内定者教育について①~内定時代の2面性
先週、「日本の人事部」が主催する「HRカンファレンス」にて、新卒採用をテーマにしたセッションでパネリストを担当させていただきました。3社の人事採用担当・責任者が出て、比較的好きなことをいうのですが、やっている方がなかなか意気投合して面白く楽しめました。やはり、真剣に仕事に向き合っている人は、近い感覚になるものだと改めて認識しました。

このパネルディスカッションは、極めて縛りの緩いシナリオ・レスな作りでしたが、それでも事務局から各社に1つずつテーマが与えられ、それぞれのテーマについてパネルディスカッションの中で10分ほど話をする時間をいただく仕掛けがありました。

私がいただいたお題は「内定者教育について」。

当日にお話した内容について、数日に渡って整理したいと思います。当日の話では埋めきれなかった行間も補足してみます。

まず、「内定者教育」について考える際に、「内定時期」とは何なのかということを整理する必要があります。例えば、10月の頭にどこの企業でも行われる内定者行事、この時点で残りの「内定時期」について、私は次のような話をしています。

「内定時期」には2面性がある。

①16年間にわたる学生時代の最後の半年間
②これから何年も続く社会人になる直前の半年間


この2面性において、何に重点を置くかが大切です。

私が社会に入った1985年。意識してか意識しないでかはわかりませんが、私が新卒で入った企業は完全に①に重点を置いていました。「内定時期」に課せられたのは、毎月会社から送付される簡単な会社資料や社内報に目を通し、人事部長宛にお手紙を書くこと、これだけです。それでも面倒でしたけれど。
大学時代という人生最大のモラトリアムを目一杯過ごせ、会社は必要最小限の邪魔しかしない、といメッセージだと勝手に受け取っていました。

私が初めて新卒採用・内定者教育・新入社員研修を担当したのはバブル後期でした。金融等を中心に内定拘束が華やかであった頃、私は原則的に拘束ゼロを貫いていまた。手続き的な面などでは必要最低限の回数集めますが、基本的にはそれだけです。そして、そうすることについての学生に対するメッセージは、次のようなものでした。

「内定拘束というのは『こいつ他にも内定をとっていて実はそっちに行こうと思っているかもしれないから、行けないように拘束してやろう』という人間不信がベースにある行為です。当社はあなたに責任を持って『内定』を出しました。信頼に足りる人物、信頼に足りる1人の大人であると、会社としての決断をした上でのことです。ですから、当社は『内定拘束』という『あなたを実は信じていません』という行為はしません。4月から机を並べて一緒に働こうという人に対して、疑った目線で接することはしません。皆さんは、4月からは嫌というほど仕事ができます。休日を除いては、毎日、会社に来ることになります。会社は3月までは可能な限り皆さんの邪魔はしません。きちんと自分なりに学生生活を仕上げて入社を迎えてください」。

もちろん、これらは本音そのものですが、人の少ない人事部のことですから、内定拘束をいない分だけ他の仕事にパワーを振り向けられますし、予算も節約できます。

この施策の前提には「内定時期の2面性」のうち「①16年間にわたる学生時代の最後の半年間」を重視しているという思想があります。そして、バブル後期というこの時代には、それで会社も世の中も成り立っていました。ですから、私たちは「2面性」のうち、こちらをより重視することができたのです。「②これから何年も続く社会人になる直前の半年間」であることも間違いないのだけれど、どうせ「何年も続く社会人」になるのだらか、そっちの話は社会人になってからやればいいじゃないか、という、ある種のゆったりとした感覚があったようにも思えます。

しかし、世は移り「内定時期」に対する認識は変化を余儀なくされます。

(長くなったので明日に続きます)
《2011年5月28日》 今日は評価者研修と、GCDFクライアント役のダブルヘッター。そして、それらの合間も、それが終わったあともひたすら仕事をしています。情報を結合しながら、新たな整理を導き出すというタイプのテーマが2つあり、1つはおおよそ姿が見えつつあります。他にもいろいろ仕事を抱えていますが、明日で何とか仕上げます。


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