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留学生30万人計画と日本の教育投資
私の母校でも随分と外国人留学生が増えたように感じますが、現在の日本国内に在学する留学生数は11万8千人と、10年前のほぼ倍の規模に増加したそうです。しかし、アメリカの56万5千人、イギリスの36万6千人と比較すると依然としてかなり少ない数で、留学生が学生全体に占める比率も3.3%にとどまり、イギリスの24.9%、ドイツの12.2%等に比較してかなり少ない水準に落ち着いています。

4月に中央教育審議会が行った教育振興基本計画に関する答申には、留学生30万人計画が盛り込まれています。留学生の受入にはそれなりのコストがかかるものであり、12万人弱を30万人に持っていくためには、周到な投資計画が必要となるものですが、省庁間の綱引きもあって教育振興基本計画には投資目標額は明記されていないそうです。予算的な目処のない中で人数の目標だけ掲げられているということになります。

以前にこのブログでも以前にこのブログでも扱ったことがありますが、日本の教育投資の貧弱さには憂慮すべきものがあります。5月26日付の日本経済新聞にて、お茶の水大学の郷学長(中央教育審議会大学分科会、制度・教育部会長)がやはりこの教育投資に憂慮する話を書かれていました。

高等教育への公財政支出のGDP比、学生1人あたりの教育費等の指標では、日本はアメリカの半分程度にとどまっています。また、OECD諸国の1人あたりの教育費は過去5年間で各国平均では2割増えているにも関わらず、日本はマイナスとのこと。次世代への投資を日本だけが怠っているわけです。社会保険料・国債発行などで巨額の負債を次世代に押し付けようとしているわけですから、せめて教育投資くらいは他の先進国並みの大盤振る舞いはしてあげたいものです。

実は大学教育の実態というのは、なかなか私たちに伝わってきていません。このあたりを郷学長はいろいろと指摘されています。
博士課程在学者の多くが奨学金を受けて持ち時間すべてを学業に投入できるような教育基盤が整っている他の先進国に比較して、日本の博士課程在学者の約7割が経済的な理由からアルバイトをせざるを得ず、学業に専念できる状態ではないこと。大学進学率が高まってきているものの、先進国の中では日本は低位に位置すること。学生の構成が若者に偏重し、OECD平均では20%程度いる25歳以上の学生は日本では3%程度にとどまること、等々。

このテーマ、我々も関心と問題意識を持つ必要があります。日本の高等教育投資を拡大することを公約に掲げる政党には投票をしたいですね。他の政策はあまりどうせ変わりませんから、多分。



※《2008年6月6日》 夜には西麻布の「アルポルト」へ。初めてお邪魔しましたが、料理もホスピタリティもよいですねぇ。シェフの1つのあり方ですね。夏の初めのメニューでした。広尾から歩くと、最後の坂がきついです。

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