経験軸とピープル軸 ~部下成長の2つのドライバ
先週の「HR戦略総合セミナー2011」での東京大学中原淳先生の「職場における人材育成研究のフロンティア」の内容をさくっと整理しようと思ったのですが、昨日はやや脱線して長々と書き連ねていました。

それにしても、本当にこのセッションは「職場学習論入門」として最適でした。ということは復習としても最適なわけです。で続きです。

昨日は職場で人が育たなくなったのはなぜかという仮説を2つ整理しました。

①職場変化仮説
②失敗不許容仮説


今日はそんな中で、個人の成長を促すメカニズムについてです。

部下成長には2つのドライバがあるといわれます。

①経験軸
②ピープル軸

なるほど、なるほど。少し緩めで素敵なネーミングですね。何となく、ここのところの中原先生はいい感じでゆるくなられているような感じもします。では、それぞれについて。

①経験軸

人は仕事経験で育ちます。これを否定する人はあまりいないのではないでしょうか。「真実の教育はすべて経験から生じる」といわれますが、ではどのような経験を、どのようにさせることがより育成につながるのかということが次に大事になります。

ここで出てくるのは「経験学習理論」ですが、中原先生はコルブのモデルを「業務」⇒「経験」⇒「振り返り」⇒「持論化」⇒「業務」(以降、サイクルの循環)と整理します。
そして、職場における他者からの介入としては、まずはストレッチした経験をさせること、そしてフィードバックを与えたり内省を促すことでしょう。ただ、こちらはピープル軸の方につながっていきます。

ストレッチした仕事をこなすことによって、次は1つ大きい経験学習のサイクルを回せるようになります。これが成長だともいえます。中原先生の『昨日の「背伸び」は今日の「日常」!』という言葉は成長をよく表しています。今、配属された新入社員の多くがこんな実感を持ってくれていると嬉しいのですが。

「振り返り」ではどう内省できるかがポイントです。上司や先輩としては、フィードバックを与えたり、内省するための問を与えたりすることが役割になります。このブログなんかももまさに「振り返り」「内省」「リフレクション」の場なのですが、はやり自分の言葉として外に吐き出すことが大切です。先日行った新入社員研修の振り返り会の中でも、さらに来年は「自分の言葉で語らせる」ことを強化しようという話になりました。

経験学習モデルでよくあるのは、果てしなき日常の中で「業務」⇒「経験」の行き来ばかりをして、「振り返り」に至らないというパターンです。ただ、これだけでもそれなりに人は成長します。しかし、限界があります。特にある年齢以上ではそうだといいます。育つ育たない以前に「業務」⇒「経験」の行き来ばかりでは、気持ちがいずれ消耗してしまう危険があります。また、タスクはこなすけれども、新たな価値を生むことができない人材を大量生産することにもなります。これは人材育成のあるべき姿ではありません。

「経験軸」はやはり職場における人材育成の王道です。職場とは仕事をする場所ですから、その仕事をすることによって人を育てる、仕事そのものに人を育てる要素があるということを前提にしないと、かなりつらいものがありますしね。

②「ピープル軸」

こちらは中原先生が著書「職場学習論」で語られている内容になります。人は職場で誰からどんな支援を受けているのかを定性的、定量的に紐といたのが「職場学習論」です。内省支援、精神支援、業務支援という3パターンの支援をそれぞれ誰から受けているのか、実は業務支援は同僚・同期から受けることが多い、上司からは精神支援を受けているなど、職場における育成は上司1人が担っているのではないということが明確になりました。特に内省支援ではそれがいえており、この内省支援が職場として機能している職場こそが、人を育てる職場となる可能性が高いわけです。

こんな職場をつくるためのキーワードは、月並みですがやはりコミュニケーションになります。人と人の関わりそのものです。

ということで整理してきましたが、何となく今日は整理が不完全燃焼です。どうしてなのかよくわかりませんが、そんな時は長く続けてもいいことがないので、このあたりでおしまいにします。明日に続きます。

《2011年6月7日》 朝から夕方はまで打ち合わせが11件続きました。スケジュール帳が縞々です。打ち合わせの合間にメールを観たり、資料を作ったり…、でも結局残業でメンタリング研究会火曜部会はドタキャンでした。皆様、ごめんなさい。やるなら終電近くまでやらないともったいないもんで。



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【2011/06/07 23:41】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
まとめ
中原です。

素晴らしいまとめをありがとうございます。
僕にとってもよいリフレクションになります!

中原 淳
【2011/06/08 07:30】 URL | 中原淳 #4fh/MrmU[ 編集] | page top↑
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