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合理的選択
昨日の続きになります。「学びYA」からです。

この会は慶應義塾大学丸の内シティキャンパスで開催された東京大学中原淳先生担当の「ラーニングイノベーション論」一期生のOBOG会です。毎回、洗練された学びの場を演出し続けてきています。これはもう、その輪の中に自分がいること自体が幸せだという感じです。

で、今回のお題は東京と地方の学び。

昨日も書いたとおりに、この対比には、本社と支店、親会社と子会社、総合職と現地採用一般職と類似関係があります。

東京は本社は親会社は総合職は、地方や支店や子会社や現地採用一般職に対して、真ん中にいる立場から、なぜもっと学ばないのか、なぜもっと向上しないのか、なぜもっと変えようとしないのか、そんな思いを持ちます。

まず、地方や支店や子会社や現地採用一般職に対して十把一絡げでそんな思いを持つこと自体が傲慢なのですが、それは置いておいて、その傾向がまったくないとは確かにいえません。中原先生のラップアップでは、仮にそんな状況があるとすれば、それはその人たちの「合理的選択」の結果なのではないかと投げかけられます。

そして「合理的選択」にいたる理由のいくつかを考察しました。

①リセットボタンのないキャリア………これって誰が議論の中でいったのかわかりませんが、刺さるコピーです。この方たちはずっと同じ場所で働き続けるわけです。そうなると、前年120%とかの売り上げをあげちゃうとあとが大変です。ですから、常に微増が一番いいわけです。キャリアの転換という可能性が非常に乏しい中、常に今の場所でのキャリアアップが黙示的に求められます。となると、前年120%ではなく、前年101%を目指すことが合理的な選択なのです。なんか個人的には、一般職にとてもこれを感じてしまいます。一般職という制度をひいている企業は社会悪だと強く思うのですが、優秀でありやる気もある社員を身分制度の中で殺しています。そして、そのやる気も10年20年は持ちませんから、いずれ本当に向上心のない年輪だけ重ねた一般職を連続的に製造してしまいかねません。これは社会的損失であり、人権蹂躙だというのは、ちょっと言い過ぎでしょうか。

②人間関係の固定化………ずっと同じ人間関係の中で生活し、働くことを考えると、出るクイは打たれる、という言葉がどうしても浮かんできます。ほどほどに活躍するのが美徳になるのはわかるような気がします。子会社といわず、気をつけないと規模が小さくローテーションがしにくい中小企業全体にこれはいえるかもしれません。

③また来た、新しい変化が………地方支店の場合、支店長は一般的に本社のローテーションポストです。ですから、何年か周期で新たな支店長がやってきます。やる気のない人、やる気に満ちた人、いろいろでしょう。やる気に満ちた人についても、やる気を発揮する場所はいろいろです。債権管理を重視したり、人材育成を重視したり、その人の思いと思いつきでの治世が始まります。3年毎にくるこの流れにすっかりと地方支店のメンバーは慣れるわけです。そして、そこそこお付き合いをしながら次の3年を待つというメンタリティになっても不思議はありません。これは大手企業の子会社にも当てはまる図式です。

やや皮肉的に書きました。
これら以外にもいろいろな要素があり、その結果として「合理的選択」を人は無意識にするという考え方には、はっとさせられます。

「あいつ、やる気ないな」と部下に思った場合、「やる気を出さない」ということを「合理的に」選択した部下の、その選択の理由を考える……というのは、役に立つアプローチです。やる気がないことに直情的に反応しても何も進歩はありません。人の行動には無意識下の「合理的選択」があると思うと何かが見えてくるように思います。

《2011年3月8日》 ここのところ前泊付の出張ばかりで、都内で夜の学びの時間をなかなか確保できませんでした。で、今週はそんな余波で立て続けにあります。日中は濃厚に業務です。本日は、慶應MCCにお邪魔してのキャリアアドバイザーの勉強会。テーマは大学生と就職/採用。六本木のハローで支援をしている仲間と私が問題提起者。詳しくはいずれ書きますね。


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