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入社式、新入社員研修について考える
今日までの3連休が終わり、明日からは通常のビジネスデー。とはいっても、この3日間も被災地支援、インフラ維持、社内の混乱立て直しなどのために多くの方が仕事をされていたことと思います。ただでさえ忙しい期末ですしね。

明日は22日、10日後には4月、新年度が待っています。

多くの学校では卒業式が中止されました。今後、入学式や新学期がどのくらいの影響を受けるのか今の時点ではまだよくわかりませんが、早稲田大学が入学式を中止し授業開始も一カ月遅らせるという報道がされています。浦安の明海大学なども液状化の影響で授業再開は未定のようです。そんなことはあっても、リスクを考えるときりがありませんが、卒業式・入学式くらいはやって欲しいとついつい情緒的には思ってしまいます。ただし、事務局の立場をみると、これまた中止にする気持ちもわかります。

新卒採用活動は「しばらく遅延」で大きな流れができました。今週、決断を求められることの1つに入社式と新入社員研修があります。基本的には粛々とやればいいと思いますが、いろいろな面での配慮が必要になります。ご自身もしくはご家族が直接震災に遭われた方への配慮はいうまでもありませんが、難しいのは地方出身者への配慮です。

東京本社の企業では、当たり前ですが入社式は東京の本社で行います。帝人が大阪で入社式を行うことにしたという報道がありましたが、普通の東京本社企業では無理なことです。

また、ほとんどの企業で入社式に引き続き新入社員研修に入ります。宿泊施設を伴う研修所を持つ企業、宿泊施設込みで外部会場を確保している企業であれば、そこに全員を缶詰にして研修を実施できますが、そうでない場合は、地方出身者はホテルやウイークリーマンションなどから通いで研修に通うことになります。もちろん独身寮が十分にある企業であればこれも問題ありません。就職して初めて東京に出てくるという新入社員も少なくはありません。周囲に身寄りもなく、交通機関にも精通していない中で、社会人へのスタートを切るのはかなり不安があるでしょう。何々線が計画停電が止まっているから迂回路をどうしようなんてのも知らない場所だと大変です。近所のどこにどんな店があるのかもわかりません。何よりも不安を分かち合う知人がいません。

こんな不安を会社はきちんと受けとめて、和らげてあげる必要があります。本人の不安もそうですが、送り出す側の親御さんの不安も小さくはないでしょう。

そんなことを考えつつものごとを決める必要があります。

安易なリスク・ゼロ化思想(言葉かを変えれば事なかれ主義ですね)、自粛思想(これもある意味では事なかれ主義かもしれません)でなんでもやめればいいという発想には絶対に反対です。私たちの役割は、節電には徹底的に配慮をした中で経済を通常にまわすことです。その観点からみれば、入社式も新入社員研修もしっかりとやるべきです。

しかし、意地になって何でも予定とおりに続けるというのも適切な発想ではありません。状況判断力が何よりも大切です。

新入社員研修の中味も再吟味する必要があります。近年では新入社員に強いプレッシャーを与えることによって意識変革を迫るタイプの新入社員研修が多くなっていますが、果たして今の状況にそういった研修が必要でしょうか。また、研修の期間についても再考の必要があります。場合によっては、早期に現場に送り出し、お客様の支援業務につかせた方が、新入社員研修よりも大きな学びと成長が得られるかもしれません。

この問題に関わらず、今は様々な人の気持ちになって、様々な観点から発想して、慎重にかつしっかりと担当責任者が腹決めをして決断をし続ける必要があります。これは、日常のほんの小さなことについても同じです。

《2011年3月21日》 小雨の中、朝の葛西臨海公園を次男と散歩。観光客があまり立ち入らない「鳥類園」の方は誰にも出会わずほんとうに静かでした。それからマックで朝マックの朝食。まぁ、いい感じの朝でした。


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【2011/03/21 11:45】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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