ストレッチ系の学ぶ力~経験学習の3要素
神戸大学の松尾睦先生が整理されている経験から学ぶための3要素のうち、昨日はエンジョイメントを取り扱いましたが、今日は基本に戻ってストレッチについてみてみます。

 ①ストレッチ…問題意識を持って、新規性のある課題に取り組む
 ②リフレクション…行為を振り返り、知識・スキルを身につけ修正する
 ③エンジョイメント…仕事のやりがいや意義を見つける

成長のためにはストレッチが必要、背伸びが必要ということは、多くの人が指摘します。スポーツの世界なんかでもそうですね。このストレッチには2つの難しさがあるようです。

1つ目はどのくらいストレッチすればいいのか。
松尾先生がラーニングイノベーション論に登壇された際にうかがった話では、プロジェクトマネーシャーの場合は一般的には120%、コンサルタントの世界では150%かもしれないといったお話でした。製粉業界の出荷目標だと101%でもストレッチなのですが。その際に、松尾先生の話を受けて中原先生がわれわれ受講生に「あなたはどのくらいのストレッチが適切だと思うか」という問いをされました。110%から150%までばらつきましたが、120%と130%にかなり集中していました。ただ、この問題、テーマと相手によっておのずと考え方は変わってきます。そのあたりの臨機応変さも必要なのかもしれません。

そしてもう1つはストレッチする機会が与えられない人はどうすればいいのか。
私は幸いにも仕事に恵まれた方であり、あまりそういった気持に陥った経験がありません。でも、成長意欲が高い人がストレッチの機会を与えられないということは、非常にきつい状況だということは理解できます。

こういったことも踏まえて松尾先生は3つの方策を整理されています。(P75)

方策① 挑戦するための土台を作る
方策② 周囲の信頼を得てストレッチ経験を呼び込む
方策③ できることをテコにして挑戦を広げる

比較的伝統的大手企業においては、本当に激しいストレッチ経験は20代後半から30代にかけて巡ってくるケースが多いようです。それまでに自らの土台をどう作っているかで、ストレッチ経験を乗りこえられるかどうかはかなり違ってきます。もちろんだからといって合目的的に経験を積む必要ないのですが、何にしても与えられた仕事を徹底的にこなすことなのでしょう、しかも自分なりの視点を持って、オリジナルを意識して。そうこうしていると方策②のように誰かがみてくれていて、さらには方策③のように世界が広がってくるというものでしょうか。

もう1つの問題である過剰なストレッチへの対応というのは、なかなか難しいものがあります。ますます、出来る人に仕事がまわってくる時代です。組織の仕事を適切にデザインしないと、まったくストレッチのない仕事をやっている8割の人と、目茶目茶ストレッチに満ちた仕事をしている2割の人という組織ができあがってしまいます。そんな中で、給与水準が歴然と違えばいいですが、横並び的な処遇が続くと、もう2割の人は気持ちが持たない可能性があります。

過剰なストレッチに陥っている場合の対処策の1つとしては、他者との関係があげられます。自分でやりきれない場合は、他者を使う以外になかなか方策はありません。指揮命令系統以外の人をうまく自分の仕事に使うことができれば、過剰なストレッチを対処することが可能になります。他に、何かいい方法、ないですかねぇ。

《2011年1月6日》 新年始業3日目。とりあえずは追っかけられる感なく仕事ができていますが、明日も昼からお仕事です。


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