エンジョイメント系の学ぶ力~経験学習の3要素
神戸大学の松尾睦先生が整理されている経験から学ぶための3要素の復習です。

 ①ストレッチ…問題意識を持って、新規性のある課題に取り組む
 ②リフレクション…行為を振り返り、知識・スキルを身につけ修正する
 ③エンジョイメント…仕事のやりがいや意義を見つける

私がこのお話を始めて伺ったのは、ラーニングイノベーション論だったはずですが、ストレッチとリフレクションというのは、そりゃそうだよなと誰しもが思うものですが、これにエンジョイメントという言葉を加えられたところが、松尾先生の素晴らしいところではないかと感動したのを覚えています。そう、人はストレッチとリフレクションだけだと続かないのです。ストレッチとリフレクションだけだと、誰もが「仙人」になってしまいそうです。

ただ、エンジョイメントという日本でもおなじみの言葉を使用したがために、誤解を受ける可能性も出てきます。極端な誤解でいえば「楽しけりゃいい」という感じで楽しみを追及していくというとらえ方です。

松尾先生の定義は「エンジョイメントとは、仕事自体に関心を持ち、やりがいや面白さを感じることで意欲が高まる状態、および仕事をやりきることで達成感や成長感を感じている状態を指します」(P104)とあります。

ただ、これも定義ですので、やや綺麗過ぎます。現実のインタビューからの言葉が重みを持つのでこれもいくつか引用させてください。

『やりたいことにこだわり過ぎる人は伸びません「サラリーマンとはこういうものだ」と腹をくくり、達観できる人は伸びます。腹をくくり、覚悟を持って臨めば、成長のための根っこができるのです』(多くのヘッドハンティング業務を経験してきた経営者)

『自分に合う仕事なんかないですよ。自分が仕事に合わせないといけないでしょう。だって、まるで経験のない人が、あれもダメ、これもダメと言っていたら、やる仕事なんてありませんよ。没頭すれば、その仕事がだんだん好きになりますよ』(すきや橋次郎 小野二郎氏)

『イヤなことでも集中して続けていると、面白いとか面白くないとかの境界があいまいになり、肯定的な変化が起きます。なんだか楽しくなる瞬間や、「これは何だろう?」という意外な発見です。そうした面白さの兆候が現れてきたら、それも逃さずに深掘りすると、当初つまらないと感じていた仕事にも、やりがいを感じるようになります』(とあるマネージャー)

これらのインタビューを読むと、エンジョイメントの意味が少しわかってきます。

松尾先生はエンジョイメントを得るための方策として3点をあげています。(P105)

方策1.集中し、面白さの兆候を見逃さない
方策2.仕事の背景を考え、意味を見いだす
方策3.達観して、後から来る喜びを待つ

逆に指導者側もこれを意識すればいいのですが、指導者が意識して直接的に提供できるのは、方策2だけかもしれません。方策1は何よりも本人が前向きに、もしくはせめてニュートラルに仕事をとらえない限り難しいところがあります。最初の配属場所をずっといやだいやだと思っている新入社員にはなかなか難しいところがあります。方策3については、なかなか若手には厳しいものがあります。成長実感というのは必ずしもすぐには得られないものだということを受け入れられない「せっかち者」がどうしても増えています。

実は、ストレッチ、リフレクション、エンジョイメントの3要素のうち、エンジョイメント系が一番大切なのではないかと思います。これがある程度、満たされることによって、ストレッチ系、リフレクション系は結果としてついてくるところもあります。

《2012年1月5日》 始業2日目。正月の雰囲気はもうまるでないですねぇ。でも、やっぱり仕事は楽しいです。

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