橋を渡るあたりが圧巻でした。後ろの人に今、自分が渡ろうとしている橋のディティールをいかに伝えて安全に渡ってもらうか、それぞれが真剣に考えるのです。

いかに常日頃、視覚に私たちが頼っていきているのかを痛感させられる経験でした。視覚はものすごく効率的に情報を脳にインプットしますが、それがゆえに多くの誤解を生みます。コミュニケーションについても、表情というものが伝えられなくなると、感情すらも言葉に出さざるをえません。伝わっていると普段思って言葉にしないことも、視覚のない中では言葉にしなければ伝わらないことが明確ですから、言葉にするわけです。「言わなくても察してよ」ということを期待できない世界なのです。視覚があっても、同じ行動をすると人間関係はどうなるだろうなどとも考えたりします。

聴覚・触覚だけでなく、味覚・嗅覚も研ぎ澄まされます。ダイアログ・イン・ザ・ダークでは、ゾーンが変わるごとに世界が変わります。そして、世界毎にその世界の香りがあります。新しいゾーンに入ったときに、最初に迎えてくれるのは香りです。そして足を踏み入れてはじめて足から伝わる触覚の情報が加わります。

また、中に実際のバーがあります。素敵ですよね。お金をお支払いして飲み物をもらうのですが、私はハイボールをいただきました。暗闇でバーテンダー役の視覚障害者の方がハイボールを作ってくださります。そして、暗闇での乾杯。バーは全体のコースの終盤に設けられているので、すでにこの頃には誰もが暗闇で生きることに慣れてきています。

でも、こんなことが成り立つのも、一緒に行動しているメンバー間に信頼関係があってのことです。今回は特に初対面同士もあるものの、皆が同じラーニングイノベーション論卒業生という安心感が信頼関係を大きく前進させました。通常は別々に申し込んだ方が1つのグループになることも多いそうで、それでも似たような状況にはなるそうです。それにしても、急速に信頼感と連帯感が増殖していくのがわかります。

でも、暗闇に入ってしばらくたったところで、実はこの中に殺人鬼が1人混じってます、などといわれたら、どうなるんでしょうね。もちろん、あの信頼感を前提とした行動はできないでしょう。ある方がダイアログ・イン・ザ・ダークの世界を「圧力釜」というメタファーで語りましたが、まさにそんな感じです。ダイアログ・イン・ザ・ダークという環境と仕掛けの中で、信頼関係もギュッと圧縮して構築される感覚がありました。ある意味、同じ釜の飯を食っているという感覚でもあります。

またまた長くなりました。
まだ、一番大切なことを書いていません。それは、このダイアログ・イン・ザ・ダークの主役といってもいいアテンドの方についてです。明日はそれについて書きたいと思います。


《2010年12月5日》 自宅近くに「駿河料理」を標榜するお店ができたので、昨晩、初報。マスターは沼津の方でした。とても頑張っているのですが、気になる点があれこれ…。うるさい客になってもしょうがないので、特にいわなかったけど、でもこれからが楽しみです。新入社員から6年半、静岡東部地区は営業担当エリアでした。沼津にもよく泊まった。三枚橋に特約店があり、毎月何回かお邪魔してました。冨士・富士宮もいったし、伊豆もぐるっとまわってた。2年目からは神奈川全県も担当に加わったけど、静岡の思い出がなんか不思議と大きいな。


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【2010/12/05 22:22】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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