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啓蒙よりも、背に腹は代えられない事情が…
HRmicsレビューで海老原さんの「女性にキャリアがなくて、日本に未来があるか」という渾身の話をききました。一度だけブログで書いてそのままになっていたので、ちょっと続きを整理します。

しばらく前と比較すると飛躍的に女性のビジネス界への進出は進みましたが、それでも欧米各国には大きく後れをとっているといえます。しかし、そんな欧米各国で女性の活躍が進んだのも、いいところこの40年くらいのことなのだそうです。それも、実はいずれも背に腹は代えられないような国毎の事情があるというのです。

①スウェーデン …第2次世界大戦では中立国として被害を受けなかったために、戦後復興の景気で鉄鋼業がフル稼働し、極端な人で不足となった。そして、移民の活用とともに主婦の活用によって、これを補った。福祉国家として有名だが、福祉国家を維持するためには、医療・保育・介護の分野にも豊富な労働力がそもそも必要であり、女性の雇用は欠かせない。

②ノルウェー …1970年代から北海油田の開発が始まった。石油産業を中心に多様な産業が急速に発展し、男性だけでは労働力不足が生じ、女性の就労が進んだ。

③オランダ …1980年代の不況により、実質賃金が低下する中、共稼ぎを強いられる家庭が増加した。同時に企業も経営がひっ迫し、合理的な雇用施策を志向するようになった。また、もともと子供が宝という価値観が強く、育児・家事が両立できるパートタイム労働法が推進されることになった。

④アメリカ …1960年代の公民権運動から派生した女性解放運動が社会を変えた。厳格な法化社会であり、女性差別厳禁を法におりこみ、集団訴訟による巨額の賠償金というムチが効いた。

面白いですね。今、日本ではどちらかというと啓蒙的なスタンスで女性の活躍を呼びこんでいますが、各国では女性が働くようになるだけの切実な事情があったというのです。いかにも海老原さんらしい切り口です。
しかし、良いか悪いか、日本でもこの社会的必然が生まれつつあります。1つは少子化による人口減、ただし人口減と産業の減退が同時に進行してしまっては、労働力人口の顕著な不足感は生まれません。もう1つの観点は、日本でもオランダモデルが必要になるような、1人の稼ぎでは家族の食いぶちを補いきれないという事情が出てきつつあります。こういったことをよく理解して、対症療法だけではなく、基本的な条件を整えることに予算を集中配分することにより、日本も変わる可能性が十分にあるのではないでしょうか。

《2012年3月6日》 月に1度の7時からの会議。早朝出勤で終日、眠かったです。




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【2012/03/06 23:28】 | HRM全般 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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