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悩ましいんだけど絶対に採用できない人
新卒の最終面接選考をやっていて思うことがいくつもあるのですが、悩ましいんだけど絶対に採用できない人っていうのがいます。

それは、選考はすべて終わったのですが、結局どういう人なのかを自信持って判断ができない人です。

もちろん限られた時間の中ですから、応募者のすべてを理解して採用することなど絶対にできません。ただし、最終面接官の責任として、少なくとも自分としては、この応募者はこういう人だと判断できるので、採用することを決断できるという流れが作れないと採用するのは難しいのです。

おそらく投資案件に最後にGOを出す経営者の気持ちに似ているのではないかと思います。その投資案件が絶対にうまくいくかどうかの保証などどこにもありません。でも、様々な材料を集めて判断し、最後は経営者としての決断を下すわけです。その際にこの投資案件の内容については判断しきれない部分がたくさん残っていては、最後の決断はできないでしょう。

二次面接官のコメントにたまにみるものとして、「この学生は○○と○○では非常に秀でていると感じるが、××の面での不安が残るがそれは確認しきれなかった。ただし、二次選考で不合格にする人材ではないので、次の段階で最終的に判断いただきたい」みたいのがあります。気持ちはわかるんですが、最終面接官としてはつらいですね。仮に最終面接官が同じ状況で面接を終えたとすると、もうリファーできる人はいないわけで、結果的には「不合格」とせざるをえません。

そんなことにならないために、面接スキルを磨いたり、あれやこれやと工夫はするのですが、なかなか万能の面接官への道は程遠く、わかりきれずに判断できないので決断ができないという結果にいたるケースは少なくありません。また、学生が面接で素を出さない傾向もあるので、さらに世の中は複雑になっています。

時折、「面接の途中まではいつもいいのですが、どうしてもなぜか最終選考で不合格になってしまいます」という学生の方に出会いますが、こういったことが原因かもしれないのでよく振り返ってみるといいと思います。

「わかりきれなかった」学生の大半は、面接がかなり上手な学生です。面接が上手でそれなりにそつなく答えてしまうのでその人が本当にどういう人なのかに、自信が持てません。もちろんもう少しかわいいパターンとしては、面接がプレゼンになってしまう学生というのがいて、何を聞いても用意してきたパワポのスライドにある内容に結び付けて答えようとしてしまい、面接がコミュニケーションにならず、結局、用意したパワポのスライド数はわかっても、その人のほんとがわからないというのもありますが、こういったパターンだと、わかろうがわかるまいが合格するのは難しいですね。

よくいうのですが、一番よい面接というのは、途中から面接が「世間話」に近くなります。「世間話」というのは、極めてナチュラルなコミュニケーションの場を意味しています。等身大のその人がみえて、その人の言葉で、その人の関心があることを語っています。そういった面接になると、こちらも安心して採用の決断をすることができます。

最終面接というのは、採用する・しないの二択の結論しかありません。分析評価をしてみても、点数化をしてみても、意味がない、しんどい世界です。最終面接をしていて何となく感じたことを少し整理してみました。


《2011年7月24日》 世の中すごいことに我が家の夕食メニューもカレーだったのですが、突然「一之江二郎」に行くことになったものの開いておらず(日曜定休だったっけ)、新小岩の「燈郎」に回り込もうと思ったら超長蛇の列で断念、一応「一燈」も覗いたら同様に長蛇の列、で小岩の「澤」にて食べたとさ。明日の朝ごはんはカレーです。


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