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講座からのコミュニティの誕生
昨日の続きです。人材発達支援塾の「コロキウム」。

発表企業からの20分間の説明のあと、50分のディスカッション。この70分のサイクルを4社分まわしました。トータルで280時間。途中に素敵なティータイムをはさみますが、それでも通常の研修運営であれば、ちょっと問題のあるカリキュラム構成です。受講生の意識が続かないリスクがあります。

しかし、そんなことはまったくなく、あっという間に午後の時間が過ぎた感じです。私以外にも似たような感想を漏らしていた方が何人かいらっしゃいました。一体全体どうしてなのでしょうか。

中原先生から提示された今日の目標の1つに「各社の発表に耳を傾け、建設的かつ前向きなコメントを交わすことを通して、よりよい施策作りのお手伝いをする」というものがあり、その前提として「自社の日常は他者の非日常」との指摘がありました。

確かに「自社の日常は他者の非日常」でもあるのですが、各社の発表を聞くにつけ「他社の日常は自社の日常に極めて参考になる」ことが実感できるのです。会社規模、業種、人事のおかれた環境、これは参加企業によって様々です。共通言語がない部分もたくさんあります。しかし、他社が「日常」で奮闘されていることは、他人ごとではなくリアルに伝わってきますし、それらすべてを自社に投影して自分ごととして考えながら聞くことができます。参加者は素朴な質問を繰り出し、自社の事例を披露し、少々手厳しい意見を述べ……という感じで自然と進んでいきます。

これこそが人事という仕事の醍醐味の1つなのだと思います。

そして、この醍醐味を知らずに人事の仕事を内にこもってやっている人たちがまだいるのであれば、それはこの仕事の魅力の2割も享受していないことになります。企業を超えて悩みを分かち合い、知恵を融通し合い、それらもベースにして自社の施策に活かしていく。それも「労政時報」や「人材教育」の書面上の事例集からではなく、リアルな交流で行っていく。極端な話として、日本の人事部全体が1つの疑似組織のようにラーニングをしていく、そんな土壌がある分野なのです。

そして、何よりも私にとって良かったのは、日常から切り離されて「考える」場をいただけたことです。280分の時間中、各社の悩みや施策を伺いながら、常に自社を考えていました。濃厚に思考する場を「果てしない日常」の中で確保することは容易ではありません。また、思考する場を切り離して無理に創ってしまうと、逆になかなか思考が深まりません。各社の発表がフックとなり、思考が加速されるのです。

こんなプロセスを経ると受講生は単なる受講生同士という関係を超えてコミュニティ化してきます。もちろん全員がそうなるわけではないと思いますが、本科を超えて学びの集いが生まれます。

懇親会で中原先生ともお話ししていたのですが、この手のパターンでのコミュニティの誕生は、単に場の提供、良質のメンバーだけで生まれるものではなく、その媒介役になるのは何といっても良質のコンテンツと濃い共有プロセスなのだと思います。これがある講座と、残念ながらない、もしくはそこまでは至らない講座があります。

今回でいえば、コンテンツはまず申し分ありません。初回、2回目を合宿形式にしたのもプロセス的には成功要因でしょう。ただし、一直線にこれたのではなく、この手の講座では珍しいともいえる受講生と事務局との間での「青春学園ドラマ的な確執」もあったりしました。誰がどう作用したというのではなく、グループのダイナミズムがコミュニティを創ります。ただし、ラーニングイノベーション論的(?)なコミュニティにはなかなか成りえないとも感じました。これは、ラーニングイノベーション論が基本的に「個」で参加しているという意識の強い人が多い場であるのに対して、こちらは「組織」から参加しているという意識が強い点によるものだと思います。

テーマと趣旨がそうなっていますから、これはこれでいいんじゃないかと思います。個人的にはいろいろなタイプのコミュニティに参加している方が美味しいですしね。


《2011年1月24日》 今週のスタートは特例子会社直行から。元気をもらってスタートです。今日は、本社の業務委託元の部署の方にもお出でいただきましたが、そのお話のアプローチが素敵。自分たちがやっている仕事は意義のある仕事だとみんな理解してもらえたかな。働くは、他(はた)を楽(らく)にすること。


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