採用面接についてです。
通常、採用面接は数段階に渡って行われます。 最初が担当者、最後が役員面接という感じて、プロセスを経るごとにいわゆる偉い人というか上位者が出てきくるのが普通のようです。 この春に人事でも中途採用をしました。でも、私のやる面接プロセスはまったく異なります。決定権者であり、責任者である私が基本的に一次面接を担当します。二次面接、三次面接はリーダークラスが担当します。普通とは順番が逆になります。さらには、できる限り、二次面接、三次面接の終わりくらいに私も面接室に乱入するようにしています。そうすると3回あって決められるのです。 最終決定権者が一次面接をすれば、絶対に採用しない人は二次面接以降がありませんから、トータルでは相当に面接回数が効率化できます。 また、一次面接をすべてみてみると、紹介会社が上げてきたレベルがよくわかります。紹介会社の当社に対する理解度、当社への思い入れがよくわかります。 さらには、一次面接、二次面接で面白い人材が落とされるのをふせぐことができます。 そして、何よりも大切なのは、応募者に対してインパクトがあります。一次面接で特に面白いと思った場合(採用したいと思った場合に近いですが)、二次や三次に乱入してさらに確認をすることができますし、惹きつけをすることができます。 以上、悪いことは1つもありません。 と思っていたところ、本日、酒席を一緒にした大手人材会社の社長さんが、ほぼ同じようなことを言われていました。ただ、その理由は一味違います。 中間層に一次面接や二次面接をさせると、意識的にか無意識にかは別にして、自分よりも優秀な奴は採用しないという意見です。自分よりもとんがって優秀な奴であれば、いいんだけど当社には合わないなどといって不合格にされるということでしょう。また、自分が制御できる相手でないと採用しようとできないということもあります。これはなるほどです。 やはり、決定権者が一次面接をするのは有効なのだと思います。ただ、二次、三次であまりに評価が良くないときは、もちろん採用には至りません。一次、二次、三次といっても、段階的に合否を決めるわけではなく、3回の面接を総合して決めるわけです。 で、難しいのは新卒採用です。これはさすがに一次面接にすべて入ることはできません。 毎年毎年、面接をしていて似たような学生しかあがってこないなぁという感想があります。これは、①日本中の学生が似たようになってしまっている、 ②当社に応募する学生が似たようになってしまっている、 ③一次選考、二次選考で似たような学生しかあげないようになってしまっている、 のいずれかに違いありません。 たぶん、いずれも該当するのではないかと思いますが、③の要素がとても心配です。 そもそも、「当社が求める人材像」などを明確に言語化して決めると似たような人材ばかりがあがってきてしまい、最終面接官は退屈です。選考シートをマニアックにして、求める人材像を反映するようなものにしてしまっては、ノーマルな人材しか採れなくなってしまいます。 また、こんな学生あげたら怒られるかななんていう防衛本能が面接官にはゼロとはいえないでしょうから、そんなメンタリティから異質の人材はあがってこない可能性も高いです。私が一番嫌な一次面接、二次面接官のコメントは、「特にここが秀でていて採用したいということではないが、レベルではあるので次の段階で判断いただきたい」という奴です。基本的にこういうコメントで上がってくると採用する気になりませんし、何のために二次面接をしているんだろうとも思ってしまいます。少なくとも二次面接官が採用したいと思わないような人材が、それも異色っぽくない「レベルな人材」を会社が採用するものでしょうか。 あれこれと勝手に書きましたが、採用面接は本当に難しいので日々工夫をして変えていくしかありません。不合格にした人材が入社したら活躍したのかしなかったのかがわからないだけに、効果測定も容易にはできない分野です。少なくとも、自分のポリシィは持ち、常に創意工夫を重ねたいものです。 《2011年8月3日》 水曜日は外食の日。本日は丸の内ブリックスクエアにおりました。 ![]() ![]() ![]() ↑ブログランキングというのに参加してます。よろしければクリックして一票投票を
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初めてコメントを書きます。
おそらく中学の時の同級生であろうあなたのブログを興味深く読みました。 私も現在月に5人程度の新卒採用面接官をしますが、同じような若者が応募してくるという感覚は昨年から続いています。 どこも同じ状況なのかもしれませんが、自分とこの会社をきちんとアピールしきれていないという会社側の責任も多分にあるように思える今日この頃です。 |
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