先日、ある研修ベンダーから聞いた「丸投げ」の話です。
研修自体を「丸投げ」したり、企画提案まで「丸投げ」するというのは、まぁ聞く話ですが、研修フォローを「丸投げ」しているという話です。 今や研修をやること自体が自己目的化しているような能力開発担当者はさすがに減っており、研修前⇒研修⇒研修後までをトータルでデザインできて初めて少なからず研修の効果を担保できるとの認識を持っていると思います。その会社の担当者もたぶんそういう思いはあるのでしょう。だから事後フォローを入れたのでしょう(もしかすると研修ベンダーの意見を無判断に取り入れているのかもしれません)。 ただ、そのやり方が「丸投げ」です。 その理由がまた振るっています。「人事の人だと、誰もほんとのこといわないでしょ。だから、やってよ」。まあ、確かにそんな傾向はもちろんあります。だから、人事担当者は皆、必死に現場との関係構築をしようと努力しているわけです。信頼を得ようと努力しているわけです。研修のあとは、現場に入り込む最大のチャンスです。 そして、そういった企業に限って、サーベイやアセスメントが好きなのだそうです。様々なデータをもとに現場はどうなっている、現場は何を求めているなどということを理論構築して経営層とのやりとりをするのでしょうか。ほとんど現場との対話をせずに。 ほんとにそんな人事部があるのかどうかはわかりませんが、そんな話を聞いて思い浮かべるのは、CNNが流す湾岸戦争のミサイルによる空爆の映像です。あの時に私たちがまず感じたのは、リアル感のない映像の中での戦争でした。でも、実際の現場はリアルそのものです。壮絶な死体も累々としてあります。データではなく、1つひとつの事実にリアルに迫ることによって、本当の施策は出てくるはずなのですけどね。 ただ、自分も少なからずそんな楽をしてしまう傾向があるんじゃないかと、常に疑っていかないといけないですね。いずれにしても、いろいろな人と四方山話をしていると、いろんなことを感じ、考えることができます。
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