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経団連の出した2013新卒採用の方向性について
もうだいぶ前になりましたが1月12日に経団連が2013年新卒採用についての方針を発表しましたね。
書くほどの内容でもないと思っていましたが、ここ数日、学生に関する話をたまたま続けて書いたので、その流れでちょっと触れてみたくなりました。

まずは毎日新聞から内容を抜粋・転用します。

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日本経団連は12日、大学新卒者の就職活動が早期・長期化している問題で、会社説明会など採用に関する「広報活動」の開始時期を「3年生(大学院生は修士1年)の12月1日以降」とする指針を正式に発表した。対象は国内の大学や大学院に在籍する13年春入社予定の学生(現在の大学2年生)で、会員企業に順守を求める。一方、採用活動との違いが必ずしも明確でなかったインターンシップ(就業体験)については、採用活動と明確に切り離すことを検討する。

会社説明会は従来、3年生の10月ごろ始まっており、新指針でこれを2カ月遅らせることになる。同日、会見した米倉弘昌会長は「就職活動の早期・長期化により学業に支障が出ていた。将来の職業や人生を見据え、さまざま経験を積んでほしい」と2カ月遅らせる狙いを説明した。

商社の業界団体である日本貿易会は、4カ月遅らせて「3年生の2月」とすることを提案していたが、学生の業界・企業研究には一定期間が必要であることや、「冬休みをうまく活用してほしい」との理由から、12月が最適と判断したという。

一方、面接や試験など実際の内定につながる「選考活動」の開始時期は従来通り「4年生の4月以降」とした。米倉会長は「中小企業を含め業界や企業規模によって採用事情が異なり、多くの企業に開始日を順守させるのは難しい」ためと説明した。

一方で経団連によると、インターンシップについては大学3年の6月ごろに説明会、夏場に実際の体験が実施されるケースが一般的で、採用活動との違いを明確にしない企業も多いことから、「多くの学生の感覚では、6月の時点で就職活動はスタートしている」(労働政策本部)という。

経団連は、会員企業に対しては、12月以前には説明会への参加登録を求めるなど学生から個人情報を取得するような活動は自粛し、インターネットなどを通じ、説明会日程など不特定多数向けの情報だけを発信するよう求める。大学が行うセミナーなどへの参加も控えるよう求める。

一方でインターンシップについては、採用選考活動とは関係のない活動に限り認める方向で検討する。留学などで選考活動に参加できない学生には、多様な採用機会の提供に努めるよう3月末までにまとめる倫理憲章に盛り込む。
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この問題、構造があまりに複雑すぎて何を言えばいいのか正直難しいところがあります。

就職活動が単なる企業選択活動もしくは内定獲得競争になってしまっている現実をまずは少し是正できないかと思います。
これはまさに大学のキャリア教育と直接結び付く話でもあり、さらにいえば大学の授業改革にも結び付く話です。これは別に大学の就職予備校化を意味しません。さあ、就職活動だ!となってから、就職活動をするというのが、ある意味、問題なのだと感じています。
就職活動を拡大解釈すれば、「世の中で生きていく力をつけて、その力を発揮できる場所をみつける活動」だといえると思います。それが、力をつけることは横に置き、名前の知られている会社、イメージで決めたやりたい仕事、そんなことで志望企業を決めて、そこに入ることばかりに勢力を割かざるを得ないのが現状です。また、大学の授業が「世の中で生きていく力をつける」ことに役立たないと学生から見切られてるのも問題でしょう。これは授業の中で職業教育をやれということではまったくありません。授業の内容ではなく、方法をもう少し考えて欲しいということです。素晴らしいゼミ・研究会は、アカデミアの世界から逸脱することなく、まさに「世の中で生きていく力をつける」ことに寄与しています

就職活動の長期化が問題視されていますが、逆に就職活動が短期化しているのが今の大きな問題でもあります
正式面接が4月1日からとされているため、4月になると一斉に大手企業が動くわけです。とりたてマンパワーにあふれるメガバンクなどがこの時期に一気に面接⇒内定のプロセスをまわすため、極めて短期間に就職活動が収束していきます。これではまったく考える間がありません。しかも、えげつない企業は1週間とかいう短期間での学生からの確約を求めます。学生は内定先が決まらないことをおびえますので、考える間もなく就職する企業を決めてしまうわけです。6月以降にやっぱり違うかもといって就職活動を再開する学生がいるのは当然のことです。

インターンシップについては経団連の話に基本的には賛成ですが、視点がまったく間違っています。
採用選考活動に関係あるか、関係ないかはインターンシップを認める基準としては明らかにおかしいです
今は、インターンシップといってはいけない嘘のインターンシップがたくさんあるだけのことです。最低2週間以上の期間(それでも短いが…)があるものをインターンシップというとかいうように、本当に職業体験をするためには期間を含めた何が必要なのかを考え、それを基準にするのが正しいはずです。例えば1カ月のインターンシップを終え、学生もその企業に入りたいと思い、企業もその学生を獲得したいと思ったのであれば、結果的に採用に直結させて何が悪いのでしょうか。ミスマッチ解消には最高のパターンではないでしょうか。

まず「就職活動」なるものを分解し、その上で定義を見直す、その1つひとつの定義についての改革案を整理するというプロセスが必要です。日本貿易会の起案はかなり本質的な背景を踏まえてのことだと感じていたのですが、今回の経団連の議論では、日程論ばかりが前面に出るような流れになってしまったように感じます。今日の新聞に出ていた経済同友会の提言も、「選考を夏以降に」という部分のみが強調されています。このようなスケジュール論ばかりが繰り広げられて本質論がしぼむことは残念なことです。どうも問題の多くは、新聞を中心としたマスコミの取り扱いにあるような気もちょっとします。ただし、自分も自信をもって主張できる処方箋を持っていないので、採用の現場に入りながら真剣に考え続けます。


《2011月1月19日》午後は中国人留学生対象の説明会。みんな素敵な人材です。夜は、PARTY Stream をドタキャン。でも、人生すべてはうまくいきません。選択は良かったと思っています




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【2011/01/19 23:49】 | キャリア~学生・就職・採用 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
全くもってその通りだと思います
こんばんは。
記事を読ませていただいて、全くその通りと思っていたので思わずコメントしてしまいました(笑)
企業と学生双方に一番幸せなのはなにか。それが採用であるべきだと思っています。時期の話ばかりだと結果集中して考える時間がない。今のご時世で学生も本当は自分の人生をじっくり考える時間が欲しいはずです。企業側も、採用活動という流れに飲み込まれ競合先を気にする(優秀人財の確保という観点から仕方がない部分もありますが)が故に同じになる。結果お互い熟慮が足りずミスマッチ、なんて、幸せではないですね。

振り返って弊社も全くもってダメですが。
”何かできるんじゃないか”今年の採用活動を通して考えていきたいテーマです。
【2011/01/27 19:56】 URL | ゴリ蔵 #-[ 編集] | page top↑
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