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キャリア教育というのは、早晩なくなるのではないか
先週、ある大学で実施した4日間の「仕事発見プログラム」の最後の1時間でお話をしたことですが、今でいう「キャリア教育」というのは、早晩なくなるのではないかと思っています。

もちろん本質的な「キャリア教育」の重要性は少しも色あせないのですが、表面的で就職活動事前対応的な講座はどんどん色あせていきます。

例えば、5年先、10年先のキャリアを考えるということはどういうことでしょうか。いまだに「当社に入社したら10年後に何をどのようにしていたいですか」とかいう質問を面接でする面接官もいるでしょう。これって、本当におかしくはないでしょうか。

すでに1年後の経済状況も読めない時代です。日々、正解が変わっていく中で戦うことが求められている時代です。そんな時に5年先、10年先のキャリアを固定的に考えるというのは、あまりに能天気で地動説的で傲慢な発想ではないでしょうか。もちろん自分の軸を持つことは大切ですが、仕事もしたことがない学生時代にそこまで強固な軸を持てるわけもありません。

「当社に入社したら10年後に何をどのようにしていたいですか」とかいう質問を面接でする面接官には、まず自分からその質問への回答を示して欲しいと思います。社会人であれば、とうぜん10年後の環境予測なくして自分のキャリアも何もないでしょうから、どれだけの社会人が学生にそれを説明できるものでしょうか。

で、私たちはどうすればいいのでしょうか。

数日前にも書きましたが、自分の頭で考える力を磨く以外に道はないと思っています。そのためにも多様な経験が必要です。
今回の震災がもたらした1つの怪我の巧名は、普通の国民もマスコミのいうことや政府のいうことを鵜呑みにしてはいけないという当たり前のことに気づいたことです。素直な日本人は、新聞の活字やマスコミの電波は正しいと思いがちでワイドショーのいうことや、偏った○○評論家のいうことすらも真実だと勘違いしてきた人が多いのですが、どうもそうじゃなかったのかもしれないと誰しもが疑い出したことです。

では本当の真実を見極めるためには何をすればいいのか。
答えは3つだと思います。

まずは自ら勉強をすることです。そして多様な価値観の人に触れることです。それらを踏まえて自分の頭で考えることです。

そして、大学生活の中でこれらは十分にできるものなのです。

このブログで過去に引用したことがありますが、数年前にインタビューをさせていただいたある大学のキャリアセンターの責任者の方のお話をまた引用します。

『外注業者が提供するキャリア教育のメニューは良くできたものであり、それなりの「気づき」を学生にもたらすものの、あくまでもパターン化された「気づき」であり、実生活から得られる「気づき」とはまったくレベルが異なる。就職のための切り離されたキャリア教育ではなく、大学での学習生活・課外活動全体がキャリア教育であり、それを機能させることが大切だ』

まったく同感です。

冒頭の言葉を少し修正します。
『「キャリア教育」というのは、早晩なくなるのではないかと思っています』と書きましたが、「キャリア教育」の真の浸透と拡散がいずれ、まっとうな大学では起こることを期待しています。「キャリア教育」が日常から切り離されたものではなく、大学生活全体に浸透と拡散することによって、「キャリア教育」という言葉がなくなる……、そんな時がきっとくると信じています。そして、そんなことを実現させうるプレーヤーが大学内にも随分と増えてきています。


《2011年8月18日》 4日間の北海道生活を経て東京帰着。なんですかこの暑さは。


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