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【INHOUSE】第2回③
【INHOUSE】に関して中原先生がブログで「内製」と「内製化」を言葉として整理されています。

で、少し昔のことを思い出しました。
2000年の7月、我が家がハワイ旅行に旅立つ前の日に、前職の企業が持株会社を設立して事業別に分社をする施策を社内発表しました。翌年4月に発効予定の会社分割法制を適用させて、翌年7月に実施しようとするものです。

これを「分社化施策」といっていました。そして、翌年の7月の分社を過ぎても「分社化施策」といい続けていました。「分社化施策は成功だったのか」などといった感じで。

これには強烈な違和感がありました。私はこれを「分社施策」というべきだと思い、特に分社実施日以降に私が作成する資料などではそう表現しました。ただ、相変わらず会社全体は「分社化」といい続けました。

「~化」というのは、A地点からB地点に移ることに着目をしています。つまり分社以前という世界から、分社後という世界へ。ですから、これに着目するということは、分社という行為に着目することになります。これに対して、分社施策という言葉は、分社をした後に果たしてどうであるかということ(状態)に着目します。毎日しつこく出てくる金井先生の言葉ですが、分社化施策という言葉は、ドゥアブル的な言葉であり、分社施策という言葉は、デリバラブル的な言葉であるように感じます。ですから、分社1年後に「分社化施策は成功であったのか」を問うことに意味はなく、問うのであれば「分社施策」なのだというのが、当時の私の思いでした(もちろん金井先生のお話を伺うはるか以前のことでしたので、ドゥアブルだのデリバラブルだのという言葉は考えもしませんでしたが)。

「内製」と「内製化」を考える場合、このような言葉尻の問題に加えて、主語というか、どの登場人物に着目するのかという観点もありそうです。「内製化」という場合には、実際にインストラクション・ファシリテーションをする人により注目している感じがします。要するに、前面に出る人が外から中に変わることが「内製化」という感じがします。「~化」という言葉は、変化が目に見えないと使いにくい言葉ですから、そんな感じになるのかもしれません。昨日書いたような「丸投げ」をやめて会社担当者がイニシャティブをとることも、内製化といっていいように思いますが、ちょっと言葉としてはしっくりとしない感じもあります。

中原先生は「内製」という言葉について、「企業人材育成のあり方を、企業内部の人が、経営戦略と現場の状況をみすえた上で、自らビジョンを描き、イニシアチブをもったうえで実行可能にしていくプロセス」と定義されていました。中原先生も書かれているとおり、これって確かに人材育成の行為そのものです。でも、なぜ増田弥生さんとのセッションを経て、この定義に私たちがしっくりとしたものを感じてしまうのかということを考えると、「経営戦略と現場の状況をみすえた上で」「自らビジョンを描き」「イニシアチブをもったうえで実行可能にしていく」ということが、実は容易にはできていないという肌感覚を持っているからでしょう。

中原先生が引用されていたHall(1984)の定義では、人材育成とは「企業が経営戦略・経営目的達成のために必要なスキル、能力、コンピテンシーを同定し、これらの獲得のために従業員が学習するプロセスを促進・支援することで、人材を企業経営に計画的に供給するための活動と仕組み」とされています。

ただ、やはりここに日本の特殊性があったように感じます。「企業が経営戦略・経営目的達成のために必要なスキル、能力、コンピテンシー」というものにオリジナリティが必ずしも求められなかったのが、しばらく前までの日本企業だったのでしょう。

部下が提案を持ってきた際に経営者がする典型的な質問に「同業他社はどうしているのかね」というものがあります。「同業他社も既にやっています」と聞いて、安心して「では当社もやってみるか」という経営者と、「それじゃ当社はまったく違うやり方を考えなきゃ駄目じゃないか、ばか者」という経営者のどっちが多いでしょうか。前者のような風土であれば、丸投げもまたOK。競争優位性自体が求められていない世界ですから、同業他社で実績をあげたコンサルを使うのもありです。

言うまでもなく、これは今や昔の世界。ただ、日本のビジネスパーソンのすべてがここから脱却できているのかは疑問です。

私たちはラーニング・イノベーターを自認したいと思っているわけですから、選択する道は明確です。それにしても、今日のブログも書きながらあっちふらふら、こっちふらふらといつものとおりです、すみません。

《2011年12月26日》 折りたたみペットが壊れたので、廃棄処理しました。夜中に近い時間に粗大ゴミ置き場に現れるのは、ちょっと怪しい。
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【2011/12/26 23:57】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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