「見返りのない支援」
慶應義塾大学SFC研究所キャリアリソースラボラトリーのキャリアアドバイザー2011年12月度登録スーパービジョンでした。ちゃんと書いてみましたが、長いです。大大遅刻でしたので、ディスカッションには入れず。

最後にのセッションで花田光世先生が面白い話を取り上げられていました。

360度フィードバックを、現上司と以前の上司にやってもらうと、自由記述欄に書かれる内容に顕著な差異が出てくるというのです。

現場の上司の場合は、職場の中での問題解決や職場の活性化といった問題が良い方向に向くことに注視してしまいがちであり、スキルの向上や職場での業務プロセスの改善につながる行動に関する記述が多くなるといいます。
これに対して以前の上司は、一段高い見地からみることができ、人間力系、マインド系、動機系のコメントが並ぶというのです。
確かに現在の上司はどっぷりと当事者です。今の職場を適正に切り盛りするために、育成の観点も近視眼的になりがちな傾向が出るのでしょうか。

で、話はキャリアアドバイザーの役割に移ります。

花田先生の問です。
社員の支援の第一の提供者はあくまでも現場の上司であり、支援の本質は現場であり、キャリアアドバイザーはその補完的な役割であるというキャリアアドバイザーは多いが、違うのではないかというのです。

上司はもろに当事者であり、社員に対して「見返りのない支援」を提供することはそもそも難しい存在だというのです。ですから、その部分をキャリアアドバイザーが担う、キャリアアドバイザーこそが「見返りのない支援」を提供できるというのです。少し煙に巻かれたような感じもするのですが、以前の上司の視点をキャリアアドバイザーは当然に持ち、「見返りのない支援」を提供するのだということなのでしょう。

ただ支援というのは、ある作用をしてそれに対する反応があり、その反応が価値観的にマイナスではない結果になるという行為なのではないかと思います。だとすると、支援によって何かが必ず得られるので「見返り」はあるような気がしますし、そもそもそうでないと「なぜ支援をするのか」がわからなくなってきます。どちらかというと「合目的的ではけしてない支援」という感じだと私にはしっくりときます。

いずれにしても、職場は目的合理性に溢れています。そして、目的合理性に染まった世界では、成長の伸びしろはきっと矮小化されます。そこに違った角度からキャリアアドバイザーが関与できるといいのかなと思いました。

私は企業内専任キャリアアドバイザーという役割の人を擁する企業に在籍したことがないので、よく感覚的にわからないところがあるのですが、この問題はキャリアアドバイザーの評価のテーマにぶつかります。「見返りのない支援」を生業にする人に対して、成果主義の物差しは適用できるわけがありません。花田先生は評価をしなくていいといったことを断言させていましたが、それは確かにそうなのかなと感じます。ただ、企業全体の物差しがそれを許容してくれるかどうかですね。

《2011年12月17日》 パシフィコ横浜にてマイコミの就職活動エキスポ。年に1回くらいはこの手の大規模イベントもいいですね。立派な若者は、たくさんいます。


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