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シェアード・サービスは実業か虚業か ~SSC談話016~
最近、近しい会社で2社、給与業務のフルアウトソーシングに踏み出す会社がありました。人事シェアードサービスでいえば、いろいろな意味で曲がり角に来ているように感じられます。2000年あたりから、大手各社がこぞってシェアード・サービスに取り組み始めましたが、早期に導入した企業では立ち上げから既に10年近い年月が経過しています。人事ローテーションにより構成員も入れ替わり、グループ各社からは当たり前の組織としてとりえられ、当初あった新しいことに取り組む高揚感もなくなり……、といったところですが、そういう時こそ原点に立ち戻ることは大事です。

例えば、人事部の機能をシェアードサービス化するにあたっては、業務の「実業化」と「虚業化」という2つの側面がありました。

業務の「実業化」……もともと間接部門の業務であったものが、価格をつけて顧客にサービスを売るという業態に変わる。つまり、自分の仕事に価格がつき、それをサービスとして顧客に販売することとなる。品質管理や顧客意識といった今まではあまり意識していなかった概念が重要視される。顧客から評価されるとメンバーのモチベーションは高まる。自分たちの役割や、やっている仕事の価値が明確になってくる。いままでは間接部門としての「虚業」だったのが、「実業」に携わっているという充実感が出てくる。

業務の「虚業化」……もともと間接部門の業務であったものが、価格をつけて顧客にサービスを売るという業態に変わる。今までは自分の会社の社員のために愛情を込めて仕事をやってきた。シェアード化後もグループ他社の社員といえども大事な顧客にサービスを提供しているのは納得できる。ただし、顧客会社の方針には口を挟みにくいし、売上を達成して予算がつかないと業務改善も難しい。今までは間接部門とはいえ、自分の会社の事業に対して間接的でも貢献できる「実業」をやってきた。でも、他社の給与計算なんて「虚業」にしか思えない。

同じことをやっても、メンバーはこれだけ正反対の思いをもつ可能性があるわけですね。これはいうまでもなく、リーダーがどのように自組織を語るかの問題です。創世期には自然にこれがなされていました(立ち上げ期にはリーダーが必死に語らないと組織にならなかったわけですから…)が、今迎えている安定期をそのまま衰退期にさせないためには、改めてリーダーが自組織をどう語るかが大事になってきます。もちろん、これはシェアード・サービス・センターに限ったことではありません。

※「SSC談話」のシリーズは、私が人事SSCを立ち上げ、リーダーとして3年間試行錯誤の経験をしたことをベースに書いています。すでに異動して2年以上を経ていることと、あくまでも事業範囲が人事・給与・教育・採用のSSCであったことを割り引いてお読みください。不定期に思いつきで書いています。SSCに興味のある方は、左側の「カテゴリー」欄から「シェアード・サービス」を選択し、過去のバックナンバーも是非、ご参照ください。


※《2008年5月14日》 就職活動に終止符を打ち、入社する会社を決めた、という学生の皆さんからのメールがここのところ毎日のように来ます。今年は結構、いろんな学生とコミュニケーションとったんだなぁとまんざらでもない気持ち。送られてくるメールに書かれた1つひとつの判断に含蓄があり、なかなか凄いなと思います。就職活動が人を育てるってのもアリかな、と最近はちょっと思います。

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【2008/05/14 22:39】 | シェアード・サービス | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
こんばんは!

シェアードサービスの実態と虚像。
なかなか難しいですね♪

でもニーズがあるから、
ビジネスがある。

お客様にわかってもらうための
価値を伝える必要がありますね♪

すると虚業も少なくなると
思いますね♪

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【2008/05/15 22:28】 URL | アナタを180倍ハッピーにするぱぱ☆きんぐ #-[ 編集] | page top↑
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