大きな絵を描き、広く関連する人びとを巻き込み、…
ちょっとリーダーシップについて整理する必要が出たので、自宅の関連書籍をパラパラとみていました。何か1冊をまず人に勧めるとしたら何かなぁと思ったのですが、やっぱり金井壽宏先生の「リーダーシップ入門」あたりかな、と思います。

「リーダーシップ」に関する定義は山ほどあるのですが、この本の中で金井先生は

    「大きな絵を描き、広く関連する人びとを巻き込み、絵を実現すること」

と定義されています。私はこれがとてもしっくりきます。この定義は3つの要素に分解されます。すなわち①大きな絵を描く、②広く関連する人びとを巻き込む、③絵を実現する、です。

そして、この要素のうち最初の2つは、なぜ今、これほどまでにリーダーシップが大切だと世の中で言われているのかを端的に語っています。

まずは「大きな絵を描く」ですが、やることが決まっている世界ではことさら改めて「絵を描く」ことは求められないわけです。つまり、リーダーシップは求められないわけです。そんな世界で大切なのは、きちんと適性な管理を厳密にすること、リスクを排除することの2つです。確立された安定的なビジネスモデルのもとでビジネスを推進できる企業はこれでいいのです。イノベーターもリーダーも必要ありません。しかし、21世紀の日本にそんな状況に置かれた業界や企業が果たしてあるでしょうか。

まさに今は「やること自体が決められていない時代」に突入して久しいといえます。概して歴史的に儲かるビジネスモデルが確立している伝統的企業でリーダーシップ不全の問題が出やすいように思いますが、これは当然のことです。こうやれば儲かるという仕組みがしっかりしていた企業では、1人ひとりのリーダーがやること自体を決める必要はなかったわけですから。ひたすらリスクを低減させ、仔細にわたる管理をすれば利益は最大化したのです。でも、パラダイムが変わったのですから、リスク排除と仔細な管理に明け暮れては、そのような企業は早晩、滅び去ります。

2つ目は「広く関連する人びとを巻き込む」です。リーダーシップの対象となる範囲は会社組織上の部下だけではないですね。「絵を実現させるため」に関連する人すべてを動かす必要があるわけです。それは、社内の他部署の人間であり、仕入先であり、お客様であったりします。直属の部下であれば、人事権や予算を握っている上司にいやいやついてくるかもしれません。しかし、そうでない人を動かさなければならないのがリーダーです。そのためには命令ではなく、心を動かすことが必要になります。そして、ビジネスはますます複雑になり、「絵を実現させるため」に動いてもらわなければならない人は多岐に渡ります。社内だけを見渡しても、派遣社員・業務委託などの雇用形態が入り組み、外国人など多様な人々がいます。まさに「広く関連する人びとを巻き込む」ことなくしては成果を上げられない時代です。

という塩梅に、とても基本的なことを整理していました。

《2011年10月30日》 うーん、残念。でも、明日は勝つか引き分けるぞ。
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