先週の朝日新聞のコラムで、元日本学術会議会長で慶應義塾大学SFCキャンパスでも教えられている黒川清氏が「休学のすすめ~海外出る若者を応援しよう」という文を寄せられていました。黒川氏はかねてより、若者に様々な前向きなメッセージを伝えられている方です。
今回の朝日新聞のコラムについてはまったく同感です。 趣旨としては、大学の学部生には休学してでも海外に出て見聞を広めてほしいという「休学のすすめ」の話です。若い時に独立した個人として「同じ釜の飯」を食べた外国人の友人を持つことは、その後の人生の貴重な財産になると指摘されています。 大学への短期留学、途上国でのNGO活動、海外企業でのインターンシップなど、行先は問わないわけですが、いずれのパターンにしても「海外に出てみよう」という若者を後押しする体制が、今の日本においては極めて心もとないという現状を憂いています。 問題はいくつかありますが、まずは授業料の問題です。 多くの大学では未だに休学中の授業料免除の仕組みが整備れていません。大学の大義の1つが世界に通用する次世代人材の育成であるとすると、私費で留学する志ある大学生から、休学期間中も授業料を取り続けるというのは、育成よりも経営優先の視点だといわれても仕方がないところがあります。 また、海外の大学との単位の互換や、一定期間の転校制度、海外での経験を復学後の実績として何らかのかたちで活かせる仕組みなど、整備されていないことだらけです。 もう1つの大きな問題は就職活動です。大学3年生の早期の時期から就職活動に走り回り、内定をとることが自己目的化しているような状況では、グローバルな人材など育ちようがありません。誤解があるといけないので一応補足しますが、これは学生側の責任に起因するものではありません。 世間は「最近の若者は内向きである」との論調が大好きなようです。親の世代は自分たちの内向き、安定志向を棚に上げて、若者の内向き、安定志向を攻撃して安心するのが好きなようです。 まったくもって、先を生きてきた世代として何1つ環境も整備をせずに、当事者のメンタリティを攻めて何の意味があるのでしょうか。もちろん若者に対して、さらにチャレンジ精神を求めることは悪いことではありません。しかし、日本の将来を担う若者の背中を押して、どんどん武者修行をしてもらうような気持ちを、国も大学も企業も親も、そしてマスコミも共有する必要があります。 すでに国際社会の中での日本の地盤沈下は明確です。これを打開するためには、次世代グローバル人材の育成が何よりも必要です。休学して社会に出ようという若者を皆で応援し後押しすることは、日本の閉塞感を打開し、日本の将来を明るくすることに間違いなくつながります。 《2011年1月16日》 超こってりを売りにするラーメン屋でこの上なくこってりでボリューミーなメニューを親子で食べたら、かなり後悔をするような状況に陥りました。で、よくよく今週の食生活のリフレクションをしたところ、ここ5日間で7軒のラーメン屋に行ってます。これからは連食は禁止。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を
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