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図書紹介: 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック著 (早川文庫)
先週の土曜日に続けて、フィリップ・K・ディックの作品紹介です。例の書評はこの本にすることにしようと思っています。大丈夫かなぁ。明日にでも書いてみます。

とにかくディックの作品の魅力は、何が真実であるかという問題は、気づいてみると相対的な問題になってしまっており、結果的には常に現実を疑えということになるところですかね。これって、ビジネス感覚的にも大事なことだと思うんですよね。

本書の舞台は核戦争で半廃墟となった未来の世界です(ディックの作品にはこんな舞台設定が多いです。冷戦時代というのはこういう感覚が身近だったのでしょうか。怖いことです)。地球には一握りの人間だけが住み、多くは火星への移住を余儀なくされています。火星での過酷な生活を支援するために移住者にはアンドロイドが配給されています。アンドロイドはいわゆるロボットではなく、生物的有機的に作られているので、まったく人間そっくり。人間のように感情も持ち、模造された記憶すら持っています。
主人公であるデッカードは、火星で罪を犯し地球に逃げ込んだアンドロイドを始末することによって賞金を稼ぐことを職業としています。そして、最強のアンドロイドチームが地球に逃げ込み、その始末を命じられます。アンドロイドは人間とまったく区別がつかないので、なによりもまずアンドロイドであることを証明してから始末をしないと、間違えて人間を殺すことになりかねません。そこで使用するテストが、感情移入度テストという質問法なんですね。修羅場で悠長に質問法を使うあたりがなんともいえません。アンドロイドの一部は自分を人間だと思い込む記憶を植え付けられているケースもあります。感情移入テストによって初めて自分がアンドロイドだったことを知る…なんてドラマも出てきます。こうなると、誰が人間で誰がアンドロイドなのかが渾然としてきます。一時は主人公自身も、自分はもしかしてアンドロイドだったんではないかと思い、自らに感情移入度テストを試す、なんてちょっと哀しい場面も出てきます。

この作品の素敵な別のモチーフが、電気動物達です。放射能により地球の動物の大半が絶命しており、動物は大変な貴重品です。本物の動物をもてない人は、本物そっくりの電気動物で心を癒しています。主人公のデッカードも、もともとは本物の羊をもっていたのですが、ある日に病死して以来、隣人にもばれないように電気羊を飼っています。まるで本物の羊のように大事に……。電気猫、電気蜘蛛、電気ヒキガエルなども重要な登場人物になっています。

本書はハリソン・フォード主演の名作映画「ブレード・ランナー」の原作としても知られています。ディック作品は実は数多く映画化されているんですね。原作と相当にテイストが違うのも多いですが。


アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
(1977/03)
フィリップ・K・ディック浅倉 久志

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※《2008年6月14日》 本日は昼はメンタリングの勉強会、ただし、残念ながら時間的にほとんど参加できずに山手線の某駅にお邪魔して別の勉強会。駅長さんがアテンドしてくださり、駅の裏側見学もありました。

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【2008/06/14 23:52】 | 書籍紹介 | トラックバック(0) | コメント(1) | page top↑
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コメント
おはようございます♪

おーーーーーー
なんかおもしろそうですね♪

ワタシもぜひ読んでみようかな?

応援ぽちっと!
【2008/06/15 06:52】 URL | アナタを180倍ハッピーにするぱぱ☆きんぐ #-[ 編集] | page top↑
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