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相互支援・相互啓発をベースとした資産価値の向上に力点を置いた人事パラダイム
慶應義塾大学の花田光世先生は、以前から「人材活用を促進する人事・人材開発の仕組みの変化」と称して、人事の歴史上のパラダイム・シフトを下記のように整理されています。

労務管理の時代(1950年代~1960年代前半)

・スキルの獲得と現場活用を重視した職務給中心主義。
・具体的なスキルや生産性の向上にかかわる諸手法。
・戦後復興を可能にする現場の再構築が背景。

人事管理の時代(1960年代後半~1970年代前半)
・大量の社員の長期安定雇用のための年功・職能主義。
・各種階層別・職能別、長期安定雇用を可能にする職能の序列化と評価の仕組み
・パイの拡大路線と底上げ型人事、長期勤務がプラスになる年功型職能中心。

人的資源管理の時代(1970年代半ば~1980年代半ば)
・経営人事の登場と将来方向を軸にした人的資源への有効投資
・企業の成長にとりアクティブな貢献をしてくれる重要な人材の活性化、職能とコンビタンシーの統合
・人員は組織の重要資源、企業の方向に対応する重要資源への視点のシフト

人的資源開発の時代(1980年代半ば~1990年頃)
・変革・革新を促す重要資源の徹底的な開発
・有意な人材の活性化、能力・意識の高い人材の個の力を組織の視点を中心に開発・活用
・組織のさらなる安定成長を変化を可能にする資源への長期投資

人的資産管理の時代(1990年頃~2005年頃)
・個人の視点に立った人的資源の成果と発揮能力の重視
・人的資産の視点から、資産価値の連続的・継続的発揮、特に個人の成果を重視
・企業の生き残りをかけ、成果を出す社員への特化

人的資産開発の時代(2005年頃~現在)
・内発的報酬を中心にした人的資産の拡大と組織支援
・キャリアコンビタンシー・人間力、成長実感などがポイントに
・成果のもとに内的報酬を重視し、個々人のやる気の開発

そして、これらのパラダイムを踏まえて次の時代(2015年以降に到来)は、「相互支援・相互啓発をベースとした資産価値の向上に力点を置いた人事パラダイム」が到来するであろうと予言されます。

ダイバーシティという概念も定着はしてきたものの、ダイバーシティが職場の中で概念的に市民権を得たというのに過ぎません。職場に入ってきた多様な人材について、それらの人の特性が既存のマジョリティの人たちの特性と絡み合って新しい価値が創出されるようなマネジメントができない限り、これは「ダイバーシティの価値の飼い殺し」でしかありません。

新たなパラダイムのもとでは、おのおの特性を超えて相互支援・相互啓発がベースになります。これは普通の職場が学習する組織になることでもあり、人事部の機能にとってもますます管理的色彩ではなく支援的色彩が求められるようになるということです。そして、さらにはそれが社内でとどまるとは限らりません。

新たな価値を生み出し、そのためにも社員のやりがいを喚起するために、人事パラダイムは本当にこのように変わっていくことができるのでしょうか。そんな未来なのであれば、「職場」という世界は今と違った輝きをみせてくれるはずです。

《2011年2月3日》 昨日は体調最悪の中で新卒セミナーの3回興行、新幹線の終電で広島入りで、今朝は広島で人事制度の説明会。新幹線で睡眠時間を確保したのと、広島で深夜からの外出を自粛したことにより、体調は脅威的に回復。お昼には横川のピッツァ・リーバにも立ち寄ることができました。そして夕方に大阪での打ち合わせを終えて無事に帰京。明日の朝は大宮だから、めっちゃ近いです。


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【2011/02/03 23:54】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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